JPS6126322Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は踵部の直上部分に特殊な糸を用い、こ
の糸を収縮せしめてぬげにくいものとした靴下に
関するものである。

従来、靴下をぬげにくいものとするために、足
首部のみに弾性糸を混用したり、足首部と踵部と
を囲んだ状態で弾性糸を混用し、サポーターの作
用を行わせるようにしたもの（例えば実公昭42−
5762号）が存在する。

ところが、この靴下を着用すると、足首がぎゆ
つと締め付けられるため、ぬげにくい反面血の流
れが悪くなるという欠点がある。

また、乳児，幼児を例にとると、ほとんどの者
がいつもずれ落ちんばかりに靴下を足先でぶかぶ
かさせている。

その原因は、乳児，幼児は足首がほとんどな
く、もともと靴下がずり落ちやすい足の形をして
いること、寝ころんだ状態で両足をこすりあわせ
る運動を頻繁に行なうからであると思われる。

このような乳児，幼児にとつて、ずれないで気
持よく着用できる靴下が強く望まれている。

本考案は、上記の欠点を解消するとともに、上
記要望に応えるために案出されたもので、踵部の
直上部分に熱収縮性を有する糸を用い、該糸を熱
処理して収縮させたものである。

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図面中の斜線で囲んだ部分に示すように、踵部
１の直上部分２、即ち外形線３が凹んでいる部分
の内側にあたるところを熱収縮性を有する糸を用
いて編成する。熱収縮性を有する糸のみでこの部
分を編成してもよいし、他の糸と混用するように
してもよい。

熱収縮性を有する糸として、ビニロン系の糸を
挙げることができる。

そして、適当な形を保たしめるために靴下製造
上必ずとられる熱処理を行つて、熱収縮性を有す
る糸を収縮せしめる。この熱処理とは、足形をし
たアルミニウム製の金型を靴下に差し込み、100
〜105℃程度の蒸気を靴下に当てる作業をいう。

この作業を行うと、蒸気の熱により熱収縮性を
有する糸はその伸びが少なくなり、ために、靴下
はぬげにくいものとなる。

また、熱収縮性を有する糸が用いられている部
分は、熱による糸の収縮により腰がしつかりして
強度が向上するという利点もある。

本考案によれば、ぬげにくい靴下を容易に製造
することができ、また、ぬげにくくしかも足首の
血の流れに悪影響を与えない靴下とすることがで
きる効果がある。また、強度の面でも有利であ
る。

本考案は、乳児，幼児用の靴下に応用すると、
特に有利であろうが、これだけに限定されるもの
〓〓〓
ではなく、紳士用の靴下やスポーツ用ソツクスな
どに広く応用することができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示す側面図であ
る。 １……踵部。 〓〓〓

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 踵部の直上部分に熱収縮性を有する糸を用い、
   該糸を熱処理して収縮させたことを特徴とする靴
   下。