JPS6125994B2 - - Google Patents

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JPS6125994B2
JPS6125994B2 JP14673682A JP14673682A JPS6125994B2 JP S6125994 B2 JPS6125994 B2 JP S6125994B2 JP 14673682 A JP14673682 A JP 14673682A JP 14673682 A JP14673682 A JP 14673682A JP S6125994 B2 JPS6125994 B2 JP S6125994B2
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water
trap
vacuum chamber
dried
drying
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JP14673682A
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Masakazu Kobayashi
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Kyowa Vacuum Engineering Co Ltd
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Kyowa Vacuum Engineering Co Ltd
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Publication of JPS5935771A publication Critical patent/JPS5935771A/ja
Publication of JPS6125994B2 publication Critical patent/JPS6125994B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は蒸気捕集器(略称トラツプ)を、被乾
燥物および加熱系を収容する真空室内に遮断弁な
しに設けた凍結乾燥装置、つまり内設トラツプ型
凍結乾燥装置において、それのトラツプの除霜
(デフロスト)方法、およびそのための装置に関
する。
本発明における目的は、従来、乾燥が終了し乾
燥製品を取出した後で、未だ次回の被乾燥物を装
入する以前の間に実施されていたトラツプの除霜
を、凍結乾燥装置の乾燥能力を損なうことなく乾
燥期間中の短い時間で行なえるようにして、凍結
乾燥装置の正味稼動率を向上させ得るようにする
ことにある。
凍結乾燥装置のトラツプは、直後あるいは間接
に冷凍装置(冷媒蒸発温度をtrと記す)によつ
て冷却される管またはプレート(表面温度をtc
と記す)によつて構成される。空気に妨げられな
い真空下においては、トラツプ冷却面tc上で
は、温度tcの平衡水蒸気圧Pc*(総て、温度tx
の平衡水蒸気圧をpx*の如く記す)を超える水
蒸気はトラツプ冷却面に氷として凝結し、圧力は
Pc*を保つ。したがつて被乾燥物の凍結部(温
度tf)に比べ、トラツプtcを充分低く保てば、
被乾燥凍結部と平衡している水蒸気(圧力Pf*
は、圧力差Pf*−Pc*を推力としてトラツプ冷
却面に吸引され、冷却面に氷として捕集される。
等しい昇華速度(Qm(Kg/hと記す)の水蒸気流
をトラツプ冷却面に吸引する推力Pf*−Pc*
〔氷結が進んだ後には、冷却面を被う氷層表面
(温度ti)として、推力はPf*−Pi*〕は、昇華
面から氷面までの水蒸気流動抵抗Rnが小さいほ
ど、小さくて良い、等しいPf*に対するPi*は高
く(温度tiは高く)て良い。また、トラツプ凝
結氷面tiで発生する昇華潜熱約700kcal/Kg、700
×Qm(kcal/h)の熱流を、冷媒蒸発温度trまで
運び去り、氷面の昇温を防ぐ熱移動の推力ti
rは、tiからtrまでの熱抵抗が小さいほど、小
さくて良く、trは高くて良い。
