JPS61264016A - 低収縮性熱硬化型樹脂組成物 - Google Patents

低収縮性熱硬化型樹脂組成物

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JPS61264016A
JPS61264016A JP10405485A JP10405485A JPS61264016A JP S61264016 A JPS61264016 A JP S61264016A JP 10405485 A JP10405485 A JP 10405485A JP 10405485 A JP10405485 A JP 10405485A JP S61264016 A JPS61264016 A JP S61264016A
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JP
Japan
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compound
acid
component
spiro
curing
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JP10405485A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakatani
隆 中谷
Yoshiaki Fujimoto
藤本 嘉明
Kaoru Kimura
馨 木村
Hitoshi Kato
仁 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硬化の際の体積収縮率がきわめて小さい低収
縮性熱硬化型樹脂組成物に関する。本発明の組成物は、
例えば成形材料、注型材料などとして利用でき、また接
着剤用の組成物として好適に利用することができる。
〔従来技術とその問題点〕
一般に熱硬化型樹脂は、硬化または冷却に伴ない体積が
収縮し、これが製品に問題を生じさせることがある。
例えば、塗料、接着、積層、成形、注型、及び複合材料
等に広く利用されているエポキシ樹脂や不飽和ポリエス
テル樹脂の様な熱硬化性樹脂は、一般に、硬化または冷
却に伴なう体積収縮のため内部歪が系内に蓄えられる。
この内部歪は最終製品に少なからぬ影響を及ぼす。例え
ば、成形材料として使用した場合寸法精度が出せない、
注型材料として使用した場合には内部応力により破損し
たり、型との接着力の低下や隙間が生しる等の間題があ
る。また塗料として使用した場合には、内部歪による塗
板との密着性の低下やそりが起こる、接着剤として使用
した場合、内部歪による接着力の低下が生じる等の問題
がある。
従来よりこれらの改良策として、例えばシリカ、アルミ
ナ、タルク等の無機充填剤の添加や、硬化温度の上昇を
段階的にしたり、硬化後の冷却を徐冷とするなどの温度
コントロール等の手段が行われている。しかし充填剤の
添加は樹脂粘度を上昇させ、低温での注型作業をむずか
しくし、温度コントロールは硬化や冷却に複雑な工程を
要するという欠点があり、いずれも充分な対策とは言え
ない。
この様な理由により、硬化時の体積収縮がそれ自体極め
て小さい熱硬化型樹脂組成物の開発が強く望まれている
先に本出願人は、このような要求に答えるため、スピロ
オルソエステル化合物と有機多塩基酸及びそれらの酸無
水物からなる硬化組成物を提案した(特開昭57−67
628)。しかしスピロオルソエステル基を2個以上も
つスピロオルソエステル化合物は室温ではほとんどのも
のが固体であり、作業性に難点があり、かつ高温で長時
間の加熱が必要であるという問題がある。一方便化時間
を短縮するため、第3アミン、第4アンモニウム塩、試
みた結果、硬化時間の短縮は可能であったが、貯蔵安定
性の低下がみられた。
更に本出願人は、作業性の改善と、低温硬化性を目的に
エポキシ樹脂で低粘度化したスピロオルソエステル化合
物と、カチオン重合触媒及び有機酸硬化剤からなる〆硬
化組成物を提案した(特開昭57−42724)。
