JPS61193098A - 原子力発電プラントとその運転方法 - Google Patents

原子力発電プラントとその運転方法

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JPS61193098A
JPS61193098A JP60032933A JP3293385A JPS61193098A JP S61193098 A JPS61193098 A JP S61193098A JP 60032933 A JP60032933 A JP 60032933A JP 3293385 A JP3293385 A JP 3293385A JP S61193098 A JPS61193098 A JP S61193098A
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reactor
core
pressure
output
main steam
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JP60032933A
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山本 文昭
東尾 悟
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は原子力発電プラントおよびその運転方法に係り
、特に、沸騰水型原子炉等、の熱中性子炉の運転性能を
向上させた原子力発電プラントおよびその運転方法に関
する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
原子力発電プラントに用いられる沸騰水型原子炉は原子
炉格納容器内に原子炉圧力容器が格納され、この原子炉
圧力容器内に多数の燃料集合体を装荷した炉心が構成さ
れる。炉心の上方には気水弁#1器や蒸気乾燥器が配設
され、炉心で発生した蒸気を気液分離させて乾燥させた
後、主蒸気出口ノズルから主蒸気管に案内7るようにな
っている。
一方、原子炉圧力容器内に形成される炉心は冷却水で浸
漬されており、この冷却水は再循環系を構成するジェッ
トポンプやインターナルポンプ等によって強制的に循環
せしめられる。また、炉心に装荷される燃料集合体は角
筒状の長尺な燃料チャンネル内に多数の燃料棒を正方格
子状に配列して構成される。上記燃料棒は、燃料被覆管
の内部に核燃料を焼結して得られる多数の燃料ベレット
を充填して構成される。
このように構成された沸騰水型原子炉は各燃料集合体の
燃料棒内に充填された核燃料の核分裂反応により、熱発
生が生じ、炉心内を通る冷却水を加熱して沸騰させ、蒸
気を発生させる。発生した蒸気は気水分離器および蒸気
乾燥器を通って主蒸気出口ノズルから主蒸気管内に案内
され、発電所のタービン駆動用蒸気として取り出され、
蒸気タービンを駆動させる。蒸気タービンを回転させ、
発電機を駆動させた蒸気は復水器に案内されて凝縮され
、復水となる。この復水は給水系統を通つて給水入口ノ
ズルから原子炉圧力容器内に還流され、炉心部に再び供
給され、原子力発電プラントの1つのサイクルが終了す
る。
ところで、原子炉起動時の運転においては、その稼動率
を向上させ、給電に迅速に対応させるため、最短時間で
炉出力を上昇させることが望まれている。しかし、原子
炉においては、炉内における熱中性子の基本的挙動等に
基く炉特性を考慮し、核燃料の熱的余裕を維持しつつ炉
出力の上昇制御を行なう必要がある。
従来の沸騰水型原子炉は燃料の健全性を重視し、運転の
簡便さを優先させた炉運転制御を行なっており、制御棒
を十分に低い出力レベルで引抜くことができるように起
動時には低出力運転を長時間継続させている。これは、
原子炉の炉出力変化に伴うゼノン(Xe)反応度の急激
