JPS61174471A - エレクトレツト繊維状シ−トおよびその構造体 - Google Patents
エレクトレツト繊維状シ−トおよびその構造体Info
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- JPS61174471A JPS61174471A JP60014396A JP1439685A JPS61174471A JP S61174471 A JPS61174471 A JP S61174471A JP 60014396 A JP60014396 A JP 60014396A JP 1439685 A JP1439685 A JP 1439685A JP S61174471 A JPS61174471 A JP S61174471A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は耐熱性、耐薬品性にすぐれた電荷寿命の長い、
耐久性に富むエレクトレットに関するものである。
耐久性に富むエレクトレットに関するものである。
(従来技術)
従来、エレクトレットとしては、特公昭56−4729
9号公報や特公昭59−124号公報で提案されたもの
が知られている。前者はエレクトレットフィルムを繊維
状に裁断して、これをウェアにしたもので、後者は紡糸
時に繊維をエレクトレット化し、これをコンベヤー上に
捕集してウェアにするものでおる。
9号公報や特公昭59−124号公報で提案されたもの
が知られている。前者はエレクトレットフィルムを繊維
状に裁断して、これをウェアにしたもので、後者は紡糸
時に繊維をエレクトレット化し、これをコンベヤー上に
捕集してウェアにするものでおる。
これらのエレクトレットは、いずれも該繊維をランダム
に分散してウェブを形成するために、分極電荷の配向が
ランダムとなっており、その結果相互に電荷を弱め合い
、相殺する不都合が発生する。したがって、かかるエレ
クトレットの電界強度は弱く、さらにかかる電荷も経時
的に弱くなるという欠点を有するものである。ざらにか
かる作用は溶媒などの薬品の存在下ではさらに強く、電
荷消失の速度は大きくなる傾向を有し、耐久性の点で問
題があった。
に分散してウェブを形成するために、分極電荷の配向が
ランダムとなっており、その結果相互に電荷を弱め合い
、相殺する不都合が発生する。したがって、かかるエレ
クトレットの電界強度は弱く、さらにかかる電荷も経時
的に弱くなるという欠点を有するものである。ざらにか
かる作用は溶媒などの薬品の存在下ではさらに強く、電
荷消失の速度は大きくなる傾向を有し、耐久性の点で問
題があった。
(発明が解決しようとする問題点)
本発明は、かかる従来エレクトレットには見られない、
すぐれた安定性を有し、長期間に亘って高い電荷を保持
するものであり、しかも薬品や熱にもすぐれた耐久性を
有するエレクトレットを提供するものである。その用途
はP材、吸着材、センサーなど極めて広い用途に適用で
きる。
すぐれた安定性を有し、長期間に亘って高い電荷を保持
するものであり、しかも薬品や熱にもすぐれた耐久性を
有するエレクトレットを提供するものである。その用途
はP材、吸着材、センサーなど極めて広い用途に適用で
きる。
(問題点を解決するための手段〉
(1) 表面または裏面に電荷を有する繊維状シート
でおって、かつ該電荷を構成する分極電荷の活性化エネ
ルギーが少なくとも0.2evであることを特徴とする
エレクトレット繊維状シート。
でおって、かつ該電荷を構成する分極電荷の活性化エネ
ルギーが少なくとも0.2evであることを特徴とする
エレクトレット繊維状シート。
(2) 分極電荷が、該繊維状シートにおいて、一方
向に配向した電界構造を有する特許請求の範囲第(1)
項記載のエレクトレット繊維状シート。
向に配向した電界構造を有する特許請求の範囲第(1)
項記載のエレクトレット繊維状シート。
(3〉 電荷が該繊維状シートの同一面においては同
一種類である特許請求の範囲第(1)項記載のエレクト
レット繊維状シート。
一種類である特許請求の範囲第(1)項記載のエレクト
レット繊維状シート。
(4) 分極電荷が、少なくとも7X10 ”C/c
m”の電荷量を有する特許請求の範囲第(1)項記載の
エレクトレット繊維状シート。
m”の電荷量を有する特許請求の範囲第(1)項記載の
エレクトレット繊維状シート。
(5) 分極電荷が、その脱分極温度が少なくとも4
0℃である特許請求の範囲第(1〉項記載のエレクトレ
ット繊維状シート。
0℃である特許請求の範囲第(1〉項記載のエレクトレ
