JPS6123258B2 - - Google Patents

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JPS6123258B2
JPS6123258B2 JP15194378A JP15194378A JPS6123258B2 JP S6123258 B2 JPS6123258 B2 JP S6123258B2 JP 15194378 A JP15194378 A JP 15194378A JP 15194378 A JP15194378 A JP 15194378A JP S6123258 B2 JPS6123258 B2 JP S6123258B2
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JP
Japan
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steel
weight
content
temperature
hardness
Prior art date
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Expired
Application number
JP15194378A
Other languages
English (en)
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JPS5579856A (en
Inventor
Teishiro Watanabe
Keiichi Yamamoto
Takashi Yamane
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP15194378A priority Critical patent/JPS5579856A/ja
Publication of JPS5579856A publication Critical patent/JPS5579856A/ja
Publication of JPS6123258B2 publication Critical patent/JPS6123258B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高い靭性および高温度での高い硬さを
有する耐摩耗鋼に関する。 モーター・グレーダの切刃(カツテイング・エ
ツジ)またはブルドーザの中刃、端刃等の土砂切
削用の切刃材においては、耐摩耗性の観点より高
い硬度(HRC50以上)が要求されるだけでなく、
耐衝撃性の観点より高い靭性(シヤルビー値で3
Kg・m/cm2以上)が要求される。 一方、この種の切刃材は使用中に土砂と摩擦す
ることにより発生する熱によつて焼戻されて硬度
が低下し、耐摩耗性が著しく減少する。特にアス
フアルト道路の除雪用に使用される切刃材はアス
フアルトと摩擦するため発生熱が大で高温にさら
され、この傾向が著しく、一般には消耗品として
考えられている。 通常使用されている切刃材としては、JIS規格
のSCr5種、SUP9種、あるいはSi添加量を増加す
ることによつてこれ等の鋼の熱に対する耐焼戻し
性を改良した高Si鋼(特公昭47―9901号公報参
照)等があり、この中には比較的温度上昇が小さ
い場合は優れた耐摩耗性と靭性を有するものもあ
るが、切刃材先端の温度が450℃以上となる条件
下で使用された場合、耐摩耗性が著しく低下する
という欠点がある。 また、耐摩耗性という点では工具鋼の類に優れ
たものがあるが、高価な合金元素を多量に含むた
め、耐摩耗性の向上(性能の向上)以上に切刃材
の価格が上昇し、安価であることが要求される切
刃材としては適さない。 そこで本発明者等は、モーター・グレーダの切
刃材先端の温度上昇(土砂あるいはアスフアルト
と摩擦することにより発生する熱に起因する)を
把握するため、単純な骨材のひきならし作業時、
踏み固められた砂利道の舗装作業時、除雪作業
(アスフアルトと摩擦)について切刃材先端の最
高温度を測定した。その結果は第1図に示すとお
り、踏み固められた砂利道の舗装作業時(第1図
中、グラフb)、除雪作業時(第1図中、グラフ
c)においては、最高温度が400℃以上となる頻
度が高くなつていることがわかつた。(なお、第
1図中、単純な骨材のひきならし作業時はグラフ
aで示す)。 このような事実ならびに前記した従来のものの
欠点をふまえ、以下の諸条件を満足する高靭性か
つ耐摩耗性の優れる鋼を開発することが本発明の
目的である。 (1) 耐摩耗性が優れること。 焼戻し抵抗が大であり(摩擦熱による軟化抵抗
が大である)、かつ高温における硬さが大である
こと。 (2) 靭性が優れること。 (3) 安価であること。 本発明者等は先に、上記目的を達成する耐摩耗
鋼としてC含有量0.40〜0.60重量%、Si含有量
0.80〜1.70重量%、Mn含有量0.40〜0.80重量%、
Cr含有量0.60〜2.00重量%、Al含有量0.20〜1.00
重量%に、Moを0.10〜0.80重量%(特願昭53―