公知の通り、等しい冷凍能力〔700×Qm(kca
l/h)〕のための冷凍設備とその運転で消費される
電力は、冷媒蒸発温度trが高いほど低減でき、
省エネルギーと経済性の見地から合理的である。
言い替えれば、昇華面tf、あるいは装置として
言えば、被乾燥物の存在する空間の真空圧力Po
と、冷媒蒸発器trとの間の水蒸気流動抵抗Rn
熱抵抗Rhが共に小さいことが合理的である。
移動現象論によれば、一般に物質や熱の移動抵
抗は、流路面積(間口)が広いほど、流路の長さ
(奥行)が短いほど小さい。
第1図乃至第4図は、実用されている凍結乾燥
装置の被乾燥物と加熱面が存在するブロツクM
(通常は加熱棚段だが、その他の形式もある)
と、トラツプの冷却管又はプレート群が存在する
ブロツクCの幾何学的関係を模式化した略図であ
る。既述の見地からすれば、ブロツクMからブロ
ツクCの正面に至る流路が広く短かく、かつブロ
ツクCの間口面積が広く奥行が短かく、またブロ
ツクC内の冷却管(又はプレート)表面積が広
く、氷が薄く広く凝結されるトラツプ配置がもつ
とも優れるはずであり、第1図の形態のものがも
つとも優れ、第2図の形態のものがそれに次ぐは
ずである。仮に各装置のブロツクCの体積が等し
いものとし、そのブロツクC内部に等面積の冷却
面を設けるとすれば、間口が狭く奥行の長いブロ
ツクCの場合水蒸気流の奥への侵入は水蒸気流動
抵抗によつて妨げられ、氷は入口部に集積してし
まうから、幾何学的な冷却管(又はプレート)面
積が等しくても、実効冷却面積は小さくなり、流
動抵抗だけでなく熱抵抗も増大する。真空弁Vで
ブロツクMとブロツクCを遮断できるようにした
第3図及び第4図の形態の場合には、大口径弁の
不経済性を避けるために、ブロツクMとブロツク
Cの間の流路を絞らざるをえないだけでなく、一
たび絞つた水蒸気流を再び広い間口のブロツクC
に均等に拡げるためには、過度に広い助走空間を
備けざるをえない。真空空間の拡大は、設備費と
真空ポンプの消費電力を共に増大させる。
以上の明白な不利にも拘らず、第3図及び第4
図のタイプ(「分離トラツプ型」と総称する)の
凍結乾燥装置が、第1図及び第2図に示すタイプ
(内設トラツプ型)の凍結乾燥装置と並んで実用
されている重要な理由の一つは、トラツプの除霜
操作上の利点である。
分離トラツプ型の場合には、乾燥終了時に遮断
弁VによつてブロツクMとブロツクCを遮断すれ
ば乾燥製品の取出、次回分の装入作業の途中であ
つても、製品や材料を損なうことなく、冷却管
(又はプレート)上の氷層を融解除去して、次回
分のためにトラツプを再生できる。除霜の方法は
散水・満水・スチーム(高常圧又は真空)である
が、ブロツクMと分離済みであるから、どの方法
でも採用でき、かつ激しく行うことができる。
他方、内設トラツプ型の場合には、乾燥製品の
吸湿や水濡れを避けるために、真空室が空白の時
に行わざるをえず、また仮に製品が存在しなくて
も、ブロツクM空間を濡らすことは次回乾燥の妨
げとなるため、除霜手段が制限され、満水・高・
常圧スチームは使用できず、真空スチームを用い
るには、製品取出後に再び真空室を閉じて排気し
て後実施し、次回分の装入のために再び常圧に復
圧しなければならず、散水を用いる場合にも飛沫
をさける静かな散水に限られる。かくして、除霜
作業は長時間を必要とし、正味の乾燥稼動時間を
短縮せざるをえない、以上が定着した通念であり
この不利が、既述の利点を打消してしまう場合が
少くなかつたのである。
本発明は内設トラツプ型の除霜を、凍結乾燥過
程の中の2次乾燥期間中に行うことによつて、内
設トラツプの上述の不利を解消したものである。
凍結乾燥過程は、被乾燥物内に凍結水分が存在
し、凍結水分が昇華して減小し消滅していく1次
乾燥期(昇華期)と凍結水分消滅後に残留してい
る結合水を脱湿していく2次乾燥期(仕上乾燥
期)の2段階を経て終了する。既述の如く1次乾
燥期においてはトラツプ氷面tiは、凍結部tf
り低温でなければ凍結ゆるみ凍結乾燥は失敗す
る。しかし、2次乾燥期の適当な過程を選べば、
トラツプ氷面tiを0℃に昇温しても、平衡水蒸