ット繊維状シート。
(6〉 表面に電荷を有する繊維状シートであって、
かつ該電荷を構成する分極電荷の活性化エネルギーが少
なくとも0.2 evであるエレクトレットm雄状シー
トが複数積層していることを特徴とするエレクトレット
繊維状シート構造体。
かつ該電荷を構成する分極電荷の活性化エネルギーが少
なくとも0.2 evであるエレクトレットm雄状シー
トが複数積層していることを特徴とするエレクトレット
繊維状シート構造体。
本発明でいう、表面に電荷を有するとは、通常のエレク
トレットと同様に表面に正電荷または負電荷を有するこ
とを意味する。
トレットと同様に表面に正電荷または負電荷を有するこ
とを意味する。
本発明のかかる電荷の量には限定はないが、あまり弱す
ぎては性能的に問題があるので、繊維状シート内に保有
される分極電荷量としては、7X10−”c/cm”以
上、ざらには2X10−10C/cm2以上であるのが
好ましい。
ぎては性能的に問題があるので、繊維状シート内に保有
される分極電荷量としては、7X10−”c/cm”以
上、ざらには2X10−10C/cm2以上であるのが
好ましい。
本発明でいう繊維状シートには、電気比抵抗が1013
Ω・cm以上である素材であれば何なるものでも適用さ
れ得る。たとえばポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ポリ弗素系樹脂、塩化ビニール系樹脂な
どの合成樹脂あるいはガラスやその他の熱間化合物など
から形成される繊維状のものがあげられる。上記繊維状
とは、一部が繊維の形状を有するものであれば、いかな
る形態でもさしつかえない。
Ω・cm以上である素材であれば何なるものでも適用さ
れ得る。たとえばポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ポリ弗素系樹脂、塩化ビニール系樹脂な
どの合成樹脂あるいはガラスやその他の熱間化合物など
から形成される繊維状のものがあげられる。上記繊維状
とは、一部が繊維の形状を有するものであれば、いかな
る形態でもさしつかえない。
ざらに本発明の繊維として、たとえば電気比抵抗が10
13Ω・cm以上の有機化合物を含有するものを被覆し
たもの、たとえば芯鞘型繊維も含まれる。
13Ω・cm以上の有機化合物を含有するものを被覆し
たもの、たとえば芯鞘型繊維も含まれる。
かかるシート状物の形態としては、別に限定する必要は
ないが、布帛状であるのが、柔軟性や各種用途での設計
のし易さから選択される。かかる布帛としては、たとえ
ば不織布、編織物、紙状物などが含まれる。熱論、上記
布帛の少なくとも一部または片面がフィルム化されたも
のや繊維状のポーラスフィルム、スポンジ状シートなど
も含まれる。さらにかかるシートに電気比抵抗が101
3Ω・cm以上の有機化合物で樹脂加工されたものが含
まれる。
ないが、布帛状であるのが、柔軟性や各種用途での設計
のし易さから選択される。かかる布帛としては、たとえ
ば不織布、編織物、紙状物などが含まれる。熱論、上記
布帛の少なくとも一部または片面がフィルム化されたも
のや繊維状のポーラスフィルム、スポンジ状シートなど
も含まれる。さらにかかるシートに電気比抵抗が101
3Ω・cm以上の有機化合物で樹脂加工されたものが含
まれる。
本発明のエレクトレット繊維状シートが有する電荷は、
これを構成する分極電荷が少なくとも0゜2 evの活
性化エネルギーを有する点で特徴的である。
これを構成する分極電荷が少なくとも0゜2 evの活
性化エネルギーを有する点で特徴的である。
かかる活性化エネルギーは、分極電荷が温度によって脱
分極することによって発生する電流量を、温度にしたが
って記録した第7図のチャートから求められるが、この
エネルギーはエレクトレットにおける電荷のトラップの
深さを表わすものであり、エレクトレットの寿命、耐久
性に大きな影響を与える。
分極することによって発生する電流量を、温度にしたが
って記録した第7図のチャートから求められるが、この
エネルギーはエレクトレットにおける電荷のトラップの
深さを表わすものであり、エレクトレットの寿命、耐久
性に大きな影響を与える。
かかる活性化エネルギーの測定は、第6図のように、温
度コントロール装置5を有する加熱槽6の中に設置した
該エレクトレット繊維状シート2の両面を電極3.4で
強くはさんで、この電極と高感度電流計7を接続して測
定する。すなわち、加熱槽を一定昇温速度、たとえば、
室温から融点付近まで5℃/minで昇温すると、トラ
