JPS6127510Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野および考案の目的 この考案はスカート吊り、ズボン吊り、洗濯物
吊り等として使用される吊手付挾持具に関し、挾
持具本体に対する吊鉤の向きおよび位置を被吊掛
部の位置に応じて変更することができると共に、
組立てが容易で製作能率を向上せしめ得る構造を
提供しようとするものである。

考案の構成 而して、この考案は上記目的を達成すべく、
各々両側に軸受耳３，３，３，３を有する一対の
挾持片１ａ，１ｂが、その一方１ａの軸受耳３，
３の軸孔２，２に他方１ｂの軸受耳３，３の軸孔
２，２周縁に突設された軸筒４，４を強制的に嵌
め込まれて枢支連結され、ばね５によつて常時挾
着状態に付勢された合成樹脂製の挾持具本体Ａ
と、合成樹脂、金属等の弾撥力を有する材料によ
り逆Ｕ字状に形成された連結片８の両端内側に左
右一対の横軸１１，１１が設けられると共に、湾
曲部の頂部に透孔１２があけられ、該透孔１２
に、基端に係止部９を有する吊鉤１０が連結片８
の内側から先端を嵌挿されて外方に突出状に引き
出され、前記係止部９を透孔１２の周縁に係止さ
れて連結片８に回転自在に取付けられてなる吊手
部材Ｂとよりなり、吊手部材Ｂが横軸１１，１１
を挾持具本体Ａの軸筒４，４に両側部の弾撥力を
利用して強制的に嵌め込まれて挾持具本体Ａに回
動自在に連結されてなる吊手付挾持具を要旨とす
るものである。

実施例 以下、この考案を図示実施例に基づいて説明す
る。

この実施例は、この考案をズボン吊りに適用し
たものであり、挾持具本体Ａを構成している一対
の合成樹脂挾持片１ａ，１ｂが、縦長板状基部の
下部両側に横長の枠状部を有する正面倒立Ｔ形に
形成され比較的大型のものとなされている。そし
てこれら挾持片１ａ，１ｂの両側略中央部には、
各々軸孔２，２を有する軸受耳３，３が対峙状に
突設されており、一方の挾持片１ａの軸受耳３，
３の内側に他方の挾持片１ｂの軸受耳３，３が内
接嵌合されるようになつている。４，４は前記他
方の挾持片１ｂの軸受耳３，３の軸孔２，２周縁
に外方突出状に形成された軸筒で、両挾持片１
ａ，１ｂは前記他方１ｂの軸筒４，４を軸受耳
３，３の弾性を利用して一方１ａの軸孔２，２に
強制的に嵌め込むことにより下端挾着部を合致さ
せた状態で枢支連結されている。５は両挾持片１
ａ，１ｂの操作部内面に突設された係止段部６，
６に両端部を圧接固定されて両挾持片１ａ，１ｂ
間に介装された拡開ばねで、このばね５によつて
両挾持片１ａ，１ｂは常時挾着状態に付勢されて
いる。

Ｂは吊手部材で、合成樹脂で逆Ｕ字状に形成さ
れた連結片８と基端に係止部９を有する吊鉤１０
とによつて構成されており、前記連結片８の両下
端部内側には先端に若干径大の係止部１１ａが設
けられた左右一対の横軸１１，１１が突設される
と共に、湾曲部の頂部には透孔１２があけられて
いる。

そして、前記吊鉤１０は第５図に示すように、
この連結片８の透孔１２に、一担上下を逆にして
鉤部の先端を連結片８の内側から嵌挿されて鉤部
を外方に突出状に引き出され（第５図の一点鎖線
参照）、透孔１２の縁に基端の係止部９を係止さ
れて連結片８に回転自在に取り付けられている。
１３は連結片８の両側上部間に架設されたストツ
パーで、該ストツパー１３によつて前記吊鉤１０
の下降が制限され、不使用時にも吊鉤１０を常時
外方突出状に保持すると共に、使用時にもこれを
引き出したりする手間もかからず使い易いものと
なされている。