しかし、この提案で用いた、芳香族ジアゾニウム塩、芳
香族ハロニウム塩、ルイス酸、ルイス酸と、O,S、N
などを有する化合物との配位化合物、ルイス酸のオキソ
ニウム塩、ジアゾニウム塩、カルボニウム塩、ハロゲン
化合物、混合ハロゲン化合物、又は過ハロゲン酸誘導体
などのような強い触媒では、モノマーの開環が速いため
、組成物の貯蔵安定性が低下する問題が生じた。
上記の様に、例えば接着剤、注型材料などとして用いら
れる熱硬化型樹脂組成物においては、硬化時の収縮とそ
の後の冷却による収縮を減らすとともに、省エネルギー
の見地からもより低温短時間硬化が可能で、かつ作業性
の良好な硬化組成物が求められているのが現状である。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、硬化の際に体積収縮率が極めて小さく
、しかも低温での速硬化性、及び貯蔵の安定性が充分で
、取扱いも容易で作業性が良く、従って成形材料、注型
材料、接着剤その他として好適に使用でき、特に接着力
が良好である、熱硬化型樹脂組成物を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段とその作用〕上記目的を
達成すべく、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、エポ
キシ樹脂とラクトン類とを反の無水物硬化剤をヂ所定量
配合し、促進剤として三級アミン化合物またはイミダゾ
ール化合物と有機酸または有機酸無水物との付加生成物
を用いて得られる熱硬化型樹脂組成物は、前述した従来
の問題点を解決し、成形材料、注型材料及び接着剤に適
したものであることを見い出した。
本発明1よ上記知見に基づいてなされたものであり、本
発明に係る低収縮性熱硬化型樹脂組成物は、下記(A)
 、 (B) 、 (C) 、 (D)成分から成り、
成分(A)と成分(B)との配合割合が重量部で(A)
/(B’) −30/70〜80/20の範囲にあるこ
とを特徴とする。
(A)下式(I)で示されるスピロオルソエステル基を
少なくとも2個有するスピロオルソエステル化合物 1   (I)但しnは3〜5の整数 (B)オキシラン環を少なくとも1個有するエポキシ化
合物 (C)有機多塩基酸または有機多塩基酸無水物(D)三
級アミン化合物またはイミダゾール化合物と有機酸また
は有機酸無水物との付加生成物本発明の熱硬化型樹脂組
成物は、上記の如き構成の結果、硬化及びその後の冷却
に伴なう収縮が極めて小さく、接着性が良好で、しかも
低温(例えば130°C以下)で短時間硬化が可能であ
り、かつ室温に於いて高い貯蔵性を示す(本発明の組成
物は一般に低粘度で一液型である)という利点を有する
以下本発明について、更に詳細に説明する。
本発明で使用される一般式(1)のスピロオルソエステ
ル化合物は、スピロオルソエステル基を分子中に少なく
とも2個有する次式(n)で示される化合物が好ましい
Y  (Z)m            (II)但し
式(II)中、mは2以上の整数であり、Zは =己−00 ル3 を表し、Yはエポキシ化合物のエポキシ基(脂環型エポ
キシの内部エポキシ基を包含する)を除いた残基を表す
上記Zを示す式中、R,、R2,R3はそれぞれ水素原
子、アルキル、ハロアルキル又はアルケニル5基を表す
場合によりY及びR1は一緒になって、メチレン基を形
成し得る。
本発明の組成物で使用されるスピロオルソエステル化合
物((A)成分)は、ラクトンとエポキシ化合物との反
応により製造することができる。
具体的に例示すれば以下のような化合物が挙げられる。
すなわち、2,2′−ビス(4,4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、ハロゲン化
ヒスフェノールA1ビス(4゜4゛−ヒドロキシフェニ
ル)メタン(通称ヒスフェノールF)、レゾルシノール
、テトラヒドロキシフェニルメタン、フェノール又はク
レゾールとホルマリンにより縮合されるノボラック型多
官能フェノール、フェノール、クレゾール、t−ブチル
