JPS61188839A - 電子銃 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、少なくとも１本、好ましくはそれ以上の電子
ビームを集束するための電子銃の構造に関する。

〔発明の技術的背景と問題点〕

陽極線管では少なくとも１本の電子銃を具備しており、
この電子銃によって所定のターゲット上に′成子ビーム
スポットを形成させるものであるが、陽極線管の性能を
決定する極めて重要な因子の１つに上記ターゲット上に
おける電子ビームのスポット径がある。ターゲット上で
のスポット径が小さなもの程望ましいのは当然であるが
、このスポット径は電子銃の性能によって決定される。

一般に電子銃は電子ビームを発生させる部分とこの電子
ビームを加速集束させる主レンズ部より成り、電子銃の
性能を向上させる有効な手段の１つとして主レンズ部の
性能を向上させることがある。

前記主レンズ部の多くは静電レンズで、開孔を有する複
数個の電極を同軸上に配置し所定の電位を印加すること
によって形成される。この様な静　゛電しンズは電極構
成の違いによりいくつかの種類があるが、基本的には電
極開孔径を大きくし大口径レンズを形成させるか、電極
間距離を長くして緩やかな電位変化とし長焦点レンズを
形成させることによってレンズ性能を向上させ得る。し
かし、陽極線管用電子銃は一般に細いガラス円筒内に封
入されて使用されるため、まず電極の開孔即ちレンズ口
径が物理的に制限され、次いで電極間に形成される集束
電界が他の電界の影響を受けない様にするために電極間
距離が制限される。特にカラー受像管の如く複数本の電
子銃を一列に並べて使用する場合には電子銃間隔８ｇが
小さなもの程複数本ビームを集束させ烏いし偏向電力的
にも有利である。従って電極の開孔はさらに小さくせざ
るを得ない。そこで実用的に前記電極間距離を長くする
方法が、王レンズ部にバイポテンシャル形レンズを有す
るカラー受像管用電子銃について、特公昭５５−４８６
７４号公報に示されている。

特公昭５５−４８６７４号公報に示されている電子銃は
、同じ開孔を有する第１．第２の２個の電極とこの間に
第１．第２電極と同じ開孔を有する複数個の電極を一定
の間隔に配置し、これらの複数個の電極の傍に小さな抵
抗体を配置し、第１．第２０′成極′１位の抵抗分割電
位としてこれら複数個の電位を供給し、これによって第
１−＠極から第２電極まで緩やかな電位変化を達成して
、単純に第１電極と第２を極間距離を長くしたレンズと
同等の高性能レンズを得ようとするものである。しかし
この様な電子銃では、電極間のリーク電流や電極へのビ
ーム衝撃による電流等の不所望な電流が抵抗体を流れ所
定の電極電位が変化してしまうので、所定の分割電位を
得るために抵抗体を流れる電流を十分大きくしておく必
要がある。

しかし乍ら電流を大きくすると抵抗体による消費電力が
大きくなり、抵抗体は発熱破壊してしまう。これを防ぐ
ためには抵抗体の表面積を十分大きくして輻射熱により
抵抗体の発熱を抑えねばならないが、上記電子銃では複
数個の電極の傍に配置する抵抗体が小さすぎるため十分
な表面積を確保することは困難である。

〔発明の目的〕

本発明は前述した従来技術の欠点に鑑み、電子銃の電極
電位を供給するための抵抗体を十分な大きさとし、熱破
壊をおこさない実用性に富んだ電子銃を提供することを
目的とする。

〔発明の概要〕

本発明は、電子銃の各電極を支持するための複数本の電
極支持体のうち、少なくとも１本の電極支持体の電子ビ
ーム進行方向く沿う断面形状を、一方は薄肉部と厚肉部
によって構成される階段状と、他方を平坦状とし、前記
平坦状部分に十分大きな抵抗体を挿入配置することによ
り上記目的を達成するものである。