気圧は4.6トール(Torr)であり、2次乾燥期の
品温は、食品では通常50℃〜70℃であるから、品
温に対応する平衡水蒸気圧は92トール〜230トー
ルである。したがつて、トラツプ0℃における被
乾燥物の環境の相対湿度(R.H.)は5.0%〜2.0%
という除湿環境であり、水分活性(Aw)が0.2
(通常は残水率5〜2%)程度の状態にある被乾
燥物の2次乾燥を妨げないはずである。トラツプ
0℃において除霜し、より高い水蒸気圧が被乾燥
物の環境に侵入せず、飛沫や霧が被乾燥物に振り
かからない条件下で、除霜を終了できれば、大半
の食品は、この条件下で保存に充分な残水率に達
しうるし、更に低残水率を要する物質の場合に
は、除霜後にトラツプを再冷却し、充分な低圧下
で中断なく所望の残水率に達しうるはずである。
再冷却後の結霜は、微小量であり、次回分の凍結
乾燥の妨げとならない。1回の乾燥サイクルごと
に、1回分の結水量が除霜されれば、除霜時間が
乾燥サイクルの切れ目と一致せず、位相のズレが
あつても何ら支障はない。
以上が、本発明の基礎をなす基本思想である。
だが、在来の各種の除霜方法の何れをもつてし
ても、上述の環境条件を実現することはできな
い。例えば、存来の内設トラツプの除霜法として
用いられているブロツクC上部からの散水に依る
場合、真空圧力が散水温度の平衡水蒸気圧より低
ければ、散水は沸騰し、飛沫を伴なつて被乾燥物
の環境に飛散する。除湿窒素(又は空気)を導入
して沸騰を防ぐとしても、その全圧が高ければ空
気(窒素)によつて2次乾燥が妨げられ、散水温
度を15℃(平衡水蒸気圧13トール)程度以上にで
きず、凝結、氷の除霜に要する熱量(−40℃の氷
として−40℃から0℃までの昇温に約20kcal、融
解に80kcal、計100kcal/Kg)のためには、その7
倍の水を注がねばならず、飛沫を生じないよう静
かに散水する、とすれば、通常の2次乾燥時間2
〜3時間を越えてしまう。
本発明は、除霜中の温度を0℃に充分近い低温
に保ち、かつ、飛沫やミストが被乾燥物に振りか
かることを防ぎ必要なら、除霜後にトラツプを再
冷却して2次乾燥を更に続けることを可能にし
た。
以下、第5図乃至第7図によつて、本発明法
と、その装置を例示する。
第5図は、円筒横型真空室aの円筒軸に垂直な
断面を単純化した説明図、第6図は、その片端の
縦断面を単純化した説明図であり、中央部の棚段
20は内部を加熱流体が循環する加熱部で、各棚
段20の中間21に被乾燥物を充填したトレイが
置かれる。円筒横型の真空室aは、それの両端面
が、扉23により開閉する扉面となるか、または
一端面が扉23により開閉する扉面で他端が閉塞
面である。また棚段20の両端は、真空室aの前
記両端面に接近している。したがつて、第5図に
おいて、棚段20およびそれの中間21のつくる
矩形の空間が、既述のブロツクM(乾燥水蒸気の
発生部)であり、水蒸気はそのブロツクMの両側
面から流れ出す。中央部のブロツクMの両端に、
左右1対のトラツプ(第1図のブロツクC)が設
けられる。ブロツクC内部に、適度の間隔を置い
て冷却管1又は冷却プレートが配列し、それらの
内部を低温流体(例えばフレオン冷媒)が循環す
る。第5図には冷却管1を用いた場合であり、そ
の冷却管1の管断面が黒点として模式的に描かれ
ている。ブロツクMとブロツクCの中間には、鎧
戸状の遮蔽案内板2が置かれる。円筒真空室aの
下腹部には、例えばスチームジヤケツトによるヒ
ーター3が設けられ、真空室aの内底部が加熱面
となり、また、その加熱面の上面側に水溜部bが
形成されている。給水管4は、真空室aの内底面
に沿つて該真空室aの軸線と平行の端末を具備し
ている。給水管4は真空室aの壁面を貫いて、直
接水道口に連結してもよいが、第5図の例のごと
く給水槽5に給水弁を介して連結することが望ま
しい。また真空室aより低い位置に円筒横型の受
水槽6が、弁付のオーバーフロー配管7および弁
付の排気管8によつて真空室a底部に連結されて
いる。また受水槽6の底部には排水弁9が設けら
れる。真空ポンプ系10は弁付の引口配管11に
よつて真空室に連結されるが、引口の取付位置
