JPS6126591B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は増大された色の濃さ及び純度を有する
ジスアゾ顔料の製造方法並びに該顔料を使用する
高分子量有機物質の着色方法に関する。 堅牢性の著しく優れた顔料は次式： （式中、 X₃は塩素原子又はメチル基を表わし、 Y₃は塩素原子又は炭素原子数１ないし４のアル
コキシカルボニル基を表わす。） で表わされるアゾ色素カルボン酸塩化物を次式： （式中、 X₅及びY₅は水素原子又はハロゲン原子、炭素原
子数１ないし４の、アルキル又はアルコキシ基を
表わす。） で表わされるフエニレンジアミンと、２：１のモ
ル比で縮合させるにあたり、前記式で表わされ
るカルボン酸塩化物（主成分）に次式： 〔式中、 Q₁は水素原子又はハロゲン原子、炭素原子数１
ないし４のアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基
を表わし、 X₄は水素原子、塩素原子、メチル基又は炭素原
子数２ないし６のアルコキシカルボニル基を表わ
し、そして R₁は炭素原子数３ないし６のアルキル基、炭素
原子数２ないし４のクロロアルキル基又は次式： （式中、 Ｖは水素原子、塩素原子又はメチル基を表わし、
そして Ｗは水素原子、塩素原子、メチル基、フエニル基
又は炭素原子数２ないし６のアルコキシカルボニ
ル基を表わす。） で表わされる基を表わす。〕 フエニレンジアミンは好ましくはアリーレンジ
アミン、特に次式： （式中、X₅及びY₅はハロゲン原子、炭素原子
数１ないし４のアルキル又はアルコキシ基を表わ
す。） で表わされるもの、を使用する。 アリーレンジアミンとしては例えば下記の化合
物が挙げられる：１，４−フエニレンジアミン、
２−クロロ−１，４−フエニレンジアミン、２−
メチル−１，４−フエニレンジアミン、２−メト
キシ−１，４−フエニレンジアミン、２−エトキ
シ−１，４−フエニレンジアミン、２−プロポキ
シ−１，４−フエニレンジアミン、２−イソプロ
ポキシ−１，４−フエニレンジアミン、２−ブト
キシ−１，４−フエニレンジアミン、２−ニトロ
−１，４−フエニレンジアミン、２−シアノ−
１，４−−フエニレンジアミン、２−メトキシカ
ルボニル−１，４−フエニレンジアミン、２−エ
トキシカルボニル−１，４−フエニレンジアミ
ン、２−トリフルオロメチル−１，４−フエニレ
ンジアミン、２−アミノカルボニル−１，４−フ
エニレンジアミン、２，５−ジクロロ−１，４−
フエニレンジアミン、２，５−ジプロモ−１，４
−フエニレンジアミン、２，５−ジメチル−１，
４−フエニレンジアミン、２，５−ジメトキシ−
１，４−フエニレンジアミン、2.5−ジエトキシ
−１，４−フエニレンジアミン、２−メトキシ−
５−エトキシ−１，４−フエニレンジアミン、２
−メトキシ−５−プロポキシ−１，４−フエニレ
ンジアミン、２，５−ジプロポキシ−１，４−フ
エニレンジアミン、２，５−ビス−トリフルオロ
メチル−１，４−フエニレンジアミン、２−クロ
ロ−５−メチル−１，４−フエニレンジアミン、
２−クロロ−５−メトキシ−１，４−フエニレン
ジアミン、２−クロロ−５−エトキシ−1.4−フ
エニレンジアミン、２−メチル−５−メトキシ−
１，４−フエニレンジアミン、２−メチル−５−
エトキシ−１，４−フエニレンジアミン、2.6−
ジクロロ−1.4−フエニレンジアミン、２，３，
６−トリクロロ−１，４−フエニレンジアミン、
２，３，５，６−テトラクロロ−１，４−フエニ
レンジアミン、４，4′−ジアミノジフエニル、
３，3′ジクロロ−４，4′−ジアミノジフエニル、
３，3′−ジメチル−４，４−ジアミノジフエニ
ル、３，3′−ジメトキシ−４，4′−ジアミノジフ
エニル、２，2′−ジメトキシ−５，5′−ジクロロ
−４，4′−ジアミノジフエニル、３，3′，５，
5′−テトラクロロ−４，4′−ジアミノジフエニ
ル、２，2′5，5′−テトラクロロ４，4′−ジアミノ
