JPS61166892A - 舶用デイ−ゼルエンジン用潤滑油組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は舶用ディーゼルエンジン用潤滑油粗成物に関し
、詳しくは水分離性に特に優れたＩｎ用ディーゼルエン
ジン用１１１１滑油組成物に関する。

従来の技術 舶用ディーゼルエンジンは、そのエンジンの種類によっ
て潤滑り式として循環給油方式のみを用いているものと
、循環給油方式とシリンダ注油方式を併用しているもの
がある。

循環給油方式とは、循環給油用タンクからピストン−シ
リンダ間の潤滑部分、ピストン冷Ｈ１面および軸受部に
循環給油用潤滑油を大流Ｍで供給ツる方法であり、使用
済みの潤滑油はクランクケースを経て重力流下により循
環給油用タンクに戻され、再利用される。一方、シリン
ダ注油方式とは、シリンダ注油用タンクからシリンダ向
は専用潤滑油をシリンダ壁を１通した小孔を通じてシリ
ンダ−ピストン間の潤滑部分に少ωずつ供給づる方法で
おり、このＦＡ潤滑部分通過した潤滑油は廃棄されるか
、またはクランクケースに流下して循環給油用の潤滑油
に混入される。しかもこの混入方法にも、シリンダ向は
専用潤滑油が循環給油用潤滑油と混入しにくく分離され
ている形式のものと両者が容易に混入しうる形式のもの
とがある。

このように、舶用ディーゼルエンジンは自動車や鉄道車
輌用のディーゼルエンジンに比べ、その機構および潤滑
方式に大きな違いがある。しかも舶用ディーゼルエンジ
ンは燃料に重油を用いるが、この重油として蒸留残査分
を多量に含有し、粘度ｈ１５０℃で最高７００ｃｓｔ、
硫黄分が最高５重量％にも達するような低質重油までが
対象となるため、エンジンに使用される潤滑油には、自
動車などのディーゼルエンジン用潤滑油とは異なる性能
が要求される。

したがって舶用ディーゼルエンジン用潤滑油は、従来よ
りｆＡ酸腐食摩耗の防止性、ピストンや潤滑油通路の清
浄性および酸化安定性などに優れていることが必要とさ
れていた。

発明が解決しようとする問題点 しかし近年、舶用重油価格の急上昇に伴い、舶用ディー
ゼルエンジン用燃料としてより安価な蒸留残査含吊の多
い重油が多用されるようになったため、舶用ディーゼル
エンジン用潤滑油の清浄性を強化する目的で、金属系清
浄剤の性能強化、添加量増加とともに無灰分散剤が併用
されることが多くなってきた。これは無灰分散剤を金属
系清浄　　　“剤と併用することにより無灰分散剤を併
用しない場合に比べ、燃焼室堆積物を増加することなく
、ピストンリング地域の堆積物を減少できるなどの効果
を得ることができるからである。しかし、金属系清浄剤
と無灰分散剤の併用により清浄性は強化されるが、新た
に潤滑油の水分離性の悪化という問題がおこってきた。

すなわら、舶用ディーゼルエンジンの循環給油用潤滑油
には凝縮や漏洩によって水分が混入する。

そこで通常沈澱タンクや特に遠心清浄機により混入した
水分を除去することが行われているか、潤滑油の水分離
性が悪くなると遠心清浄機による水分の除去に要する時
間が良くなる。特に循環給油系統への総油量に対する遠
心清浄機容量の比率が小さい場合、潤滑油の水分離性が
悪いと実用的な所要時間では遠心清Ｅ機で水分が安全な
含量以下にまで除去できない。そのため水分による潤滑
油膜破断や潤滑油中の金属系清浄剤の塩基性無機金属塩
、例えば炭酸カルシウムなどが析出して遠心清浄機やフ
ィルターが閉塞し、エンジンの焼は付きが起こるなどの
理由により運転が困難となってしまう。しかも本発明者
らの検討によれば、舶用ディーゼルエンジン用潤滑油か
ら遠心清浄機によって水分を除去するのに要する時間は
、金属系清浄剤のみを用いた場合に比べて金属系清浄剤
と無人分散剤を併用した場合により一層長く、不都合Ｃ
あることが確認された。

