JPS6122947B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は煙流希釈装置に関するもので、特にシ
ガレツト等の吸口片で、喫煙者の口内に過され
ない煙流と空気とを別々の流れとして送り込み喫
煙者の口内において煙の希釈と撹拌とを行なうた
めの吸口片に関するものである。

周縁空気をフイルター内に導入し、そこを通過
する煙流を希釈するための空気混入手段を備えた
フイルターをシガレツトに取付けることは当業者
にとつて周知事項である。煙の流れを希釈するこ
とによつて喫煙者の口内に運ばれるガス成分と同
様に煙粒子の量が減少するからである。シガレツ
トの煙草の捲き紙を多孔質材料でつくつてシガレ
ツトの全長にわたつて空気の導入を可能とし、そ
こを通過する煙と混合させて喫煙者の口に入る前
に煙の流れを希釈させる方法も知られている。ま
たフイルター周縁部に一般に長さ方向の通気溝を
設けてフイルターの吸口端に開口させる方法も知
られている。フイルター吸口端から出る過され
た煙は通気溝から出る空気と混合されて喫煙者の
口内で希釈される。フイルター端に空気を導入す
るための溝を有するシガレツトフイルターの例は
以下の米国特許に示されるところである。米国特
許第3577995号、米国特許第3572347号、米国特許
第3490461号、米国特許第1718122号、米国特許第
3788330号、米国特許第3773053号、米国特許第
3752165号、米国特許第3638661号、米国特許第
3608561号、米国特許第3910288号、米国特許第
4256122号。

また喫煙者の口中に空気で希釈され過された
煙と未過、未希釈の煙とを組み合わせて送り込
む方法も提案された。このシガレツトフイルター
の一例は米国特許第3860011号に示される。喫煙
者の口中に未過の煙流を送り込むための煙流通
路を形成する変形しないような剛体チユーブを含
む中空フイルター、このチユーブを取り巻く濃密
なフイルター材料層及びフイルター材料層に空気
を導入するための透孔を有するラツプ材とで構成
される。

煙が喫煙者の口中に入る前に空気でもつて未
過の煙を希釈する装置も知られている。かかる装
置の一例は米国特許第3552399号に示されるとこ
ろである。そこに空気と煙とを混合するためのフ
イルターとして示されている装置は端部を閉塞さ
れた細長い中心軸通路を有し、これがフイルター
部材に開放されていて、この中心軸通路と平行に
複数の長さ方向の通路が中心軸通路を取り巻き横
方向通路が長さ方向通路と中心軸通路とを相互に
連結し周縁空気と連絡させる。この装置を取付け
たシガレツトを吸引すると煙と周縁空気は長さ方
向通路と中央通路とを通りその間に煙と空気とが
フイルター材によつて過される以前に混合され
る。

過されてない煙と混入空気とを喫煙者の口に
運ぶための装置もまた知られている。例えば、米
国特許第4023576号には煙室を構成する中空吸口
端を備えたシガレツトが示されている。この煙室
は二つの隔離された緩衝板によつて煙草カラムか
ら分離され、煙が煙室に入る前に通過する曲線通
路を形成する。煙室の吸口端は煙を煙室から喫煙
者の口中に流すための中央孔をもつた壁によつて
閉塞されている。吸口片の外表面には長さ方向の
溝が設けられこれがその外側に重なるチツプ紙の
透孔と共働して混入空気通路を形成する。喫煙者
がこの吸口片で吸引すると、希釈されていない未
過の煙は煙草カラムから煙室に吸引され、吸口
片の中央孔を通つて喫煙者の口中に入る。同時
に、混入空気はチツプ紙を通つて長さ方向の溝に
入り、喫煙者の口中で希釈されていない煙と混合
される。

本発明は空気混入によつてタール分を低下させ
るためのシガレツト用通気吸口片の直線的配列を
提供するものであり、また空気混入によつてター
ル分を低下させながらシガレツトの味覚を向上さ
せるためのシガレツト用吸口片を提供するもので
ある。本発明はさらにまた通常のフイルターシガ
レツトよりも圧力降下、従つて吸引効果の小さい
吸口片を提供するものである。

本発明は特に、煙入口と吸口端を有し、空気及
び煙不透過性材料でつくられた一般に円筒形の芯
材；芯材の一部に沿つて伸び、混入空気だけを吸
口端から芯材の外部に出すため芯材の吸口端に開
口する混入空気流路のための手段；混入空気のみ
を混入空気流路に供給するための手段；芯材の煙
入口から吸口端まで芯材を貫通し、芯材の煙入口
端及び芯材の吸口端に開口して芯材の入口端から
の煙流のみを吸口端から芯材の外部に出すための
複数個の煙流細管のための手段；及び芯材の吸口
端で混入空気流路の開口と離れて半径方向内側に
位置する煙流細管開口からなることを特徴とする
通気型シガレツト吸口片からなることを特徴とす
るシガレツト用通気型吸口片を提供するものであ
る。