は、第5図の実施例装置の配置では左右の側腹部
である。この引口の位置は後述する通り、特に重
要である。真空室aには空気導入口12が取付け
られる。また真空室aには真空計13および、前
記オーバーフロー配管7のレベルより僅か下に温
度感熱部14(水温計)が設けられる。
次に上述の装置を用いて行なう本発明法の実施
例を説明する。
第5図において、トラツプ冷却の後、排水管8
および排水弁9ならびに空気導入管12を閉じ、
他の図示のオーバーフロー配管7の弁および引口
配管11の弁を開き、真空ポンプ系10によつて
真空室aと受水槽6を真空排気の後、加熱を開始
し、昇華乾燥を行う。ブロツクM内の被乾燥物中
の水分は、水蒸気としてトラツプ(ブロツクC)
内の冷却管1(又はプレート)に移り、冷却面に
氷結する。
昇華の終了は公知の通り、被乾燥物温度の上昇
真空圧力の低下などで判定できる。昇華終了が確
認されると 第1に、トラツプへの冷熱供給を停止し空気導
入管12の弁を僅かに開き、全圧が約5トール以
上、約20トール前後以下になるまで窒素ガスまた
は除湿空気を導入する。
第2に給水管4の弁を開き、給水管4より、水
溜部bにオーバーフロー配管7のレベル以下の所
定の量の水を導入する。
第3にヒーター3にスチームを送り水溜部bに
溜めた水を加熱する。
第1の操作による窒素等の導入での真空室a内
の全圧の上昇は、真空室a内の底部に導入された
水が、高真空下で突沸し飛沫を伴つて高真空の真
空室内に拡散し、あるいは、給水が高真空下で凍
結と突沸を繰返し氷片を散乱するなどして製品を
損なうおそれに対する、予防措置である。したが
つて昇圧の目安5〜20トール程度とは、給水が凍
結する0℃の平衡水蒸気圧4.6トール以上、給水
の水温の平衡水蒸気圧(22℃で20トール)程度以
下である。ヒーター3による加熱が開始されると
共に真空ポンプ系10の引口弁11aを開き全圧
を約5トールに保つ。
真空室aの下腹部のヒーター3で均等に加熱さ
れる結果、真空室a内の底部の水溜部bに導入さ
れた水の表面からは、均等に水蒸気が発生する。
5トール下であるから、水温も、発生する水蒸気
温度も、約0℃である。水蒸気は、より低温のブ
ロツクC内の冷却管1の表面に吸引されてそこに
凝結して、約600kcal/Kgを冷却管1に伝える。冷
却管1の冷却は停止されているから、既凝結氷は
昇温し、初期温度が約マイナス40℃なら20kcal/
Kgの熱を吸収して0℃に達する。つまり既凝結氷
の30分の1の水が底部の水溜部から追加凝結する
と0℃に達し、融解が始まる。したがつて真空室
の底部の水溜部に対する給水必要量は、既凝結氷
の30分の1相当が蒸発して冷却面に凝結しても底
部に最少限の面積の溜水が残る程度である。
凝結氷が0℃に達すれば、底部からの蒸気の凝
結によつて約7.5倍量(600÷80)の既凝結氷が融
けて除去され、真空室a内の底部に流れ落ち、そ
の底部の水溜部bに張られた水の水位は上昇しオ
ーバーフロー配管7から受水槽6に流下し、水面
はオーバーフロー配管7によるレベルに保つ、除
霜される冷却管1(又はプレート)から流下する
水は、落下点で水撥ねや飛沫を生じる程の落差を
一挙に自由落下することなくブロツクC内の構造
物を伝つて静かに落下する。仮に僅かな飛沫を伴
つても遮蔽案内板2によつて、ブロツクM内には
侵入しない。かくして総ての氷が除かれると、底
部水温は0℃近辺から昇温し、温度計14がこれ
を感知して、過剰なスチームをカツトし、逐にス
チーム供給は停止され除霜は終了する。
この間、ブロツクM内、すなわち例えば熱板の
間の被乾燥物の2次乾燥は進行する。一般に食品
の保存に最適の含水率は単分子層吸着水分であり
種類によつて異るが、常温+25℃で水分活性Aw
=0.16〜1.06であり、Awは食品温度と共に増大
し、食品の標準的2次乾燥温度である+70〜+50
℃では、Awは2倍以上である。他方0℃除霜中
の相対温度(+50〜+70℃の平衡水蒸気圧92〜
230トールに対する0℃の平衡水蒸気圧4.6トール
の比)は5〜2%であり、同温度における単分子
層吸着水分のAwより充分小さい。したがつて通