フェノール等のフェノール系化合物あるいはブチルアル
コール、アリルアルコール、エチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、2.2’−ビス(4,4’−ヒド
ロキシシクロヘキシル)プロパン、グリセリン、1,1
.1−トリメチロールプロパン等のアルコール化合物と
エピクロルヒドリンまたはβ−メチルエピクロルヒドリ
ン(以下両者を(β−メチル)エピクロルヒドリンと表
す。)とを反応させて得られるグリシジルエーテル基ま
たはβ−メチルグリシジルエーテル基を分子内に平均2
個より多く有するエポキシ樹脂とラクトンとの反応によ
り製造されるスピロオルソエステル; アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、テトラヒドロフタル酸等のカルボン酸基を有する
化合物と(β−メチル)エピクロルヒドリンとを反応さ
せて得られるグリシジルエステル基または、β−メチル
グリシジルエステル基を分子内に平均2個より多く有す
るエポキシ樹脂とラクトンとの反応により製造されるス
ピロオルソエステル; 内部エポキシ基を分子内に平均2個以上有する脂環型エ
ポキシ、例えばチッソ(株)装面品名チンソノソクス2
01,221.289,206゜207及び1221、
チハ製品(株)装面品名アラルダイトCY−175,C
Y−176、CY−178及びCY−179等とラクト
ンから製造されるスピロオルソエステル; エポキシ化オレフィン、エポキシ化ポリブタジェン、エ
ポキシ化植物油、アニリン変性エポキシなど含窒素エポ
キシ、イソシアヌル酸エポキシやヒダントイン誘導体あ
るいはイミダシリン誘導体などから得られる含窒素へテ
ロ環エポキシ等とうクトンから製造されるスピロオルソ
エステル;並びに上記スピロオルソエステルの混合物量
などを挙げることができる。
またエポキシ基がラクトンと反応していない未反応エポ
キシ基を含んだスピロオルソエステル化合物の使用も可
能であるが、未反応エポキシ基は原料のエポキシ基に対
して20モル%以下が好ましい。
尚、本発明で(A)成分として、スピロオルソエステル
基を少なくとも2個有する化合物を用いるのは、スピロ
オルソエステル基を1個含むスピロオルソエステル化合
物を用いた場合に得られる硬化物は、耐熱性、機械的性
質及び接着強度が劣り、好ましくないからである。
本発明において用いられる(B)成分であるエポキシ樹
脂としては特に制限はなく、例えばビスフェノール系エ
ポキシ樹脂、エポキシノボランク樹脂、脂肪族エポキシ
樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂或いは
臭素化エポキシ樹脂等変性エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明における前記スピロオルソエステル化合物((A
)成分)とエポキシ樹脂((B)成分)との配合量は、
重量比で(A’) / (B) = 30/70〜80
/20の範囲とする。これは(A)成分が30重景%未
満では硬化時の収縮の低減が充分でなく”、80重量%
を越えると粘度が高くなり、作業性が低下するおそれが
あるからである。
本発明の組成物に用いられる(C)成分である有機多塩
基酸、あるいはその酸無水物は、硬化剤の役割を果たす
。この(C)成分としては、通常エポキシ化合物の硬化
剤として用いられる任意のものを包含し、例えば以下の
ものが挙げられる。
すなわち、コハク酸、メチルコハク酸、ドデセニルコハ
ク酸、ジクロルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、
イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸、フタル酸、テ
トラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、 
ヘキサヒドロフタル酸、メチルへキサヒドロフタル酸、
エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメ
