JPS61165944A - 高圧放電灯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、高圧放電ランプを高周波点灯する高圧放電灯
に関する。

（背景技術） 第１図は従来の高圧放電ランプの一例を示し、石英ガラ
ス等で形成された発光管１の両端には電極２ａ、２ｂが
対向して配設され、該両型１ｉ２ａ、２ｂは封止部３ａ
、３ｂに封入されたモリブデン箔等の金Ｍ箔４ａ、４ｂ
に接続されている。金属箔４ａ、４ｂは発光管１の支持
も兼ねる支持導線５ａ、５ｂに接続されており、発光管
１は固定治具６ａ、６ｂを介して支持導線５ａ、５ｂに
固定されている。支持導線５ａ、５ｂは口金７を介して
外部回路に接続される。また、発光管１内には希ガス及
び発光物質が適量封入されており、発光管１を被う外管
８内にはガスが封入され、外管８の内面には螢光体９が
塗布されている。

かかる従来の高圧放電ランプを高周波電源で点灯すると
、発光効率が向上すると共に、点灯回路の電子化による
安定器の小型・軽量化、低損失化が図れるという利点が
ある。しかし、一方では発光管内の音速と発光管形状で
決定される特定の周波数で音響的共鳴現象が発生し、ア
ーク柱の湾曲、揺らぎ、立ち消え、発光管の破壊等が発
生するといった欠点がある。

安定に点灯するためには、高圧放電ランプが安定に点灯
する周波数域を選択して点灯（例えば特開昭５４−９１
９７１号公報参照）すれば良いが、安定に点灯する周波
数域はランプの種類によって異なり、また、同一種類の
ランプに対しても、ランプ個体間にばらつきが有るため
、特定の周波数を設定するのは困難であった。

また、１００ｋＨｚ以上の周波数での高周波点灯、直流
点灯（例えば特開昭５７−６１２９５号公報参照）、矩
形波点灯（例えば特開昭５７−６１２９４号公報参照）
等により音響的共鳴現象を回避する方法が提案されてい
るが、かかる点灯方法においては、回路構成の複雑化や
放射電波雑音の発生等の問題がある。

（発明の目的） 本発明は、上記欠点を除去するために成されたもので、
その目的とするところは、高周波点灯時に、音響的共鳴
現象による不安定なアークが発光管に発生しない高圧放
電灯を提供するにある。

（発明の開示） 本発明は、発光管内に封入物質の対流を整流する手段を
設けた高圧放電ランプを、周波数変調方式で高周波点灯
することにより、音響的共鳴現象を回避したことを特徴
とする。

まず、音響的共鳴現象について説明する。音響的共鳴現
象は、発光管形状と封入物質で決まる固有振動数と、入
力電力の時間変化による発光管内の圧力変動とが一致し
た時に定在波が立つために生じる共鳴現象である。

発光管を円筒形状と仮定し、円筒座標系（ｒ。

θ、ｚ）を考える。なお、ｒは径方向、θは周方向、Ｚ
は軸方向の座標を表す。かがる場合、上記各方向に対す
る共鳴現象の基本周波数Ｆｒ、Ｆθ、Ｆｚは、次のよう
になる。

「方向共鳴：　Ｆ　ｒ　＝３．８３Ｃ／　（２ｒｃ　Ｒ
）θ方向共鳴二Ｆθ＝　１．８４Ｃ／　Ｃ２ＴＣＲ）２
方向共鳴：　Ｆ　ｚ　＝Ｃ／　（２Ｌ）ただし Ｌは発光管長。

Ｒは発光管の半径。

Ｃは発光管内の音速であり、管内封入物と管内温度で決
まる。

ｃ＝ＪＴ■下７π γ＝定圧比熱／定積比熱 Ｐ＝気体定数 Ｔ＝発光管内温度 Ｍ＝封入気体の平均質量 そして、この基本周波数の整数倍の周波数で共鳴現象が
発生する。音響的共鳴現象が発生すると、共鳴現象によ
って生じた力が、アーク柱自体が有する安定放電を持続
させようとする力に打ち勝って、アーク柱が変形する。

また、高圧放電ランプの発光管内には、発光物質の蒸気
の対流による力が存在している。

そこで、本発明者らはこの対流による力を積極的に利用
することに着目し、種々の発光管形状を持つ高圧放電ラ
ンプを試作すると共に、これらのランプを種々の高周波
点灯方式で点灯することにより、音響的共鳴現象発生の
有無を検討した結果、発光管内に封入物質の対流を整流
する手段を設けると共に、周波数変調方式で高周波点灯
することが音響的共鳴現象回避に有効であることを見い
だした。