ップされた電荷が脱分極して電流が流れる。この電流を
データー処理装置8を経てレコーダー9に記録すると種
々の温度領域に対する電流曲線が得られる(第7図)。
度コントロール装置5を有する加熱槽6の中に設置した
該エレクトレット繊維状シート2の両面を電極3.4で
強くはさんで、この電極と高感度電流計7を接続して測
定する。すなわち、加熱槽を一定昇温速度、たとえば、
室温から融点付近まで5℃/minで昇温すると、トラ
ップされた電荷が脱分極して電流が流れる。この電流を
データー処理装置8を経てレコーダー9に記録すると種
々の温度領域に対する電流曲線が得られる(第7図)。
この電流曲線の面積を測定試料の面積で割った商が分極
電荷量である。
電荷量である。
このチャートの、それぞれのピークの立ち上がりは次式
に従うので、ピークの立ち上がり部についてInJ対1
/Tのプロットをとり、得られた直線の勾配から分極電
荷の活性化エネルギーを算出することができる。
に従うので、ピークの立ち上がり部についてInJ対1
/Tのプロットをとり、得られた直線の勾配から分極電
荷の活性化エネルギーを算出することができる。
In J=C−ΔE/kT
[式中 J:脱分極電流(Arc:定数 ΔE:活性化
エネルギー(ev)k:ボルツマン定数丁:温度(Qk
>を示す] 活性化エネルギーは電荷の安定性の点からuW以上での
電流ピークで、少なくとも0.2 evを有することが
重要である。
エネルギー(ev)k:ボルツマン定数丁:温度(Qk
>を示す] 活性化エネルギーは電荷の安定性の点からuW以上での
電流ピークで、少なくとも0.2 evを有することが
重要である。
すなわち、活性化エネルギーの値が大きい程、そのエレ
クトレットの寿命はすぐれているのである。この事実は
本発明のエレクトレットシートによって、初めてもたら
されたものである。かかる理由から、本発明においては
、さらに活性化エネルギーが、0.58v以上、特に好
ましくは1゜Q eV以上であるものが、さらに耐熱、
耐薬品性にすぐれた特徴を発揮する。
クトレットの寿命はすぐれているのである。この事実は
本発明のエレクトレットシートによって、初めてもたら
されたものである。かかる理由から、本発明においては
、さらに活性化エネルギーが、0.58v以上、特に好
ましくは1゜Q eV以上であるものが、さらに耐熱、
耐薬品性にすぐれた特徴を発揮する。
また、ピークの出る温度領域が高い程、そのエレクトレ
ットの寿命がすぐれていることも本発明によってもたら
された事実であり、少なくとも40℃、好ましくは80
℃以上でおるもの方が、耐久性や安定性にすぐれている
。
ットの寿命がすぐれていることも本発明によってもたら
された事実であり、少なくとも40℃、好ましくは80
℃以上でおるもの方が、耐久性や安定性にすぐれている
。
本発明のエレクトレットシートの電気的性能は、分極電
荷量大きい方がすぐれており、少なくとも7×1O−1
1C/cm2、ざらに好ましくは2×1Q −100/
Cl112以上の電荷量を有するのが好ましい。
荷量大きい方がすぐれており、少なくとも7×1O−1
1C/cm2、ざらに好ましくは2×1Q −100/
Cl112以上の電荷量を有するのが好ましい。
本発明のエレクトレット繊維状シートの他の特徴は、第
1図、第2図のように、該繊維状シートにおいて、分極
電荷1が一方向に配向した電界構造を有する形である点
にある。具体的には該シートの同一面では同種の電荷を
有するものである。
1図、第2図のように、該繊維状シートにおいて、分極
電荷1が一方向に配向した電界構造を有する形である点
にある。具体的には該シートの同一面では同種の電荷を
有するものである。
本発明においては、ざらに第5図のようにシートの厚さ
方向に異種の電荷を有するものであってもさしつかえな
い。
方向に異種の電荷を有するものであってもさしつかえな
い。
かかる電界構造を有さない第3図のような通常のエレク
トレットでは本発明の前記特徴ある電気的特性は有ざな
い。この点を第4図で説明する。
トレットでは本発明の前記特徴ある電気的特性は有ざな
い。この点を第4図で説明する。
第4図は第3図の従来エレクトレットシートを構成する
エレクトレット繊維が有する分極電荷1により発生する
電力の方向をベクトル線(矢印)で模式的に示したもの
である。この図から明らかなように分極の方向がランダ
ムであり、ベクトル量は相殺されて小さくなる電界構造
であることがわかる。このために、この種のエレクトレ
ットは長時間の使用に耐えにくく、薬品の存在や熱的刺