上記吊手部材Ｂは、連結片８の前記横軸１１，
１１を挾持具本体Ａの前記軸筒４，４に外側から
強制的に嵌め込み、その先端係止部１１ａを軸筒
４の基端に係止することにより挾持具本体Ａに回
動自在に連結されており、これによつて同時に両
挾持片１ａ，１ｂの連結も確実なものとなされて
いる。しかも前記ストツパー１３は連結片８の補
強、補形にもなり、連結片８が型くずれして拡開
状となつたりする虞れがないから、挾持具本体Ａ
に吊手部材Ｂを一担連結した後は連結がはずれた
りすることがないものとなされている。

図中７は連結片８の透孔１２の周縁内面に穿設
された案内筒である。

上記実施例はこの考案をズボン吊りに適用した
ものであるが、ハンカチ、靴下等小物の洗濯物吊
りに適用する場合には、挾持片１ａ，１ｂを細長
板状の小型となし、公知の欠円ばね等を用いて両
挾持片を挾着状態に付勢するようにしても良い。

考案の効果 この考案は上記のような構成を有するものであ
るから、挾持具本体Ａは一方の挾持片１ａの軸孔
２，２に他方の挾持片１ｂの軸筒４，４を軸受耳
３，３の弾性を利用して強制的に嵌め込んだ後、
ばね５を取付けるだけで組立てることができ、ま
た吊手部材Ｂも、吊鉤１０の上下を一担逆にして
その鉤部の先端を連結片８の透孔１２に内側から
挿入し、これを外方に突出状に引き出して吊鉤１
０を連結片８に連結することにより極めて容易に
組立て得るものである。また、上記吊手部材Ｂの
挾持具本体Ａへの取付けも、連結片８の横軸１
１，１１を挾持具本体Ａの軸筒４，４に強制的に
嵌め込むだけで行える。従つて組立全工程におい
て工具等を一切必要とせず、組立作業が極めて容
易であるから製作能率が良く、安価に製作でき
る。また、本考案の吊手付挾持具は、吊鉤１０
が、両挾持片１ａ，１ｂの枢着部に両端を連結さ
れた連結片８の頂部に取付けられ両挾持片１ａ，
１ｂ間の中央に位置するようになされているか
ら、吊掛時の安定が良い。

更にまた、吊手部材Ｂが挾持具本体Ａに回動自
在に取付けられ吊鉤１０の挾持具本体Ａに対する
位置が可変自在となつているから、例えば、タン
スの上縁や部屋の鴨居等に吊鉤１０を引つかけて
使用する場合のように、被吊掛部が挾持具本体Ａ
の挾持片１ａ，１ｂの一方に片寄つた位置にある
場合にも、吊鉤１０をその方向に回動して鉤部を
被吊掛部側に突出させ、被吊掛部に確実に係止す
ることができる等多くの利点を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は斜視図、第２図は一部を切欠いた正面図、第３
図は側面図、第４図は第３図−線の断面図、
第５図は組立方法を示す分解状態の斜視図であ
る。 １ａ，１ｂ……挾持片、２……軸孔、３……軸
受耳、４……軸筒、５……ばね、８……連結片、
９……係止部、１０……吊鉤、１１……横軸、１
２……透孔、Ａ……挾持具本体、Ｂ……吊手部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各々両側に軸受耳３，３，３，３を有する一対
   の挾持片１ａ，１ｂが、その一方１ａの軸受耳
   ３，３の軸孔２，２に他方１ｂの軸受耳３，３の
   軸孔２，２周縁に突設された軸筒４，４を強制的
   に嵌め込まれて枢支連絡され、ばね５によつて常
   時挾着状態に付勢された合成樹脂製の挾持具本体
   Ａと、合成樹脂、金属等の弾撥力を有する材料に
   より逆Ｕ字状に形成された連結片８の両下端内側
   に左右一対の横軸１１，１１が設けられると共
   に、湾曲部の頂部に透孔１２があけられ、該透孔
   １２に、基端に係止部９を有する吊鉤１０が連結
   片８の内側から先端を嵌挿させて外方に突出状に
   引き出され、前記係止部９を透孔１２の周縁に係
   止されて連結片８に回転自在に取付けられてなる
   吊手部材Ｂとよりなり、吊手部材Ｂが横軸１１，
   １１を挾持具本体Ａの軸筒４，４に両側部の弾撥
   力を利用して強制的に嵌め込まれて挾持具本体Ａ
   に回動自在に連結されてなる吊手付挾持具。