な過渡変化を回避し、負の反応度がゆるやかに蓄積され
て発生出力とバランスするように制御している。このた
め、原子炉の起動に長時間を要するという問題があった
このことから、原子炉の起動に要する時間を短縮させる
ため、第7図に示すような原子炉の運転方法が提案され
ている。
第7図は沸騰水型原子炉の炉出力の時間変化を示したグ
ラフである。グラフにおいて、実線は制御棒の引抜きに
より炉出力を上昇させた場合を示し、破線は炉心流出の
調整によ゛つて炉出力を制御した場合を示す。
実際の原子炉の起動運転にあたっては、制御棒を引抜い
た炉出力を上昇する仮定の01点で発電機を併入し、そ
の後A1点まで炉出力を上昇させ、A1点からこの炉出
力状態に一定時間81点まで保持される。原子炉出力を
一定時間保持することは、定則検査後の初起動において
必要とされる事項であり、この間に各種Ill器の機能
や健全性等の検査が行なわれる。
その後、制御棒を引抜いて炉出力を01点まで ・急速
に上昇させる。次に、C点からD1点を経てE1点まで
は炉心流mの調整、具体的には炉心流出の増大により炉
出力を増大させ、ゼノン(Xe)の蓄積を行なう。その
後、炉心流量を低下させて、炉出力をF7点まで低下さ
せる。この炉出力の低下は、次に制御棒を引抜操作する
場合、原子炉運転の制御値を炉出力が局所的に越えるこ
とを未然に防止するためである。
従来の原子炉においては、燃料の健全性を確保するため
に、炉心の慣し運転方法が定められており、燃料の出力
に制限値を設けている。また、改良された燃料を用いる
場合にも、燃料の健全性を確保するために、燃料自身の
出力制限値や法定された一限界制限値を守る必要がある
ところで、原子炉の炉出力は11点まで低下させた後、
目標制御棒パターンを作成すべく、中央部の浅挿入制御
棒および最外周制御棒の引抜きが行なわれ、炉出力は0
1点まで上昇せしめられる。
この01点以降は、炉心温石の調整により11点まで炉
出力を上昇させ、定格出力運転状態に入る。
一般に、原子力発電プラントに用いられる沸騰水型原子
炉などの熱中性子炉においては、核分裂性物質あるいは
その娘核として生成させたゼノンは中性子吸収能力が大
きく、負の反応度を有するために、ゼノンが全く存在し
ない起動開始時と、ゼノンが飽和状態に達した定格運転
時以降とでは、ゼノンが寄与する反応度効果が異なる。
このため、原子炉の起動や再起動を考える上で、ゼノン
、111度の変化およびその濃度制御が重要な意味を有
す゛る。
すなわち、原子炉の起動開始時、負の反応度を有するゼ
ノンが殆ど無い状態で制御棒を引抜いた場合には、炉心
定格出力レベルの実現に必要な制御棒パターンまで制御
棒を引抜く以前に炉出力は急激かつ大幅に上昇する。こ
のように制御棒の引抜量が少ない状態で炉出力を上昇さ
せると、引抜1IIIIII棒の割合が少ないため、発
熱が引抜制御棒周辺の燃料集合体に集中し、この部分に
局所的出力ピーク発生ずる。
また、一般に燃料の設計は、定格運転時の飽和ゼノンの
状態で炉心反応度バランスがとれ、適切な炉出力分布が
得られるように考慮されており、ゼノンの無い状態では
、ボイド(負の反応度を有する。)が存在しない炉心下
部の出力が大幅に大きくなるという問題がある。したが
って、ゼノンが存在しない状態で炉出力を急激に上昇さ
せると、炉心下部に局所的な出力上昇が発生し、局所的
出力ピークが燃料の制限値を超えてしまう可能性がある
このことから、原子炉の起動運転時には、負の反応度効
果を有し、炉出力を抑制するゼノンの蓄積をまって炉出
力を徐々に上昇させる必要があり、このことが、原子炉
の起動時間の短縮化に大きな障害となって、原子炉の起
動時間の短縮化が困難であった。
ところで、原子炉起動時にゼノンが存在しない状態で制
御棒の引抜操作や炉心流■を調整し、炉出力を上昇させ
ると、炉心の軸方向出力分布は第8図に示す出力分布曲
