JPS61232808A - 寝具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の関連する技術分野〕 この発明は新規な敷ぶとん、マント、枕のような寝具の
構造に関する。

〔従　来　技　術〕

本来の敷ふとんは天然綿花、合成繊維、羽毛またはそれ
らの混合物を一様に展開したものを保護外被層で被って
作られているが、このような敷ぶとんの上に仰臥すると
、一般に重量の大きい胴部が陥没して頭部と脚部が浮上
すると共に、背椎が変形を強制されるため寝心地が悪（
、また場合によってはこのために疲労や痛みを生ずるこ
とがよく知られている。これはふとんの充填材の繊維が
水平方向に引張られて人体をハンモック状に支持するこ
とに由る。この欠点を除くためには水平方向に機械的に
独立した垂直方向の多数の力によって人体を支えればよ
いことが以前から判っており、多数の直立コイルバネを
行列に配置したスプリングマントが開発された。これは
一応所期の目的を達することができたが、製造に手数が
かかるため高価で自動化に適さず、重くて運搬に不便の
ため洋式ベッドの下地として使用することはできるが、
和式の敷ぶとんのように簡易に取扱うことができない。

その上、金属製バネの固い感触を緩和するために、上敷
として従来法の敷ぶとんに類するものが必要であり、こ
れが独立バネ構造の特長を希釈する結果を生じていた。

この欠点を除くために、本願発明者は昭和５８年特許願
第２１８２９６号において、比較的柔軟で弾力性のある
合成樹脂発泡体より成る基板と、この基板上に配列され
た比較的硬い複数個の成形体と、上記基板と上記成形体
との構体を被う少なくとも１つの保護外被層とを含む寝
具を提案した。この寝具は上記基板の弾力性のため上記
複数個の成形体があたかも独立のスプリングのように各
別に陥没するため身体に対する密着性がよく、極めて快
適な寝心地を与えたが、基板が各成形体に共通に連続し
ているため、ある成形体の陥没に隣接する成形体が若干
追随して各成形体の完全な独立性は得られなかった。こ
の発明はこの欠点を除いてさらに身体との密着性を良好
にした寝具の構造を提供することを目的とする。

〔発明の開示〕

この発明による寝具は上記先願発明の欠点を除くために
基板として比較的硬質で可撓性の少ない合成樹脂発泡体
の板を用い、この上に配列される複数個の円筒状成形体
に適当な弾力性を持たせている。このためこの各成形体
を基板に接する第１の部分とその上の第２の部分とから
構成し、その第１の部分を比較的柔軟で弾力性のある合
成樹脂発泡体で形成し、第２の部分を比較的硬質の材料
で形成した。これにより各成形体は身体により圧力され
たときそれぞれ完全に独立して陥没し、極めてよく身体
に密着するようになった。

以下この発明をその推奨実施例についてさらに詳細に説
明する。

〔発明の実施例〕

第１図はこの発明の１実施例として寝具マットの一部を
示す部分破断斜視図である。図示のように、このマット
は例えば積水化成品工業株式会社製のポリエチレン・ポ
リスチレン共重合体「ビオフレックス」（商標）のよう
な比較的硬くて可撓性の少ない合成樹脂発泡体の基板１
と、その表面に行列を成して配列された多数の円筒形ま
たは円錐台形の成形体２を含んでいる。基板１は充分な
機械的強度と、取扱いに便利な重量を持つように適当な
厚さを選ぶ必要があるが、上記例示の材料の場合は厚さ
２０ｍｍがよく、大きさ６７０　Ｘ　９００ｍｍのもの
を用いる。しかし、これは用途や利用者の好みに応じて
相当広範囲に変えることができる。

成形体２は第２図に示すように円筒形または僅かに傾斜
した円錐台形を成し、基板ｌに接する第１の部分２１と
、その上の第２の部分２２とから成っている０第１の部
分は例えば東洋ゴム工業株式会社製のスラブフオームと
呼ばれるポリウレタン発泡体「トーヨーソフラン」（登
録商標）品番ＦＲのような比較的柔軟で弾力性を持つ合
成樹脂発泡体から成り、第２の部分は天然棉花繊維をバ
インダ繊維と共に加圧加熱下で例えば円板状に成形した
もので、その製造法は本願発明者による特許第１０９８
７６６号明細書に「綿栓の製造法」として記載されたも
のと同様である。この成形体２の寸法、形状、配列の仕
方、硬さ等の因子はすべて寝心地に影響するため、試行
錯誤法により適当に選択する必要があるが、その１例と
して、その第１の部分２１は平均直径３０ｍｍ、高さ２
０ｍｍの円筒形またはこれに近い円錐台形、第２の部分
は同じ直径で厚す１０ｍｍの円板状で重さ約４ｇのもの
で、この２つの部分を適当な接着剤で接合したものを、
上記寸法の基板に１２行１６列の基盤目状に配列して接
着固定したものがよかった。この実施例で成形体２の第
２の部分２２として天然棉花繊維を成形したものを用い
たのは、それが通気性と吸湿性に優れ、しかも適度に柔
軟で快い感触を呈するためであって、この発明は必ずし
もこの材料に現定されるものではない。