激に極めて弱い傾向を有するのである。
エレクトレット繊維が有する分極電荷1により発生する
電力の方向をベクトル線(矢印)で模式的に示したもの
である。この図から明らかなように分極の方向がランダ
ムであり、ベクトル量は相殺されて小さくなる電界構造
であることがわかる。このために、この種のエレクトレ
ットは長時間の使用に耐えにくく、薬品の存在や熱的刺
激に極めて弱い傾向を有するのである。
これに対し、本発明のエレクトレットシートは第1図な
らびに第2図から明らかなように、分極電荷1が一方向
に配向した電界構造を有するのである。この構造上の違
いが上記耐久性や電気的特性を発揮する要因である。
らびに第2図から明らかなように、分極電荷1が一方向
に配向した電界構造を有するのである。この構造上の違
いが上記耐久性や電気的特性を発揮する要因である。
本発明のエレクトレットシートは、単独でもすぐれた特
徴を有するが、ざらにかかるシートを複数、集合し積層
させることによって、さらに寿命の長い、外的条件に対
して耐久性の高いものが得られる。
徴を有するが、ざらにかかるシートを複数、集合し積層
させることによって、さらに寿命の長い、外的条件に対
して耐久性の高いものが得られる。
たとえば、第8図は本発明のエレクトレットシートを3
枚積層した、分極電荷1の配向方向が同一である、電力
ベクトル線図が示されているが、かかる構造体において
、積層するシートの積層表面での電荷の種類が互いに異
なるような形にしてもよい。たとえば、第1層目のシー
トを、ベクトル線の方向が逆の方向になるように積層さ
せてもよいし、各シート間のベクトル線の方向を互いに
逆方向に構成してもよい。本発明の繊維状エレクトレッ
ドシートの場合は、いずれの場合も上記耐久性の向上が
達成される。この点も従来エレクトレットシートとは大
きな違いである。
枚積層した、分極電荷1の配向方向が同一である、電力
ベクトル線図が示されているが、かかる構造体において
、積層するシートの積層表面での電荷の種類が互いに異
なるような形にしてもよい。たとえば、第1層目のシー
トを、ベクトル線の方向が逆の方向になるように積層さ
せてもよいし、各シート間のベクトル線の方向を互いに
逆方向に構成してもよい。本発明の繊維状エレクトレッ
ドシートの場合は、いずれの場合も上記耐久性の向上が
達成される。この点も従来エレクトレットシートとは大
きな違いである。
本発明のエレクトレットシートは、たとえば第9図に示
す方法で製造できる。
す方法で製造できる。
すなわち、通常の適宜の方法で形成した繊維状シート1
0を適切な温度に設定した水電極11の上に載せる。こ
の場合、該シート10と該電極11の接触面積を多くす
るのが好ましい。水電極11の反対側の該シート表面に
針状電極12を用いて直流電流を高圧印加する。
0を適切な温度に設定した水電極11の上に載せる。こ
の場合、該シート10と該電極11の接触面積を多くす
るのが好ましい。水電極11の反対側の該シート表面に
針状電極12を用いて直流電流を高圧印加する。
印加電圧は、シートを構成する素材の種類やその分子内
構造、シートの厚さ、針電極の形状や電極間距離などに
よって異なるが、たとえば電極間距離が3cmの場合は
、少なくとも10kv、好ましくは15〜50kv、さ
らに好ましくは25〜40kvである。印加時間は通常
5秒間以上、好ましくは10〜120秒間である。
構造、シートの厚さ、針電極の形状や電極間距離などに
よって異なるが、たとえば電極間距離が3cmの場合は
、少なくとも10kv、好ましくは15〜50kv、さ
らに好ましくは25〜40kvである。印加時間は通常
5秒間以上、好ましくは10〜120秒間である。
この場合該シートの片面を負高圧印加し、反対側表面を
正高圧印加して両面処理方法を適用する方法を採用する
のが、さらに分極電荷の高いものが得られる上に、本発
明の電気特性を有するシートが得られ易い。
正高圧印加して両面処理方法を適用する方法を採用する
のが、さらに分極電荷の高いものが得られる上に、本発
明の電気特性を有するシートが得られ易い。
また、被処理シートは目付80g/m2以下、ざらには
50g/m2以下の薄さを有するものの方が本発明の目
的を達成し易くて好ましい。繊維径は太いものより細い
方が分極電荷量を高くし易く、好ましくは20μ以下、
さらに好ましくは10μ以下がよい。かかる繊維からな
るシートの見掛密度は0.05g/cm3以上、好まし
くは0゜1g/cm3以上が、印加効率を高くすること
ができ、得られるエレクトレットの電荷安定性も向上す
る。