〔発明の実施例〕

以下図面を参照しつつ本発明の詳細な説明する。

第１図（ａ）は本発明を実施したカラー受像管用電子銃
の一例であり、第１図（ｂ）は第１図（ａ）　Ｉｃ使用
されている電極支持体の斜視図、第２図は第１図におい
て入−にから電子銃下部を見た図であり、第３図は第１
図に用いられている抵抗体の一部断面図である。第１図
及び第２図において、電子銃＜１）は後述する複数個の
電極とこれを支える２本の電極支持体（２ａ）、（２ｂ
）および少なくとも１つの電極電位を供給するための抵
抗体（３）を有する。前記複数個の電極は赤、緑、青各
色の螢光体層を射突する３本の電子ビーム（４）を発生
するための３個のヒータ（５）を内装する一列配設され
た陰極（６）と、この３個の陰極に対する位置にそれぞ
れ所定の電子ビーム通過孔部が穿設され一体化構造（ユ
ニタイズ構造）を有する第１グリツドαυ、第２グリツ
ド（１３、第３グリツド１３、第４グリツド（１４１，
第５グリツド霞、およびコンバーゼンス電極（１７）か
ら成り、それぞれこの順序で前記２本の電極支持体（２
ａ　）　、　（２ｂ）に植設固定支持されている。前記
第１グリツド（１１）と第２グリツドα邊は近接配置さ
れた平板状電極であり、第３グリツド（１３は第２グリ
ツド（１′ＩＪに近接配置された２個のカップ状電極（
２３ａ）、（２３ｂ）　ヨり成り、第４グリツド側は第
３グリツド（１３から所定距離離れて配置された２個の
カップ状電極（２４ａ）。

（２４ｂ）より成り、第５グリツド霞は第４グリツドα
養から所定距離離れて配置された２個のカップ状電極（
２５ａ）　、（２５ｂ）より成り、コンバーゼンス電極
αηは第５グリツド（１５に溶接固定した１個のカップ
　　　・状電極（２７ａ）より成る。また前記２本の電
極支持体（２ａ）　、（２ｂ）のうち、第１の電極支持
体（２ａ）は従来のものと同じであるが、第２の電極支
持体（２ｂ）は電子ビーム進行方向に沿う断面形状が、
一方即ちネックａ１と対向する側は平坦状で、他方即ち
電極が植設支持固定される側は薄肉部と厚肉部によって
構成された階段状となっている。

また第２の電極支持体（２ｂ）の平坦状部分−には薄い
板状の抵抗体（３）が取付けられている。前記コンバー
ゼンス゛成極αＤには図示しない陽極端子に印加される
約２５ＫＶの陽極高電圧Ｅｂを加えるバルブスペーサＣ
１ｌが取付けられている。この様な電子銃（１）は細い
ガラス円筒のネック（１１内に封入されているが、この
ときネック内壁と電子銃電極が接触しない様に約１．２
〜１．５朋の間隔が設けである。

ネックｔｔＳ下部にはステムピン（１）が設けられてい
てこのステムピン（至）は電子銃（１）を固定支持する
と共にコンバーゼンス電極（１？）、第５グリツド霞以
外の各グリッド電位をステムピン（イ）を通して外部よ
り供給できる様になっている。前記抵抗体（３）の一端
はコンバーゼンス電極（１７）に接続子５１を介して接
続固定されており、他端は接続子６υにてステムピン翰
に接続固定されており外部にて可変抵抗も２に接続され
ている。また抵抗体（３）の中間部の適当な２点には端
子Ｎ、（５４）が設けられていてそれぞれ接続子（至）
、Ｓηを介して第４グリツド１１第３グリツドα３にそ
れぞれ接続している。従って電気的には第４図の如くな
り、第３グリツド（Ｌ３、第４グリツドＩの各電極電位
はコンバーゼンス電極鰭、第５グリツド霞に印加される
高電圧ｇｂの抵抗体（３）による分割電位として与えら
れることＫなる。

以上の電極構成において、各電極電位は例えば以下の様
になる。陰極（６）は約１５０■のカットオフ電圧に保
たれこれにそれぞれ変調信号が加えられる。第１グリツ
ドαυは接地電位が、第２グリツドαりは約７００ｖが
印加され、第５グリツド四とコンバーゼンス電極αηは
約２５ＫＶが印加される。第３グリツド０は約７．ＱＫ
Ｖ　、第４グリツドＩは約１６ＫＶが抵抗体（３）によ
る約２５ｉｃｖの分割電位として印加される。このよう
な電極構成とすることにより焦点距離の長いレンズが形
成され電子光学的倍率と球面収差を減少させることがで
きレンズ性能は著るしく向上する。