常の食品凍結乾燥の場合には、より低い相対湿度
の下で2次乾燥を継続するためトラツプを再冷却
する必要はなく、以下の操作は不要であり、も
し、オーバーフロー配管7により水を受水槽6に
送らなくても、水面が最下段の棚段20に近づか
ない容積を設けておけば、受水槽6、オーバーフ
ロー配管7は不要であり、また弁付の排水管8の
端末は開放でもよく、排水は、乾燥製品の取出時
に行えばよい。
しかし、2次乾燥品温を30℃温度に抑える必要
があるか、あるいは最終含水率をAw=0.01程度
に下げたい特別の場合には、さらに次の操作を行
う。
除霜終了の確認に続き、以前から閉鎖されてい
た弁を開き排水管8から真空室a底部の水溜部か
ら総ての水を排水する。排水後、オーバーフロー
配管7および排水管8に夫々設けられている弁を
閉じ、トラツプを再冷却する。真空ポンプ系10
の作動についての5トールの信号は解除され、ト
ラツプ冷却と共に真空室a内の圧力を充分低圧に
し、かくして所望の低含水率に達することができ
る。この間のトラツプへの着氷は極めて僅かであ
り、除霜なしに次回の工程に進め得る。オーバー
フロー配管7および排水管8の夫々の弁を閉鎖
後、次回の乾燥の開始以前に受水槽6の水は排水
弁9を開き排出する。以上の操作は、予めプログ
ラムとして運転系に組込むなら全自動も可能であ
る。
実施した食品を例示すれば、ねぎ、しいたけ、
その他各種の野菜、みそ、各種麺類、調理肉、油
揚など、いずれも0℃除霜後の再冷却なしに充分
な低含水率に達し、市販の凍結乾燥コーヒーの含
水率2%を、既に大量の氷が氷結した真空室に装
入後、真空室を10トールまで排気、45℃で1時間
経過後、取出して含水率を測定したところ、1%
に減小しており、除霜中にも乾燥が進行している
ことが確かめられた。
昇華期の終了後、ブロツクM内の総ての被乾燥
物が均等の含水率にあるわけでなく、通常は各種
の避けがたい要因によつて、除霜操作開始後に、
既に充分な低含水率に達し、0℃除霜時の相対湿
度の平衡含水率以内に達している部分も存在する
ことが無いとは言えない。しかし、真空室a底部
の水溜部に給水する以前の、除湿窒素による真空
圧力5〜20トールへの昇圧の際に、多孔体である
既乾燥体内の細孔は窒素等で満される。既乾燥体
が除霜時の相対温度における平衡水分より多い水
分を保有している時は、既乾多孔体内から水蒸気
が発生して充満している窒素を容易に追い出す。
しかし、含水率が既に平衡水分以下の場合には、
多孔体を満した窒素は、同圧の外部水蒸気の侵入
を著しく妨げる。したがつて、第5図の如く、ブ
ロツクMが、最下段の棚段20の下面と、最上段
の棚段20の上面、および左右の遮蔽案内板2に
よつて、底部の水溜部に張られた水の表面から発
生する水蒸気流が、ブロツクCの冷却面(除霜中
0℃)に吸引される流路に対し、袋小路的に保護
されている場合、既に高度に除湿された部分は除
霜中殆んど吸湿せずに低含水率を保つことにな
る。局所的低含水率部分が除霜時に吸湿すること
を厳密に防止したい時は、第6図の如く、棚両端
部もカバー付案内板18で蔽い、空気導入管12
の端末12aを第6図の如く、カバー付案内板1
8の内側に、かつ全棚段20の間に導入気体が拡
がるように、導入することが望ましい。こうすれ
ば両端から導入された乾燥空気(窒素)が、より
確実にブロツクM内を満し、水蒸気の侵入を防
ぐ。
以上の実施例は、受水槽6が、給水管4から導
した給水と除去された既凝結水の合計を収容する
容量をもつ場合である。しかし、建物の制約など
により、真空室の下に充分な容量の受水槽6を設
けえない場合には、受水槽6を可能な容積に止
め、受水槽6に、弁付の空気導入管15および真
空ポンプ系10へ弁16aを介して連結する引口
管16を設け、除霜過程において、過期的に、オ
ーバーフロー配管7と排水管8を閉じ、空気導入
管15より空気を導入して、排水弁9より排水
後、暫時真空室の引口配管11を閉じ、受水槽6
の引口管16の弁16aを開いて受水槽6を真空
とし、再びオーバーフロー配管7を開いて底部水
溜部の水を受水槽6に導けばよい。除霜中の真空
排気の目的は、僅かに侵入する空気の排気である
