JPS6123600Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、サツシ枠内に取付けられているブ
ラインドの操作紐を、ブラインドの開閉に応じて
自由に係止し得るようにした紐係留装置に関す
る。

近年サツシ枠内に障子のみを嵌挿するサツシよ
り、サツシ枠内に障子とブラインドを備えたサツ
シが用いられるに至つているが、サツシ枠内にブ
ラインドを取付けるサツシにあつては、ブライン
ドの下端に一端を結束した操作紐の先端を室内側
まで導びき出し、操作紐の先端部を室内側で引張
することによつてブラインドを開閉していた。そ
のため室内側に垂れ下がる操作紐の先端部は、ブ
ラインドの閉鎖状態で操作し易い位置までしか垂
れ下がつていないが、ブラインドを開放した際、
操作紐の先端部はブラインドが上昇した分だけ室
内側に長く垂れ下がるので体栽も悪いし、垂れ下
がつた操作紐に手指を引つ掛けたり、器物を引つ
掛ける不都合もあつた。

そこでこの考案は、サツシ縦枠の室内側に紐掛
具を上下動可能に嵌挿する案内溝を設け、紐掛具
を案内溝の任意位置で固定し得る紐係留装置を工
夫し、ブラインド付きサツシにおける欠点を改良
することに成功したものである。

以下本考案紐係留装置の構造を実施例の図面に
より説明すると、ブラインド７を内装するサツシ
１の縦枠２の室内側に、内周に向つて開口する案
内溝３を縦枠２の上端から下端まで設け、該案内
溝３に紐掛具５を１個以上摺動自在に嵌挿し、紐
掛具５の胴部１５より外側に鉤状を成すフツク２
５を設け、胴部１５に案内溝３の任意位置で固定
する止具６を有するもので、サツシ縦枠２の室内
側に設ける案内溝３は、縦枠２の主壁１２より内
周方向に２個の突条１３，１３′を適宜間隔離し
て設け、両突条１３，１３′に内向突縁２３，２
３′を形成し、縦枠２と一体成形される内向突縁
２３，２３′付きの突条１３，１３′にて形成さ
れ、縦枠２の案内溝３に嵌挿し任意の高さで固定
される紐掛具５は、表側にフツク２５を形成する
胴部１５の裏側に、案内溝３に挿入する脚部３５
を設け、紐掛具５を案内溝３に固定する止具６
は、紐掛具５の胴部１５にネジ１６を螺入し、ネ
ジ１６を直接縦枠主壁１２に螺進して固定するも
のと、ネジ１６の先端に案内溝３へ挿入する座板
２６を設け、ネジ１６の回動にて座板２６を紐掛
具胴部１５に引き寄せ、胴部１５と座板２６によ
つて案内溝３を形成する突条１３の内向突縁２３
を挾持するか、ネジ１６の回動にて座板２６を紐
掛具胴部１５より離反し、座板２６を縦枠主壁１
２に圧接して紐掛具５を案内溝３の任意高さに固
定するものである。

図中８はブラインド７の操作紐で、操作紐８の
一端をブラインド７の下端に結束し、先端部８ａ
をサツシ１上部より室内側に導びき、室内側の操
作し易い位置まで垂れ下げる。

