JPS61223209A - 内燃機関の油圧動弁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸排気弁のリフト量をその内燃機関の回転速
度及び負荷に応じて可変とし、全回転域での燃焼性能の
改善をはかりうる内燃機関の油圧動弁装置に関するもの
である。

〔従来技術〕

ディーゼル機関の高トルク負荷時の燃焼性能、特に排気
濃度は、第６図の回転速度と排気濃度との関係線図に示
すごとく、吸排気弁の全リフト作動では低回転速度で排
気濃度が高く、半リフト作動では高回転速度で排気濃度
が高くなるため、低回転域では高スワール比とし、そし
て高回転域では低スワール比とすることが望ましい。

しかしながら、従来の一定リフトの動弁装置を有するデ
ィーゼル機関などでは、吸排気弁のリフト量が一定のた
め、吸入空気のスワール比を可変とすることができず、
その使用回転域の一部で燃焼性能、特に排気濃度の悪化
が生じるという問題があった。

そこで、内燃機関の走行状態に応じた弁制御を可能とし
、機関性能及び排気ガス対策面での向上をはかった特公
昭４９−１３８０３の発明がなされているが、この場合
、吸排気弁を開閉制御する油圧アクチェエータ及びその
開閉作動油圧を切替制御するスプール弁を有する動弁機
構を用いており、その構造が複雑であるという問題があ
る。

また、クランクシャフトの回転速度に応じて油を供給す
るための油供給部とその油を受入れる油室を有し、その
油室の容積を変化せしめるごとくカムに従動して往復駆
動される油圧ピストンの運動によりその油室内の油を吐
出するごとき制御部と、その制御部から吐出された油を
受入れる油室を有し、この油室内の油圧にて内燃機関の
吸排気弁を往復動する弁リフト量可変の弁作動装置に関
する特開昭５４−１１７８１４の発明もあるが、この場
合も２つの油室を有するなど・ 構造が複雑であるという問題がある。

更に、吸排気弁を電磁的に駆動せしめることを特徴とし
た内燃機関における弁駆動法及び弁駆動装置に関する特
開昭５８−１０１２０６の発明もあるが、この場合は吸
排気弁自体を電磁的に駆動せしめるものであり、吸排気
弁自体を電磁的に駆動するために信頼性に欠けるという
問題がある。

〔発明の目的〕

そこで本発明は、前記従来の問題点を解消し、吸排気弁
のバルブリフトを可変とすることにより、吸入空気のス
ワール比を制御可能とし、機関の燃焼性能、特に排気濃
度を全回転域で改善することを目的としたものである。

　　。

〔発明の構成〕

即ち、本発明は、吸排気弁を駆動せしめる作動ピストン
付の油圧シリンダを有する内燃機関の油圧動弁装置にお
いて、該油圧シリンダに弁リフト制御用の複数個の逃し
ポートを設けると共に、それら逃しポートのうち全リフ
ト制御用の主逃しポート以外の副逃しポートを制御弁を
介して油もどし通路に連結し、かつその内燃機関の回転
速度及び負荷に応じて該電磁弁を制御可能とすることに
より構成される。

〔実施例〕

以下図面を参照して本発明の詳細な説明するが、各実施
例で同じ部品は同じ部品番号で示している。

まず、第１図、第２図及び第３図は本発明の実施例１の
内燃機関の吸気弁リフト制御用の油圧動弁装置の概略系
統図であり、シリンダ゛ベフド８に設けた吸気弁１′（
または排気弁）を上下に駆動せしめる作動ピストン２等
からなる一点鎖線Ｘの範囲内の弁作動ユニットに、複数
個の逃しポート、即ち最大のリフト量を制御する最下部
に位置する逃しポート３及びそれより上部に位置する副
逃しポート４を設けると共に、これらの逃しポート３．
４のうち、主逃しポート３以外の副逃しポート４（図中
では１個のみを示す）を電磁弁５（電磁弁にかぎらず制
御弁であればよい）を介して油タンク６に連通ずる油も
どし通路７に連結しており、この内□燃機関の回転速度
及び負荷に応じてこの電磁弁５を制御可能にしている。