このように舶用ディーゼルエンジン用潤滑油は、その特
殊な使用条件に由来する固有かつ特殊な性能が要求され
るものであり、他のエンジン用潤滑油、例えば自ｔｊ＋
車の２サイクルまたは４サイクルガソリンエンジン、デ
ィーゼルエンジン用の潤滑油が舶用ディーゼルエンジン
用潤滑油にそのまま使用できるとは限らない。

しかしながら、従来公知の舶用ディーゼルエンジン用潤
滑油は摩耗防止性、清浄性、酸化安定性などには優れて
いるものはあるものの、その水分離性に関しては満足の
いくものではなかった。

本発明は、腐食摩耗の防止性、ピストンやエンジン油流
路の清浄性および酸化安定性に優れているとともに、特
にエンジン油中に混入した水分を遠心清浄機で短時間で
除去できる水分離性に優れた舶用ディーゼルエンジン用
潤滑油組成物を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 上記問題点は本発明によれば、鉱油および／または合成
油を基油とし、 （Ａ＞金属系清浄剤０，１〜８０．０重量％、（Ｂ）無
灰分散剤０．１〜１５．０重量％、（Ｃ）ジアルキルジ
チオリン酸亜鉛および／またはジアリールジチオリん酸
亜鉛０．１〜５゜０重世％、および （Ｄ）ポリオキシエチレングリコールモノアルキルエー
テル、ポリオキシエチレングリコールモノアルキルアリ
ールエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レンブロック共重合体、アルキレンジアミンのポリオキ
シアルキレン付加物、ツルごタンアルキルエステルおよ
びポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルから
成る群より選ばれる少なくとも１種の含酸素化合物０゜
００５〜１．５中量％ を必須の成分として含有することを特徴とする舶用ディ
ーゼルエンジン用Ｉ４滑油組成物を提供することにより
解決される。

以下、本発明の内容をより詳細に説明する。

本発明の潤滑油組成物の基油としては、通常、１００℃
における粘度が１，０〜８Ｑｃｓｔ、好ましくは３．０
〜５　Ｑ　ｃｓｔの鉱油および／または合成油が使用さ
れる。

上記鉱油としては、石油の潤滑油留分、または該潤滑油
留分を水素化精製、白土Ｍ製、溶剤精製あるい（よこれ
らの組合せにより精製した精製鉱油や、？：ｉ　？Ｉｈ
　ＩＮの分解の際に副生ずる高級芳香族留分の該水素化
物などがあげられる。また、合成油としては、直鎖およ
び分枝鎖アルキル基で置換されたアルキルベンゼン、ア
ルキルナフタリンなどのアルギル化芳香族化合物、ポリ
−α−オレフィン油、エステル油、ポリグリコール油な
どが例示できる。

本発明ひいう（Ａ＞金属系清浄剤としては、石油スルフ
ォン酸または合゛成スルフォン醒、アルキルフェノール
サルフ１イド、アルキルフォスフイン酸、フルキルサリ
チル酸などのアルカリ土類金Ｎ塩、特にＣａ　、Ｍ！Ｉ
Ｉ　、３ａ塩などの金属系清浄分散剤が有効である。

これらの金属塩としては、通常の中性塩または塩基性塩
の他、アルカリ土類金属塩化物または酸化物の存在下に
炭酸ガスを吹込んで２〜１５倍量　　　゛の無機炭酸塩
を分散させた高温Ｍ価、いわゆる亀塩基性塩が好ましく
使用できる。

これらの金属塩は、１種類を添加するだけでなく、必要
ならば２種類以上を併用することも可能である。

この（△）金属系清ぴ剤の含有量は、潤滑油組成物全量
を基準として０．１〜８０重Ｒ％、好ましくは１．０〜
４０．０重量％である。含有量がこの範囲に達しない場
合は、摩耗および汚れの防止効果が不十分であり、また
含有量がこの範囲を超える場合には、燃焼至の堆積物が
増加し、シリンダやピストンリングの摩耗増加や、ピス
トン、吸・排気弁の損閲増大などを引きおこすため好ま
しくない。