線aのように表わされ、炉心の軸方向下部で局所的出力
が燃料の出力制限値すを超えてしまうことがあり、燃料
の健全性を保つことができない。
このことから、従来の原子炉においては、炉心の軸方向
下部の出力ピークを抑えるために、全体の炉心軸方向出
力分布を第9図に破aaから実線Cで示Jように低下さ
せたり、また、制御棒の挿入パターンを変えたり、燃料
の核的特性を変えて設計し、第10図に実線dで示すよ
うに炉出ツノ分布の平坦化等を図って出力ピークが燃料
の制限値す以下になるように抑制している。
しかしながら、原子かの炉出力の全体的な低下は稼動率
の低下につながる原子炉起動の長期化を招き、これは炉
出力に応じて生成されるゼノンの蓄積化の土からも問題
があった。また、炉出力分布の平坦化は燃料の燃焼効率
の効率化の上で問題があり、燃焼効率を向上させるため
には燃焼の活発な領域で良好に燃焼させることが経済的
に望ましい。
さらに、従来の原子炉運転においても、ガドリニウム(
Gd)等の可燃性毒物の反応度効果を活用した燃料や炉
心の設計を行なっているが、これらは原子炉の定格量ツ
ノ運転時の炉心性能向上を目的としたもので、原子炉の
起動運転のように短期的な運転に対しては、必ずしもR
適化されておらず、充分な考慮が払われていない。
〔発明の目的〕
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、原子
炉圧力を適切に1111制御して炉心の軸方向出力分布
における局所的な過出力を部分的に抑え、燃料の健全性
を確保しつつ原子炉の起動運転を短時間のうちに好適か
つスムーズに行ない、運転性能を向上させた原子力発電
プラントおよびその運転方法を提供することを目的とす
る。
本発明の他の目的は、給電要求に迅速に応える原子炉@
御を行なうとともにに設備の稼動率を向上させ、経済性
を一層向上させた原子力発電プラントおよびその運転方
法を提供するにある。
〔発明の概要〕
上述した目的を達成するために、本件2第1番目に記載
の発明は、原子炉格納容器内に格納された原子炉圧力容
器と、この原子炉圧力容器の炉心部で発生した蒸気を蒸
気タービンに案内する主蒸気管と、上記原子炉圧力容器
内の原子炉圧力を検出する圧力検出器と、前記主蒸気管
に設けられた主蒸気加減弁とを備えた原子力発電プラン
トにおいて、上記主蒸気加減弁の開閉および弁開度を作
動制御する圧力制御器を設け、この圧力制御器は、前記
圧力検出器からの原子炉圧力を入力し、上記原子炉起動
時に上記原子炉圧力が低くなるように前記主蒸気加減弁
の弁開度を調節設定したものである。
また、本件第2番目の発明に係る原子力発電プラントの
運転方法は、制御棒の引扱き操作と炉心流量調整により
原子炉出力を調節制御し、原子炉出力を上昇させ定格出
力に到達させる原子炉起動運転において、原子炉の起動
時に主蒸気加減弁のネ 弁開度を調節して原子炉イカが定格の圧力設定値よりT
lる圧力となるように制御し、炉心内におけるボイドの
軸方向分布を変化させる一方、炉出力の増大に伴って蓄
積されるゼノンの蓄積状態を考慮し、炉出力が定格出力
に到達するまでに、原子炉圧力を定格の圧力設定値に上
昇させることを特徴とする方法である。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の一実施例について添付図面を参照して説
明する。
第1図は本発明に係る原子力発電プラントの系統図を示
すものであり、この原子力発電プラントは図示しない原
子炉格納容器内に格納された原子炉圧力容器10を有す
る。原子炉圧力容器10内には多数の燃料集合体が装向
された炉心11が構成される。原子炉圧力容器10内の
炉心11は減速材としての冷却水12により浸漬される
・一方、この冷却水12は再循環系13を構成する再循
環ポンプ14やジェットポンプ15により炉心11内を