以下に示す本発明の具体例の記載は限定のため
のものではなく以下の記載を読むことによつて各
種の変型が当業者によつてなされ得ることを理解
しなければならない。

本発明の種々の特徴と利点は以下の記載を参照
することによつて明瞭となるが、添付図面中同一
の数字は全体を通して同一の部分を示すものであ
る。

第１図はシガレツトカラムに取り付けられた本
発明の吸口片の一例を示す斜視図、第２図は第１
図２−２線に沿つた第１図の吸口片の縦断面図、
第３図はシガレツトカラムに取り付けられた本発
明の吸口片の別の具体例を示す斜視図、第４図は
第３図４−４線に沿つた第３図の吸口片の縦断面
図、第５図はシガレツトカラムに取り付けられた
本発明の吸口片のさらに別の具体例を示す斜視
図、第６図は第５図６−６線に沿つた第５図の吸
口片の縦断面図、第７図はシガレツトカラムに取
り付けられた本発明の吸口片のさらに別の具体例
を示す斜視図、第８図は第７図８−８線に沿つた
第７図の吸口片の縦断面図、第９図はシガレツト
煙草カラムに取り付けた本発明の吸口片のさらに
別の具体例を示す斜視図、第１０図は第９図１０
−１０線に沿つた第９図の吸口片の軸方向断面、
第１１図は空気透過性ラツパーによつて包まれ、
空気透過性チツプ材によつてシガレツト煙草カラ
ムに取り付けられた本発明の吸口片の斜視図、第
１２図は第１１図１１−１１線の方向に沿つた第
１１図のシガレツト製品の軸方向断面図である。

第１図及び第２図はシガレツト煙草カラム１２
に取付けた本発明の通気型吸口片の一例を数字で
示してある。この吸口片１０は煙入口端１６と吸
口端１８を有する空気及び煙不透性でつくられる
一般に円筒形の芯材１４からなるものとして示さ
れる。芯材１４は煙草カラム１２の一端に密接す
る入口端１６で煙草カラムの一端に同軸に位置す
る。芯材１４は空気透過性チツプ材２０によつて
煙草カラム１２に取付けられたものとして示す。
チツプ材は芯材１４を包み煙草カラム１２に一部
重なつている。第１図でチツプ材２０は芯材１４
の詳細を示すために一部捲かれていない状態で示
してある。

芯材１４は芯材１４の少なくも一部に沿つて伸
びる複数個の空気通路２２を有する。空気通路２
２は芯材１４の周縁表面に形成された一般に長さ
方向に伸びる溝として示される。図面では理解を
容易させるために空気通路２２は芯材の周縁に沿
つて均等に隔てられた四本の溝でできているが、
本発明の効果は三〜七本の空気通路を用いた時に
得られていることが知られている。数字２３によ
つて示されるように各溝は芯材１４の吸口端１８
で開放され、そこから芯材１４の長さ方向に沿つ
て芯材の長さより短さだけ伸びている。空気通路
２２はそこを通る混入空気を吸口端１８で芯材の
外部に送り出す。混入空気流のみを混入空気通路
２２に送り込むことは空気透過性チツプ材２０に
よつて達成されるものと示される。空気透過性は
混入空気通路２２と連通するようにチツプ材に設
けた小透孔２６により達成される。またその代わ
りにチツプ材２０が多孔性材料でつくられてもよ
い。

芯材１４はさらに芯材１４を貫通して煙入口端
１６と吸口端１８を有する複数個の煙流細管２８
を有している。各煙流細管は芯材１４の煙入口端
１６に数字２９で示すように反対端の一端を開放
し、芯材１４の吸口端１８に開口し、こうして煙
流細管２８を通る煙のみを入口端１６から吸口端
１８で芯材１４の外部に送り出す。複数個の煙流
細管２８は空気通路２２の数と同数のものとして
示され、煙流細管２８の開口２９は芯材１４の吸
口端１８で芯材１４の長さ方向軸の周囲に円周状
に示される。各煙流細管２８の出口２９は空気通
路２２の空気出口２３から半径方向内側に隔てら
れ半径上一線上に極めて近接している。空気通路
２２と煙流細管２８は空気対煙の量比約３対１と
なるように適当に寸法をきめられていることが望
ましい。こうして第１〜２図の具体例では空気通
路２２の数と煙流細管２８の数は等しいので、空
気通路２２の断面積は煙流細管２８の断面積の約
３倍である。煙流細管２８のそれぞれの断面積は
約0.00125〜0.00385cm²の範囲になければならない
ことも知られている。空気通路２２の空気出口２
３と、煙流細管２８の煙出口２９の間隔は両者間
に空気及び煙不透過性材料が残る限りできるだけ
近いことが望ましい。

芯材１４の吸口端１８はくぼませてもよい。こ
れは芯材１４の長さ方向にチツプ材２０を伸ばし
芯材１４の吸口端１８を越えさせることによつて
達せられる。

芯材１４の吸口端１８への、業界でいうところ
の、計画煙流を提供するために煙流細管２８のい
くつかの直径がそれ以外の煙流細管２８のものよ
りも小さいものを使用することも計画された。シ
ガレツトを喫煙すると、煙流細管２８は閉塞化し
てそこを通る煙流を減少させる。煙流細管２８の
いくつかのものの直径を変化させることによつて
各種の細管が連続的に閉塞化される速度が計算さ
れ、その結果シガレツトの喫煙時に芯材１４の吸
口端１８に供給される煙の量の無理のない計画的
な減少が可能となる。

