JPS6122939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエスカレータの警報装置に係り、特に
スカートガードパネルの圧接時における警報装置
に関する。

エスカレータ運転時において、乗客の靴または
荷物がスカートガードパネルに押し付けられたり
これら異物が踏段との間に挾まれた場合、不測の
事故を招く惧れがあるため、このような場合には
エスカレータ運転を停止させる必要がある。

従来、この種の事故防止としては第１図、第２
図に示すようなスカートガードパネル用安全装置
２がエスカレータ１における上部をデツキボード
５で覆われたスカートガードパネル３の裏側に適
所設けられており、乗客の靴など異物がスカート
ガードパネル３に押し付けられるか、または踏段
４との間に挾まれるとリミツトスイツチ１２が作
動し、このリミツトスイツチ１２の開閉によりブ
レーキ系統を介してエスカレータ１の運転を停止
させるようになつている。リミツトスイツチ１２
は誤動作を防ぐため、比較的大きな力が加わつた
ときに作動するよう予め作動レベルが設定されて
いる。したがつてスカートガードパネル３に軽く
触れた程度ではリミツトスイツチ１２は作動しな
い。ところが一旦作動し安全装置２が働くと、パ
ネル３を押圧してからエスカレータが停止するま
での間には何等警報手段が設けられていないた
め、乗客はスカートガードパネル３の圧接に気付
かなかつたり、たとえ気付いていても不意のエス
カレータ停止に遭う惧れがあり、特に下降運転時
には転倒の危険性があつた。また下降運転時にお
いて、子供が欄干６あるいは移動手摺７に寄り掛
りスカートガードパネル３を靴などで押し付けて
いることがあり、特に危険である。

本考案は上記欠点を除去するためになされたも
ので、スカートガードパネルに異物が圧接したと
きには直ちに警報を発してエスカレータ運転時に
おける乗客の注意を喚起することのできるエスカ
レータの警報装置を提供することを目的とする。

以下、第１図、第３図乃至第５図を参照して本
考案の一実施例を説明する。

本考案はエスカレータ１において、スカートガ
ードパネル用の安全装置２については第３図に示
すように従来と同様の装置を使用するものとし、
スカートガードパネルは従来の同パネル３を改良
しこれに警報音発生装置を接続して警報機能を付
加したものである。

スカートガードパネルは第４図に示すように２
つのパネル１３ａ，１３ｂ間に絶縁テープ９、金
属箔１０ａ，１０ｂおよび加圧導電ゴム１１をカ
ラー８を介して積層し、金属箔１０ａ，１０ｂか
らはリード線１４，１４が引き出されいわゆる加
圧スイツチ１３として構成されている。すなわ
ち、内側パネル１３ａに接触して圧力が加わると
加圧導電ゴム１１が圧縮されその抵抗の変化によ
り金属箔１０ａ，１０ｂ間が通電するようになつ
ている。

このように構成された加圧スイツチ１３は乗客
の靴等の異物が内側パネル１３ａに圧接したり、
または踏段４との間に挾まれて内側パネル１３ａ
を押圧すると導通状態となるから、警報器の時限
制御の一例を示す第５図の制御回路において、電
磁リレー１５が付勢されると同時に電磁リレー接
点１５ａを閉路することにより、たとえばエンド
レステープを用いるテープレコーダ１６が始動し
これに接続され、たとえば第１図のように配置さ
れるスピーカ１７，１７を介して警報を発するこ
とができる。ここに限時リレーを構成している電
磁リレー接点１５ａに限時復帰接点を使用し所定
の整定時間、たとえばテープレコーダ１６におけ
るエンドレステープのｎ回録音分の再生時間経過
後に復帰するようにすれば、もし警報中に加圧ス
イツチ１３が通電を断つても、すなわち内側パネ
ル１３ａの圧接が解除されても警報を中途で終わ
るようなことはない。また、テープレコーダ１６
には予めスカートガードパネルの圧接解除を催促
する情報、あるいはこれにエスカレータの停止を
予告するなどの情報を併せて録音し警報として発
するようにすれば、乗客の注意が喚起され停止に
対する事前の体制をも整えることができる。

上述の実施例は警報装置について説明したが、
スカートガードパネル用安全装置との関係におい
て、エスカレータの停止は本考案による警報装置
が作動し所定時間経過後に所定の圧力がスカート
ガードパネルに加わつている場合に前記安全装置
が作動するようにすればよい。

以上のように本考案によれば、簡単な装置構成
によりエスカレータ運転時のスカートガードパネ
ルに異物が圧接したとき、注意を促す情報を発す
ることができるから、乗客はスカートガードパネ
ル用安全装置の作動前に危険状態を回避すること
ができ、しかも不意のエスカレータ停止に遭うこ
となく、エスカレータの安全性を確保することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はエスカレータを示す側面図、第２図は
スカートガードパネル用安全装置を示す第１図
−線に沿う部分断面図、第３図は本考案を適用
した場合のスカートガードパネル用安全装置を示
す第２図と同様の部分断面図、第４図は本考案の
一実施例に用いるスカートガードパネルの構造を
示す第３図の部分拡大図、第５図は本考案の一実
施例に用いる警報器制御回路図である。 ２……スカートガードパネル用安全装置、３…
…スカートガードパネル、４……踏段、９……絶
縁テープ、１０ａ，１０ｂ……金属箔、１１……
加圧導電ゴム、１２……リミツトスイツチ、１３
……加圧スイツチ、１５……電磁リレー、１５ａ
……電磁リレーの接点、１６……テープレコー
ダ、１７……スピーカ、１８，１９……制御電
源。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ２重に設けられたスカートガードパネルの間に
   加圧により導電性を増すゴムを配してなり、前記
   スカートガードパネルに所定の圧が加わると導通
   するスイツチと、 このスイツチの作動により所定時間オン出力を
   生じるタイマと、 このタイマの出力に応じて動作する警報器とを
   そなえたエスカレータスカートガードパネル用圧
   接警報装置。