JPS6124570Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、除雪車のシユート装置に関する。

除雪車は、第１図に示すように、車体１前方に
除雪装置本体２を具え、回転オーガ３により路上
の雪をかき集め、ブロア４によりシユート本体５
を通して雪を投出するものである。

この場合、シユート先端から投出される雪の流
れ方向を、下向きに変更する必要から、第２図に
示すような断面が下方開放コ字形のフラツプ６Ａ
が用いられる。しかし、従来のフラツプ装置は、
第２図に示されるように、シユート本体５の上部
先端を被覆するように設けられたフラツプ６Ａを
具え、前記シユート本体５の上部に固設されたブ
ラケツト７の先端に横軸８により前記フラツプ６
Ａが回動自在に軸支され、該フラツプ６Ａの下端
部と前記シユート本体５との間に、フラツプ６Ａ
の回動用シリンダ９が介設されたものであつた。

上記の構造において、フラツプ６Ａの曲率をシ
ユート本体５の曲率と合致させると、投雪方向が
徐変するのでよいがフラツプ６Ａが著しく大形化
し、また曲率を異なつたものに設定すれば、フラ
ツプは小形化するが、投雪方向が急変するので、
雪圧が高くなり、フラツプ６Ａの上壁６Ｂの内面
とシユート本体５の上壁５ａの外面との接当部は
僅かで後部に大きなすき間１０ができて、雪もれ
がするといつた不具合があつた。

本考案は上記の不具合を解消するためになされ
たもので、リンクによりフラツプを支持して、投
雪効率のよいシユート装置の提供を目的とする。

以下、本考案を第１図、第３〜６図に基づいて
説明すると、本考案の装置は、車体１の前方に設
けられた除雪装置本体２上部に湾曲して突設され
たシユート本体５と、該シユート本体５の上部先
端よりも小なる曲率を有し該上部先端を被覆する
ように設けられた断面コ字形フラツプ６とを具
え、前記シユート本体５の上部に固設されたブラ
ケツト７の先端に横軸８を中心に回動自在にリン
ク１１が設けられ、該リンク１１の上端部が前記
フラツプ６の側面前部に軸１１ａを介して回動自
在に連結されるとともに前記リンク１１の下端部
と前記シユート本体５との間にリンク１１の回動
手段１２が設けられ、該回動手段１２は、一端が
前記リンク１１の横軸８よりも下側に軸１１ｂを
介して回動自在に連結され、他端が前記シユート
本体５に軸１２ａを介して回動自在に連結された
シリンダから成り、前記フラツプ６の後部はシユ
ート本体５と移動自在に係合されたものである。

なお、本実施例においては、シユート本体５の
断面は、略方形に形成され、またフラツプ６の断
面は下開放コ字形に形成され、第５〜６図に示さ
れるように、前記シユート本体５の上壁５ａに延
長鍔５ｂが形成され、該延長鍔５ｂの下面に接触
して転動するローラ１３が前記フラツプ６の側壁
６ｂの後上部に軸支されることにより、フラツプ
６の後部はシユート本体５に移動自在に係合され
ている。またシユート本体５の上壁５ａとフラツ
プ６の上壁６ａの曲率は第３図のようにフラツプ
側の方が小に設定されている。６ｃはフラツプの
蓋板である。

次に作用を説明すると、フラツプ６の非使用時
には第３図の如く回動手段１２であるシリンダを
伸長してフラツプ６をリンク１１を介して後退さ
せる。また投雪を開始し、その投雪の流れを下向
きに変更するときは、回動手段１２であるシリン
ダを短縮して、フラツプ６を前方に突出せしめ
る。

フラツプ６の上壁６ａがシユート本体５の上壁
５ａ上面を摺動するとき、ローラ１３がシユート
本体５の延長鍔５ｂの下面に接触して転動するた
めフラツプ６の後部が浮きあがることはない。こ
のため投雪方向が急変してもフラツプ６の上壁６
ａとシユート本体５の上壁５ａの間からの雪もれ
はない。

以上の説明から明らかな通り、本考案は、車体
の前方に設けられた除雪装置本体上部に湾曲して
突設されたシユート本体と、該シユート本体の上
説先端よりも小なる曲率を有し該上部先端を被覆
するように設けられた断面コ字形フラツプとを具
え、前記シユート本体の上部に固設されたブラケ
ツトの先端に横軸を中心に回動自在にリンクが設
けられ、該リンクの上端部が前記フラツプの側面
前部に軸を介して回動自在に連結されるとともに
前記リンクの下端部と前記シユート本体との間に
リンクの回動手段が設けられ、前記シユート本体
の上壁に延長鍔が形成され、該延長鍔の下面に接
触して転動するローラが前記フラツプの側壁の後
上部に軸支されたことを特徴とする除雪車のシユ
ート装置に関するものである。

したがつて、本考案によると、フラツプの回動
時、リンクがフラツプに形成された軸に対して回
動するとともに、シユート本体に形成された延長
鍔の下面に接触して転動するローラが設けられて
いるので、シユート本体の上壁と、フラツプの上
壁の曲率が異なつてもフラツプの後端が浮き上が
つてすき間ができることはなく、段付き部はフラ
ツプとシユート本体との接触部一個所だけである
ので投雪効率のよいシユート装置を提供できると
いつた優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は除雪車の側面図、第２図は従来のシユ
ート装置の側面図、第３図、第４図は本考案のシ
ユート装置の側面図、第５，６図はそれぞれフラ
ツプの取付詳細側面図および断面図である。 １：車体、２：除雪装置本体、５：シユート本
体、５ａ：その上壁、５ｂ：延長鍔、６：フラツ
プ、６ａ：フラツプの上壁、６ｂ：フラツプ側
壁、７：ブラケツト、８：横軸、１１：リンク、
１１ａ，１１ｂ，１２ａ：軸、１２：回動手段、
１３：ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体の前方に設けられた除雪装置本体上部に湾
   曲して突設されたシユート本体と、該シユート本
   体の上部先端よりも小なる曲率を有し該上部先端
   を被覆するように設けられた断面コ字形フラツプ
   とを具え、前記シユート本体の上部に固設された
   ブラケツトの先端に横軸を中心に回動自在にリン
   クが設けられ、該リンクの上端部が前記フラツプ
   の側面前部に軸を介して回動自在に連結されると
   ともに前記リンクの下端部と前記シユート本体と
   の間にリンクの回動手段が設けられ、前記シユー
   ト本体の上壁に延長鍔が形成され、該延長鍔の下
   面に接触して転動するローラが前記フラツプの側
   壁の後上部に軸支されたことを特徴とする除雪車
   のシユート装置。