喫煙者が通気型吸口片１０を吸引すると、混入
空気はチツプ材２０の透孔２６を通つて空気通路
２２に吸引される。空気は混入空気通路２２に沿
つて進み、吸口端１８の開放出口２３から喫煙者
の口中に吸込まれる。同時に煙草カラム１２から
の煙は芯材１４の煙入口端１６での開口を通り煙
流細管２８に吸引され、芯材１４の吸口端１８に
向かつて過されないまま送られて、芯材１４の
吸口端１８の煙管出口開口２９を通つて混入空気
流に極めて近接して空気通路２２を出て喫煙者の
口中に送られる。空気通路２２からの混入空気は
煙流細管２８からの過されないままの煙と混合
され、煙を希釈撹拌させる。吸口端の周縁付近で
芯材１４の吸口端１８を出る空気と煙は喫煙者に
とつて味覚の向上をもたらすこととなる。それは
一般に煙は口中の広い部分に広がるので喫煙者の
味覚の刺戟数が多くなるからである。

さて、第３図及び第４図に関連して、シガレツ
ト煙草カラム１１２に取付けた本発明の通気型吸
口片の具体例が数字１１０で示される。吸口片１
１０は、煙入口端１１６と吸口端１１８を有する
空気及び煙不透過性材料でつくられる一般に円筒
形の芯材１１４からなるものとして示される。芯
材１１４は煙草カラム１１２の一端に入口端１１
６が同軸に位置せしめられる。芯材１１４は芯材
１１４を包み煙草カラム１１２の一部分とも重な
る空気透過性チツプ材１２０によつて煙草カラム
に取付けて示されている。第３図では芯材１１４
の詳細を説明するため一部捲いてない状態を示
す。

芯材１１４は少くとも芯材１１４の一部を通つ
て伸びる複数個の混入空気通路１２２を有する。
混入空気通路１２２は芯材１１４の内部に設けら
れ長さ方向に伸びるものとして示される。また数
字１２３によつて示されるように芯材１１４の吸
口端１１８に開口して、混入空気をそこを通つて
吸口端１１８で芯材の外部へと送り出す。図面で
わかるように、空気通路１２２は芯材１１４の周
縁表面の内側に隔れている出口開口１２３と共
に、円周状に相互に均等に隔れて円形になつてい
る４個のダクトからなる。然しながら３〜７倍量
の空気を使用することによつて驚異的効果の得ら
れることも知られた。混入空気流のみを混入空気
通路に供給することは芯材１１４の周縁に形成し
た環状空気溝１２４の手段で達成された。それぞ
れの混入空気通路１２２は一端１２５を環状空気
溝１２４に開放し環状溝１２４と空気通路１２２
との間の空気流の連通を達成させる。環状溝１２
４中の空気通路１２２の開口１２５は溝１２４の
周縁に均等に隔れていることが望ましい。周縁か
ら混入空気溝１２４への混入空気の導入は空気透
過性チツプ材１２０の手段で達せられるものとし
て示されている。例えば、空気透過性は導入空気
溝１２４と連通する小透孔１２６をチツプ材に設
けることにより達せられる。チツプ材１２０はま
た多孔性材料でつくられてもよく、それによつて
空気透孔１２６をなくしてもよい。

芯材１１４は、さらに煙入口端１１６から芯材
１１４の吸口端１１８また芯材中を貫通する複数
の煙流細管１２８を有する。各煙流細管は一端を
入口端１１６に、また反対端を数字１２９で示す
ように芯材吸口端１１８に開口する。かくして入
口端１１６から吸口端１１８での芯材１１４の外
部まで煙流細管１２８中の煙流のみの移動を可能
にする。複数個の煙流細管１２８が空気通路１２
２と同数のものとして例示してあるが、煙流細管
１２８の開口１２９は芯材１１４の長さ方向軸の
周囲に円周状に配置されている。各煙流細管１２
８の出口開口１２９は空気通路１２２の空気出口
開口１２３よりも半径方向内側に一直線上に隔て
られている。空気通路１２２及び煙流細管は全体
の空気対煙の量が約３対１となるように寸法や数
を決めるのが好ましい。従つて第３〜４図の例で
は煙流細管１２８の数が空気通路１２２の数と等
しいという理由から空気通路１２２の断面積は煙
流細管１２８の断面積の約３倍である。空気通路
１２２の空気出口１２３と煙流細管１２８の煙出
口１２９の間隔は両者間に空気及び煙不透過性材
質が残る限りできるだけ近づける。煙流細管それ
ぞれの断面積は約．000125〜0.00385cm²の範囲で
優れた結果の得られることも知られた。

