JPS6122182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気調和機における露処理構造の改
良に関するもので、室内側吹出部に結露する結露
水を確実に室内側水受皿に導き、さらには、吸入
グリルの変形、撓みが発生した場合、その変移、
撓みを矯正したり、吸入グリルをグリル本体枠に
はめ込んだ時に発生する音を減少させたりするこ
とを目的とするものである。

従来、この種の露処理構造は、第４図に示すよ
うにシール材１の無い状態のものであつた。その
ために吹出グリル枠下部面２にたまつた結露水
は、吹出グリル枠傾斜部３に沿つて水滴４のよう
に流れ、リブ５の上面に沿つて流れ、さらに枠貫
通部６の本体内部へ導くリブ７に導き、熱交換器
下部に設けられた水受皿８に処理する構造であつ
たが、前記傾斜部３の途中から水滴９のように滴
下する場合があり、吸入グリル１０の上部に落下
した水滴９は、吸入グリル背面を伝つて下方に落
ち、シール材１が無いためさらに下方に落ち、水
受皿８には入らずに本体外に落ち畳等をぬらす不
具合があつた。また第３図仮想線で示すように吸
入グリル１０がそり返る場合があり、第４図に示
すシール材１が無いことから本体枠２４と吸入グ
リル１０の間にすきまが生じ、それが矯正されず
外観上不具合を生じたり、吸入グリル１０を嵌め
込んだ時に枠本体に前記吸入グリル１０の当て１
１があたり大きな音がする等の不具合を生じてい
た。

本考案は、上記従来の空気調和機の露処理構造
にみられる欠点を除去するものである。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面の
第１図〜第５図を参考に説明する。

同図において、１２は、空気調和機の内部を室
内側と室外側に仕切る仕切板、１３は本体背面に
設けられた室外側熱交換器である。１４は仕切板
１２天面に固定されたフアンモータで、同軸上に
固定された室外側クロスフローフアン１５と、室
内側シロツコフアン１６を駆動する。１７はシロ
ツコフアンのエアーガイダーで、発泡スチロール
等の成形品である。１８は室内側の熱交換器１９
を通過した風を室内側フアン１６から室内側吹出
口２０へと導くエアーガイダーである。８は室内
側熱交換器１９の下部に設けられた水受皿、２１
は水受皿８にたまつた結露水を排水するドレンホ
ースである。２２は基板２３上に設けられた圧縮
機である。２４は空気調和機本体４０の前面に設
けられた前面枠本体で、上部に吹出口２０を有
し、周知の構造からなる風向変更羽根２５，２６
が設けられている。吹出口２０の周囲枠部２７は
凸状に形成されており、吹出口周囲枠部２７の下
部は、傾斜部３が設けられ、さらに傾斜部３の根
元から平面部２８が形成されている。平面部２８
は、前面枠表面からａ寸法を有し、吸入グリルの
厚さｂ寸法よりも大に形成してあ。平面部２８に
は、凸状のリブ５が傾斜角θ、高さｃで形成され
ている。また平面部２８には、貫通部６が設けら
れ、上縁部２９は、吸入グリル１０に設けられた
板バネ３０ａ等の係止部が係合し、下部は、前面
方向にリブ５の高さと同面で連続して受皿形状縁
３０を設け、内方向に傾斜したリブ７の他端に水
切りのためのエツジ３１が、室内側熱交換器１９
の直上へ導かれている。

吸入グリル１０は、周囲を補強するリブ３２が
設けられ、上部のリブ３３は、本体枠２４に着脱
を容易とするための手掛けである。３４はリブ５
の逃げの切欠で、切欠の底部３５は、リブ５の頂
部にあたり吸入グリル１０の本体枠２４へ嵌込ん
だ時のストツパである。３６はエアーフイルター
３７を押し支える線バネである。３０ａは吸入グ
リル１０背面の箱状のリブ３８に固定された板バ
ネで、吸入グリル１０を本体枠２４へ着脱自在に
固定するために設けてある。１はシール材で、吸
入グリル１０の背面に貼付けられ、その対向する
位置にリブ５、受皿形状縁３０が設けられ、吸入
グリル１０を本体枠２４に嵌め込んだときにリブ
５とシール材１の間に隙間を生じない厚さを有す
る。

上記構成において、結露水９が吸入グリル１０
の取手部３３に滴下し、吸入グリル１０背面を伝
つて落下していつてもリブ５とシール材１がシー
ルされているのでリブ５を傾斜面に沿つて貫通部
３０の方へ導かれ、熱交換器１９の上部に滴下し
確実に水受皿８に処理される。

上記実施例より明らかなように本考案における
空気調和機の露処理構造は、グリル枠本体と吸入
グリルを設け、吹出部下部に水平より傾けたリブ
を連続して設け、さらに一部を貫通したリブを本
体内側へ延出して設け、前記リブに対向して吸入
グリル背面に発泡ポリエチレン等のシール材を貼
付けたので、吹出部に付着した結露水が本体より
外に滴下することなく確実に水受皿に導くことが
でき、また、吸入グリル中央部も本体枠とシール
材を介して、板バネの力に抗して働くことによ
り、吸入グリルにそりが発生した時に矯正するこ
とができ、さらには、シール材の弾性のために吸
入グリルを本体枠に嵌め込んだ時に大きな不快音
を発生させることもない。また吸入グリルとグリ
ル枠本体の係合は、露処理のために形成した貫通
部が露処理機能と兼用しているため、吸入グリル
固定のための機構が不要となり、構成の簡素化が
はかれ、さらに吸入グリルの固定も、バネ部材の
締結力と反対方向に作用するシール材の弾性力に
よつてがたつきのない確実なものとなり、圧縮機
の運転時の振動によつて吸入グリルから振動が発
生することもない等、種々の利点を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における露処理構造
を具備した空気調和機の断面図、第２図は第１図
の吸入グリルを外した時の斜視図、第３図は吸入
グリルの背面から見た時の斜視図、第４図は第
1A部の断面図、第５図は異なる位置で断面した
第４図相当の断面図である。 １……シール材、５……リブ、７……リブ、１
０……吸入グリル、１３……凝縮器、１５……フ
アン、１９……蒸発器、２０……吹出部、２２…
…圧縮機、２４……グリル枠本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機２２、凝縮器１３、蒸発器１９およびフ
   アン１５をケーシングに内蔵し、前面に吸入グリ
   ル１０を有するグリル枠本体２４を設け、吹出部
   ２０を上部に設けた前記グリル枠本体２４の吹出
   部下部に、水平より任意の方向へ傾けたリブ５
   と、このリブ５と連通した貫通部６と、この貫通
   部６の下縁に形成されかつグリル枠本体２４の内
   側へ延出するリブ７をそれぞれ設け、さらに前記
   吸入グリル１０の背面に、前記貫通部６の上縁に
   係合し、吸入グリル１０とグリル枠本体２４の結
   合固定を行うバネ部材３０ａと、その状態におい
   て前記リブ７に当接するシール材１を設けた空気
   調和機の露処理構造。