32308号)、またはVを0.03〜0.30重量%(特願昭
53―40273号)、またはWを0.10〜0.50重量%(特
願昭53―50742号)、含有させるか、あるいはこれ
らMO,V,Wを全く含有させない(特願昭53―
137807号)、 残部がFeおよび同伴する不純物からなること
を特徴とする高い靭性と高温度で高い硬さを有す
る耐摩耗鋼を提案したが、その後の研究により、
上記Mo,VまたはWの代わりにNbを添加しても
これらを添加または添加しないものと同様に実用
上十分高い靭性と高温度での高い硬さを有する耐
摩耗鋼が得られらることを確認し、本発明を完成
するに至つた。 すなわち本発明は、C含有量0.40〜0.60重量
%、Si含有量0.80〜1.70重量%、Mn含有量0.40〜
0.80重量%、Cr含有量0.60〜2.00重量%、Nb含有
量0.01〜0.10重量%、Al含有量0.20〜1.00重量
%、残部がFeおよび同伴する不純物からなるこ
とを特徴とする高い靭性を有する耐摩耗鋼であ
り、従来のものの欠点である450℃以上となる条
件下で使用された場合、耐摩耗性が著しく低下す
る点を改善するものである。 本発明鋼を応用できる製品としては、建設機
械、土木機械、破砕機械等の高靭性かつ耐摩耗性
を必要とする部品が挙げられる。 次に、本発明が技術的に確立される要点(すな
わち化学組成範囲の根拠)を説明する。 Cは硬度および靭性に大きな影響を与える重要
な成分であり、HRC50以上の高硬度を得るために
は0.40重量%以上を含有することが必要であり、
一方0.60重量%を超えると組識中の炭化物が著し
く粗大化して靭性が低下し目標(シヤルビー値で
3Kg・m/cm2以上)を達成することができなくな
る。 Siはフエライトに固溶して硬度を高めると共に
低温焼戻温度域においては炭化物を微細化し靭性
を改善・向上せしめるものであるが、C含有量が
0.40〜0.60重量%の場合、Si含有量が1.70重量%
を超えるとむしろ靭性が低下するだけでなく加工
性を著しく悪くする。また、Si含有量0.80重量%
は上記の効果(フエライトに固溶して硬度を高
め、炭化物を微細化し靭性を向上する)を得るた
めの最小必要量である。 MnはCと同様に硬度、焼入性を向上せしめる
重要な成分であり、0.40重量%未満では焼入後の
硬度が低下し、焼戻後所要の硬度が得られず、一
方含有量を余り増加すると結晶粒の粗大化、靭性
の劣化、ならびに加工性を悪化せしめるため、C
含有量0.40〜0.60重量%、Si含有量0.80〜1.70重
量%の場合、Mn含有量は0.40〜0.80重量%が適
当である。 Crは焼入性を向上し、焼入後の硬度を高める
と共に炭化物を生成し焼戻抵抗を高める。このよ
うな効果を得るためにはCr含有量を0.60重量%以
上とする必要があり、またCr含有量が2.00重量%
を超えると靭性が低下するため、Cr含有量は0.60
〜2.00重量%が適当である。 Nbは0.01重量%という微量含有でNb炭窒化物
〔Nb(C,N)〕を生成し、大幅な強度の上昇と
高温における強度の上昇をもたらす。しかし、そ
の含有量が0.1重量%を超えてもそれ以上の強度
上昇が見られないばかりか、靭性の低下をもたら
し好ましくない。 Alは適切な熱処理を施すことにより焼戻抵抗
を高めると共に高温強度を高める(高温における
硬度を著しく高める)ため、切刃材のように土砂
等との摩擦により高温になる場合には優れた耐摩
耗性を示すようになる。また、Alを添加すると
耐酸化性にも優れるため、熱処理時に生ずる脱炭
層の減少をももたらす。このようなAlの効果を
得るための最小必要量は0.20重量%であり、一方
Al含有量が1.00重量%を超えると鋳造性、加工性
を悪化せしめるだけなく靭性を著しく劣化せしめ
る。 このように、合金元素であるC,Si,Mn,
Cr,Nb,Alの含有率は鋼に多大の影響を及ぼ
し、これらの配合割合を本発明のように決定する
ことにより、従来の鋼以上に優れた靭性ならびに
耐摩耗性の優れた(特に発熱により高温にさらさ
れた時の耐摩耗性)鋼を得ることができる。な
お、本発明鋼における残部はFeおよび同伴する
不純物である。 また、本発明の高靭性耐摩耗鋼の製造法につい
てその一例を簡単に説明すると、所定の組成に溶
解、精錬し、造塊した後、所定の形状(例えば
130W×13tの断面形状)に熱間圧延し、熱処理は
その材料のAC3変態温度より約150℃高い温度で
拡散焼鈍し、次にAC3変態温度より50〜60℃高い
温度にてオーステナイト化した後、油焼入し、各
種の温度で焼戻しすればよい。 以下、実施例を挙げて本発明の高靭性耐摩耗鋼
を更に具体的に説明する。 実施例 第1表に示す組成の試作鋼塊(本発明鋼14種、
実験用鋼5種)を製造し、上記した要領にて圧延
ならびに熱処理を実施した。 また、比較のため第1表に示す組成の鋼を同様
の方法(圧延、熱処理)で製造し、試験片を作成
した。 これら22種の鋼を用い、焼入後、300℃で焼戻
したのち常温硬さ(HRC)、衝撃値(2mmUノツ
チ、試験温度:常温)、高温硬さ(ミクロビツカ