ジフエニル、３，3′−ジクロロ−５，5′−ジメチ
ル−４，4′−ジアミノジフエニル２，2′−ジクロ
ロ−５，5′−ジメチル−４，4′−ジアミノジフエ
ニル、４，4′−ジアミノ−ジフエニル−３，3′.ジ
カルボン酸メチルエステル、４，4′−ジアミノ−
ジフエニルエーテル、４，4′−ジアミノ−ジフエ
ニルケトン、４，4′−ジアミノ−ジフエニルスル
ホン、３，3′.ジアミノ−４，4′−ジメチル−ジフ
エニルスルホン、４，4′−ジアミノ−ジフエニル
メタン、４，4′−ジアミノ−３，3′−ジメチル−
ジフエニルメタン、４，4′−ジアミノ−ジフエニ
ルスルフイド、４，4′−ジアミノ−ジフエニル尿
素、４，4′−ジアミノ−ジフエニルスチルベン、
２，７−ジアミノ−ジフエニレンオキシド、２，
７−ジアミノ−フルオレン、２，７−ジアミノ−
フルオレノン、２，７−ジアミノ−カルバゾー
ル、３，６−ジアミノ−カルバゾール１，４−ジ
アミノ−２−カルボメトキシベンゼン、１，４−
ジアミノ−ナフタレン及び１，５−ジアミノ−ナ
フタレン。 均一のジアミンを使用する代わりに、驚異的な
効果は得られないが異種ジアミンの混合物を使用
することもできる。 最初に述べた種類のカルボン酸ハロゲン化物と
芳香族ジアミンとの縮合は便宜上無水媒質中で行
う。この条件下では縮合は、通常の有機溶媒、例
えばトルエン、モノクロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼン、トリクロロベンゼン又はニトロベンゼ
ン、の沸点範囲にある温度で概して驚くほど簡単
に行われる。反応を促進するために、酸受容体、
例えば無水の酢酸ナトリウム又はピリジンを使用
することが望ましい。得られた顔料は部分的に結
晶しておりそして部分的に無定形であり、そして
たいていの場合には非常に優れた収率で及び純粋
な状態で得られる。カルボン酸から得られる酸塩
化物は最初に沈殿させることが望ましい。しかし
ながら多くの場合には、酸塩化物を沈殿させなく
ても不利はなく、そしてカルボン酸塩化物の製造
後直接縮合を行うことができる。 新規な共縮合物は、微粉砕形態で、下記の高分
子量有機物質を着色するために使用できる価値あ
る顔料を構成する：該有機物質としては例えばセ
ルロースエーテル及びエステル、ポリアミド、ボ
リウレタン又はポリエステル、アセチルセルロー
ス、ニトロセルロース、天然樹脂又は人造樹脂、
例えば重合又は縮合樹脂、例えばアミノプラス
ト、特に尿素及びメラミン／ホルムアルデヒド樹
脂、アルキド樹脂、フエノールプラスチツク、ポ
リカボネート、ポリオレフイン、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ボリ塩化
ビニル、ポリアクリロニトリル、ボリアクリル酸
エステル、ゴム、カゼイン、シリコーン及び珪素
樹脂（これらの有機物質は個別的に又は混合して
使用する。）が挙げられる。 上記高分子量の物質がプラスチツク若しくは溶
融体の形であるか、又は紡糸液、ラツカー若しく
は印刷インクの形であるかどうかは重要でない。
これらを添加する用途によつて、トーナーとして
又は調合物の形で新規顔料を使用することが有利
である。 純粋の顔料に加えて、調合物にはさらに下記の
ものを含有できる：例えば天然樹脂、例えばアビ
エチン酸若しくはそのエステル、エチルセルロー
スアセトブチレート、高級脂肪酸のアルカリ土類
金属塩、脂肪アミン、例えばステアリルアミン若
しくはロジンアミン、塩化ビニル／酢酸ビニルの
コポリマー、ポリアクリロニトリル若しくはポリ
テルペン樹脂又は水溶性染料、例えば色素スルホ
ン酸若しくはそのアルカリ土類金属塩。 本発明の着色剤は、手頃な価格、非常に濃い
色、及び優れた、耐光堅牢度、耐上塗ストライプ
ブリード性、耐移行性並びに優れた耐候性によつ
て特徴ずけられている。これらの着色剤は、一方
では主成分を単独でジアミンと縮合しそして他方