本案の紐係留装置は上記構造であるから、ブラ
インド７を内装するサツシ１の縦枠２を押出し成
形する際、縦枠２の室内側に紐掛具５を上下摺動
自在に嵌挿する案内溝３を一体成形しておき、こ
の案内溝３を設けた縦枠２によつてサツシ１を構
成する際、ブラインド７の操作紐８取付側の縦枠
案内溝３に、予め１個以上の紐掛具５を嵌挿して
おくか、サツシ１の組立構成後、サツシ１にブラ
インド７を内装し、操作紐８の取出し側の縦枠案
内溝３に紐掛具５を１個以上嵌挿する。サツシ１
構成後の縦枠案内溝３に紐掛具５を嵌挿する場
合、案内溝３を構成している内向突縁２３付き突
条１３の上端部を切欠し、切欠部より案内溝３に
紐掛具５の脚部３５を挿入し、紐掛具胴部１５よ
り縦枠主壁１２に向つて止具６のネジ１６を螺進
して、紐掛具５を案内溝３の任意位置に固定する
か、切欠部より案内溝３に紐掛具５のネジ止具１
６に設けた座板２６を挿入し、ネジ１６の螺進に
よつて座板２６の紐掛具胴部１５に引き寄せ、座
板２６と胴部１５の挾持によつて紐掛具５を固定
し、或は切欠部よ案内溝３に紐掛具５の脚部３５
とネジ止具１６に設けた座板２６を挿入し、ネジ
１６の螺進によつて座板２６を紐掛具胴部１５よ
り離反して、座板２６を縦枠主壁１２に圧接して
固定する。サツシ１に内装したブラインド７の操
作紐８は、ブラインド７の閉鎖状態において、サ
ツシ１上部より室内側に導びかれ、室内側の操作
し易い位置まで垂れ下げられていて、操作紐８の
先端部８ａを引張してブラインド７を開放するに
従つて室内側に長く垂れ下げる。室内側に垂れ下
がる操作紐８の先端部８ａを、サツシ縦枠２の案
内溝３に嵌挿固定する上下紐掛具５，５′のフツ
ク２５，２５′間に体栽良く係留するには、縦枠
２の案内溝３に嵌挿固定する紐掛具５の止具６を
緩め、紐掛具５を案内溝３に沿つて適宜位置まで
摺動し、該位置で止具６のネジ１６を螺進して紐
掛具５を固定せしめ、上下紐掛具５，５′を操作
紐８の係留に適した間隔に固定するものである。

尚この考案の具体的な実施にあつては、上記実
施例に限定されるものではなく、例えば縦枠２の
案内溝３と、案内溝３に嵌挿固定する紐掛具５、
及び紐掛具５を案内溝３に固定する止具６等の形
状構造は、この考案の要旨に反しない限り適宜変
更可能であるし、操作紐８の掛け方は任意であ
る。

従つて本案の紐係留装置をブラインド内装サツ
シに設けておけば、室内側に垂れ下がるブライン
ドの操作紐が、ブラインドの開放に応じて長く垂
れ下がつても、これを上下の紐掛具間に掛けて係
留することができるため、室内側に垂れ下がる操
作紐が不体栽になることもないし、垂れ下がつた
操作紐に手指を引つ掛けたり、器物を引つ掛ける
不都合もなくなる。又本案紐係留装置の紐掛具
は、上下方向に設けられている縦枠案内溝に嵌挿
され、止具にて案内溝に固定されるものであるか
ら、紐掛具の嵌挿も容易であるし摺動調整も簡単
である等、室内側に垂れ下がる操作紐を体栽良く
係留し得る前記特徴と共に、本案の紐係留装置は
ブラインド内装サツシの使用に実用的顕著な効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案紐係留装置を設けたブラインド内
装サツシの縦断面図、第２図イ，ロは従来ブライ
ンドの開閉状態図、第３図イ，ロはブラインド開
閉時における本案紐係留装置の使用状態図、第４
図イ，ロ，ハは本案紐係留装置における紐掛具の
正面図と側面図及び平面図、第５図は類例紐掛具
の斜視図、第６図乃至第９図イ，ロは紐係留装置
の構造例を示す縦枠の縦断面図とその分解断面
図、第１０図と第１１図は紐掛具の構造例を示す
分解断面図である。 １……サツシ、２……縦枠、１２……主壁、３
……案内溝、５，５……紐掛具、１５……胴部、
２５……フツク、３５……脚部、６……止具、１
６……ネジ、２６……座板、７……ブラインド、
８……操作紐、８ａ……紐先端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブラインド７を内装するサツシ１において、サ
   ツシを構成する縦枠２の室内側に、縦枠の内周に
   向つて開口し上下方向に平行する案内溝３を設
   け、該案内溝に紐掛具５を一個以上摺動可能に嵌
   挿し、紐掛具に案内溝の任意位置に圧接固定する
   止具６を設け、ブラインドの下端に一端が結束す
   る操作紐８の先端部８ａをサツシの上部より案内
   側まで導き、紐掛具に係留するサツシ内装ブライ
   ンドの紐係留装置。