本発明でいう（Ｂ）無灰分散剤としては、数平均分子壷
５００〜２，０００のポリオレフィンを無水マレイン酸
と反応させた俊、例えばテトラエチレンペンタミンのよ
うなポリアミンを反応させて得れるアルケニルこはく酸
イミド、ポリアミンの代りにペンタエリスリトールなど
の多価アルコールを同様に反応させて得られるアルケニ
ルこはく酸エステル、脂肪酸とポリアミン、例えばイソ
ステアリン酸とテトラエチレンペンタミンなどの反応に
より得られるアミド、ないしはアルキルフェノール、ホ
ルムアルデヒドおよびポリアミンのマンニッヒ反応によ
り得られるフルキルベンジンアミンなどの群より選ばら
れ１種類もしくは２種類以上の化合物が好ましく使用で
きる。

この（Ｂ）無灰分散剤の含Ｎ量は、潤滑油組成物全量を
基準として０．１〜１５．０重量％、好ましくは１．０
〜１０．０重社％である。含有値がこの範囲に達しない
場合は、ピストンやクランクケース壁面の汚れ防止効果
が不十分であり、また含有量がこの範囲を超える場合に
は潤滑油組成物の水分離性が悪化するため好ましくない
。

また本発明の（Ｃ）成分はジアルキルジチオリん酸亜鉛
および／またはジアルキルジチオリん酸亜鉛である。こ
れらは通常五硫化リン、アルコールおよび酸化亜鉛を反
応させることにより得られるが、アルキル基としてはＣ
１〜Ｃ１２のアルキル基、アリール基としてはＣ６〜Ｃ
ｐｓのフにル塁あるいはアルキルフェニル基を有するも
のが使用され、場合によっては異種のフルキル基を有ケ
ることもある。本発明の（Ｃ）成分としては、一体向に
は例えば、ジイソアミルー、ジイソブーチル−、シー５
ｅｃ−ブチル−、ジイソアミル−、シー４−メチルペン
チル−、ジー２−エチルへキシル−、ジイソデシル−、
ジドデシルフェニルージチオリんＩＩＩ鉛などを挙げる
ことができる。

この（Ｃ）ジアルキルジチオリん酸亜鉛および／または
ジアリールジチオリん酸亜鉛の含有量は、潤滑油組成物
全量を基準として０．１〜５．０重う％、好ましくは０
．３〜１．０重量％である。

含有量かこの範囲に達しない場合には酸化安定性向上効
果が不十分Ｃあり、また含有量がこの範囲を超える場合
には水分混入時に金属系清浄剤の塩基性態ｔｉｔ＝、例
えば炭酸カルシウムが析出しやすくなるため好ましくな
い。

本光明でいう＜Ｄ＞含酸素化合物とは、ポリオキシエチ
レングリコールモノアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レングリコールモノアルキルアリール１−アル、ポリオ
キシエチレン−ポリオキシ１０ピレンブロック共重合体
、アルキレンシアミンのポリオキシアルキレン付加物、
ソルビタンアルキルエステルおよびポリオキシエチレン
ソルビタンアルキルエステルから成る群より選ばれる少
なくとも１種の化合物である。

ポリオキシエチレングリコールモノアルキルエーテルは
、一般式（Ｉ）で表わされる化合物である。

Ｒ−ｏ＋ｃ＋２　ｃ＋−＋２ｏ馬Ｈ−（丁）（式中Ｒは
Ｃ７２〜ＣＩ＠のアルキル基、ｎ＝２〜１０、好ましく
は３’−７＞ ポリオキシエチレングリコールモノアルキルアリールエ
ーテルは、一般式（］ＩＩで表わされる化合物である。

・・・（ＩＩ） （式中ＲはＣ９〜ＣＩ２のアルキル基、ｎ＝２〜１０、
好ましくは３〜７） ポリオキシエチレンーポリオキシブロビレンブロソク共
重合体は一般式（１）で表わされる化合物である。

