JPS6117009Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は収容液体を加圧送出する容器ユニツ
トに関し、その目的とするところは、収容液体の
自重圧を利用して、加圧送出するようにしたこと
にある。

従来、容器内に収容した液体を加圧送出するに
は、容器にポンプ部を設けるか、別途用意するポ
ンプを用いて送出することが必要で、ポンプを並
設するときは容器を複雑高価とし、またポンプの
並設は別途用意するポンプを用いる場合と共に取
扱いを面倒とする欠点があつた。

本考案はこれを改善したもので、以下実施例図
面について詳細説明すると、上壁１の中心部に吊
下げ用の張出し環２付の注入筒口３を設け、側部
を折り重ね縮小性向の蛇腹形筒壁４とし、底壁５
の中心部に同様の蛇腹形内凹部６を設け、且つ端
部に排出筒口７を設けた合成樹脂製の容器８を形
成する。

枠体９は前記容器８を緊密に収容することがで
きる内径を待つ上下リング１０，１１と、容器８
の縦長より後述する押当棒分以上に長い複数本の
側柱１２からなり、３者を嵌付け、又は螺子込み
部１３を設けて接続するときは組立て枠体とな
り、３者を接合組付けするときは固定枠体とな
る。

上部リング１０は容器８の吊下げ用平行棒１４
を取外し自在又は固定取付けしており、下部リン
グ１１は放射形水平軸１５の中心部に押当棒１６
を直立させている。

押当棒１６は縦入れする容器８の底壁５を下部
リング１１より浮かし、内凹部６を充分に伸張さ
せるに足る長さを有し、その上端は内凹部６の奥
端面と面的に押当たるよう皿面１７を形成してい
る。

容器８の排出筒口７にはコツク１８を有す送出
ホース１９を接続する。

容器８は蛇腹形筒壁４の折重なりにより最短小
形に収縮しており、従つて液体の注入に難渋する
が、蓋体２０を外して張出し環２を平行棒１４上
に掛けて容器８を枠体９内に吊下げておいて注入
すると、注入する液体重量によつて筒壁４は順次
展開伸張するため、極く円滑に注入することがで
きる。

容器８内の液体を送出するときは、閉蓋した容
器を枠体９内に縦入れし、折り畳み収縮している
内凹部６に押当棒１６を押当てゝ、１点支持させ
るのである。底壁５は下部リング１１より浮き離
れている。かゝる状態にしてコツク１８を開くの
である。すると容器内液体の下降圧とこれに伴う
蛇腹形筒壁４の縮小圧に加えて、押当棒１６によ
る内凹部６の押上げ圧が加わるため、排出筒口７
からは自然流出に比べて２倍以上に加圧されて流
出するものとなり、従つてホース１９の散水端を
容器８より高いところに持つていつても充分に収
容液体を流出させ供給することができる。

かゝる加圧送出は容器８内の収容液体が２割、
１割と少なくなるに従つて減少するので、蛇腹形
及び枠体を平面径に対してなるべく縦方向に長く
形成して容器内の加圧送出量の割合が大となるよ
うにすることが望ましい。ホース１９端からの送
出量が明らかに少なくなつたり、止まつたりした
時は、容器８を再び平行棒１４にて吊下げて液体
を容器８内に注入充填して前記操作を反復するの
である。

かようにして本考案は一切の動力を用いずして
収容液体を加圧送出する容器ユニツトを提供する
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は液体充填前の容器と枠体を各別に示す
斜視図、第２図は枠体内に容器を吊下げた時の側
面図、なお仮線は液体の充填による容器の伸張状
態を示す。第３図は液体の加圧送出状態を示す縦
断面図、１は上壁、２は張出し環、３は注入筒
口、４は蛇腹形筒壁、５は底壁、６は内凹部、７
は排出筒口、８は容器、９は枠体、１０は上部リ
ング、１１は下部リング、１２は側柱、１３は螺
子込み部、１４は平行棒、１５は水平軸、１６は
押当棒、１７は皿面、１８は開閉弁、１９はホー
ス、２０は蓋体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に吊下げ用の張出し環付の注入筒口を有
   し、側部を折り重ね縮小性向の蛇腹形筒壁とし、
   底部中心に同様の蛇腹形凹部を設け、底部端に排
   出筒口を設けてなる円筒形の液体収容容器と、前
   記容器を縦入れすることのできる内径を有して該
   容器より縦長において組立て形又は固定組付され
   る枠体と、該枠体の上部に前記容器の吊下げ部を
   設け、下部中心に前記の内凹部に進入押当てする
   １点支持用の押当棒を直立させたことを特徴とす
   る液体を加圧送出する容器ユニツト。