強制的に循環せしめられる。上記炉心11の上方には図
示しない気水分離器および蒸気乾燥器が設置され、炉心
11内で核分裂反応により生じた蒸気は蒸気乾燥器を通
り、主蒸気出口ノズル16から主蒸気管17に案内され
る。主蒸気管17は図示しない主蒸気隔離弁や主蒸気止
め弁、主蒸気加減弁18を介して蒸気タービン20に接
続される。
蒸気タービン20は発電v121に連結され、これを駆
動させる一方、蒸気タービン20で仕事をした蒸気は復
水器22に導かれて凝縮される。凝縮された復水は給水
系統23を通り、原子炉圧力容器10の下部に設けられ
た給水入口ノズル24から原子炉圧力容器10内に遅流
せしめられる。
前記主蒸気管(原子炉圧力容器10でもよい。)17に
は原子炉圧力容器10内の原子炉圧力を検出する圧力検
出器26が設けられ、この圧力検出器26で検出された
原子炉圧力信号Aは圧力制御器27に入力される。また
、主蒸気管17の蒸気タービン20人口側には、ターど
ン入ロ圧力検出器28が設けられ、この圧力検出器28
でタービン入口蒸気圧力を検出しており、この検出信号
Bは圧力制tIl器27に入力される。
圧力制御I器27は、両圧力信号A、[3を入力してこ
れらの信号A、Bを圧力設定信号Cと比較し、原子炉圧
力が所定の炉出力に応じた圧力設定値となるように、主
蒸気加減弁18の開度および開閉調節を行なっている。
上記圧力設定信号Cは運転員により、または(第2図に
例示するように)予め定められた圧力調定率に従って設
定され、上記主蒸気加減弁18の開閉調節により、原子
炉圧力Pdやタービン入口圧力ptの圧力バランスを保
持しつつ第2図に示すような圧力制御が行なわれる。
次に、沸騰水型原子炉の原子炉圧力制御と炉内特性の変
化について説明する。
沸騰水型原子炉では原子炉圧力Pdは第2図に示すよう
に炉出力状態に応じて通常は一定(定格の圧力設定値)
に制御され、運転される。
一方、原子炉圧力Pdを一定設定圧に保って原子炉運転
を行なうと減速材(冷却水)のボイド率分布曲線は第3
図に実線Paで示すように表わされる。しかして、原子
炉圧力を上記定格の設定圧より高くあるいは低く変化さ
せて運転させると、ボイド率分布曲線は符号pbまたは
Pcで示すように変化する。このボイド分布曲線Pb、
Pcの変化に伴って、炉心出力分布曲線も第4図に実線
Qaで示すものから1点鎖線Qbあるいは破線QCで示
すものに変化する。この炉心出力分布の変化は、高温高
圧下における炉心内の平衡状態でのボイド発生バランス
が、原子炉圧力Pdによって変化し、沸!1lI7il
始点(ボイド発生点)が上下することを示している。沸
IIl開始点の上下により、発生したボイドの炉心軸方
向分布状態が変化するので、減速材(冷却水)の中性子
減速効果(負の反応度)が変化し、炉出力が変化する。
     、原子炉圧力を変化させた場合、炉心軸方向
のボイド分布の変化率は第3図に示すように炉心下部は
ど大ぎい。炉心下部では、原子炉圧力を変化させたとき
、沸m開始点が上下するためボイド率の変化が局所的に
大きくなる。炉心上部では発生したボイドは飽和状態に
近いため、大きな変化は表われない。したがって、原子
炉圧力Pdを変化させたときの炉心軸方向のボイド分布
変化、すなわち、中性子減速性能が炉心上部および下部
で異なることを積極的に利用することにより、燃料の出
力分布制御を最適化することができる。
ところで、原子炉圧力容器10の炉心11内で検出され
た炉心特性信号りは炉心性能演算機30に入力される。
この炉心性能演n*30は炉心特性信号りを入力して演
算し、圧力設定値を変更させる要求信号E1を出力させ
、この要求信号E1は圧力制御器27に入力され、その
圧力設定値を変化させる。また、要求信号E2は炉出力
制御器31にも入力され、その作動制御を行なうように
なっている。炉出力制御2!31は炉心11への制御棒