本発明は上記発見に基づいて成されたもので、以下、本
発明を実施例に基づき説明する。

第２図は、本発明に係る発光管の一実施例を示すもので
、発光管１の内壁に４枚の矩形の仕切板１０を略等間隔
で設けたものであり、かかる発光管を具備した高圧放電
ランプを、中心周波数４０に１１ｚ　〜５０Ｋ　Ｈｚ　
、周波数変調幅０ＫＨｚ〜１０ＫＩＩｚなる周波数変調
方式で点灯した。その結果を第３図に、従来の発光管形
状のランプによる場合と比較して示す。なお、（ａｌが
従来例、（ｂｌが本実施例に係る測定結果で、各図にお
いて横軸は点灯周波数の中心周波数［ＫＨｚ］であり、
縦軸は周波数変調幅［ＫＨｚ］である。また、Ｘ印は音
響的共鳴現象が生じた場合、Ｏ印は音響的共鳴現象が生
じなかった場合を示す。

このように、上記実施例に係る場合、中心周波数０ＫＨ
ｚ、すなわち変調なしの場合を除いて音響的共鳴現象は
全く発生しなかった。この理由は以下のように考えられ
る。

まず、高圧放電ランプを点灯すると、発光管の中央部は
アークが存在するため高温になり上昇気流が形成され、
発光管の管壁付近は低温のため下降気流が形成される。

而して、本発明に係る発光管には４枚の仕切板１０が設
けられているので、下降気流は仕切板１０の間を通る。

その結果、第４図に示すように、発光管内の封入物質の
対流は強制的に整流され、アークを安定化する力となる
。なお、第４図において■は上向きの対流、■は下向き
の対流を示す。この対流による力は、発光管内温度、封
入物質の質量、発光管形状によって決定される。従って
、使用するランプを固定し、入力電力を一定にすると、
点灯方式に関係なく一定の力となる。

一方、音響的共鳴現象による力は、前述の発生理由より
明らかなように点灯方式に左右される。

周波数変調幅が０　（ｚｅｒｏ）の時、すなわち周波数
変調幅がない場合は、定在音波が形成される。周波数変
調が成されると、発光管の固有振動数と入力電力の時間
変化による発光管内の圧力変動との共鳴がずれるように
なるため、定在音波が形成されにくくなる。しかも、周
波数変調幅が大きくなると、発光管の固有振動数と圧力
変動の周波数が一致する時間が短くなるために、定在音
波は益々形成されにくくなる。従って、音響的共鳴現象
による力は周波数変調幅と共に小さくなる。

対流の力と音響的共鳴現象による力との関係を第５図に
示す。対流による力が音響的共鳴現象による力より大き
くなると、アークは安定に存在するようになる。

なお、本発明に係る発光管形状は上記実施例に限定され
ないのは言うまでもないことで、発光管内の封入物質の
対流が整流される構成であればどのような形状でもよく
、例えば、第６図に示すように、石英ガラス等から成る
透明な煙突状の筒体１１を、発光管１内に固定具１２を
介して設けた構成でもよい。

（発明の効果） 本発明は上記のように、発光管内に封入物質の対流を整
流する手段を設けた高圧放電ランプを、周波数変調方式
で高周波点灯することにより、音響的共鳴現象を回避す
ることが可能となり、アーク柱の湾曲、揺らぎ、立ち消
え、発光管の破壊等が防止でき、安定した点灯を維持す
ることができる高圧放電灯を提供できた。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の高圧放電ランプを示す正面図、第２図（
ａ）は本発明に係る発光管の一実施例を示す断面図、第
２図中）は同上のＡ−Ａ’線断面図、第３図は本発明に
係る実験結果を示す図、第４図は本発明の詳細な説明す
る模式図、第５図は本発明の詳細な説明する特性図、第
６図（ａ）は本発明に係る発光管の異なる実施例を示す
断面図、第６図（ｂ）は同上のＡ−Ａ’線断面図である
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）発光管内に封入物質の対流を整流する手段を設け
   た高圧放電ランプを、周波数変調方式で高周波点灯した
   ことを特徴とする高圧放電灯。