・・・（ＩＩＩ） く式中１１１＋　ｎ＋　　ｍ’＝２０〜８０．　　ｎ＝
１５〜５アルキレンシフ７ミンのポリオキシアルキレン
付加物は一般式（ｒＶ　）て゛表わされ平均分子１１５
００〜６０００、好ましくは１５００〜４０００を有す
る化合物である。

（式中ＲはＣ７〜Ｃ３のアルキレン基好ましくはエチレ
ン基、×、ｘ′、ｘ″、およびＸ″′は１０〜２０であ
り同一でも異っていても良い。ｙｌｙｌ　、ｙ　Ｊｒ　
Ｊｙよびｙ″′は２０〜１０ｒ：あり同一でも異ってい
【も良い。また　Ｘ＋ｌ／、ｘ’　＋　　ｙ’　、ｘ″
＋ｙ″、ｘ’　　＋　ｙ　　はそれぞれ３０以下である
） ソルビタンアルキルエステルは一般式（Ｖ）で表わされ
る化合物である。

・・・（Ｖ） （式中１では０１２〜Ｃ＋ａのアルキル基）ポリオキシ
エチレンソルビタンアルキルエステルは一般式（ｖｌ）
ひ表わされる化合物である。

Ｈ Ｉ ｏ＋ＣＨ２ＣＨ２Ｏ＋ｒｌＨ ・・・　＜　Ｖｌ　） （式中ＲはＣＩ２〜Ｃ１１のアルキル基、ｎは２〜２０
） これらの中では、ポリオキシエチレングリコールアルキ
ルアリールエーテル、ポリオギシエチレンーポリオキシ
ブロビレンブロック共重合体、およびアルキレンジアミ
ンのポリオキシアルキレン付加物が好ましく、２種以上
を併用する場合には、特にポリオキシエチレングリコー
ルアルキルアリールエーテルとポリオキシエチレンーポ
リオキシブロビレンブロック共重合体との組合せが好ま
しい。

この（Ｄ）含酸素化合物の含有量は、潤滑油組成、物全
噴を基準として０．００５〜１．５重口％、好ましくは
０．００５〜１．０重量％である。含＠量がこの範囲に
達しない場合は、潤滑油組成物の水分離性向上効果が不
十分であり、また含有量がこの範囲を超える場合には潤
滑油組成物の酸化安定性が損われるため好ましくない。

本発明による舶用ディーゼルエンジン用潤滑油組成物に
は前記の必須成分である（Ａ）〜（Ｄ）成分のほかに、
ヒンダードフェノール、芳香族アミンに代表される酸化
防止剤、ポリアルキルメタクリレート、エチレン−プロ
ピレン共重合体に代表される粘度指数向上剤′・流動点
降下剤、りん系または硫黄系の極圧剤、さび止め剤、金
属不活性化剤、あわ消し剤などの各種公知添加剤も必要
に応じて配合することができる。

実　　施　　例 以下、本発明の内容を実施例および比較例により、さら
に具体的に説明する。

実施例１〜９および比較例１〜２ 表１に示した組成により本発明にかかる舶用ディーゼル
エンジン用潤滑油組成物（実施例１〜９）を製造し、こ
の組成物に対して水分離性試験を行い、その結果を表１
に示した。また比較のため（Ｄ）含酸素化合物を含有し
ない場合（比較例１〜２）についても同様の試験を行い
、その結果も表１に併記した。