第１〜２図の場合と同様に煙流細管１２８は各
種の直径のものをそろえることによつて計画的に
煙流を供給することも意図されている。既に述べ
たように煙出口開口１２９及び混入空気出口開口
１２３は吸口端１１８よりも内側に引つ込んでい
る。第３〜４図の具体例においては煙出口開口１
２９と混入空気出口開口１２３の引つ込みはくぼ
み１３０を形成し、その中に煙と混入空気が放出
されることによつて達成される。くぼみ１３０の
数は一線上にグループにされた空気及び煙開口の
数と等しい。そして異グループ対開口はくぼみ１
３０の別のものの中に別の流れとして空気及び煙
を放出する。各くぼみ１３０は芯材１１４の周縁
から半径方向に中心部に伸びている。図面からわ
かるように、各くぼみ１３０は芯材吸口端１１８
に向けて開放され芯材１１４のほぼ中心で相互に
連通する。

喫煙者が通気型吸口片１１０で吸引すると混入
空気はチツプ材１２０の透孔１２６を通つて環状
空気溝１２４に吸引される。空気は空気溝１２４
から入口開口１２５を通つて空気通路１２２に流
れ、吸口端１１８の出口開口１２３を通つてくぼ
み１３０に放出される。環状溝１２４は混入空気
の圧力低下を調節し空気通路１２２に流入する混
入空気の分配を行なう。同時に煙草カラム１１２
からの煙は煙流細管１２８を通つて吸引され、芯
材１１４の吸口端１１８で出口開口１２９を通つ
て開放くぼみ１３０中に放出される。空気通路１
２２からの混入空気は煙流細管１２８からの過
されないままの煙と混合して煙を希釈し撹拌す
る。吸口端周縁近くで芯材１１４の吸口端１１８
を出る空気と煙とは喫煙者に味覚の増大をもたら
すものである。

第５図及び第６図はシガレツト煙草カラムに取
付けた数字２１０で示される本発明の通気型吸口
片のさらに別の具体例を示す。吸口片２１０は煙
入口端２１６及び吸口端２１８を有する空気及び
煙不透過性材料でつくられる一般に円筒形芯材２
１４からなる。芯材２１４は煙草カラム２１２の
一端に密接した入口端２１６で同軸に位置させら
れる。芯材２１４は芯材２１４を包み煙草カラム
２１２の一部分と重なる空気透過性チツプ材２２
０によつて煙草カラムに取付けられている。この
チツプ材２２０は芯材２１４の詳細を示すために
一部を捲かないまま示している。

芯材２１４は芯材２１４の少なくとも一部を透
過する複数個の混入空気通路２２２を有する。混
入空気通路２２２は芯材２１４の周辺表面に形成
される長さ方向の溝として示される。既に述べた
ように空気通路２２２は芯材周縁部に均等な間隔
をもつ４個の溝からなるものとしてあるが、３〜
７個の空気通路２２２が有効であることが知られ
ている。

各溝は数字２２３で示すように芯材２１４の吸
口端２１８に開口し、そこから芯材２１４の長さ
方向に沿つて芯材の長さよりも少ない長さで伸び
る。空気通路即ち溝２２２はそこを通る混入空気
を吸口端２１８で芯材の外部に送り出す。混入空
気流のみを空気溝２２２に導入することは空気透
過性チツプ材２２０の手段で達成させる。一例と
して、空気透過性はチツプ材に設けた小透孔２２
６が空気通路２２２と連通することによつて行な
われる。またチツプ材を多孔質材料からつくるこ
ともできる。

芯材２１４は芯材２１４の入口端２１６に調整
板２２７Ａによつて煙草カラム２１２に開放され
る煙室２２７よりなるものとして示されている。
複数の煙流細管２２８は煙入口端２１６にある煙
室２２７から芯材吸口端２１８へ芯材２１４を貫
通する。煙流細管２２８はそれぞれ煙室に開口し
数字２２９によつて示すように芯材吸口端２１８
に開口する。こうして煙室２２７から吸口端２１
８の芯材の外部まで煙流細管２２８を通して希釈
されないままの煙流を供給する。煙流細管２２８
の数は空気通路２２２数に等しいものとしている
が、芯材吸口端２１８にある煙流細管２２８の出
口開口２２９は芯材の長さ方向軸の周囲に円形に
配置されている。煙流細管２２８の出口開口２２
９は空気通路２２２のそれぞれの出口開口２２３
より半径方向に内側にできるだけ近接して位置さ
せられる。空気対煙の量は約３対１の範囲にある
ことが望ましい。従つてこの例では煙流細管２２
８の数が空気通路２２２の数と等しいという理由
から空気通路２２２の断面積は煙流細管２２８の
断面積の約３倍であり、そして煙流細管２２８の
それぞれの断面積は約0.00125〜0.00385cm²の範囲
である。空気出口開口２２３と煙出口開口２２９
の間隔は両者の間に煙及び空気不透材料を残すだ
けでできるだけ近い方がよい。図面からわかるよ
うに煙流細管２２８の煙出口開口２２９のすぐ前
の部分は吸口端２１８の方向に向かつて芯材の周
縁方向外側に傾いている。これは煙流細管２２８
の長さ方向軸を出口開口直前部分において煙の方
向を放散させることである。図面でわかるように
煙室２２７の下流部の煙流細管２２８の部分はそ
の長さ方向軸を煙室２２７から吸口端方向に向け
て芯材の長さ方向軸とは異つた角度を有してい
る。