の出し入れを行なう制御棒駆動機構32や再循環ポンプ
14の作動制御を行なうようになっている。
一方、前記炉心性能演算1130は炉心特性信号りを入
力して、原子炉出力や炉心入口エンタルピー、炉心流量
、炉心内のボイド分布、燃料軸方向出力分布および燃料
の熱的余裕、ゼノンの過渡変化特性等が演算される。こ
の演算により、第4図に示すように、燃料の出力制限値
Rに対する軸方向炉心出力分布の余裕が演算される。こ
のため、第4図の一点鎖線で示すように炉心出力分布曲
線Qbが表わされる場合には、局所的な出力ピークを燃
料の出力制限値R以下にすべきであることが分かり、逆
に炉心出力分布Qcが小さな場合には、燃料の出力制限
値Rに熱的余裕があることが理解される。
このようにして、炉心性能演算機3oは原子炉の各モデ
ル毎に、原子炉圧力を変えたときの、炉心軸方向ボイド
率分布の変化(第3図参照)や炉心軸方向出力分布の変
化(第4図参照)が演算される。
しかして、原子炉の炉心特性にとって最適な炉出力や炉
心流量および原子炉圧力が求められると、炉心性能演算
機3oがらの要求信号E1は圧力制御器27に入力され
、圧力設定値を変化ぎせる。
この圧力設定調節により主蒸気加減弁18の弁開度が調
節され、原子炉圧力は所望する要求値Pdo (第2図
)となるように制御される。この結果、炉心11内のボ
イド分布は第3図においてボイド率曲線が例えば符号P
aがらPcへ変化し、この変化に付随して炉心軸方向出
力分布曲線も第4図に示すように符号QaがらQCへと
変化する。
このため、燃料の熱的余裕をその制限値R以下に最適に
保ち、最も効率の良い運転が可能になる。
他方、炉心性能波$11130からの要求信号E2は炉
出力制御B31にも入力されて1iIJIII棒駆動機
構32や再循環ポンプ14を作動制御し、制御棒や炉心
流量を調節し、原子炉出力を制御している。
これにより、原子炉は燃料の健全性を確保しつつ最適に
運転制御される。
次に、原子炉起動時における運転方法について説明する
第5図において、符号34.35.36は原子炉の・代
表的な起動運転方法を示している。このうち、符号34
はa11制御棒の引抜操作によりA点(第7図のFl、
G1点にほぼ対応する。)まで炉出力を上昇させ、その
後、炉心流量を増加させて炉出力を8点(第7図の11
点にほぼ対応する。)まで上昇させる運転方法である。
また、符号35−は詞−棒”の引抜操作によりAa点(
第7図のほぼC7点に対応する。)まで゛炉出力を上昇
させ、その優、炉心流量の増加により炉出力をBa点ま
で徐々に上昇させ、このBa点か゛ら制御棒の引抜操作
により8点まで原子炉出力を上昇ざ「る運転方法である
。次に、残りの運転方法は制御棒引抜きによりAb点(
第7図のほぼA1点に対応する。)まで炉出力を上界さ
せた後、Bb点までは炉心流量の増加により炉出力を増
大させ、続いて8点まで制御棒引抜きにより上昇させる
運転方法である。
上述した原子炉の運転方法においで、!、IJ rlJ
棒の引抜時および炉心流酊増加時に、炉心出力分布特性
から、第4図に示すように炉心下部に炉心出力のピーク
が表われる。本発明においては、炉心上部出力は殆ど変
更させることなく、炉心下部出力の増大を緩和させるた
めに、原子炉起動時にゼノンの未飽和弁を考慮し、原子
炉出力の圧力設定値Pdoを従来の定格圧力設定値Pd
より下方向に変化させる。この原子炉圧力調整により、
原子炉の起動時にA点、Aa点およびAb点において、
IQ illl引棒きによる炉心下部出力の減少を局所
的に図ることができ、燃料の健全性を保ちつつ全体の炉
出力を殆ど減少させることなく起動運転を行なうことが
できる。
一方、原子炉出力の増大により蓄積されるゼノンの蓄積
量は半減期の関係から原子炉出力との間にタイムラグ(
1日〜2日程度)が存在する。このため、原子炉圧力を