から、暫時引口配管11の弁を閉じ真空排気を停
止しても支障ないのである。
また、第5図に示す例は一例であつて、例え
ば、オーバーフロー配管7を省略し、替りに真空
室内底部にレベル計を設けて、レベル計の信号で
排水管8の弁8aを開閉してもよい。要するに底
部に真空蒸気発生のための水面を残して余分の水
を受水槽6に落せばよいのである。
次に第7図は、第2図に示すタイプの凍結乾燥
装置の真空室aに実施した例であつて、棚段20
……よりなる加熱部が配置されるブロツクMと、
冷却管1または冷却プレート等よりなるトラツプ
が配置されるブロツクCとが、円筒状の真空室a
内にそれの軸線方向に並列するよう配設されてい
る点で前述の実施例と異なるだけで、基本的な構
成については変わりがなく、同一の部材について
は同一の符号が付してある。このタイプの装置に
おいては、真空室aの内部に形成する水溜部b
は、真空室a内に設ける仕切板17によりトラツ
プが配置されるブロツクCの領域の底部に限定
し、その水溜部bに供給された水から発生する水
蒸気がブロツクMの領域を通過することのないよ
うすることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は、標準的な凍結乾燥装置に
おける被乾燥物及び被乾燥物に熱を供給する加熱
系とが存在する領域「ブロツクM」と、ブロツク
Mから発生する水蒸気を捕集するトラツプ、つま
り冷却面の存在する領域「ブロツクC」との相互
関係を示す説明図で、第1図aは、「ブロツク
M」の両側に「ブロツクC」を配し、その間に遮
断弁を設けない内設型の縦断正面図、第1図bは
同上の縦断側面図、第2図は、「ブロツクM」と
直列に「ブロツクC」を配し、その間に遮断弁を
設けない内設型の縦断側面図、第3図は、「ブロ
ツクM」と「ブロツクC」を遮断弁付の隔壁で区
分した分離型の縦断側面図、第4図は、「ブロツ
クM」と「ブロツクC」を遮断弁付の配管で連結
した分離型の縦断側面図である。第5図乃至第7
図は本発明の実施例装置の説明図で、第5図は
「ブロツクM」の両側に「ブロツクC」を配した
内設型(第1図のタイプ)に適用した例の縦断正
面図、第6図は第5図の装置の前扉面部の縦断側
面図、第7図は、ブロツクMと直列にブロツクC
を配した内設型(第2図のタイプ)に適用した例
の縦断側面図である。 図面付号の説明、1……ブロツクC内に配列さ
れた冷却管、2……遮蔽案内板、3……ヒータ
ー、4……給水管、5……給水槽、6……受水
槽、7……オーバーフロー配管、8……排水管、
9……排水弁、10……真空ポンプ系、11……
引口配管、12……空気導入管、13……真空
計、14……水温計、15……空気導入管、16
……引口管、17……仕切板、18……カバー付
導入空気案内板、20……棚段、21……棚段と
棚段との中間、22……真空室壁、23……扉、
12a……扉に取付けた空気導入管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 凍結して装入される被乾燥物に熱を供給する
    加熱部と、被乾燥物から蒸発せしめた水蒸気を凝
    結捕集せしめるトラツプとが内設してある真空凍
    結乾燥装置の真空室内の底部に設けた水溜部に対
    し、該真空室内に装入した被乾燥物の乾燥行程に
    おける昇華期の終了時期に、仕上乾燥を継続しな
    がら所定量の水を送給し、該真空室に通ずる排気
    系を作動させた状態で前記水溜部に送給した水を
    加熱して気化蒸発せしめ、その水蒸気の凝縮潜熱
    によりトラツプに凝結している氷を仕上乾燥と並
    行して融解除去せしめることを特長とする真空凍
    結乾燥装置のトラツプの除霜再生方法。 2 凍結して装入される被乾燥物に熱を供給する
    加熱部と、被乾燥物から蒸発せしめた水蒸気を凝
    結捕集せしめるトラツプとが内設してある真空凍
    結乾燥装置の真空室内の底部に設けた水溜部に対
    し、該真空室内に装入した被乾燥物の乾燥行程に
    おける昇華期の終了時期に、仕上乾燥を継続しな