上記基板１と成形体２の構体はまず複合不織布層３で覆
われている。この層は人体から出る水分を吸収して寝心
地を向上するためのもので、例えばダイセル化学工業株
式会社の商品名「フィルマット−８」が推奨される。「
フィルマット−８」は２つのアセテート繊維層の間に吸
水性複合物質を挾んだ複合不織布で、吸水性、保水性が
高い上に放水性もよいという好都合な性質を有する。こ
の「フィルマツ１−−５Ｊ層３は例えば単位重量７５０
ｇ／ｍ２のものを両面または上面だけに用いる。

複合不織布層３の上は絹真綿層４で覆われている。この
層４は一般に「絹シート」と呼ばれている蚕糸不織布で
あって、感触と保温に優れ、また吸水性を有する、この
層４は例えば単位重量７５ｇ／ｍ２のものを両面に用い
る。この絹真綿層４はそのケバ立ちを抑制するためのナ
イロンメソシ一層５で覆われた後、最後に綿布の上被層
６で被覆されている。

上述の被覆層の中で層３．４．５はすべて寝心地の改善
のための追加層とその付帯層であって、この発明とは直
接関係がない。この推奨実施例のように成形体２の第２
の部分２２を天然綿花繊維成形体で形成すると、それ自
身が吸水性、通気性に富み、感触も良好であるので、層
３．４．５を省略しても殆んどその目的を達することが
できる。

この成形体２の第２の部分２２は他の材料で構成するこ
ともできる。原理的にはこの材料は第１の部分２１に比
して適当に硬い材料であれば何でもよいのであるが、重
量や価格のような実用条件を考慮すると、硬質合成樹脂
発泡体、コルク、ゴム等が考えられる。しかし、これら
の材料は感触があまり良好でないため、上被層を厚くし
て寝心地を改善する必要があるが、この上被層の厚さに
よってこの発明の優れた効果が減殺される欠点もある。

〔作　用　効　果〕

上述のように、この発明の寝具は材料がすべて軽量の繊
維や発泡体のため極めて軽く、例えば推奨実施例のマッ
トは約３Ｋｇｔ、かない。このマットを３枚連結すると
シングルベントができるが、その総重量も容易に取扱い
得る程度である。しかし使用する材料が比較的安価なた
めスプリングベッド等に比して遥かに安価である。また
各成形体２が加わる圧力に応じてそれぞれ独立的に陥没
するため、身体に密着して均一な支持を与えると共に、
優れた吸水性と通気性を示すため、極めて快適な寝心地
を与える。

上述の実施例では成形体２の配列を一様な基盤目状にし
たが、体重分布や体形に従ってその配列や分布密度を変
えたり、または成形体の寸法自体を変化させると快適度
が倍加することが期待されるＯ また上述の説明はマットについて行ったが他の寝具例え
ば枕に適用することもでき、これもこの発明の技術的範
囲に属する。またこの発明の構造は寝具以外の椅子、ク
ッション、自動車等の座席への応用も考えられる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の１実施例の一部を示す部分破断斜視
図、第２図は第１図の実施例の細部を示す垂直断面図で
ある。 １・・・・・・基板、２・・・・・・成形体、３．４．
５．６・・・・・・外被層、２１・・・・・・第１の部
分、２２・・・・・・第２の部分。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）比較的硬質で可撓性の少ない合成樹脂発泡体より
   成る基板と、この基板上に配列された複数個の成形体と
   、上記基板と上記成形体との構体を被う少なくとも１つ
   の保護外被層とを含み、上記成形体がそれぞれ上記基板
   に隣接する第１の部分と、その第１の部分の上に重ねら
   れた第２の部分とを含み、上記第１の部分が比較的柔軟
   で弾力性のある合成樹脂発泡体より成り、上記第２の部
   分が比較的硬質の成形材料から成ることを特徴とする寝
   具。