第2図の通常の圧力設定値であるPd曲線に沿って2次
的に上昇制御すると、ゼノンが未飽和状態にあるため、
炉出力が上昇しすぎる問題がある。このため、原子炉出
力が定格出力に到達するまでは、原子炉圧力Pは通常の
圧力設定値Pdより低い圧力Pdoで起動させて炉出力
を上昇させ、この炉出力がゼノン未飽和状態で定格出力
に到達したとき、原子炉圧力設定値Pdoを通常の圧力
設定値Pdに上昇させ、戻すことによって原子炉起動後
、原子炉圧力Pを通常の定格値Pdで最適運転させる。
その際、原子炉圧力Pを定格出力時に上昇させるのでは
な(、原子炉起動に伴う炉出力上昇時に、ゼノンの蓄積
状態を考慮し、段階的に圧力設定値pdに接近するよう
に、原子炉圧力Pを上昇制御してもよい。この原子炉1
圧力Pの上昇は第1図に示す主蒸気加減弁の開度を調節
することにより行なわれる。
しかして、主蒸気加減弁18の開度調節は、プロセスコ
ンピュータ等を備えた炉心性能演算130で炉心軸方向
出力分布の出力ピークを計算し、原子炉圧力Pが圧力設
定値Pdoより低くなったら、主蒸気加減弁18を絞り
込んで原子炉圧力Pを上昇させる。この関係を第6図の
フローチャートで説明すると、炉心11の軸方向出力分
布の出力ピーク値を炉心t!を能演算I!30で計算し
、その結果、原子炉出力Pを比較器37内で予め設定さ
れた圧力設定値Pdoと比較する。この圧力設定IIt
iPdOは第2図に一点鎖線で示すように、ゼノンの未
飽和状態等を考慮し、通常の定格圧力設定値Pdより予
め低く設定されている。しかして、原子炉圧力Pが圧力
設定IPdoと比較され、P< P d oのとき、主
蒸気加減弁18を絞り込み、P>Pd□のとぎ、主蒸気
加減弁18を開くことによって、原子炉起動時の原子炉
圧力Pが圧力設定値Pdoに沿って上昇するように調節
制御され、これにより燃料の健全性を損うことなく、短
期間で原子炉を起動させることができる。
〔発明の効果〕
以上に述べたように本発明は原子炉の起動運転時に圧力
制御器により主蒸気加減弁の弁開度を調節制御し、原子
炉圧力が通常の定格圧力値を下廻るように調節制御した
から、炉心軸方向出力分布を炉心下部において局所的に
抑えることができる。
したがって、全体の炉出力を変化させることなく、局所
的な炉心出力の増大を緩和さゼることができ、燃料の健
全性を保ちつつ原子炉の起動に要する時間を大幅に短縮
させることかでき、プラント設備の稼動率を向上させる
ことができる。
また、原子炉起動運転において原子炉圧力を主蒸気加減
弁により調節するだけであるので、起動操作も簡素化さ
れ、燃料の健全性を保ちつつ速やかに定格運転状態に入
ることができるので、原子炉起動後の長期間にわたる定
常運転時において、最適化された炉心燃料特性の効果を
最大限に発揮させることかでき、運転性能を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る原子力発電プラントの一実施例を
示す系統図、第2図は、原子炉圧力の調定設定例の関係
を示ずグラフ、第3図は原子炉の炉心内軸方向ボイド率
分布と圧力変化の関係を示ずグラフ、第4図は原子炉の
炉心内軸方向出力分布と圧力変化との関係を示すグラフ
、第5図は原子炉の起動運転における運転軌跡を炉出力
と炉心流量との関係で示すグラフ、第6図は、原子炉炉
心内の出力分布の制限値に対する余裕と原子炉圧力制御
のための主蒸気加減弁の関係を示すフローチャー1・、
第7図は沸騰水型原子炉の起動時における負荷曲線例を
示すグラフ、第8図乃至第10図は原子炉の炉心軸方向
出力分布と燃料の出力制限値とのIII係をそれぞれ示
すグラフである。 10・・・原子炉圧力容器、11・・・炉心、12・・
・冷却水、13・・・原子炉再循環系、14・・・再循
環ポンプ、17・・・主蒸気管、18・・・主蒸気加減