なお、多シリンダの内燃機関の場合には副逃しポート４
の電磁弁５はそれぞれ共通とすることも可能である。

また、この作動ピストン２の最下部には、ダンパーポー
ト９が設けられており、油圧は油タンク６からフィード
ポンプ１０で加圧された後、カム軸１１で駆動される油
圧ポンプ１２でこの作動ピストン２の上部から供給され
る。

そこで、この吸気弁ｌの半リフト作動時には、第２図に
示すように、副逃しボード４の電磁弁５を開として、他
の副逃しポート（図示していない）の電磁弁を閉とする
ことにより、吸気弁ｌは半リフトで作動して給気Ａを図
示されていない燃焼室に供給する。

次に、吸気弁１の全リフト作動時には、第３図に示すよ
うに、副逃しポート４の電磁弁５は全て閉として主逃し
ポート３から油圧は逃がされる。

以上の実施例１における吸気弁リフト特性を第４図の吸
気弁１のリフトとこの内燃機関のクランク位相との関係
線図に示しているが、実線が全リフト時を、そして破線
が半リフト時をそれぞれ示している。

また、リフト量、即ち吸気弁通路面積とスワ−ル比との
関係を第５図に示しており、低回転作動域での高スワー
ル比に、そして高回転作動域で低スワール比にそれぞれ
スワール比を制御可能になっており、更に、第６図に示
す高トルク負荷時の排気濃度線図が得られる。

次に、第７図、第８図及び第９図の実施例２においては
、実施例Ｉとほぼ同様の構成からなる弁作動ユニットｘ
内の作動ピストン２付の油圧シリンダにて、主逃しポー
ト３及び副逃しポート４の複数の逃しポートの他に、複
数のダンパーポート９Ａ、９Ｂを設け、最少リフト位置
の―　　　　　　　ダンパーポート９Ａ以外のダンパー
ポート９Ｂは電磁弁１３を介して油もどし通路７に連結
させ、副逃しポート４及びダンパーポート９Ｂの各電磁
弁５及び１３は連動して作動させて吸気弁１のリフト量
を可変としている。

そこで、半リフト作動時には、第８図に示すように、副
逃しポート４の電磁弁５を開とし、他の副逃しポートは
閉とし、ダンパーポート９Ｂの電磁弁１２は閉とし、他
のダンパーポート９Ａは開とする。

また、全リフト作動時には、第９図に示すように副逃し
ポートの電磁弁５を閉とし、最大リフト位置のダンパー
ボー）　９Ｂは開とする。

以上の実施例２も実施例１と同様な機能及び効果が得ら
れるが、特にこの実施例２ではジャンピング等のない良
好な動弁特性が得られる。

〔発明の効果〕

従って、本発明の内燃機関の油圧動弁装置では、吸排気
弁のバルブリフトを可変とすることができると共に、吸
気弁のバルブリフト、即ち通路面積を可変とすることに
より、吸入空気のスワール比を制御することが可能にな
り、燃焼性能、特に排気濃度が全回転域で改善される。

また、排ガス、特に含有されるＮＯｘの対策上、排ガス
再循環が必要ならば排気リフト量の制御により自然排ガ
ス再循環が可能となるという利点がある。

なお、本発明は主として往復動式内燃機関の動弁装置と
して有効に適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図は本発明の実施例１の内燃機
関の吸気弁リフト制御用の油圧動弁装置の概略系統図で
Ｊ第４図は第１図の内燃機関の吸気弁リフト特性線図、
第５図はリフト量とスワール比との関係線図、第６図は
高トルク負荷時の排気濃度線図、第７図、第８図及び第
９図は実施例２の内燃機関の吸−気弁リフト制御用の油
圧動弁装置の概略系統図である。 ｌ・・・吸気弁、２・・・作動ピストン、３・・・主逃
しポート、４・・・副逃しポート、５・・・電磁弁、７
・・・油もどし通路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 吸排気弁を駆動せしめる作動ピストン付の油圧シリンダ
   を有する内燃機関の油圧動弁装置において、該油圧シリ
   ンダに弁リフト制御用の複数個の逃しポートを設けると
   共に、それら逃しポートのうち全リフト制御用の主逃し
   ポート以外の副逃しポートを制御弁を介して油もどし通
   路に連結し、かつその内燃機関の回転速度及び負荷に応
   じて該電磁弁を制御可能にしたことを特徴とする内燃機
   関の油圧動弁装置。