なお、表１で使用した基油、（Ａ＞〜（Ｄ）成分の各種
化合物および水分離性試験の内容を以下に示す。

〔基油〕

粘度１０ｃｓｔ　　（＠１００℃）と粘度３Ｑｃｓｔ（
＠１００℃）の精製鉱油を混合し、以下の粘度に調整し
た。

精製鉱油Ａ：粘度１１．１ｃｓｔ　　（＠１００℃）精
製鉱油Ｂ：粘度１１　、８ｃｓｔ　　（＠１００℃）精
製鉱油Ｃ；粘度１２．４ｃｓｔ　　（＠１００℃）ＭＡ
）〜（Ｄ）成分） （Ａ）金属系清浄剤 ・超塩基性アルキルフェノールサルファイドＣａ塩 ；全塩基価２５０ｍ　ａ　ＫＯ＋−１／（１（過塩素酸
法） （Ｂ）無灰分散剤 ・ポリブテニルこはく酸イミド ：平均分子量約１．０００のポリブテ ンより製造 ・イソステアリン酸アミド ：イソステアリン酸とｉ・トラエチレンペンタミンとの
反応生成物 （反応モル比３：１） ・ポリブテニルヘンシルアミン ；平均分子Ｍ′約１．０００のポリブテンより製造 （Ｃ）ジチオりん酸亜鉛 ・ジドデシルフェニルジチオりん酸亜鉛（Ｄ）含酸素化
合物 ・ポリオキシ１゛チレングリコールモノドデシルエーテ
ル ；ポリオキシエチレンの重合度５ ・ポリオキシエチレングリコールモノノニルフエルエー
テル ；ポリオキシエチレンの重合度５ ・ボリオギシエチレンーポリオキシプロピレンブロック
共重合体 ；平均分子量約３．０００、ポリオキ シエチレンとポリオキシプロピレン のモル比７：３ ・テトラくポリオキシエチレンーポリオキシブロビレン
）エチレンジアミン ；平均分子量約４．０００、ポリオキ シ１チレンとポリオキシプロピレン のモル比５：５ ・ソルビタンモノオレエート ・ポリオキシエチレンソルビタンドデシルエステル ；ポリオキシエチレンの重合度８ （水分離性試験） なお、水分離性試験は以下の方法で行った。すなわち、
タンク内でｒ４　Ｍ油組成物に対して水を１０容量％混
合し、８５℃に加熱した後に試料油をタンクから小形遠
心清浄機に送り、そこで脱水された試料油をタンク内に
戻すという循環処理で水を系外に除去する方法を用い、
タンク内の試料油中の水分を経時的に測定した。小形遠
心清浄機の処理条件は大型商船ｅ実施されている条件に
準じて、清浄機を試料油が１回通過することにより試料
油中の直径２．８８μｍ以上の水滴か全数除去できる条
件に設定した。

こうしで、処理開始時点での循環系統内の試料油の総油
量に対する遠心清浄機への積算通油量の倍率を循環回数
と定義し、タンク内の試料油中の水分の対数を循環回数
に対してプロットすることにより回帰直線を得、この回
帰直線で試料油中の水分が０．３容量％になる時の循環
回数を読みとり、この循環回数を潤滑油組成物の水分離
性の尺度とした。すなわちこの循環回数が小さいはど水
分離性が良好であることを示している。

本発明の効果 表１の結果から明らかなとおり、本発明によれ　　″ば
潤滑油中に混入した水分を遠心清浄−により循環給油系
統から安全な含量以下に短時間で除去可能な水分離性に
優れた舶用ディーゼルエンジン用潤滑油組成物を得るこ
とができる。しかも本発明の組成物は同時に摩耗や汚れ
が少ない良好な運転性能を発揮するものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 〔１〕鉱油および／または合成油を基油とし、（Ａ）金
   属系清浄剤０．１〜８０．０重量％、（Ｂ）無灰分散剤
   ０．１〜１５．０重量％、（Ｃ）ジアルキルジチオリん
   酸亜鉛および／またはジアリールジチオリん酸亜鉛０．
   １〜５．０重量％、および （Ｄ）ポリオキシエチレングリコールモノアルキルエー
   テル、ポリオキシエチレングリコー ルモノアルキルアリールエーテル、ポリオ キシエチレン−ポリオキシプロピレンブロ ック共重合体、アルキレンジアミンのポリ オキシアルキレン付加物、ソルビタンアル キルエステルおよびポリオキシエチレンソ ルビタンアルキルエステルから成る群より 選ばれる少なくとも１種の含酸素化合物０．００５〜１
   ．５重量％ を必須の成分として含有することを特徴とする舶用ディ
   ーゼルエンジン用潤滑油組成物。