ース:荷重300g、試験温度:500,600,700℃)
および加工性(主に熱間加工性)について試験し
た結果を第2表に示す。なお、比較用鋼1,2お
よび3の焼戻し温度はそれぞれ420℃、400℃およ
び350℃とした。 これから明らかなとおり、本発明鋼以外の鋼
(実験用鋼および比較用鋼)は、常温硬さ、衝撃
値、高温硬さおよび加工性のいづれかにおいて不
満足な結果しか得られていない。 また本発明鋼(A:No.12、B:No.13)と比較用
鋼(C:No.1、D:No.3の焼戻し曲線は第2図に
示すとおりであり、本発明鋼は450℃以上の焼戻
し温度において焼戻し抵抗が大きいことがわか
る。なお焼戻し温度におけるToは焼入のままを
示す。 このように本発明鋼は高靭性を有し、かつ切刃
材先端の温度が高温になつても優れた耐摩耗性を
有することが判る。
【表】
【表】
【表】 次に、本発明鋼の性能を把握するため、下記第
3表の成分の本発明鋼を用いモーター・グレーダ
用カツテイング・エツジを作成した。
【表】 第3表の鋼の機械的性質は次のとおりであつ
た。 常温硬さ:HRC56.1 衝撃値(常温、2mmUノツチ):5.6(Kg・
m/cm2) なお、比較のため第1、2表の比較用鋼1およ
び3を用いてモーター・グレーダ用カツテイン
グ・エツジを作成し、これら3種を実車摩耗試験
に供した。 これら3種の高温硬さ曲線は第3図に示すとお
りであり、本発明鋼(第3図中、曲線1)は比較
用鋼(第3図中、比較用鋼1は曲線2、比較用鋼
3は曲線3)とくらべ高温側での高温硬さが高い
ことが判る。 また、これら3種のカツテイング・エツジをモ
ーター・グレーダに取り付け実車摩耗試験を実施
した結果を第4図に示す。第4図中、曲線1,
2,3はそれぞれ本発明鋼、比較用鋼1、比較用
鋼3のカツテイング・エツジの砂利道舗装作業時
における結果を示し、曲線1′,2′,3′はそれ
ぞれ本発明鋼、比較用鋼1、比較用鋼3のカツテ
イング・エツジの除雪作業時における結果を示
す。 これから判る通り、本発明鋼は比較用鋼とくら
べ高温における耐摩耗性が優れ、特に切刃(カツ
テイング・エツジ)材先端の温度が高温となる除
雪作業においては優れた耐摩耗性を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図はモーター・グレーダの各種作業時にお
ける切刃材先端の最高温度の頻度割合を示した図
表、第2図は本発明鋼と比較用鋼の焼戻し曲表で
あり、第3図は本発明鋼と比較用鋼の高温硬さ曲
線を示す図表、第4図は本発明鋼と比較用鋼で作
つた切刃(カツテイング・エツジ)の作業面積と
摩耗量との関係を示した図表である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 C含有量0.40〜0.60重量%、Si含有量0.80〜
    1.70重量%、Mn含有量0.40〜0.80重量%、Cr含
    有量0.60〜2.00重量%、Nb含有量0.01〜0.10重量
    %、Al含有量0.20〜1.00重量%、残部がFeおよび
    同伴する不純物からなることを特徴とする高い靭
    性および高温度での高い硬さを有する耐摩耗鋼。
JP15194378A 1978-12-11 1978-12-11 High toughness, wear resistant steel Granted JPS5579856A (en)

Priority Applications (1)

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JP15194378A JPS5579856A (en) 1978-12-11 1978-12-11 High toughness, wear resistant steel

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JPS5579856A JPS5579856A (en) 1980-06-16
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JPH0329264A (ja) * 1989-06-26 1991-02-07 Ushio Inc 一端封止型白熱電球
JPH0329265A (ja) * 1989-06-26 1991-02-07 Ushio Inc 一端封止型白熱電球

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5989716A (ja) * 1982-11-12 1984-05-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐遅れ破壊性の優れた強靭鋼の製造方法
CN104004963B (zh) * 2014-06-13 2015-12-30 哈尔滨工业大学 一种疏浚挖泥船铰刀齿及其制备方法

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