JPS6125664Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は海苔製造機の簀洗浄装置に係り、海苔
が剥ぎ取られた簀を洗浄するにあたり、射水部を
構成する一対のノズルから、簀面に対し所定角度
にて洗浄水を射出して、簀に付着する海苔屑を洗
浄除去するようにしたものである。

この種海苔製造機は、抄部、脱水部、乾燥部、
剥離部等から構成されており、無端チエンにて簀
を上記各部を順に搬送循還させるなどして、乾海
苔を製造するようになつている。しかして乾海苔
が剥ぎ取られた簀には、微細な海苔屑が付着して
おり、抄部へ送る前に、かかる海苔屑を完全に除
去する必要があり、このため上記抄部と剥離部の
間には簀洗浄装置が配設される。

本考案は剥離工程後に簀に付着する海苔屑を、
効率的かつ確実に洗浄除去するための装置を提供
する目的でなされたものであつて、給水パイプに
連結された射水部を、それぞれの射水口が互いに
相対する一対のノズルから構成し、各ノズルやノ
ズルからの射水角度に一定角度を付与するように
したものであり、かくすることにより簀面に対し
斜方向から洗浄水を簀の全面に吹き付けて、簀に
残存付着する海苔屑を確実にかつ効率的に洗浄除
去するようにしたものである。

以下、図面を参照しながら本考案の実施例の説
明を行う。

第１図は海苔製造機の全体側面図であつて、本
海苔製造機は抄部Ａ、脱水部Ｂ、乾燥部Ｃ、剥部
Ｄおよび洗浄装置Ｅから成つており、簀１を無端
チエン２に載荷して上記各部Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、
Ｅ、を循還させながら、乾海苔を製造するように
なつている。

第２図および第３図は、上記洗浄装置Ｅの平面
図および側面図であつて、３は水平に配設された
給水パイプであり、該給水パイプ３に射水部４が
多数連結されている。射水部４は、給水パイプ３
に連結された主パイプ５と、該主パイプ５から前
部側方に傾斜して分岐する一対の射水パイプ６，
７とから成つており、各射水パイプ６，７の先端
にはノズル８，９が取り付けられている。

各射水パイプ６，７の分岐角度αは90゜であ
り、各射水パイプ６，７の先端部６ａ，７ａは屈
曲角度β（90゜）にて内方に屈曲している。従つ
て各先端部６ａ，７ａの先端面に取り付けられた
ノズル８，９の射水口１１，１２は互いに相対し
ており、かつ簀面に対する平面角度γは45゜とな
つている。また各射水口１１，１２から射出され
た洗浄水同士が衝突して射出エネルギーを失わな
いように、一方のノズル８はやや上向きに、また
他方のノズル９はやや下向きに取り付けられてい
る（第３図参照）。また各射水口１１，１２の射
出口内周面１１ａ，１２ａは傾斜面となつており
（第４図参照）、洗浄水が一定の射水角度θで射出
されるようになつている。射出口内周面１１ａ，
１２ａをかかる傾斜面とするのは、洗浄水を分散
させて簀１の全面に吹き付けるためであり、射水
角度θは簀面までの距離Ｌの大きさ等によつて異
るが、30゜〜50゜が望ましい。

本洗浄装置Ｅは上記のような構成より成り、洗
浄水は斜方から簀面に吹き付けられるので、簀１
に付着する海苔屑は効果的に洗い落される。すな
わち洗浄水を簀面に対し垂直に吹き付けた場合、
簀１に付着する海苔屑は洗浄除去されにくいが、
上記のように斜方から吹き付けると、効果的に海
苔屑を洗い落すことができる。また洗浄水に射水
角度θを付与することにより、洗浄水を簀１の全
面に均一にに吹き付けて、簀１の全面を効率よく
洗浄することができる。

第５図および第６図は本考案の他の実施例を示
すものであつて、射水部２１は別体の二本の射水
パイプ２２，２３から成り、各射水パイプ２２，
２３はそれぞれ給水パイプ３に連結されている。
各射水パイプ２２，２３の先端部２２ａ，２３ａ
は内方に屈曲され、先端に取り付けられたノズル
２４，２５は、簀面に対し上記第一実施例の場合
と同様の平面角度γをなし、かつ各射水口２６，
２７は互いに相対し、また洗浄水の射水角度も上
記第一実施例の場合と同様の射水角度θを有して
いる。また一方のノズル２４はやや上向きに、ま
た他方のノズル２５はやや下向きになつており、
射水口２６，２７から射出された洗浄水同士が衝
突しないようになつている。このように互いに別
体の射水パイプ２２，２３により射水部２１を構
成し、各射水パイプ２２，２３をそれぞれ給水パ
イプ３に連結するようにしてもよい。

なお本考案に係る洗浄装置は、種々の形式の海
苔製造機に適用できるものであつて、簀をそのま
ま無端チエンにより搬送する形式のものであつて
もよく、また簀をホルダーに保持させて搬送する
形式のものであつてもよく、あるいは無端簀式の
ものであつてもよい。

以上説明したように本考案に係る簀の洗浄装置
は、給水パイプに連結される射水部を、それぞれ
の射水口が互いに相対する一対のノズルから構成
し、各ノズルの簀面に対する平面角度を40゜〜50
゜とするとともに、一方のノズルを上向きに、ま
た他方のノズルを下向きにし、かつ上記各射水口
からの洗浄水の射水角度を30゜〜50゜としている
ので、簀面に付着する海苔屑を、効率よく確実に
洗い落すことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであつて、第１
図は海苔製造機の全体側面図、第２図は洗浄装置
の平面図、第３図は同側面図、第４図は部分断面
図、第５図および第６図はそれぞれ本考案の他の
実施例の平面図および側面図である。 １……簀、３……給水パイプ、４，２１……射
水部、８，９，２４，２５……ノズル、１１，１
２，２６，２７……射水口、γ……平面角度、θ
……射水角度。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給水パイプに連結される射水部を、それぞれの
   射水口が互いに相対する一対のノズルから構成
   し、各ノズルの簀面に対する平面角度を40゜〜50
   ゜とするとともに、一方のノズルを上向きに、ま
   た他方のノズルを下向きにし、かつ上記各射水口
   からの洗浄水の射水角度を30゜〜50゜としたこと
   を特徴とする海苔製造機における簀洗浄装置。