図面からわかるように、煙流細管２２８の煙出
口開口２２９及び空気通路２２２の空気出口開口
２２３は芯材吸口端２１８よりも内側に引つ込ん
でいる。煙出口開口と空気出口開口のこの引つ込
みはくぼみ２３０を形成してそこに煙及び空気を
放出させることにより達成される。くぼみ２３０
の数はグループ化された煙、空気出口開口の数と
等しく、別グループの煙及び空気出口開口は別の
くぼみ２３０中に空気及び煙を別に放出する。各
くぼみ２３０は芯材２１４の周縁から芯材の半径
方向中心に伸び、各くぼみ２３０は芯材吸口端２
１８に開口し、全てのくぼみが芯材２１４のほぼ
中心で相互連通する。

喫煙者がこの通気型吸口片で喫煙すると、混入
空気はチツプ材２２０の透孔２２６を通つて空気
通路２２２に吸引される。この空気流は空気通路
２２２を通つて出口開口２２３へ流れ、吸口端２
１８からくぼみ２３０に放出される。同時に、煙
草カラム２１２からの煙は芯材２１４の入口端２
１６にある調整板２２７Ａを通つて煙室２２７中
に流入し煙流細管２２８の中を過されないまま
で流れ煙管の出口開口２２９を通つて芯材吸口端
２１８でくぼみ２３０中に放出される。出口開口
２２９のすぐ上流部分の煙流細管２２８の半径方
向外向きの角度はそこから出る煙流の方向芯材の
半径方向外側に円状に方向付け、空気通路２２２
の出口開口２２３からでる混入空気流と衝突させ
て煙を希釈し、撹拌させて希釈煙流を喫煙者の
“味蕾”の近くに半径方向外側に送り出す。

第７図及び第８図にはシガレツト煙草カラムに
取付けた本発明の通気型吸口片が数字３１０で示
される。吸口片３１０は煙入口端３１６と吸口端
３１８を有し空気及び煙不透性材料でつくられた
円筒形の芯材３１４として示す。芯材３１４は煙
草カラム３１２の一端に密接してその位置におか
れた入口端３１６と同軸に位置している。芯材３
１４は空気透過性チツプ材３２０によつて煙草カ
ラム３１２に取付けられ、チツプ材は芯材３１４
を包み煙草カラム３１２の一部と重なり、芯材３
１４の詳細を示すため一部捲かれていない状態で
ある。

芯材３１４は芯材３１４の少くとも一部に沿つ
て長さ方向に伸びる複数の空気通路３２２を有す
る。第７図では芯材３１４の周縁に沿つて均等に
隔離された４個の空気通路３２２を示している
が、要は３〜７個の空気通路３２２を芯材３１４
に形成することである。各空気通路は溝部分３２
２Ａとこれと同軸のダクト部分３２２Ｂとからな
る。溝３２２Ａが芯材３１４の周縁表面に芯材の
長さ方向に向けて形成される。これは芯材入口端
３１６から芯材入口３１６と芯材吸口端３１８の
間の位置に伸び、そこで同軸に配列された閉塞管
３２２Ｂと接続する。この閉塞管は芯材の内部に
形成され接続位置から芯材吸口端３１８まで伸び
る。閉塞管部分３２２Ｂの部分は、数字３２３に
よつて示されるように芯材吸口端３１８に開放さ
れ、また数字３２５で示されるように溝部分３２
２Ａにも開放されている。それぞれの閉塞管部分
３２２Ｂの出口開口３２３は芯材３１４の周縁表
面から内側に隔離されている。空気通路３２２に
混入空気だけを吹き込むことは空気透過性材料３
２０の手段によつて発生される。具体的に空気透
過性はチツプ材に小透孔３２６を設け空気通路３
２２の溝部分３２２Ａと連通させることによつて
達成される。別にチツプ材を多孔性材料で作つて
もよい。

芯材３１４は更に芯材３１４の入口端３１６に
形成され、３２７Ａの手段によつて煙草カラム３
１２に開放される煙室３２７を有する。複数の煙
流細管３２８は煙室３２７に開放し又数字３２９
によつて示すように芯材の吸口端３１８に開放さ
れている。かくして過されないままの煙が細管
３２８を通り煙室３２７から吸口端３１８の芯材
３１４の外部にまで運ばれる。図面に示すように
煙流細管３２８の数は空気通路３２２の数に等し
い。出口開口３２９は円周状に配置され芯材の長
さ方向に沿つて傾いている。煙流細管３２８の出
口開口３２９の空気通路３２２のそれぞれの出口
開口３２３から半径方向内側に一直線上に隔離さ
れている。空気対煙の比率は３：１の範囲が望ま
しく、従つて第７〜８図の具体例においては空気
通路３２２のそれぞれの断面積は煙流細管３２８
の断面積の約３倍である。既に述べた別の例でわ
かるように各煙流細管３２８の断面積は約
0.00125〜0.00385cm²の範囲であることが望まし
い。空気出口開口３２３と煙出口開口３２９との
間の間隔は空気及び煙を通さないだけの材料がそ
の間にあれば出来るだけ近い方がよい。図面でわ
かるように煙流細管は芯材３１４の長さ方向に向
かつて傾斜し芯材の周縁外側に向けて流れるよう
にされている。

