JPS6126818Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、一体形空気調和機の改良に関するも
ので、吸排換気を可能とする一体形空気調和機を
提供するものである。

従来この種の一体形空気調和機は、第１図およ
び第２図に示す如く構成されていた。すなわち、
同図において、一体形空気調和機ａは基板ｂと、
基板ｂ上に室内側通風系路ｃと室外側通風系路ｄ
とを区分する隔壁ｅと外箱ｆ等により本体を構成
し、室外側通風系路ｄには背面ｇに面して取り付
けられた室外側熱交換器ｈ、回転軸を隔壁ｅに対
し垂直となるよう取り付けられたモーターｉ、こ
のモーターｉの一端に取り付けられ室外側熱交換
器ｈに向けて風を吹き付ける軸流フアンｊ、圧縮
機ｋ等を設置し、さらに室内側通風系路ｃには前
面ｌに面して取り付けられた室内側熱交換器ｍ、
モーターｉの他端に取り付けられかつ室内側熱交
換器ｍを通過する風を風洞部ｎに吹出す多翼フア
ンｏ、多翼フアンｏのエアガイダーｐ等を設けて
いた。またエアガイダーｐの上部の隔壁ｅ部に開
口部ｑを設けさらに、この開口部ｑに開閉扉ｒを
設けている。

ここでこの従来方式の一体形空気調和機ａの風
の流れについて説明する。

今一体形空気調和機ａが運転されるとモーター
ｉが回転し、これにより室内側通風系路ｃと室外
側通風系路ｄに風を流すための多翼フアンｏと軸
流フアンｊが回転する。従つて室内側通風系路ｃ
においては、前面ｌから吸込まれた空気は室内側
熱交換器ｍを通過しエアガイダーｐ、風洞部ｎを
経て一体形空気調和機ａの外部へ吹き出される。

また室外側通風系路ｄにおいては、一体形空気
調和機ａの側面から吸込まれた空気は第１図矢印
の如く軸流フアンｊにより室外側熱交換器ｈを通
過し背面ｇから吹き出される。

ここで開口部ｑに設けてある開閉扉ｒを開く
と、室内側通風系路ｃの風洞部ｎの空気圧は大気
圧より高くかつ室外側通風系路ｄの空気圧は大気
圧より低いため、風洞部ｎの空気は一部室外側通
風系路ｄへ流れ出すことになる。しかしモーター
ｉは多翼フアンｏと軸流フアンｊを同時に回転さ
せているため、それぞれ単独に回転させられない
ので、風洞部ｎの空気圧は絶えず室外側通風系路
〓〓〓〓
ｄより高くなり、室外側通風系路ｄの空気を風洞
部ｈへ向かつて流すことはできない。

従つて上述の如く従来の一体形空気調和機は、
室内側の空気を室外側へすてるのみで、室外側の
空気を室内側へ取り込むことができないという大
きな欠点があつた。

本考案は、上記従来の欠点を除去するものであ
る。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面の
第３図、第４図、第５図を参考に説明する。

まず、第３図、第４図により空気調和機の構造
について説明する。

同図において、１は一体形空気調和機の本体
で、基板２と、この基板２上に設けられかつ室内
側通風系路Ａと室外側通風系路Ｂを区分する隔壁
であると同時にこの室内側通風系路Ａ用の送風機
である横流フアン７のエアガイダー３と、外箱４
等により構成されている。前記室内側通風系路Ａ
には前面５に面して取り付けられた室内側熱交換
器６、この室内側熱交換器６と平行になるように
回転軸を位置させた横流フアン７と、横流フアン
７を駆動する室内フアンモーター８と、横流フア
ン７から吹き出された風を一体形空気調和機の本
体１の吹き出し口９から外部に導くためのゆるや
かな風洞部１０が設けられている。さらに前記室
外側通風系路Ｂには外箱４の左側面１１から背面
１２にかけて沿うように配設されたほぼＬ字形の
室外側熱交換器１３と、回転軸を基板２に対し直
角となるように位置させた軸流フアン１４を駆動
する室外フアンモーター１５と、外箱４の天面１
６に設けられ軸流フアン１４によつて吹き出され
た風を送り出す吹出口１７、圧縮機１８等が設け
られ、また隔壁３の横流フアン７の吸込み側に、
開口部１９が、さらにこの開口部１９に開閉扉２
０が設けられている。