では付加成分を単独で同じジアミン縮合して得ら
れた。個々の顔料を機械的に混合して得られる混
合物とは、その性質において本質的に異なる。こ
られの着色剤はしばしば、新規な改質結晶の形成
を示す新規な又は変形されたＸ線図を示す。個々
の顔料の混合物に比べて、本発明の共縮合物は、
たとえ付加成分単独では非常に鈍い色相を生ずる
としても、より明るい色相によつて、より非常に
濃い色によつて、及び多くの場合にかなりの深色
効果によつて、特徴ずけられる。また、こられの
着色剤はより少ない二色性及び有機溶媒中で再結
晶に対する増大された安定性を示す。 本発明の顔料の更に本質的利点は、これらがコ
ンデイシヨニング、すなわち、例えば磨砕又は混
練による結晶微粉砕を全然必要とせずそして直接
加工して顔料調合物を得ることができるという事
実にある。 次に実施例を用いて本発明を説明する。実施例
中、部は重量部を表わし、％は重量％を表わす。 実施例 １ Ａ ジアゾ化した１−アミノ−２，５−ジクロロ
ベンゼンを２，３−ヒドロキシナフトエ酸とカ
ツプリングして得られたアゾ染料72.2部をオル
ト−ジクロロベン520部中に分散させ、そして
分散体を撹拌しながら85℃に加熱する。次に、
塩化チオニル32.7部を10分間かけて滴加する。
反応混合物を更に加熱しそして60分間115゜−
120℃に維持する。20℃に冷却後、沈殿した結
晶性アゾ色素カルボン酸塩化物を過して単離
し、少量の冷オルト−ジクロロベンゼン、次に
石油エーテルで洗浄し、そして減圧キヤビネツ
ト中で70℃で乾燥する。 Ｂ ジアゾ化した４−メチル−３−アミノ安息香
酸2′−クロロエチルエステルを２，３−ヒドロ
キシナフトエ酸とカツプリングして得られたア
ゾ染料82.5部を前記Ａで記載のごとくカルボン
酸塩化物に変換する。 共縮合： 撹拌しながら塩化物Ａ（酸塩化物の全量の95重
量％）14.42部と酸塩化物Ｂ（酸塩化物の全量の
５重量％）0.86部を、オルト−ジクロロベンゼン
260部中で撹拌しながら110゜〜120℃に加熱す
る。次に、オルト−ジクロロベンゼン65部中に
１，４−フエニレンジアミン2.16部を含有する
120℃の加温溶液を、２ないし３分間で添加す
る。沈殿した顔料混合物を16時間140゜−145℃で
撹拌する。得られたジスアゾ顔料混合物を100℃
で過して集め、まず100℃の加温オルト−ジク
ロロベンゼン、次に20℃の加温メタノール、そし
て最後に温水で洗浄する。塊を減圧キヤビネツ
ト中で100℃で乾燥して、常用の溶媒中にほとん
ど不溶の赤色ジスアゾ顔料混合物14.7部を得る。
生成物は優れた耐光堅牢度、耐移行性及び耐上塗
ストライブブリード性、の明るい赤色でポリ塩化
ビニル及びラツカーを着色する。 実施例 ２ Ａ ジアゾ化した１−アミノ−２−メチル−５−
クロロベンゼンを２，３−ヒドロキシナフトエ
酸とカツプリングして得られたアゾ染料68.2部
を実施例1Aで記載したようにカルボン酸塩化
物に変換する。 Ｂ ジアゾ化した４−メチル−３−アミノ安息香
酸イソプロピルエステルを２，３−ヒドロキシ
ナフトエ酸とカツプリングして得られたアゾ染
料78.4ｇを実施例1Aで記載したようにカルボ
ン酸塩化物に変換する。 共縮合： 酸塩化物Ａ（全量の90重量％）12.92部と酸塩
化物Ｂ（全量の10％）1.64部を２−メチル−５−
クロロ−１，４−フエニレンジアミン３，１，３
部で縮合し、そして実施例１のように処理して、
実施例１の生成物と同じ優れた耐堅牢性を有す
る、洋紅赤色ジスアゾ顔料混合物１，４，８部を
得る。 実施例３（一段法） ジアゾ化した１−アミノ−２，５−ジクロロベ
ンゼンを２，３−ヒドロキシナフトエ酸（全量の
95％）とカツプリングして得られたアゾ顔料17.2
部と、ジアゾ化した４−メチル−３−アミノ安息
香酸3′，5′−ジメチルフエニルエステルを２，３
−ヒドロキシナフトエ酸とカツプリングして得ら
れたアゾ染料1.14部をオルト−ジクロロベンゼン
325部中で分散させ、そして分散体を撹拌しなが