    がら所定量の水を送給し、次いでその水の突沸を
    抑える程度に非凝縮性の気体を該真空室内に導
    し、しかるのち、該真空室内に通ずる排気系を作
    動させた状態で前記水溜部に送給した水を加熱し
    て気化蒸発せしめ、その水蒸気の凝縮潜熱により
    トラツプに凝結している氷を仕上乾燥と並行して
    融解除去せしめることを特長とする真空凍結乾燥
    装置のトラツプの除霜再生方法。 3 凍結して装入される被乾燥物に熱を供給する
    加熱部と、被乾燥物から蒸発せしめた水蒸気を凝
    結捕集せしめるトラツプとが内設してある真空凍
    結乾燥装置の真空室内の底部に設けた水溜部に対
    し、該真空室内に装入した被乾燥物の乾燥行程に
    おける昇華期の終了時期に、仕上乾燥を継続しな
    がら所定量の水を送給し、該真空室に通ずる排気
    系を作動させた状態で前記水溜部に送給した水を
    加熱して気化蒸発せしめて、その水蒸気の凝縮潜
    熱によりトラツプに凝結している氷を仕上乾燥と
    並行して融解除去せしめ、しかるのち、水溜部か
    ら前記水を前述真空室の外に排出して再びトラツ
    プを冷却し仕上乾燥を継続せしめることを特長と
    する真空凍結乾燥装置のトラツプの除霜再生方
    法。 4 真空ポンプ系に接続連通する真空室内に、凍
    結して装入される被乾燥物に熱を供給する加熱部
    と被乾燥物から蒸発せしめた水蒸気を凝結捕集せ
    しめるトラツプとが内設してあり、かつ、該真空
    室内には、被乾燥物を配置すべき空間とトラツプ
    を配設する空間とを遮断できる真空弁機構が装備
    されていない凍結乾燥装置において、それの前記
    真空室内で前述のトラツプを配設した空間の底部
    に、その底部内面自体が加熱面となる加熱器を設
    置し、かつ、その加熱面上に所定の水深以下の水
    面を形成して保持できる水溜部と、該水溜部に張
    られる溜水の温度を検出する測温体と、その測温
    体が検出する温度信号により前記加熱器による加
    熱を調節する制御機構を装備せしめたことを特長
    とする真空凍結乾燥装置のトラツプの除霜再生装
    置。 5 真空ポンプ系に接続連通する真空室内に、凍
    結して装入される被乾燥物に熱を供給する加熱部
    と被乾燥物から蒸発せしめた水蒸気を凝結捕集せ
    しめるトラツプとが内設してあり、かつ、該真空
    室内には、被乾燥物を配置すべき空間とトラツプ
    を配設する空間とを遮断できる真空弁機構が装備
    されていない凍結乾燥装置において、それの前記
    真空室内で前述のトラツプを配設した空間の底部
    に、その底部内面自在が加熱面となる加熱器を設
    置し、かつ、その加熱面上に所定の水深以下の水
    面を形成して保持できる水溜部と、該水溜部に張
    られる溜水の温度を検出する測温体と、その測温
    体が検出する温度信号により前記加熱器による加
    熱を調節する制御機構を装備せしめ、かつ、真空
    室内には遮閉案内板を設けて、前記被乾燥物を配
    置すべく真空室内に形成する空間を、前記水溜部
    に溜められた水から蒸発してトラツプに凝縮する
    水蒸気の流れ及びこの水蒸気流に巻込まれた非凝
    縮性の気体が真空ポンプ系の引口に吸引される流
    れに対して、袋小路状の関係に位置せしめたこと
    を特長とする真空凍結乾燥装置のトラツプの除霜
    再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6397293A (ja) * 1986-10-14 1988-04-27 Negorogumi:Kk 循環水流接触酸化による畜舎汚水処理方法
JPH01228595A (ja) * 1988-03-07 1989-09-12 Kotobuki Kakoki Kk 廃水処理装置

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