JPS6128392Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガソリンエンジンを使用した自動車の
電池の放電状態を知るために電池電圧を検出し、
それを適当に変換し表示する自動車用電池監視装
置に関するものである。

電池電圧を検出するには、電池の出力端子に直
接接続するのが原理的には最良である。

しかし、検出端を直接電池端子に接続すること
は、常時電池から小電流を取り出すことになり電
池の自己放電が増加したことと同じになる。また
同統時に電池寿命にも悪影響を及ぼし、使用上不
都合となる。

従つて、この不都合を除くために、従来はキー
スイツチを介して電池電圧を検出する方式を採用
していた。しかしながら、自動車の電気配線のコ
ネクタ部等の接触抵抗が車種や車の新旧により異
なること、またキースイツチの構造が異なること
等により、電池の放電時、特にスタータ駆動時に
電池の端子電圧に比べ約1v〜3v低い値となつて
検出されることになり、正確に電池の放電状態を
指示することが出来なかつた。

本考案の目的は上述の如き欠点を除去し、キー
スイツチをイグニツシヨン回路またはスタータ回
路に入れた状態時のみに電池の端子電圧に等しい
電圧を検出できる電池監視装置を得ることにあ
る。

この目的を達成するための本考案の主旨とする
ところを図面に示した一例により説明する。

第１図は自動車の点火系統の一例に拡大目盛型
電圧計１を接続した従来の方式である。拡大目盛
型電圧計１は抵抗７及び抵抗８による分割電圧と
抵抗５及び定電圧ダイオード６による一定電圧と
の差を電圧計４により表示するもので、電圧変動
範囲を拡大表示できる。９は電池で、１０はキー
スイツチである。キースイツチは図に示す如く断
状態、アクセサリー、イグニツシヨン、スタータ
の４段階の状態を取り得る。。イグニツシヨン状
態にある時は電池９からスイツチ１０、抵抗１２
を通してイグニツシヨンコイル１１に電圧が印加
される。この時、拡大目盛型電圧計１にも同時に
電池９の電圧が印加されることになる。続いてキ
ースイツチ１をスタータ側に入れると、電池電圧
は抵抗１２を介さずにイグニツシヨンコイル１１
に印加することになるが、この際メータ、フユー
エルポンプ等への電流は抵抗１２を通じて流れる
ことになる。この電流による抵抗１２での電圧降
下がそのまま拡大目盛型電圧計１に影響すること
になる。

第２図は本考案になる方式を第１図に示した電
気系統に接続したものであり、拡大目盛電圧計１
の端子２は電池９の側に、端子３はnpnトラン
ジスタ１３のコレクタに接続されている。さらに
トランジスタのエミツタはアースされており、ベ
ースは抵抗１４により、キースイツチ１０のイグ
ニツシヨン側に接続されている。キースイツチが
イグニツシヨン状態になると、トランジスタ１３
が導通し、拡大目盛電圧計１は電池９の電圧を表
示する。次にキースイツチ１０がスタータ状態と
なつて、抵抗１２による電圧降下があつても、抵
孔１４を適当な値に選んでおくことで、トランジ
スタ１３は充分に飽和し得るので、拡大目盛電圧
計１の指示としては電池９の電圧を示すこととな
る。キースイツチ１０を断状態にすれば、トラン
ジスタ１３は非導通となつて拡大目盛電圧計１に
は電圧が印加されることはない。

この例ではnpnトランジスタを使用する場合に
ついて述べたが、pnpトランジスタを拡大目盛電
圧計１の端子２と電池９のとの間に入れる場合
も同様に説明できる。また、キースイツチと連動
するリレーを使用する方式も考えられるが、耐久
性、価格等の点でトランジスタよりも劣る。

以上述べた如く、本考案により次のような効果
を得ることができる。

即ち、拡大目盛電圧計の回路をほとんど変更す
ることなく簡単な構成で、且低価格で不必要な電
流消費もなく電池電圧の検出が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動車用電池の電圧検出方式、
第２図は本考案の一実施例を示す。 １……拡大目盛電圧計、９……自動車用電池、
１０……キースイツチ、１１……イグニツシヨン
コイル、１２……抵抗、１３……トランジスタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車に搭載された電池の電圧を検出し、これ
   を直接あるいは適当に変換して表示する自動車用
   電池監視装置において、自動車のキースイツチを
   イグニツシヨン回路またはスタータ回路に入れた
   状態時に導通するようにスイツチング動作するト
   ランジスタを介して電池に接続した自動車用電池
   監視装置。