50g/m2以下の薄さを有するものの方が本発明の目
的を達成し易くて好ましい。繊維径は太いものより細い
方が分極電荷量を高くし易く、好ましくは20μ以下、
さらに好ましくは10μ以下がよい。かかる繊維からな
るシートの見掛密度は0.05g/cm3以上、好まし
くは0゜1g/cm3以上が、印加効率を高くすること
ができ、得られるエレクトレットの電荷安定性も向上す
る。
(実施例)
実施例1
平均繊維径3.5μmのポリプロピレン繊維で構成され
た目付18g/m2、見掛密度0.131g/cm3の
ポリプロピレン不織布シートを第7図の装置によりエレ
クトレット化した。水電極の温度は50℃で、針電極の
電極間距離は3cmで、印加電圧は一3Qkv、処理時
間は60秒間であった。次いでこのシートを乾燥し、該
シートを裏返して水電極に設置し、今度は+20kvで
該シートの表面を60秒間、さらにエレクトレット化処
理した。
た目付18g/m2、見掛密度0.131g/cm3の
ポリプロピレン不織布シートを第7図の装置によりエレ
クトレット化した。水電極の温度は50℃で、針電極の
電極間距離は3cmで、印加電圧は一3Qkv、処理時
間は60秒間であった。次いでこのシートを乾燥し、該
シートを裏返して水電極に設置し、今度は+20kvで
該シートの表面を60秒間、さらにエレクトレット化処
理した。
得られたエレクトレット繊維状シートの電流ピークは9
2℃と153℃であり、それぞれのピークにおける活性
化エネルギーは0.55 eVと1゜3 evであった
。このシートの分極電荷量は8゜5×1O−10C/c
m2であった。
2℃と153℃であり、それぞれのピークにおける活性
化エネルギーは0.55 eVと1゜3 evであった
。このシートの分極電荷量は8゜5×1O−10C/c
m2であった。
このシートは1力月間、20’Cx 65%RHの条件
で放置した後、分極電荷を測定したが分極電荷量の低下
は極微量で、認られないに等しかった。
で放置した後、分極電荷を測定したが分極電荷量の低下
は極微量で、認られないに等しかった。
実施例2
実施例1で得たエレクトレット繊維状シートを5枚、各
シートの積層側の表面の電荷極性が異極性になるよう(
第3図と同様のベクトル線方向)に積層した。
シートの積層側の表面の電荷極性が異極性になるよう(
第3図と同様のベクトル線方向)に積層した。
このシートを次の条件でテストした。
(1) 室温にてメタノール中に1週間浸漬した。
<2)80℃の乾燥機の中に1週間放置した。
(3) 室温の水中に1週間放置した。
これらのテストのいずれにおいても分極電荷量の変化は
認られなかった。
認られなかった。
比較例1
ポリプロピレン・エレクトレットフィルムを裁断して、
幅32μm、厚さ10μmのスリットフィルムをカード
を用いて、目付3600/m 2、厚さ5.5mmの不
織布シートを形成した。得られたこのシートの脱分極電
流を測定したところ、第10図に示すようなチャートが
得られた。このデータは該シートの電界構造がランダム
構造を有するものであることを示すものであり、本発明
でいう特徴的な電流ピークを有ざないものであった。
幅32μm、厚さ10μmのスリットフィルムをカード
を用いて、目付3600/m 2、厚さ5.5mmの不
織布シートを形成した。得られたこのシートの脱分極電
流を測定したところ、第10図に示すようなチャートが
得られた。このデータは該シートの電界構造がランダム
構造を有するものであることを示すものであり、本発明
でいう特徴的な電流ピークを有ざないものであった。
このシートの吸窒効果を評価した。
テストはそのまま試料とする場合と、実施例1の(1)
に従って放置した後、乾燥して試料とする場合の2水準
行った。
に従って放置した後、乾燥して試料とする場合の2水準
行った。
評価は平均粒径0.3μmのポリスチレンエアロゾルを
2.50m/SeGの風速下で流して該試料を通過させ
て、試料前後の粒子数をカウントして行った。
2.50m/SeGの風速下で流して該試料を通過させ
て、試料前後の粒子数をカウントして行った。
試料として実施例1のエレクトレット繊維状シートを用
いた場合は、メタノール浸漬前後でも変らず、99.9
97%の吸塵率を示した。これに対し比較例のものはメ
タノール浸漬前では99゜98%の吸塵率であったが、
浸漬後では90.72%に低下していた。
いた場合は、メタノール浸漬前後でも変らず、99.9
97%の吸塵率を示した。これに対し比較例のものはメ
タノール浸漬前では99゜98%の吸塵率であったが、
浸漬後では90.72%に低下していた。
