JPS61283311A

JPS61283311A - 消泡方法

Info

Publication number: JPS61283311A
Application number: JP12157885A
Authority: JP
Inventors: Kazumi Ohata; 一美大畑; Yoshinori Masuda; 増田　芳宣; Kozo Kamata; 鎌田　耕造
Original assignee: Sapporo Breweries Ltd
Current assignee: Sapporo Breweries Ltd
Priority date: 1985-06-06
Filing date: 1985-06-06
Publication date: 1986-12-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は消泡方法に関し、詳しくは消泡剤の如き添加物
を使用することなく効率よく消泡する方法に関する。こ
の方法は発酵工業、化学工業等の分野に適用される。

〔従来技術及び発明が解決しようとする問題点〕発酵工
業、たとえばビール醸造の分野において発酵容器、就中
シリンドロコニカルタンクは発生する泡が浴出しないよ
うに容器内の液上部に著しく大きな空間を確保しなけれ
ばならない。このため、発酵液容量に較べて１０数パー
セント以上大きな容器を用意することが必要である。

また、このような容器内上部に破泡または消泡用の回転
板を設けたり、消泡剤を使用するという方法は実際上採
用できないことがある。

泡による障害はビール醸造の場合だけでなく、清酒やワ
インの醸造等においても同様に認められることである。

さらに、泡の発生を低く抑ｌえたい、あるいは泡から液
部を迅速に、かつスマートに回収したいという要請は発
酵工業全般のみならず、浮遊分離工程２発泡工程、気液
混合工程等を含む化学工業界からも去でおり、この問題
の解決が広く望まれている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、このような問題に対し、省エネルギー的に、
しかも添加物を用いずに簡単な機構で衛生的にも望まし
い消泡方法を提供するものである。

すなわち本発明は、気泡を疎水性表面をもつ細孔内を通
して破泡することを特徴とする消泡方法である。

本発明の方法において消泡とは液中の気泡が上昇し、液
面に集合した泡沫を破壊することを意味する。消泡方法
には化学的方法と物理的方法があり、物理的方法として
は機械的方法、熱的方法。

超音波を用いる方法、電気的方法などが知られている。

たとえば機械的方法は泡を破壊するため、泡に対して圧
縮とか衝撃力を加えるものである。

しかし、このような方法は多大のエネルギーと複雑な装
置を必要とする。また、化学的方法として泡の形成に対
してマイナスに作用する界面活性剤、たとえば脂質、シ
リコーンオイルなどを添加する方法がある。しかし、脂
質は液表面を飽和する量よりも多く加えると、過剰の脂
質はミセル構造あるいは凝集形態をとり、泡膜の破壊が
起り易くなるとされている。しかも、このような物質の
添加は、たとえそれが不溶性の物質であっても、完全回
収は困難であり、対象物に異物の混入をもたらす。とり
わけ、対象物が食品である場合、微量の混入によって興
味、異臭、混濁を生じることがあり、影響が大きい。

そこで、本発明ではこのような添加剤を用いることなく
、消泡する方法を提供するのである。すなわち、疎水性
表面をもつ細孔に気泡を通すことによって破泡する方法
に関する。ここで、気泡とは水蒸気以外のガスを包含す
るものである。また、疎水性表面をもつ細孔とは、粒体
、粉体等の間隙であってもよく、発泡樹脂、濾紙、膜、
ふるい等の多孔性材料の孔であってもよく、さらに細管
。

チューブ、繊維束の孔や間隙等であってもよい。

細孔径については、泡の堅牢度等の因子によって異なる
が、たとえば濃密な細かい泡の場合は、泡の内径に近似
していることが望ましい。また、細孔径は泡の入口より
も出口の方を小さくすることが望ましい。

次に、疎水性表面は細孔を構成する物質の材質自体が疎
水性のものであってもよく、材質自体が疎水性でないと
きはその表面を疎水性物質で被覆したものであってもよ
い。疎水性材料としては金属、ガラス等がある。また、
疎水性物質としてはフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリ
スチレンなどの疎水性樹脂、シリコーン等がある。材質
自体が疎水性であっても、泡の堅牢度によっては、表面
を疎水性物質で被覆することが望ましい。疎水性物質で
表面を被覆したものは汎用性があり、しかも汚れ難いと
いう利点がある。