次に、第５図により電気回路について説明す
る。

同図において、３０は一体形空気調和機１の電
源、３１はメインスイツチ、３２は開閉扉２０の
の開閉により作動するリミツトスイツチで、リレ
ー３３のコイル３４と直列回路を構成し電源３０
に接続されている。また切換スイツチ３９の共通
接点４０はリレー３３の常開接点３５と接続さ
れ、さらに室内フアンモーター８は切換スイツチ
３９の接点４１を介し並列接続されたリレー３３
の常開接点３５と第１の常閉接点３６よりなる並
列回路と直列回路を構成し電源３０に接続されて
いる。また室外フアンモーター１５は切換スイツ
チ３９の接点４２を介し並列接続されたリレー３
３の常開接点３５と第２の常閉接点３７よりなる
並列回路と直列回路を構成し、電源３０に接続さ
れている。また、圧縮機１８はリレー３３の第３
の常閉接点３８と直列回路を構成し電源３０へ接
続されている。

上記の如き構成において動作を説明する。今メ
インスイツチ３１の接点を閉じ一体形空気調和機
１の運転を開始する。この時開閉扉２０が閉じら
れていると、開閉扉２０の閉じている状態を検知
し、リミツトスイツチ３２の接点が開いているこ
とからリレー３３のコイル３４には通電されな
い。従つて、リレー３３の第１、第２、第３の常
閉接点３６，３７，３８は閉じたままとなり、室
内フアンモーター８、室外フアンモーター１５、
圧縮機１８は通電される。

また開閉扉２０が開かれると、リミツトスイツ
チ３２の接点は閉じ、リレー３３のコイル３４に
通電されるため常閉接点３５が閉じ、第１、第
２、第３の常閉接点３６，３７，３８は開く。従
つてこの時切換スイツチ３９の切片が接点４１側
にあると、室内フアンモータに通電され、横流フ
アン７が回転する。よつて室外側通風系路Ｂにあ
る空気は開口部１９を通過して風洞部１０へ導び
かれ前面５から室内側へ吹き出される。また切換
スイツチ３９の切片が接点４２側にあると、室外
フアンモーター１５に通電され軸流フアン１４が
回転する。よつて室内側通風系路Ａにある空気は
開口部１９を通過して室外側通風系路Ｂへ導びか
れ、吹出口１７から一体形空気調和機１の外部へ
放出される。

なお、第５図では開閉扉が開いた場合圧縮機を
停止するようにしているがその逆としてもよく、
また室内フアンモーターが室外フアンモーターの
いづれかしか回転できないようになつているが、
それぞれ同時に運転してもよい。

上述の如く本考案による一体形空気調和機は、
従来の如く小量の室内空気を外部に排気すること
しかできない一体形空気調和機と異なり、それぞ
れ室内及び室外フアンモーターを待ち、室内と室
〓〓〓〓
外の隔壁部に設けた開口部に開閉扉を設け、この
開閉扉の開閉を感知する検出器を設け、この開閉
扉の開いた状態で室内フアンモーター及び室外フ
アンモーターを選択して回転できるようにしたも
ので、室内フアンモーターを回転させると外部の
新鮮な空気や夜間の冷気の室内への導入が可能と
なると同時に、室外フアンモーターを回転させる
と室内の空気を外部へ排出することも可能とな
り、またこれらの空気の移動量は従来のものにく
らべると多くなるので十分な吸排換気能力が得ら
れるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ従来例を示す一
体形空気調和機の平面断面図および側面断面図、
第３図および第４図はそれぞれ本考案の一実施例
における一体形空気調和機の平面断面図および側
面断面図、第５図は本考案による一体形空気調和
機の電気回路図である。 １……本体、２……基板、３……エアガイダ
ー、４……外箱、５……前面、６……室内側熱交
換器、７……横流フアン、８……室内フアンモー
ター、９……吹き出し口、１０……風洞部、１１
……左側面、１２……背面、１３……室外側熱交
換器、１４……軸流フアン、１５……室外フアン
モータ、１６……天面、１７……吹き出し口、１
８……圧縮機、１９……開口部、２０……開閉
扉、Ａ……室内側通風系路、Ｂ……室外側通風系
路。 〓〓〓〓

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一つの箱体内に隔壁を設けて室内側と室外側を
   形成し、前記箱体内に圧縮機、室内側熱交換器、
   室内側送風機、室外側熱交換器、室外側送風機等
   を収納し、前記室内側送風機を横流フアンとし、
   また前記室外側送風機を軸流フアンとし、前記横
   流フアンおよび軸流フアンをそれぞれ独立して駆
   動する室内側フアンモータおよび室外側フアンモ
   ータを設けるとともに、前記隔壁を前記横流フア
   ンのエアガイダーにより構成し、さらにこのエア
   ガイダーに開口部を設けかつこの開口部に開閉扉
   を設け、この開閉扉の開放時に前記室内側フアン
   モータと室外側フアンモータの運転を少くともそ
   れぞれ独立して行う制御装置を具備した一体形空
   気調和機。