チレンテト・ ラヒドロフタル酸、トリカルバリル酸、
トリメリソト酸、ピロメリット酸、シクロベンクン−1
゜2.3.’4−テトラカルボン酸、ベンゾフェノン−
3,3’、4.4′−テトラカルボン酸及びこれらの酸
無水物などを挙げることができる。またこれらの二種以
上を混合したもの、あるいはこれらと−塩基酸無水物と
の混合物、あるいは無水マレ゛イン酸のリルイン酸付加
物などのように上記多塩基酸又はその酸無水物から得ら
れる分子の末端又は側鎖にカルボン酸もしくはその酸無
水物構造を有するこれらの誘導体なども使用できる。
本発明の組成物中に配合される(C)成分の配合は、そ
の硬化剤としての化学的性質及び、硬化用組成物及び硬
化生成物に要求される性質により決めればよい。例えば
(C)成分としてポリカルボン酸又はその無水物を使用
する場合、スピロオルソエステル基1当量当りカルボン
酸又はカルボン酸無水物を0.1〜1.5当量、好まし
くは約0.3゜〜1.2当景を用いるのが適当である。
本発明における(D)成分、すなわち三級アミン化合物
またはイミダゾール化合物と有機酸または有機酸無水物
との付加生成物は、硬化促進剤としての役割を果たす。
有機酸または有機酸無水物と付加生成物を形成する三級
アミンとしては、例えば次のものを挙げることができる
すなわち、トリエタノールアミン、トリプロパツールア
ミン等のトリアルカノールアミン、−C式 (但しR4は炭素数10〜28のアルキル基、R5はメ
チル基またはエチル基を示す。)にて示される2−ヒド
ロキシアルキルアミン、及び一般式 %式% (但しR6は前記と同じ、o、pは1〜20の整数) にて示されるエチレンオキシド型三級アミン、更にトリ
エチルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルホルム
アミド、ビス(ジメチルチオカルバミル)ジザルファイ
ド、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2.4
..6−1−リス(ジメチルアミノメチル)フェノール
、ヘンシルジメチルアミン、N、N−ジメチルアニリン
、N、N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ピリジン、
ピペリジンを用いることができ、ジアザ−ビシクロアル
ケン類等の複素環化合物も用いることができる。
またイミダゾール化合物としては、例えばイミダゾール
、ヘンズイミダゾール、置換イミダゾール(2−メチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2−シクロへキシル−4−メチルイミダゾール、4−ブ
チル−5〜エチルイミダヅール、2−メチル−5−エチ
ルイミダゾール、2−エチル−4−フェニルイミダゾー
ル、215−ジクロロ−4−エチルイミダゾール等)、
N−アルキルイミダゾール(例えばN−メチルイミダゾ
ール、N−ブチルイミダゾール、及びN−ラウリルイミ
ダゾール)などを使用できる。
一方、イミダゾール化合物、三級アミン化合物と付加反
応生成物を形成する有機酸としては、−塩基酸として例
えば酢酸、酪酸、カプリン酸、オレイン酸、2−エチル
ヘキサン酸、安息香酸、ヘンゼンスルホン酸、パラトル
エンスルボン酸等が挙げられ、また多塩基酸及び同じく
イミダゾール化合物、三級アミン化合物と付加反応生成
物を形成するl有機γ多塩基酸無水物としては、前述の
硬化剤に用いられるものならいずれも用い得るが、特に
好ましいものとしては、例えばアジピン酸、セバシン酸
、無水メチルナジック酸、2−メチルへキサヒドロフタ
ル酸〆無水物、4−メチルテトラヒドロフタル酸無水物
等が挙げられる。
(D)成分である付加反応物は、無溶剤下または適当な
溶剤下に適当な時間加熱することによって得られる。但
し溶剤下にて調製される場合は原糸及び生成系に対して
不活性な溶剤が選択されねばならない。反応は通常70
°C以上の温度で可能であるが、反応時間を短縮するた
めには、100℃以上が選ばれ、特に130℃前後が好