ら85℃に加熱する。次に、塩化チオニル8.2部を
80゜−90℃で10分間のうちに添加する。更に反応
混合物を加熱し、そして60分間115゜−120℃で保
持する。次に過剰の塩化チオニルをオルト−ジク
ロロベンゼン65部と一緒に100℃で低減圧状態で
留去する。アゾ色素カルボン酸塩化物の混合物を
含有する得られた溶液に、１，４−フエニレンジ
アミン2.7部及びオルト−ジククロロベンゼン130
部を含有する120℃の加温溶液を110゜−120℃で
２ないし３分間で添加する。縮合混合物を16時間
140−146℃で撹拌しそして100℃で実施例１のよ
うに処理し、そして実施例１の混合物と同じ優れ
た堅牢性を有する深紅赤色ジスアゾ顔料混合物
18.4部を得る。 実施例４（一段法） ジアゾ化した２，５−ジクロロアニリン98％と
ジアゾ化した１−アミノ−２−メチル−５−安息
阪酸（3′，5′−ジメチルフエニル）エステル２％
とから成る混合物18.15部と２，３−ヒドロキシ
ナフトエ酸をカツプリングして得られたアゾ色素
カルボン酸の混合物18.15を、アゾ色素カルボン
酸塩化物に変換後、実施例３で詳細したように
１，４−フエニレンジアミン2.7部と縮合し、そ
して実施例３で得られた顔料混合物と実質的に同
一な深紅赤色ジスアゾ顔料混合物18.2部を得る。 実施例 ５ Ａ ジア握ゾ化した４−メチル−３−アミノ安息
香酸メチルエステルを２，３−ヒドロキシナフ
トエ酸とカツプリングして得られたアゾ染料
72.8部を、実施例1Aに記載したようにカルボ
ン酸塩化物に変換する。 Ｂ ジアゾカした４−メチル−３−アミノ安息香
酸4′−プロポキシカルボニルフエニルエステル
を２，３−ヒドロキシナフトエ酸とカツプリン
グして得られたアゾ染料102.4部を、実施例1A
に記載したようにカルボン酸塩化物に変換す
る。 共縮合： 酸塩化物Ａ（酸塩化物の全量の95％）14.52部
と酸塩化物Ｂ（酸塩化物の全量の５％）1.06部
を、２，５−ジメチル−１，４−フエニレンジア
ミン2.72部と縮合し、そして実施例１で詳細した
ように処理し、実施例１で得られた生成物と同じ
優れた堅牢性を有する。赤色ジスアゾ顔料混合物
15.4部を得る。 実施例 ６ 実施例5Bにより得られたアゾ色素酸塩化物
16.98部（酸塩化物の全量の80％）と実施例1Aに
より得られたアゾ色素酸塩化物3.04部（酸塩化物
の全量の20％）とから成る混合物を、実施例１で
詳細したように１，４−フエニレンジアミン2.16
部で縮合し、そして実施例１により得られた生成
物と同じ優れた堅牢性を有する赤色ジスアゾ顔料
混合物18.6部を得る。 実施例 ７〜118 下記表に更にジスアゾ顔料を列挙する。これら
の顔料は、欄及びのアミンを実施例１の手順
によつてジアゾ化し、得られたジアゾ化合物を
２，３−ヒドロキシナフトエ酸とカツプリング
し、得られたアゾ色素カルボン酸を酸塩化物に変
換し、これらの酸塩化物を混合し、そして混合物
の欄のジアミンとモル比２：１で縮合して得ら
れる。欄及びは使用されるアゾ色素カルボン
酸塩化物の重量％を示す。

【表】

【表】

【表】

【表】

【表】

【表】 実施例 119〜136 下記表に更にジスアゾ顔料混合物を列挙する。
これらの顔料は、一方では、実施例１で詳述した
ように欄のアミンをジアゾ化し、得られたジア
ゾ化合物を２，３−ヒドロキシナフトエ酸とカツ
プリングし、そして、他方では、欄Ｖのアミンを
欄のそれぞれのヒドロキシナフトエ酸とカツプ
リングし、これらの得られたアゾ色素カルボン酸
と酸塩化物に変換し、これらの酸塩化物を混合
し、そして混合物をモル比２：１で欄のジアミ
ンと縮合して得られる。欄及びは使用された
アゾ色素カルボン酸塩化物の重量％を示す。

【表】

【表】 実施例 137 実施例１で得られた顔料0.6ｇをポリ塩化ビニ
ル67ｇ、ジオクチルフタレート33ｇ、ジブチル錫
ジラウレート２ｇ及び二酸化チタン２ｇと混合