疎水性表面をもつ細孔は１段（たとえばふるいなどを使
用した場合）でも破泡効果を期待できる。

しかし、細かい高粘度液の泡のような堅牢な泡であると
きは、数センチメートル程度の長さの細孔を通すことに
より大きな効果を奏することができる。このような細孔
は粒体、粉体等を所定の層高としたり、細管等を所定の
長さとして用いることにより得られる。

前述の如く、細孔径を入口より出口方向に向かって小さ
くすると、破泡効果が増大する。しかし、細孔を通過し
た泡が出口で合一して大きな泡を形成する場合があるの
で、途中に空間を設け、その大きな泡が内圧により崩壊
するプロセスを挿入し、その後再び細孔を通過させるこ
とにより破泡の完全を期すことが出来る。また、このよ
うにすれば、空間部において生じた液を容易に回収する
ことができる。

さらには、材質の異なる細孔を組合せたり、細孔径の異
なるものを組合せて用いることにより泡の性質を考慮に
入れた適切な消泡を行なうことができる。

〔実施例〕

実施例１ポリフッ化エチレン系繊維（商品名：テフロン、米国デ
ュポン社製）粉末（４０〜６０メツシユ）を金属ふるい
（８０メツシユ）上に層４ｏ、ａｃｍとなるように乗せ
た。このとき粉体間に形成される間隙は平均孔径０．３
　ｔｍであった。

次に、これをビール発酵液の上面に設置し、ビールの泡
を通過させることにより破泡した。通過した泡は出口で
合一し大きな泡を形成するが、内圧により破壊された。

実施例２発泡ポリエチレン（平均細孔径０．３削、直径６０鶴φ
、厚さ１０Ｍ）を使用したこと以外は実施例１と同様に
行ない、消泡した。

実施例３ポリフッ化エチレン系繊維（商品名：テフロン、実施例
１と同じ）製線管（外径３ｔｓ、内径’ｌｔｓ。

長さ２５ｍ５）２００本を束ねたものを用いたこと以外
は実施例１と同様にして消泡した。

実施例４図示した如き円筒容器（高さＩｎ、直径５４鶴）に０．
５％卵白アルブミン溶液を充填し、該容器の下部から０
．６簡φの孔を通して炭酸ガスを１００ｍ１１分の流量
で吹き込み、直径約５ｆｉの均一な泡を形成させた。

一方、該容器の上部にポリフッ化エチレン系樹脂（商品
名：テフロン、実施例１と同じ）製線管（外径３ｗｍ、
内径２１ｍ、長さ２５ｍ）２００本を束ねたものを設置
し、上記泡の消泡に供した。泡は液面より上において４
ｃｍ／分の速度で上昇するが、細管の束により完全に消
泡することができた。

すなわち、炭酸ガスが上部に放出され、泡の液相はドレ
ンとなって液に戻った。

〔発明の効果〕

本発明によれば、消泡剤等の添加剤を用いることなく気
泡を効率よく破泡することができる。

本発明の方法は発酵工業、化学工業の広範囲の分野にお
いて適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法を実施する際に用いる装置の１例
を示す説明図である。１・・・容器、２・・・炭酸ガス導入管、３・・・有孔
板。４・・・細管束、５・・・細管、６・・・泡、７・・・
液面、３

Claims

【特許請求の範囲】

（１）気泡を、疎水性表面をもつ細孔内を通して破泡す
ることを特徴とする消泡方法。
（２）疎水性表面をもつ細孔が粉体または粒体である特
許請求の範囲第１項記載の方法。
（３）疎水性表面をもつ細孔が細管である特許請求の範
囲第１項記載の方法。
（４）疎水性表面をもつ細孔が多孔性物質の細孔である
特許請求の範囲第１項記載の方法。
（５）細孔径が気泡の内径に近似しているものである特
許請求の範囲第１〜４項のいずれかに記載の方法。
（６）細孔が気泡入口部の径よりも気泡出口部の径の方
が小さいものである特許請求の範囲第１〜４項のいずれ
かに記載の方法。