(発明の効果)
本発明は、従来エレクトレットシートに比較して、長期
間に亘って安定して高い電荷を保持し、しかも薬品や熱
にも強い、耐久性にすぐれたエレクトレット繊維状シー
トを提供するものである。
間に亘って安定して高い電荷を保持し、しかも薬品や熱
にも強い、耐久性にすぐれたエレクトレット繊維状シー
トを提供するものである。
本発明のエレクトレット繊維状シートはフィルター素材
、吸着素材、さらにマスク、センサー、たとえば放射線
線量計、温度センサー、マイクロホン、ヘッドホーンな
ど、さらにガーゼ、造骨促進材などの医療素材など各種
の用途に有効性を有するものである。
、吸着素材、さらにマスク、センサー、たとえば放射線
線量計、温度センサー、マイクロホン、ヘッドホーンな
ど、さらにガーゼ、造骨促進材などの医療素材など各種
の用途に有効性を有するものである。
第1図は本発明の一例であるエレクトレット繊維状シー
トの断面の分極電荷状態を示す。第2図は第1図の繊維
の有する電力ベクトル線(矢印)を示す模式図である。 第3図は従来エレクトレット繊維シートの断面における
繊維の分極電荷状態を示す。第4図は第3図の繊維の有
する電力ベクトル線を示す模式図である。第5図は本発
明のエレクトレット繊維状シートの他の例における断面
の分極電荷状態を示す。第6図は分極電荷量ならびに活
性化エネルギーの測定装置を示す模式図である。第7図
は本発明のエレクトレット繊維状シートが示す脱分極電
流曲線である。第8図は本発明のエレクトレット繊維状
シートを3層に積層した構造体のベクトル線の状態を示
す断面図である。 第9図は本発明のエレクトレット繊維状シートを製造す
るための装置の一例を示す断面模式図である。第10図
は従来のエレクトレット繊維シートの示す脱分極電流曲
線である。 図中 1:分極電荷 2:エレクトレットシート 3.41極 5:温度コントロール装置 6:加熱槽 7:高感度電流計 8:データー処理装置 9ニレコーダー 10:繊維状シート 11:水電極 12:針電極 特許出願人 東 し 株 式 会 社 第1図 第2図 第6図 第3図 → k−) 第+図 第5図 保々 第7図 第8図 τ 第7図 逼友 第10図 手 続 補 正 書
トの断面の分極電荷状態を示す。第2図は第1図の繊維
の有する電力ベクトル線(矢印)を示す模式図である。 第3図は従来エレクトレット繊維シートの断面における
繊維の分極電荷状態を示す。第4図は第3図の繊維の有
する電力ベクトル線を示す模式図である。第5図は本発
明のエレクトレット繊維状シートの他の例における断面
の分極電荷状態を示す。第6図は分極電荷量ならびに活
性化エネルギーの測定装置を示す模式図である。第7図
は本発明のエレクトレット繊維状シートが示す脱分極電
流曲線である。第8図は本発明のエレクトレット繊維状
シートを3層に積層した構造体のベクトル線の状態を示
す断面図である。 第9図は本発明のエレクトレット繊維状シートを製造す
るための装置の一例を示す断面模式図である。第10図
は従来のエレクトレット繊維シートの示す脱分極電流曲
線である。 図中 1:分極電荷 2:エレクトレットシート 3.41極 5:温度コントロール装置 6:加熱槽 7:高感度電流計 8:データー処理装置 9ニレコーダー 10:繊維状シート 11:水電極 12:針電極 特許出願人 東 し 株 式 会 社 第1図 第2図 第6図 第3図 → k−) 第+図 第5図 保々 第7図 第8図 τ 第7図 逼友 第10図 手 続 補 正 書
Claims (6)
- (1)表面に電荷を有する繊維状シートであつて、かつ
該電荷を構成する分極電荷の活性化エネルギーが少なく
とも0.2evであることを特徴とするエレクトレット
繊維状シート。 - (2)分極電荷が、該繊維状シートにおいて、一方向に
配向した電界構造を有する特許請求の範囲第(1)項記
載のエレクトレット繊維状シート。 - (3)電荷が、該繊維状シートの同一面においては同一
種類である特許請求の範囲第(1)項記載のエレクトレ
ツト繊維状シート。 - (4)分極電荷が、少なくとも7×10^−^1^1c
/cm^2の電荷量を有する特許請求の範囲第(1)項
記載のエレクトレット繊維状シート。 - (5)分極電荷が、その脱分極温度が少なくとも40℃
である特許請求の範囲第(1)項記載のエレクトレット
繊維状シート。 - (6)表面に電荷を有する繊維状シートであつて、かつ
該電荷を構成する分極電荷の活性化エネルギーが少なく
とも0.2evであるエレクトレット繊維状シートが複