このとき抵抗体（３）は約１０００ＭΩであり、従って
抵抗体（３）ｔ−流れる電流は２５μ人となり抵抗体に
よる消費電力は約６２５ｍＷａｌｔとなる。このとき抵
抗体（３）が発熱破壊しないためには実験によると少な
くとも１１０００ａ”以上の表面積の放熱板が必要であ
る。前述の如く電子銃は細いガラス円筒のネック０に封
入されているので特公昭５５−４８６７４号公報に示さ
れている様な短い抵抗体では上記表面積を得ることは難
しい。そこで板状の充分長い抵抗体を使用したいが通常
の電子銃ではネック内にその余裕はない。従って本発明
の如く複数の電極支持体のうち、少なくとも１本を電子
ビーム進向方向に沿った断面形状が、一方は平坦状に、
他方は薄肉部と厚肉部によって構成される階段状とし、
且つ電極支持体の前記平坦状部分とネック（１９との距
離は抵抗体が挿入可能となる寸法に設定することにより
前記平坦状部分に充分長い抵抗体を使用することが可能
となり、抵抗体または放熱板は充分に大きな表面積を確
保することが可能となる。従って、抵抗体に電極間リー
ク電流等の他の不所望な電流の影響を無視しうる様な充
分に大きな電流を流しても、抵抗体が発熱破壊すること
を防止することができる。

また電極支持体（２ｂ）の平坦状部分−と反対側、即ち
電極が植設支持固定される側における薄肉部と厚肉部の
境界である段差部６υは電子銃（１）の第３グリツド（
１３付近く設けられている。これは、以下に述べる理由
によるものである。通常、陰極（６）、第１グリツドα
０及び第２グリツド（Ｉっけ動作時、ヒーター（５）の
発熱によりかなり高温にまで温度が上昇する。従って熱
膨張によりグリッド間隙が変化したり、またビーム通過
孔の中心軸がグリッド毎に移動したりする場合がある。

この′様な熱膨張により、陰極に流れる電流値がヒータ
一点灯后の時−間により変化したり、或いは時間と共に
３本の電子ビームの集中（コンバーゼンス）が変化シた
りする。上記現象はカラー受像管の特性にとっては不所
望なものであり、色ずれやコンバーゼンスずれをもたら
し、ひいてはカラー受像管の解像度劣化につながる。前
記陰極〜第２グリッドの領域の熱特性は、電極支持体が
適切な強度で陰極〜第２グリッドを保持していれば実用
上問題無い程度に抑えることが可能である。即ち、電極
支持体の厚みに対して適当な植設深度で各電極を植設す
れば各電極の保持強度は充分なものとなり、熱膨張によ
る前記前書を抑えることができる。そのために必要な植
設深度は電極支持体の厚みには依存しない。従って電極
支持体における抵抗体を配置するための薄肉部が陰極〜
第２グリッドの領域にある場合、電極支持体の厚みに対
する植設深度の割合が大きくなる。その結果、電極支持
体を電極に植設固定した際、′電極支持体が前記植設部
で割れる危険性が生じる。仮に植設固定時には割れなく
ても、前述の如くヒーター（５）を点灯した際の各電極
の熱膨張により割れる危険性は更に高くなり、信頼性を
著しく劣化させる。上述の如き理由により、陰極〜第２
グリッドの領域では電極支持体の厚さは十分に必要であ
り、安易に薄くすることはできない。従って、薄肉部と
厚内部の境界である段差部は少なくとも第２グリツド以
降である必要がおるため、本発明では第３グリツドα３
付近に設けている。

第２図は第１図においてＡ　−Ａ’面からステムビン側
を見た図で第５グリツド＜ＬＥ９のカップ状電極（２５
ｂ）には３個の電子ビーム通過孔（３５ａ）、（３５ｂ
）。

（３５ｃ）が設けられていて、第１の電極支持体（２ａ
）は第２の電極支持体（２ｂ）より厚く第５グリツドα
９の電極（２５ｂ）の第１のストラップＧυが埋め込ま
れている。また第２の電極支持体（２ｂ）は第１の電極
支持体（２ａ）より薄く第５グリツドα９の電極（２５
ｂ）の第２のストラップＣ３３が埋め込まれている。

このとき第１のストラップＧυと第２のストラップ国の
長さが異なるように設定されていて、第１のストラップ
Ｇυは第２のストラップ田より長く、第１の電極支持体
に強固に植設固定されている。

第２の電極支持体（２ｂ）の背后薄内部には薄板状の抵
抗体（３）が配置されている。このような抵抗体は第３
図に示す様に薄い平板上のセラミック基板上（１０１）
に抵抗材料（１０２）を塗布し適当な位置に電極端子（
１０３）を設けこの端子部を除いて薄くガラス被膜（１
０４）を施すことにより製作できる。上記抵抗材として
はパラジウム、ルテニウム系の酸化物等を主体としたも
のが好適で、特に酸化ルテニウムとガラスの混合物が好
適である。

前記実施例では、パイポテンシャル形電子銃の場合を示
し、第３グリツド電位のみを抵抗分割電位によって供給
する例を説明したが、その他の電極電位を抵抗分割によ
って供給しても良いし、またユニポテンシャル形電子銃
やクオドラポテンシャル形寛子銃などの多段集束形電子
銃にも適用できる。また３本の電子銃が三角形状に配列
されている場合であっても抵抗体を用いる場合に本発明
が適用可能なことは言うまでもない。