ましい。
また三級アミンまたはイミダゾール化合物と有機酸(有
機多塩基酸を含む)または有機酸無水物との付加反応生
成物は、酸とアミン当量の比が0.8以」二2以下であ
るのが好ましい。
(−1加反応物の配合量は主剤樹脂100部に対し、0
.1〜7.0部が好ましく、0.1重量部以下では硬化
促進効果が弱い場合があり、7.0重量部以上の添加は
貯蔵安定性を低下させることがある。
本発明の新規組成物は必要に応じて、更に種々の添加物
を含有しうる。この様な添加物としては、例えばガラス
繊維、炭素繊維、雲母、石炭粉、炭酸カルシウム、セル
ローズ、カオリン、クルジ、アルミニウム粉末、大きな
比表面積を有するコロイド状シリカ、粉末ポリ塩化ビニ
ル、及びポリエチレン又はポリプロピレンのような粉末
ポリオレフィン等が挙げられる。
また本発明による硬化組成物には必要に応して、非反応
性希釈剤、難燃剤、可撓性付与剤、その他の変性剤を配
合してもよい。難燃剤の例としては、ハロゲン系難燃剤
(例えば、ヘキサブロモベンゼン)、無機系難燃剤(例
えば水和アルミナ、リン酸塩)等が挙げられる。非反応
性希釈剤の例としては、ジブチルフタレート、ジオクチ
ルフタレート、リン酸トリクレジル、タール等が挙げら
れる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例、及び比較例について具体的に説
明する。
まず、使用する(A)成分の具体例の合成を説明する。
合成例1 (A)成分であるスピロオルソエステル化合物の一例(
以下スピロオルソエステル(A)と称する)の製造 攪拌機、コンデンサー、温度計及び滴下ロートを備えた
4ツロ11フラスコに塩化メチレン20Q mll及び
ε−カプロラクトン136.8 g (1,2モル)を
加えた。この溶液を氷水により約10℃に冷却し、BF
30Et21mβを加えた。
次に反応液温度を10°Cに保ちながらエビコー1−8
.28(シェル化学(株)製、商品名)11’4゜g(
0,3モル)と、塩化メチレン500mnの混合液を攪
拌下、5時間かけて滴下した。更にこの温度で3時間反
応させた後、トリエチルアミン3mβを加え触媒を失活
させた。
次に過剰のε−カプロラクトンを除去するために、反応
液を6%NaOH水溶液500mβで2回アルカリ洗浄
し、遠心分離後、蒸留水300mnで2回水洗遠心分離
した。その有機層を硫酸マグネシウムで一液脱水後、脱
溶剤4して131gのスピロオルソエステル(A)を得
た。
この生成物は淡黄色の透明な粘稠液状物であり、その比
重は25℃で1.178であり、その粘度は50°Cで
約9.8万センチポイズであった。またその主成分は以
下の構造式で表される。
C)12−0 次に、上記合成例で得られた化合物を用いた、本発明の
実施例を、比較例とともに説明する。
実施例1〜6 スピロオルソエステル(A)60部(重量部。
以下同じ)と(B)成分であるビスフェノールA型エポ
キシ樹脂Epikote82 B  (シェル化学(株
)製、商品名)40部を100°Cで均一に混合した主
剤樹脂を室温まで冷却した後、硬化剤としてメチルへキ
サヒドロフタル酸無水物45部、更に各種促進剤(表1
参照)を2部加えた硬化組成物を調製した。該組成物の
室温での貯蔵安定性及び130℃での硬化特性を調べた
。その結果を表1に示す。尚、促進剤として用いた三級
アミン化合物またはイミダゾール化合物と有機酸または
有機多塩基酸無水物との付加反応生成物と、アミン当量
との比を1として、調製した。以下各実施例及び比較例
で用いた付加反応生成物は、すべて同一のものを用いた
尚ゲル化時間はキュラストメーター(今生機械工業(株
)製)JSR型を用い最大トルクの90%の値に達した
時点の時間をゲル化時間とした。
ポットライフは、樹脂組成物約3′Ogをふた付きポリ
容器に入れ、20℃環境下で流動性のなくなるまでの日
数とした。
−一自1 比較例1〜3 比較例1では促進剤としてDMP−30、比較例2では
促進剤として2MZ (それぞれイミダゾール化合物、
三級アミン化合物ではあるが、有機酸または有精・酸無
