JPS6117516Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ガスもれ警報器の筐体を電気回路
室と被検ガス等の導入口を有する検知室とに隔壁
によつて分離することにより、検知室内の温度補
償素子が電気回路室の温度の影響を受けないよう
にした温度補償付ガスもれ警報器に関するもので
ある。

一般にガスもれ警報器は、第１に示すような回
路構成をとつている。すなわち、Ｔは電源トラン
スで、一次側に商用電源ACが印加され、二次側
はガス検出素子ｅのヒータに接続され加熱を行
う。ガス検出素子ｅには抵抗器Ｒと感度調整用の
可変抵抗器VRが直列に接続されて、商用電源AC
が印加されている。SCRはサイリスタで、その
ゲートには可変抵抗器VRの摺動子が接続され、
またゲートとアース間にはダイオードＤが接続さ
れる。サイリスタSCRと直列にブザーBZが接続
され、これら直列体の両端に商用電源ACが印加
される。Thはサーミスタで可変抵抗器VRと並列
に接続されている。

ガス吸着がないときのガス検出素子ｅ内部低抗
は大きいので可変抵抗器VRの摺動子には低い電
圧しか発生しないので、サイリスタSCRは非導
通であり、ブザーBZは鳴動しない。ガス吸着が
起るとガス検出素子ｅの内部抵抗が低下する結
果、可変抵抗器VRの摺動子に大きな電圧が出て
それがゲートに加わるので、サイリスタSCRは
導通し、ブザーBZが鳴動し警報を発する。そし
て、温度変化によつて警報しきい値が変化しない
ようにサーミスタThにより温度補償を行つてい
る。

しかし、このサーミスタThは周囲の電気回路
部分の発熱による温度の影響を受けることが多
く、周囲の空気に触れることが少いので、温度補
償が十分になされず、ガスもれ警報器としての正
確な動作が遂行されない欠点があつた。

この考案は上記の点にかんがみなされたもので
ある。以下この考案について説明する。

図はこの考案の一実施例を示す平面断面図であ
る。この図において、１はガスもれ警報器の筐
体、２は電気回路室、３は前記ガス検出素子ｅと
サーミスタThを配置した検知室、４は前記電気
回路室２と検知室３とを分離する隔壁、５は被検
ガスを導入する導入口、６は前記サーミスタTh
がガス検出素子ｅの熱による影響を避けるための
しやへい板である。なお、このほか筐体１には、
第１図に示すブザーBZ等の警報器が内蔵されて
いる。

このように構成された温度補償付ガスもれ警報
器のガス検出素子ｅとサーミスタThが配置され
た検知室３と電気回路室２とは隔壁４により熱的
にしや断されているので、サーミスタThは電気
回路室２からの発熱による温度の影響を全く受け
ることがなく被検ガスの導入口５により常に外気
と接しているため、周囲の温度変化に対しても忠
実で、正確な温度補償ができる。

なお、温度補償素子としては上記サーミスタ
Thに限らず他のものでもよく、またしやへい板
６は必要により設けるものである。

以上説明したようにこの考案は、ガス検出素子
と温度補償用のサーミスタが配置された検知室を
隔壁により電気回路室と熱的に分離し、さらに、
ガス検出素子とサーミスタ間にしやへい板を設け
るとともに、サーミスタをガスの導入口側になる
ように配置したので、サーミスタが電気回路室の
部分の発熱による温度の影響を受けることが全く
なく、かつ、ガス検出素子の発熱を直接受けるこ
ともなく、また、常に周囲の空気に触れることが
できるため、周囲の温度変化に対して忠実な補償
ができ、またガス成分と温度が同時に検出される
ので、補償応答速度が速く誤動作が防止できる利
点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はガスもれ警報器の回路図、第２図はこ
の考案の一実施例を示す平断面図である。 図中、１筐体、２は電気回路室、３は検知室、
４は隔壁、５は導入口、ｅはガス検知素子、Th
はサーミスタである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筐体内にガス検出素子、警報器、温度補償素子
   を備え、前記筐体を電気回路室と被検ガスの導入
   口を備えた検知室とに隔壁によつて分離したガス
   漏れ警報器において、前記温度補償素子としてサ
   ーミスタを使用し、前記検知室内おに前記ガス検
   出素子と前記サーミスタとを前記サーミスタが前
   記導入口側になるように配置し、さらに、両者間
   にしやへい板を設けたことを特徴とする温度補償
   付ガスもれ警報器。