JPS61214899A - 圧電型スピ−カ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高分子樹脂材やそのｉ合物などからなる圧電
フィルムを振動板として用いた圧電型スピーカの改良に
関する。

〔従来の技術〕

従来、高分子圧電フィルムを用いた圧電型スピーカとし
ては、たとえばｒＨｉ−Ｆｉスピーカとその活きた使い
方」　（誠文堂新光社、昭和５２年発行）等に示された
ものが知られている。これを第３図を用いて簡単に説明
すると、符号ｌはその表、裏面に電極を付着した高分子
樹脂フィルムによる円筒状振動板、２はこの振動板ｌ内
に所定間隔おいて配設された円筒状穴あき板で、この穴
あき板２の外側には前記振動板１を保持する発泡材３が
充填され、またこの穴あき板２の内側には吸音材４が配
設されている。

そして、上述した振動板１は、前記引用文献からも明ら
かなように、たとえばポリフッ化ビニリデン（ＰＶＤＦ
）などの高分子樹脂材で形成されており、これを−軸延
伸した横効果型の圧電特性を利用するものである。すな
わち、この振動板ｌはその表、裏面電極間に印加された
電圧の極性に応じて延伸方向に伸縮する。この例では円
筒状に保持されている振動板ｌの円周方向を延伸方向と
し５ており、これに電圧を印加すると振動板ｌは延伸方
向（伸縮方向）と垂直な方向（円筒状振動板１の半径方
向）に振動して音を放射するものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、上述した従来構成による圧電型スピー力にお
いて、振動板１は高分子樹脂材から形成され、その材料
自体の性質は一般に柔軟（／＼イコンプライアンス）で
あり、それ自身では自立性がないため、その背面側から
ウレタンフオーム等の発泡材３および金属材等による穴
あき板２によって保持されているものであった。そして
、上述した従来の振動板ｌによれば、そのなめらかな円
筒形状を維持させるために、発泡材３による機械的バイ
アスを用いて常時外向きに力が付与される構成とされて
いた。

しかしながら、このような構成では、振動板ｌには常に
張力がかけられた状態となっており、そのため時間の経
過と共に、材料が伸びてしまうといった問題を招く虞れ
があった。そして、このような伸びが生じると、振動板
ｌは正規な状態での伸縮動作が行なえないもので、その
結果としてスピーカの性能が劣化してしまうという欠点
があった。

本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、高分子
圧電材料による振動板に加わる機械的な張力による性能
劣化を、簡単な構成により改善することが可能となる安
価な圧電型スピーカを得ることを目的とするものである
。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明に係る圧電型スピーカ装置は、横効果型の圧電特
性を利用する圧電フィルムによる振動板を１発泡材の外
側に機械的なバイアスが加わらない状態で配置するとと
もに、この振動板に必要に応じて選択的に接続される直
流電源を設けるようにしたものである。

〔作用〕

本発明によれば、スピーカの駆動時等といった必要時に
、高分子樹脂材等による振動板に対し直流電圧を印加す
ることにより、振動板に所要のバイアスを加えることが
できるものである。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示した実施例を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明に係る圧電型スピーカの一実施例を示す
ものであり、同図において符号ｌＯは従来と略同様な構
成をもつ円筒形状の圧電型スピーカで、また１１はこの
スピー４１０で音を再生するための信号源、１２はこの
信号源１１と直列に接続された直流電源である。

ここで、上述した圧電型スピーカ１０は、その一部を除
き第３図に示した従来例を同じ構成であり、その相違点
は、振動板１の内部に充填して配設される発泡材３が、
振動板１の形状を単に形作るだけのものであって、何ら
の機械的バイアスをも振動板１に加えることのない構造
としたところである。

上述した構成において、まず、信号源１１から信号が印
加されていないときには、直流電源１２も振動板ｌには
加わらず、振動板ｌは何ら作用力の加えられていない弛
んだ状態にある。一方、信号が印加されたときには、直
流電源１２も重畳して投入され、これによる直流電流は
振動板ｌに対し円周方向に印加され、これにより振動板
ｌは、弛んだ状態から緊張して所望の円筒形状となり、
発音体としての動作を行なうこととなる。

すなわち、本実施例では、上述した直流電源１２は再生
される信号が印加されるときに与えられて振動板１に対
する電気的バイアスとして働く。

そして、この直流電源１２は、静電型スピーカのように
、信号源１１の信号を整流して作り出す方法（セルフバ
イアス方式）や別の電源を用いる方法などにより、信号
源１１の信号に重畳させることができるものである。

ここで、上述した振動板ｌの材料としては、高分子圧電
フィルムを用いたものについて説明したが、ＰＺＴ（チ
タン醜ジルコン酸鉛）などの無機物圧電材の粉体と高分
子樹脂材を混合した複合物による圧電フィルムであって
もよいことは明らかであろう。

なお、本発明は上述した実施例構造に限定されず、各部
の形状、構造等を、適宜変形、変更することは自由であ
る。たとえば圧電型スピーカｌＯの形状としては、第１
図に示す円筒形状に限定されず、第２図に示すような湾
曲形状のものでもよいものであり、この場合振動板ｌは
円筒形状の−部を使用するものと考えてよく、振動板１
（７）圧電効果による伸び方向の両端辺を固定すること
により発音させるものである。勿論、このような形状以
外にも、ドーム形状のものを用いる等の変形例も考えら
れる。

また、上述した実施例では、スピーカ１０が駆動される
ときにのみ、直流電源１２からの電気的な直流成分を印
加して振動板１にバイアスがかかるようにし、性能劣化
を少なくするような構成としているが２本発明はこれに
限定されず、スピーカ駆動用の信号源１１とは別の経路
にて選択的に接続可能に構成し、必要に応じてバイアス
を加えるようにしてもよいものである。

〔発明の効果〕

以上説明したように１本発明に係る圧電型スピーカによ
れば、スピーカ駆動時等といった必要時においてのみ振
動板に電気的な直流成分を印加して張力を加えるように
構成したので、簡単かつ安価な構成にもかかわらず、従
来のような振動板の性能劣化が少なくなり、常に良質な
スピーカ特性が得られるという種々優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１“図は本発明に係る圧電型スピーカの一実施例を示
す概略構成図、第２図はその別の実施例を示す概略構成
図、第３図は従来の圧電型スピーカを示す概略斜視図で
ある。 １・拳・ψ振動板、２拳・・・穴あき板、３・・・・発
泡材、１０・・−・圧電型スピーカ、１１・・・・信号
源、１２・番会・直流電源。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 横効果型の圧電特性を利用する圧電フィルムを振動板と
   して用いてなる圧電型スピーカにおいて、前記振動板を
   、発泡材の外側に機械的なバイアスが加わらない状態で
   配置するとともに、この振動板に選択的に接続される直
   流電源を設けたことを特徴とする圧電型スピーカ。