し、そして混合物を15分間160℃で練りロール機
で薄板に加工する。得られた赤色着色は濃い色で
耐移行性を有し光に対して堅牢である。 実施例 138 キシレン中のココヤシのアルキド樹脂の60％溶
液58.5ｇ、ブタノール中のメラミンワニスガムの
65％溶液23ｇ、キシレン17ｇ及びブタノール1.5
ｇからなる。焼付ラツカー100ｇに、実施例１の
着色剤１ｇ及び二酸化チタン５ｇを添加する。混
合物を48時間ボールミル中で磨砕しそして着色ラ
ツカーを清浄な金属表面に噴霧する。120℃で焼
付けた後、優れた耐光堅牢度及び耐上塗ストライ
プブリード性並びに優れた耐候性の鮮明な赤色着
色が得られる。 実施例 139 実施例１で得られた顔料１ｇをエンゲルスマン
（Engelsmann）グラインダー中で次の組成〔ア
マニ油−スタンド油（300ポアズ）29.4％、アマ
ニ油−スタンド油（20ポアズ）67.2％、オクタン
酸コバルト（Co8％）2.1％及びオクタン酸鉛
（Pb24％）1.3％〕のリト・ワニス（litho
varnish）４ｇと微粉砕する。鉛版を使用して、
このワニスを凸版印刷によつてアート紙に１ｇ／
m²の量で印刷する。優れた透明度及び優れた光沢
の、濃く、明るい赤色色相が得られる。顔料は他
の印刷、例えば凹版印刷、オフセツト印刷、フレ
キソ印刷、法にも適しており同様の優れた結果が
得られる。 実施例 140 ブタノール35％を含有するコロジオン綿15ｇ、
ヒマシ油で改質したフタレート樹脂15ｇ、尿素ワ
ニスガムの70％ブタノール性溶液15ｇ、酢酸ブチ
ル20ｇ、グリコールモノエチルエーテル10ｇ、ト
ルエン20ｇ及びアルコール５ｇをラツカーに加工
する。次に、このラツカーを実施例１の着色剤２
ｇ及び二酸化チタン（ルチル）２ｇで着色しそし
て磨砕する。ラツカーを厚紙上に噴霧し、乾燥し
て、非常に優れた耐光堅牢度及び耐上塗ストライ
プブリード性並びに非常に優れた耐候性の赤色塗
膜を得る。 （比較試験） (1) 公知顔料混合物No.１は、次式′： で表わされる酸クロリド95％と次式′： で表わされる酸クロリド５％とよりなる混合物
２モルを１，５−ジアミノ−ナフタレン１モル
と縮合させることにより、フオルテル氏によつ
てアメリカ合衆国特許第4127567号の実施例27
中に記載された方法に従つて調製した。 (2) 新規顔料混合物No.２は、次式′： で表わされる酸クロリド95％と次式′： で表わされる酸クロリド５％とよりなる混合物
２モルを１，４−フエニレンジアミン１モルと
縮合させることにより、本明細書の実施例２に
従つて調製した。 (3) 新規顔料混合物No.３は、前記式′で表わさ
れる酸クロリド95％と次式′： で表わされる酸クロリド５％とよりなる混合物
２モルを１，４−フエニレンジアミン１モルと
縮合させることにより、本明細書の実施例11に
従つて調製した。 (4) 新規顔料混合物No.４は、前記式′で表わさ
れる酸クロリド95％と次式′： で表わされる酸クロリド５％とよりなる混合物
２モルを２−クロロ−１，４−フエニレンジア
ミン１モルと縮合させることにより、本明細書
の実施例18に従つて調製した。 上記顔料混合物を用いて、下記配合： ポリ塩化ビニル 63部 ジオクチルフタレート 33部 ジブチル錫ジラウレート ２部 二酸化チタン ５部 顔 料 0.2部 によつて作つた着色ポリ塩化ビニル箔を、160℃
で８分間ロールミル上に通した。 着色シートは又下記方法によつてその移行性に
対する堅牢度を試験した： 着色シートの試料及び二酸化チタンを用いて艷
消しした未着色シート片を80℃で、１Kg／cm²の圧
力で24時間一緒に加圧した。 未着色シート移行した色素着色量は移行性に対
する堅牢度を示している。 下記表において、データはISO規格R105の第３
部中で定義されたような汚染性の評価に対する公
知グレイスケール（Grey Scale）の10段階で定
量的手段によつて表わされ、値5.0は移行性に対