弁、20・・・然気タービン、21・・・発電機、22
・・・復水器、27・・・圧力fl、II御器、3o・
・・炉心性能演算機、31・・・炉出力I11制御器、
32・・・制御棒駆動機構。 出願人代理人   波 多 野   久第2図 第3図 j:P内 ホ゛イド牢(5り 第4図 丈戸t−出力□ 第5図 ・−6図 側i 第7図 時間(a歓) 第8 図 第9図 ■ 、ト′ も・王、− 一ゼ 第10図 一〇 比カ ー〇 L力

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、原子炉格納容器内に格納された原子炉圧力容器と、
    この原子炉圧力容器の炉心部で発生した蒸気を蒸気ター
    ビンに案内する主蒸気管と、上記原子炉圧力容器内の原
    子炉圧力を検出する圧力検出器と、前記主蒸気管に設け
    られた主蒸気加減弁とを備えた原子力発電プラントにお
    いて、上記主蒸気加減弁の開閉および弁開度を作動制御
    する圧力制御器を設け、この圧力制御器は、前記圧力検
    出器からの原子炉圧力を入力し、上記原子炉起動時に上
    記原子炉圧力が低くなるように前記主蒸気加減弁の弁開
    度を調節設定したことを特徴とする原子力発電プラント
    。 2、圧力制御器は、炉心状態を測定する炉心性能演算機
    に電気的に接続され、この炉心性能演算機から圧力制御
    器に炉心状態に応じてその圧力設定値を変化させる要求
    信号が入力されるように構成された特許請求の範囲第1
    項に記載の原子力発電プラント。 3、炉心性能演算機は、炉出力、炉心入口エンタルピー
    、炉心流量、炉心内の軸方向ボイド分布、炉心軸方向出
    力分布、燃料の熱的余裕やゼノンの過渡変化特性等が演
    算される一方、上記炉心性能演算機は、再循環系や制御
    棒駆動機構を作動制御する炉出力制御器に接続された特
    許請求の範囲第2項に記載の原子力発電プラント。 4、制御棒の引抜き操作と炉心流量調整により原子炉出
    力を調節制御し、原子炉出力を上昇させ定格出力に到達
    させる原子炉起動運転において、原子炉の起動時に主蒸
    気加減弁の弁開度を調節して原子炉圧力が定格の圧力設
    定値より下廻る圧力となるように制御し、炉心内におけ
    るボイドの軸方向分布を変化させる一方、炉出力の増大
    に伴って蓄積されるゼノンの蓄積状態を考慮し、炉出力
    が定格出力に到達するまでに、原子炉圧力を定格の圧力
    設定値に上昇させることを特徴とする原子カ発電プラン
    トの運転方法。 5、原子炉圧力は原子炉出力上昇時に、ゼノン の蓄積
    状態を考慮して段階的あるいは連続的に定格の圧力設定
    値に漸次接近させる特許請求の範囲第4項に記載の原子
    力発電プラントの運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018115970A (ja) * 2017-01-19 2018-07-26 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 弁閉鎖速度制御装置、沸騰水型原子力発電プラントおよび沸騰水型原子力発電プラントの運転方法

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JP2018115970A (ja) * 2017-01-19 2018-07-26 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 弁閉鎖速度制御装置、沸騰水型原子力発電プラントおよび沸騰水型原子力発電プラントの運転方法

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