水物との付加生成物ではないので、いずれも(D)成分
には該当しない)を用い、比較例3では有機系硬化促進
剤に代えてBP、0Et2を用いた。それ以外は実施例
1〜4と同様に行った。その結果を表1に記載する。
比較例4.5 (A)成分と(B)成分とから成る主剤樹脂として実施
例1〜4で用いたものと同じものを用い、比較例4では
有機酸系硬化剤を用いず、つまり(C)成分に該当する
ものは用いず、かつ(D)成分に該当するものも使用せ
ず、触媒としてB F 30 E t 2を1部添加し
た。比較例5では同じ主剤樹脂を使い、硬化剤としてヘ
キサヒドロフクル酸無水物((C)成分に該当)を45
部添加し、しかし硬化促進剤を用いず、つまり (D)
成分に該当するものは用いなかった。それぞれ100℃
での硬化性及び室温その貯蔵安定性を表1に示した。
表1のごとく、本発明の硬化組成物は、その硬化性及び
貯蔵安定性がともに良好なことがわかる。
すなわち、本発明外の比較例1.2は、本発明の実施例
1〜4よりいずれも130°Cでのゲル化時間が長く、
従って低温での硬化性に劣り、かつポットライフは実施
例1〜4に比し非常に短くなっており、貯蔵性が悪いこ
とがわかる。比較例3はゲル化時間は極めて短いが、硬
化に対して過敏になる結果、貯蔵性は更に悪くなってい
る。また比較例4は比較例3と同様にゲル化時間が短い
反面貯蔵性が非常に悪い。比較例5はゲル化時間が長く
、すなわち低温での硬化性が悪く、しかも貯蔵性も悪い
このように、本発明の組成物は、低温での硬化性が良く
、貯蔵性も良好である。
実施例7〜11  ゛ 促進剤添加量の影響を調べるため、(A)成分であるス
ピロオルソエステル(A)60部と、(B)成分である
多価アルコール系エポキシ樹脂エボライ)400E (
共栄社油脂化学工業(株)、商品名)40部を100°
Cで均一混合し、室温まで冷却した後、(C)成分であ
るメチルへキサヒ −ドロフタル酸47部を加え、更に
(D)成分として促進剤(2MZ/PTS)を加えた。
該促進剤の添加量を種々に変え、室温での貯蔵安定性及
び130 ’Cでの硬化性を調べた。その結果を表2に
示す。
表2 表2のごとり0.1%未満の促進剤添加量では貯蔵安定
性は良くなるが、ゲル化時間が長くなる傾向があり、促
進剤添加量が7%より多くなれば、ゲル化時間は短くな
り貯蔵安定性はやや悪くなる。
但し実施例7〜11いずれも、前記比較例1〜5に比し
てゲル化時間は適正であり、貯蔵性も充分である。
実施例12〜14、比較例5〜7 エポキシ樹脂添加量の影響を調べるため、(A)成分で
あるスピロオルソエステル(A)と、CB)成分である
多価アルコール系エポキシ樹脂エボライ)400B (
共栄社油脂化学工業(株)製、商品名)との配合比を変
化させて、実施例1〜4と同様に主剤を調製した。(C
)成分の硬化剤にはメチルテトラヒドロフタル酸無水物
を用い、(D)成分の促進剤に)ま2MZ/PTS塩を
2部使用した。(A’)成分と(B)成分との配合割合
が本発明の範囲にあるもの、つまり重量部の割合で(A
/ (B)=30/70〜80/20の範囲にあるもの
を実施例10〜12とし、(A)/ (B)がこの範囲
から外れるものを比較例5〜7とする。
それぞれ130℃で1時間硬化した時の収縮率及び10
0°Cにおける組成物の粘度を調べた。
これら比較例5〜7を含めた、6種の組成物の実験結果
を表3に示した。
収縮率の測定は25℃における硬化前の組成物の比重及
び硬化物の比重から求めた。
表3のごとく本発明の組成物である実施例12〜14は
、収縮率が小さく、また100℃に於ける粘度も適正で
取扱い性が良く、作業性が良好である。これに対して比
較例−5は収縮率は小さいが粘度が大きく、作業性に著
しい難点があり、比較例6.7は収縮率が大きい。
実施例15〜21、比較例8〜16 スピロオルソエステル(A)、各種エポキシ樹脂、メチ
ルへキサヒドロフタル酸無水物及び促進剤として2MZ
/PT32部を表4に示す組成で配合し、比較例8〜1
6を含め16種の硬化組成物を調製した。比較例8は主