図面でわかるように煙流細管３２８の出口開口
３２９と空気通路３２２の出口開口３２３は芯材
吸口端３１８よりも内側に引つ込んでいる。この
煙出口開口と空気出口開口の引つ込みはくぼみ３
３０を設け、その中に煙及び混入空気を放出させ
ることによつて達成される。くぼみ３３０の数は
煙及び空気出口開口の各グループの数と等しく別
のグループの開口は別の流れの中に煙及び空気を
放出する。各くぼみ３３０は芯材３１４の周縁か
ら芯材の半径方向に沿つて中心部に伸びる。図面
でわかるように各くぼみ３３０は芯材吸口端３１
８に開放され、すべてのくぼみ３３０は芯材３１
４のほぼ中心で相互に連通する。

この通気型吸口片３１０で喫煙者が喫煙すると
混入空気はチツプ材３２０の透孔３２６を通つて
空気通路３２２に吸引される。この空気流は空気
通路３２２を通り吸口端３１８にある出口開口３
２３を通つてくぼみ３３０の中に放出される。同
様に煙草カラム３１２からの煙は芯材３１４の入
口端３１６にある３２７Ａを通り過されないま
ま細管３２８を流れて細管の出口開口３２９を通
つてくぼみ３３０の中に放出される。煙流細管３
２８の半径方向外側に向けた角度はそこから出る
煙の流れを芯材の半径外側方向に向けて空気通路
３２２の出口開口３２３から出る空気流と衝突さ
せ煙を希釈し撹拌させ喫煙者の味蕾の近くに希釈
された煙を送り込むことになる。

第９図及び第１０図はシガレツト煙草カラム４
１２に取付けた本発明の別の通気型吸口片を数字
４１０で示したものである。吸口片４１０は煙入
口端４１６及び吸口端４１８を有する空気及び煙
不透性材料で作られた一般に円筒形の芯材４１４
として示される。芯材４１４は煙草カラム４１２
の一端に密接して同軸に位置している。芯材４１
４は空気透過性チツプ材４２０によつて煙草カラ
ム４１２に取付けられる。チツプ材４２０は芯材
４１４を包み煙草カラム４１２の一部と重なり芯
材４１４の詳細を示すために一部捲かれてない状
態で示されている。

芯材４１４は芯材４１４の一部を長さ方向に沿
つて伸びる複数の空気通路４２２を有する。混入
空気通路４２２は芯材４１４の内部に設けられた
長さ方向に伸びる閉塞管として示され、数字４２
３によつて示されるように芯材４１４の吸口端４
１８に開放され混入空気をそこを通つて吸口端４
１８で芯材の外側に送り出す。図面でわかるよう
に空気通路４２２は芯材４１４の周縁表面の内側
に向けて円周上に相互に均等に隔離された３個の
導管からなる。空気通路４２２の中に混入空気流
を導入することは芯材４１４の周円に形成された
環状空気溝４２４の手段によつて達成される。空
気通路４２２のそれぞれは、数字４２５によつて
示されるように環状空気溝４２４に開放されてお
り環状溝４２４と空気通路４２２との間の空気流
の流通は確立されている。環状空気溝４２４の空
気通路４２２の開口４２５は環状空気溝４２４の
まわりに均等に配置されている。周縁からの空気
流を環状空気溝４２４中に導入することは空気透
過性チツプ材の手段によつて達成されるものとし
て示される。例えば空気透過性はチツプ材に環状
空気溝４２４と連通する小透孔４２６の手段によ
つて達成されるものとしてある。チツプ材４２０
はこの際の多孔質材料で作ることによつて空気透
孔４２６で省略することも出来る。

芯材４１４は更に複数の煙流細管４２８を有す
る。これは芯材４１４に沿つて煙入口端４１６か
ら芯材の吸口端４１８に伸び各細管は一端で入口
端４１６に開放され反対端で数字４２９で示すよ
うに芯材の吸口端４１８に開放されている。従つ
て入口端４１６から吸口端４１８にある芯材４１
４の外側にまで煙流細管４２８を通して煙流のみ
を供給することが出来る。煙流細管４２８は一例
として空気通路４２２の数の倍数としてあるが数
は６個である。煙流細管４２８は各一対の細管の
出口開口４２９で対となり空気通路４２２の出口
開口４２３のそれぞれとも近接して位置づけられ
る。煙流細管４２８の各対の出口開口４２９は相
互に隔離され空気通路４２２の出口開口４２３よ
りも内側に芯材４１４の半径方向に位置してい
る。空気通路４２２と煙流細管４２８は空気対煙
の比率は３：１となるように供給する。更に煙流
細管の横断面積が0.00125〜0.00385cm²の範囲にあ
れば良好な結果が得られることも知られている。