する堅牢度の最も高い状態を示し、値4.0は最も
低い状態を示す。

【表】 移行性試験より下記の事柄が判る： 値4.0を有する顔料混合物No.１は移行性試験に
おいて色素着色の大部分が未着色シートに移行す
るので移行性が堅牢ではなく、一方、顔料混合物
No.２及びNo.４は値5.0を有し、全く移行性がは
く、そして顔料混合物No.３は値4.9を有し、移行
顔料がわずかであることは移行性に対する堅牢度
が相当に改善されたことを示している。PVCに
対する顔料の施用において、移行性に対する堅牢
度5.0は大きな値と考えられ、そして4.9は充分な
値以上であり、一方4.0はPVC着色業者にとつて
は容認できるものではない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 次式： （式中、 X₃は塩素原子又はメチル基を表わし、 Y₃は塩素原子又は炭素原子数１ないし４のアル
   コキシカルボニル基を表わす。） で表わされるアゾ色素カルボン酸塩化物を次式： （式中、 X₅及びY₅は水素原子又はハロゲン原子、炭素原
   子数１ないし４の、アルキル又はアルコキシ基を
   表わす。） で表わされるフエニレンジアミンと、２：１のモ
   ル比で縮合させるにあたり、前記止で表わされ
   るカルボン酸塩化物（主成分）に次式： 〔式中、 Q₁は水素原子又はハロゲン原子、炭素原子数１
   ないし４のアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基
   を表わし、 X₄は水素原子、塩素原子、メチル基又は炭素原
   子数２ないし６のアルコキシカルボニル基を表わ
   し、そして R₁は炭素原子数３ないし６のアルキル基、炭素
   原子数２ないし４のクロロアルキル基又は次式： （式中、 Ｖは水素原子、塩素原子又はメチル基を表わし、
   そして Ｗは水素原子、塩素原子、メチル基、フエニル基
   又は炭素原子数２ないし６のアルコキシカルボニ
   ル基を表わす。） で表わされる基を表わす。〕 で表わされる添加成分を前記式で表わされる主
   成分の比率が70ないし98％、前記式で表わされ
   る添加成分の比率が30ないし２％で添加してなる
   ジスアゾ顔料の製造方法。 ２ 主成分（）の主率が95ないし98％、添加成
   分（）の比率が５ないし２％である特許請求の
   範囲第１項記載の方法。 ３ 次式： （式中、 X₃は塩素原子又はメチル基を表わし、Y₃は塩素
   原子又は炭素原子数１ないし４のアルコキシカル
   ボニル基を表わす。） で表わされるアゾ色素カルボン酸塩化物を次式： （式中、 X₅及びY₅は水素原子又はハロゲン原子、炭素原
   子数１ないし４の、アルキル又はアルコキシ基を
   表わす。） で表わされるフエニレンジアミンと、２：１のモ
   ル比で縮合させるにあたり、前記式で表わされ
   るカルボン酸塩化物（主成分）に次式： 〔式中、 Q₁は水素原子又はハロゲン原子、炭素原子数１
   ないし４のアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基
   を表わし、 X₄は水素原子、塩素原子、メチル基又は炭素原
   子数２ないし６のアルコキシカルボニル基を表わ
   し、そして R₁は炭素原子数３ないし６のアルキル基、炭素
   原子数２ないし４のクロロアルキル基又は次式： （式中、 Ｖは水素原子、塩素原子又はメチル基を表わし、
   そして Ｗは水素原子、塩素原子、メチル基、フエニル基
   又は炭素原子数２ないし６のアルコキシカルボニ
   ル基を表わす。） で表わされる基を表わす。〕 で表わされる添加成分を前記式で表わされる主
   成分の比率が70ないし98％、前記式で表わされ
   る添加成分の比率が30ないし２％で添加すること
   によつて得られるジスアゾ顔料を使用してなる高
   分子量有機物質の顔料着色方法。