数積層していることを特徴とするエレクトレット繊維状
シート構造体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60014396A JPS61174471A (ja) | 1985-01-30 | 1985-01-30 | エレクトレツト繊維状シ−トおよびその構造体 |
US06/790,572 US4874659A (en) | 1984-10-24 | 1985-10-23 | Electret fiber sheet and method of producing same |
EP19850307665 EP0182512B1 (en) | 1984-10-24 | 1985-10-24 | Electret fiber sheet and method of producing same |
DE19853586482 DE3586482T2 (de) | 1984-10-24 | 1985-10-24 | Elektretfiberfolie und verfahren zu deren herstellung. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60014396A JPS61174471A (ja) | 1985-01-30 | 1985-01-30 | エレクトレツト繊維状シ−トおよびその構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61174471A true JPS61174471A (ja) | 1986-08-06 |
JPH0561384B2 JPH0561384B2 (ja) | 1993-09-06 |
Family
ID=11859887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60014396A Granted JPS61174471A (ja) | 1984-10-24 | 1985-01-30 | エレクトレツト繊維状シ−トおよびその構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61174471A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61215771A (ja) * | 1985-03-15 | 1986-09-25 | 東レ株式会社 | エレクトレツトメルトブロ−不織布 |
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JPS63132625A (ja) * | 1986-11-21 | 1988-06-04 | 日本バイリーン株式会社 | ワイピングクロス |
JPH01272856A (ja) * | 1988-04-20 | 1989-10-31 | Toray Ind Inc | Oa機器用カバー |
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US118216A (en) * | 1871-08-22 | Improvement in wooden pavements | ||
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JPS61102476A (ja) * | 1984-10-24 | 1986-05-21 | 東レ株式会社 | エレクトレツト繊維シ−トおよびその製造方法 |
-
1985
- 1985-01-30 JP JP60014396A patent/JPS61174471A/ja active Granted
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JPH01272856A (ja) * | 1988-04-20 | 1989-10-31 | Toray Ind Inc | Oa機器用カバー |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0561384B2 (ja) | 1993-09-06 |
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Date | Code | Title | Description |
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