図面でわかるように煙出口開口４２９と空気出
口開口４２３は芯材吸口端４１８よりも内側に引
つ込んでいる。第９図及び第１０図の具体例では
この引つ込みはその中に煙と空気が放出されるく
ぼみ４３０を形成することによつて達成される。
くぼみ４３０の数はグループ化された煙及び空気
出口開口の数に等しい。第９図乃至第１０図の例
ではくぼみ４３０の数は３個でありグループ化さ
れた空気及び煙出口開口のそれぞれは煙と空気と
をくぼみ４３０の別なものの中に別の流れとして
放出する。

喫煙者はこの通気型吸口片４１０で喫煙すると
空気はチツプ材４２０の透孔４２６を通つて環状
空気溝４２４に導入される。環状空気溝４２４か
ら環状空気溝４２４への空気流は入口開口４２６
から吸口端４１８にある出口開口４２３を通つて
くぼみ４３０で終る。環状空気溝４２４は混入空
気の圧力低下を調整し空気通路４２２の空気の安
定供給をもたらせる。同時に煙草カラム４１２か
らの煙は煙流細管４２８を通つて導入され出口開
口４２９から芯材４１４の吸口端４１８で開放く
ぼみ４３０に放出される。空気通路４２２からの
混入空気は煙流細管４２８からの過されないま
まの煙と混合され撹拌を起すと共に希釈される。
吸口端の周縁近くで芯材４１４の吸口端４１８を
出る空気及び喫煙者にとつて味覚の著しく向上し
たものとなる。

第１１図及び第１２図についてシガレツト煙草
カラム５１２に取付けた通気型吸口片が数字５１
０で示される。この吸口片５１０は煙及び空気不
透性材料で作られ煙入口端５１６と吸口端５１８
を有する円筒形の芯材５１４からなるものとして
示される。芯材５１４がすべての芯材の材料とし
て議論されてきたが芯材は適宜なものであればよ
いことが当然理解されなければならないところで
ある。従つて煙流細管や空気通路の詳細について
は第１１乃至第１２図では示さず以後の説明でも
触れるところはない。芯材５１４は煙草カラム５
１２の一端に密接して入口端５１６をもつて同軸
に位置させられる。芯材５１４は比較的硬い平坦
なプラスチツク材料で作られてその表面にチツプ
材５２０を接着させることは困難である場合が当
然予測される。既に述べたようにこの問題を克服
するためには芯材５１４は空気透過性ラツパー５
２１で包まれそしてこのラツプされた芯材が空気
透過性チツプ材５２０によつて煙草カラム５１２
に取付けられる。その結果チツプ材はラツプされ
た芯材を捲き煙草カラム５１２の一部に重なる。
第１１図では空気透過性ラツパー５２１、空気透
過性チツプ材５２０の両者が示される。芯材５１
４との関係を明白に示すため一部を捲かない状態
のままで示してある。空気透過性ラツパー５２１
の厚さの消却のため芯材５１４の直径は煙草カラ
ム５１２の直径よりも空気透過性ラツパー５２１
の厚さの２倍に等しい量だけ小さくされ、それに
よつてラツプされた芯材５１４の周縁が煙草カラ
ム５１２の周縁と実質的に一線上にくるようにさ
れる。

以上に述べた説明は理解を助けるためのもので
あり、そこから不必要な限定が解釈されてはなら
ない。何故ならば本明細書を読むことによつて本
発明の精神を逸脱することなく添付の請求の範囲
を超えることなく各種の変形が行い得ることは当
業者にとつて明白なところであるからである。