さらに前記実施例では抵抗体を板状抵抗体としているが
、本発明はこれに限らず円筒の一部をなす形状の抵抗体
でも良いし、その他の形状であっても本発明は適用でき
る。

まだ前記実施列ではセラミック基板上に抵抗材が塗布さ
れた抵抗体としているが、本発明はこれに限らず基板自
体が抵抗体であっても良いことは言うまでもない。

また、前記実施例では抵抗体基板としてセラミックを用
いて説明したが、本発明は必らずしもセラミックである
必要はなく、基板材としてはガラスでも良いし、絶縁フ
ィルムであっても良い。絶縁フィルムとしては、例えば
厚さ５０μｍ〜２５０μｍのポリイミド系フィルム（例
えば商品名カプトン）　　　”などが好適であり、絶縁
フィルム上に塗布設置した抵抗材には更にポリイミド系
の被膜を施すことができる。この様な絶縁フィルムを基
板とした場合には、抵抗体の厚さを極めて薄くすること
が可能となるためネック内壁と電子銃間の間隙が僅かし
かない場合（例えば２２．５１１φネツク管）、抵抗体
を配置する寸法的余裕がごく僅かしかないため　゛非常
に好ましい。

また前記実施例では、抵抗体を１本の連続したものとし
ているが、本発明はこれに限らず複数本に分割したもの
であっても良いことは言うまでもない。また例えば第１
図（ａ）におけるもう一方の′電極支持体（２ａ）も本
発明を適用した電極支持側階段状とし、平坦状部分に抵
抗体を配置してもよい。

さらに前記実施例では２本の電極支持体を使用した′電
子銃について説明しているが、本発明はこれに限らず３
本又は４本等複数本の電極支持体を使用した電子銃につ
いても本発明は適用できる。

〔発明の効果〕

以上の如く本発明によれば、静電レンズにより王レンズ
部を形成する′電子銃であって、少なくとも１つの電極
電位を相対的に高位の電位の抵抗分割電位として供給す
る電子銃において、電子銃の各成極を固定保持するため
の複数本の電極支持体のうち、少なくとも１本の電極支
持体の電子ビーム進行方向に沿う断面形状が、各電極が
植設支持される側は薄肉部と厚肉部によって構成された
階段状、その反対側は平坦状とし、平坦状部分に充分な
長さの抵抗体を配置できるように薄肉部の厚さを設定す
れば、抵抗体を設置する充分な空間を確保することがで
きるため、抵抗体（又は放熱板）の表面積を充分大きく
することができ、抵抗体に・≦極間リーク電流などの不
所望な電流を無視できる程度の大きな電流を流しても、
抵抗体は発熱破壊することはなく、実用性に富んだ電子
銃を提供することができる。

また、電子銃の電極の中高電位を、ネック下部のステム
ピンを介して、外部から供給することなく、すべて抵抗
体による分割電位によって供給することによって、ステ
ム部周辺での耐電圧信頼性が向上するし、また受像管内
部の不所望なスパーク電流を軽減できることから、受像
管動作回路を保護することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明の実施例の電子銃を示す概略構成
図、第１図（ｂ）は第１図（ａｌの要部を示す概略斜視
図、第２図は第１図のλ−Ａ′線から見た概略断面図、
第３図は第１図に適用されている抵抗体の一部を示す一
部切欠斜視図、第４図は第１図の電子銃の・電気的構成
図である。 （１）−ｉＪｔ子銃　　　　　（２ａ）、（２ｂ）　＝
−を極支持体（３）・・抵抗体　　　　　（１０１）・
・・セラミック基板（１０２）・・・抵抗材　　　（１
０３）・電極端子（１０４）・・・ガラス被膜 代理人　弁理士　則　近　憲　佑　（ほか１名）第　　
１　図 （α） （ｂ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 少なくとも電子ビーム発生部と前記電子ビームを所定の
   ターゲット上に集束させるための複数個の電極から成る
   主レンズ部とこれらの電極を支持するための複数本の電
   極支持体とこれらの近傍に配置された少なくとも１本の
   抵抗体から成る電子銃において、前記複数本の電極支持
   体のうち少なくとも１本の電極支持体は電子ビーム進行
   方向に沿う断面形状が一方は薄肉部と厚肉部によりなる
   階段状、他方は平坦状となつており、前記平坦状部分に
   前記抵抗体が配置されていることを特徴とする電子銃。