剤として単官能スピロオルソエステル化合物のみを用い
たもの、比較例9は主剤として(A)成分を含有しない
エポキシ樹脂を用いたもの、比較例10〜16は同じく
主剤として(A)成分を含有しないエポキシ樹脂を用い
たものであってそれぞれ実施例15〜λ1において使用
の(B)成分を(A)成分なしで用いた場合である。各
側について130℃で40分硬化させた時の接着強度を
測定した。接着強度としてT−はくり強さくkg/ 2
5 mm) 、引張りせん断強さく kg / ct 
)を測定し、結果は表4に示した。
このときの接着は油圧式熱プレスを用い、5kg/C−
の加圧下で行なった。
T−ばくり接着強さの測定はストログラフT型引張り試
験機(東洋精機(株)製)を用い、クロスへ・ノドスピ
ード200 ++m/minで測定した。尚被着体はア
ルミ箔50μを240番サンドペーパーで研摩したもの
を用いた。
引張りせん断接着強さの測定はストログラフT型引張り
試験機(東洋精機(株)製)を用いクロスヘッドスピー
ドLoam/minで測定した。尚被着体はspccm
板1.6 mmtをザントブラスト処理したものを使用
した。
表4から明らかなように、本発明に係る組成物である実
施例15〜:Llは、硬化後のT−ばくり離さも引張り
せん断強さもいずれも充分であり、きわめて良好な接着
製を示す。これに対し比較例8〜16は上記実施例に比
していずれも接着強度が小さい。本発明の効果はこれら
実施例と比較例の対比から明らかであり、特に本発明の
(A)成分を含有するものとこれを含有しないものの対
比つまり実施例15〜ユ1と比較例8〜16との対比か
ら明らかであろう。
尚当然のことではあるが、本発明は上記例示した実施例
にのみ限定されるものではない。
〔発明の効果〕
上述したごとく、本発明の熱硬化型樹脂組成物は、硬化
の際の体積収縮率が極めて小さく、しかも低温での速硬
化性、及び貯蔵の安定性が充分で、取扱いも容易で作業
性が良く、従って成形材料、注型材料、接着剤その他と
して好適に使用でき、特に接着力が良好であるという効
果を有する。
手続補正書 昭和60年6り/Z日 特許庁長官 志 賀   学 殿 2、 発明の名称 低収縮性熱硬化型樹脂組成物3、 
補正をする者 事件との関係  特許出願人 住所 東京都港区西新橋−丁目十四番地1号名称 (3
03)東亜合成化学工業株式会社4、代理人〒100 住 所  東京都千代田区有楽町1丁目4番1号三信ピ
ル321号 電話03 (591)4995 6、 補正の対象   明細書中、発明の詳細な説明の
欄7、 補正の内容  別紙の通り (1)明細書中、第20頁下から3行〜下から2行の 「付加反応生成物と、アミン当量との比を1として」を 「付加反応生成物は、酸とアミンとの当量比を1として
」 と補正する。
(2)同、第22頁の表1中、「実施例1」の項の「略
号」の欄にrTEA/PTAJとあるを、[T11iA
/PT8 Jに訂正する。
(3)同、第26頁下から3行に「実施例10〜12」
とあるを、「実施例12〜14」に訂正する。
(4)同、第31頁の表4中、「実施例18」の項の「
硬化剤配合量」の欄に「71」とあるを「72」に訂正
する。
以上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記(A)、(B)、(C)、(D)成分から成り
    、成分(A)と成分(B)との配合割合が重量部で(A
    )/(B)−30/70〜80/20の範囲にある低収
    縮性熱硬化型樹脂組成物。 (A)下式( I )で示されるスピロオルソエステル基
    を少なくとも2個有するスピロオルソエステル化合物 ▲数式、化学式、表等があります▼( I )但しnは3
    〜5の整数 (B)オキシラン環を少なくとも1個有するエポキシ化
    合物 (C)有機多塩基酸または有機多塩基酸無水物(D)三
    級アミン化合物またはイミダゾール化合物と有機酸また
    は有機酸無水物との付加生成物
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