【図面の簡単な説明】

第１図はシガレツトカラムに取付けられた本発
明の吸口片の一例を示す斜視図、第２図は第１図
２−２線に沿つた第１図の吸口片の縦断面図、第
３図はシガレツトカラムに取付けられた本発明の
吸口片の別の具体例を示す斜視図、第４図は第３
図４−４線に沿つた第３図の吸口片の縦断面図、
第５図はシガレツトカラムに取付けられた本発明
の吸口片のさらに別の具体例を示す斜視図、第６
図は第５図６−６線に沿つた第５図の吸口片の縦
断面図、第７図はシガレツトカラムに取付けられ
た本発明の吸口片のさらに別の具体例を示す斜視
図、第８図は第７図８−８線に沿つた第７図の吸
口片の縦断面図、第９図はシガレツト煙草カラム
に取付けた本発明の吸口片のさらに別の具体例を
示す斜視図、第１０図は第９図１０−１０線に沿
つた第９図の吸口片の軸方向断面図、第１１図は
空気透過性ラツパーによつて包まれ、空気透過性
チツプ材によつてシガレツト煙草カラムに取付け
られた本発明の吸口片の斜視図、第１２図は第１
１図１１−１１線の方向に沿つた第１１図のシガ
レツト製品の軸方向断面図である。 １０，１１０，２１０，３１０，４１０，５１
０……吸口片、１２，１１２，２１２，３１２，
４１２，５１２……煙草カラム、１４，１１４，
２１４，３１４，４１４，５１４……芯材、１
６，１１６，２１６，３１６，４１６，５１６…
…煙入口端、１８，１１８，２１８，３１８，４
１８，５１８……吸口端、２０，１２０，２２
０，３２０，４２０，５２０……チツプ材、２
２，１２２，２２２，３２２，４２２……空気通
路、２６，１２６，２２６，３２６，４２６，５
２６……空気透孔、２８，１２８，２２８，３２
８，４２８……煙流細管、２９，１２９，２２
９，３２９，４２９……煙出口開口、２３，１２
３，２２３，３２３，４２３……空気出口開口、
１３０，２３０，３３０，４３０……くぼみ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 煙入口と吸口端を有し、空気及び煙不透過性
   材料でつくられた一般に円筒形の芯材； 芯材の一部に沿つて伸び、流入空気だけを吸口
   端から芯材の外部に出すため芯材の吸口端に開口
   する流入空気流路のための手段； 流入空気のみを流入空気流路に供給するための
   手段； 芯材の煙入口から吸口端まで芯材を貫通し、芯
   材の煙入口端及び芯材の吸口端に開口して芯材の
   入口端からの煙流のみを吸口端から芯材の外部に
   出すための複数個の煙流細管のための手段；及び 芯材の吸口端で流入空気路の開口と隔離されて
   その内側方向にできるだけ近接して位置するほぼ
   同数の煙流細管開口からなり、空気流路と煙流細
   管とが芯材吸口端において約３：１の空気対煙流
   量比となるように空気を送り込む構成であること
   を特徴とする通気型シガレツト吸口片。 ２ 流入空気のみを１個以上の流入空気流路に供
   給するための手段が、芯材周縁に流入空気流路と
   連通する環状溝手段；及び流入空気流のみを環状
   溝に供給するための手段とからなるものである特
   許請求の範囲第１項記載の吸口片。 ３ 芯材の吸口端にある複数の煙流細管の開口が
   吸口片の吸口端内側に引つ込み、芯材の吸口端に
   ある流入空気流路の開口が吸口片の吸口端内側に
   引つ込んでいる特許請求の範囲第１項記載の吸口
   片。 ４ 少くとも煙流細管の煙出口開口の上流部分だ
   けを芯材吸口端に向かつて芯材の長さ方向軸から
   或る角度だけ芯材周縁方向外側に傾けられてあ
   り、それによつてそこから出る煙を芯材の半径方
   向外側に、空気流路から出る空気流に向けるよう
   にする特許請求の範囲第１項記載の吸口片。 ５、１個以上の細管がそれぞれの開放くぼみと
   連通し、１個以上の流入空気流路がそれぞれの開
   放くぼみと連通している芯材の吸口端に設けられ
   た複数個の一般に半径方向に伸びるくぼみである
   特許請求の範囲第１項記載の吸口片。 ６ 全ての開放くぼみが芯材のほぼ中心部で相互
   に連通している特許請求の範囲第５項記載の吸口
   片。 ７ 芯材内に煙室を形成し、複数個の煙流細管が
   これと連通し煙を受け入れる特許請求の範囲第１
   項記載の通気型吸口片。 ８ 流入空気流だけを流入空気流路に導入するた
   めの手段が、芯材を包囲する空気透過性チツプ材
   である特許請求の範囲第１項記載の通気型吸口
   片。 ９ 煙流細管の数が空気流路の数に等しい特許請
   求の範囲第１項記載の吸口片。 １０ 芯材吸口端の煙流細管開口はそれぞれ芯材
   吸口端の流入空気流路開口のそれぞれと半径方向
   一線上にある特許請求の範囲第９項記載の吸口
   片。 １１ 芯材吸口端の煙流細管開口が一対づつグル
   ープ化され、それぞれのグループが芯材の吸口端
   の空気流路の開口と隣接して位置する特許請求の
   範囲第１項記載の吸口片。 １２ 煙流細管がそれぞれ約0.00125〜0.00385cm²
   の範囲の断面積を有する特許請求の範囲第１項記
   載の吸口片。 １３ 煙草カラム； 空気及び煙不透過性材料でつくられ、煙入口端
   及び吸口端を有し、煙草カラムの一端に同軸に密
   接した位置にある一般に円筒形の芯材； 芯材の少くとも一部を通り、芯材の吸口端に開
   放空気出口を有する流入空気流路形成手段； 芯材の煙入口端から吸口端まで芯材を通り抜け
   芯材の吸口端に開放煙出口を有する複数個の煙流
   細管形成手段； 芯材吸口端の流入空気流路開口から芯材の半径
   方向内側に隔てられている芯材吸口端の煙流細管
   開口；及び 芯材を煙草カラムに取付けるため煙草カラムと
   一部重なり芯材を包囲する空気透過性材料からな
   り、空気流路と煙流細管とが芯材吸口端において
   約３：１の空気対煙流量比となるように空気を送
   り込む構成であるシガレツト。 １４ 包んでいるチツプ材が芯材の長さ方向に吸
   口端を越えて伸び、それによつて芯材吸口端にく
   ぼみ区域が形成される特許請求の範囲第１３項記
   載のシガレツト。 １５ 芯材を包む空気透過性ラツパーとラツプさ
   れた芯材を包むチツプ材とからなる特許請求の範
   囲第１３項記載のシガレツト。