JPS61165692A - 放射性廃棄物の固化処分容器及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は原子力発電所等から発生する放射性廃棄物の同
化処分容器及びその製造方法に係り、特に水の容器内へ
の侵入と放射性物質の容器外への侵出を抑制するのに好
敵な放射性廃棄物の固化処分容器及びその製造方法に関
する。

〔発明の背景〕

放射性廃棄物は現在ドラム缶等の容器内へ収納あるいは
固化されて原子力施設の保管場所に貯蔵されており、将
来的には施設外へ処分されようとしている。固化処理す
る目的は放射性物質の環境への拡散を防止するためであ
るが、容器も拡散を防止する機能を有することが望まれ
る。現在用いられているドラム缶は安価で放射性物質の
拡散防止的に優れているが、貯蔵、処分スペースの観点
ｊり直方体や立方体形状の容器の開発、および陸地処分
環境下での耐食性、容器も拡散を防止する耐久性の観点
より無機材料製容器の開発が進められている。

無機材料製容器としては、例えば特公昭５７−３４５１
８号公報に示されるように、コンクリートにポリマーを
含浸させたポリマー含浸コンクリートの容器が知られて
いる。

この容器は、強度、長期耐久性、耐火性、耐食性に優れ
たものであるが、製造に比較的高度の技術を必要とする
。

〔発明の目的〕

本発明の目的は放射性廃棄物を安定に固化処分するため
の容器として、水密性に優れた製造方法が容易で安価な
水硬性無機材料製の容器及びその製造方法を提供するこ
とにある。

〔発明の概要〕

本発明の特徴はセメントやアルカリ土類金属ケイ酸塩化
合物等の水硬性無機物質を１２０℃から１８０℃の飽和
水蒸気条件下で硬化させることにより、ポア径の小さい
水密性の優れた放射性廃棄物固化処分用容器を作製する
ことにある。

本発明は以下の考察及び実験によってなされた例として
ケイ酸ナトリウム溶液とポルトランドセメントを材料と
して内容積〜５０Ｑの立方体容器を作製する場合につい
て説明する。所定の型枠に上記無機材料を撹拌後注入す
る。硬化環境が常温常圧条件の場合、硬化物中のポア径
は平均１μｍ程度となり、１μｍから５０μｍのポア容
積は０．１ｃｄ／ｇ程度なる。これらのポアは無機材料
が硬化する際に未反応水及び余剰水を硬化体中に残存さ
せあるいは硬化体外に蒸発放出することによて生成する
。したがって、硬化体中に存在する自由水を硬化過程に
おいて完全に反応させ結合水として固定化してしまえば
ポアは減少するはずである。自由水を完全に反応させる
ためには、ふつうの条件下では数ケ月から数年かがる水
硬性無機物質の硬化反応を数時間で完結させる必要があ
る。

数種類の硬化反応促進方法９例えば加熱法、真空法等を
試みた決結果、飽和水蒸気条件下で促進する方法が最も
よいことがわかった。本方法によれば、平均ポア径は０
．１μｍ程度、１μｍがら５０μｍのポア容積は０．０
５ｍｇ／ｃｎ？以下となり、水密性が改善化される。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図により説明する。５０
ｗｔ％のケイ酸ナトリム溶液１を５０ｋｇと普通ポルト
ランドセメント２を４０ｋｇを撹拌槽６の中に入れ、撹
拌機５により均質に撹拌する。

撹拌後向容積５０Ｑの型枠８に注型し、密閉式加熱容器
９の中で温度１３５℃（飽和水蒸気圧３ｋｇ／ａｉ）の
飽和水蒸気条件下で約５時間養生し硬化させる。容器内
の温度は温度計１１とヒータ１４の電源１５とを連動す
ることにより一定に保つ。

養生後放射性廃棄物固化処分用容器１２は型枠がらはず
される。

本実施例によれば、比較的容易な方法で強度、水密性の
優れた放射性廃棄物固化処分用容器を製造することがで
きる。第２図に作成した容器の性能を強度とポア径とに
ついて示す、ポア径は水密性と関係深く、平均ポア径０
．１μｍは一般的なコンクリートの約１／１０であり、
水密性は約１０倍向上する。

上記実施例では、普通ポルトランドセメントを用いたが
、他の例えば高炉セメント。アルミナセメント等を用い
ても同時の効果を得ることができる。

上記実施例ではケイ酸ナトリウム溶液と普通ポルトラン
ドセメントの組合せであったが、水と各種セメントの組
合せであっても同様の効果が得られる。

上記実施例では硬化温度１３５℃であったが、１２０℃
から３００℃の間の硬化温度であれば同様の効果が得ら
れる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、水密性、強度に優れた安価な放射性廃
棄物固化処分用容器を比較的容易な方法で製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による廃棄物容器の製法を示す図、第２
図は容器の性能を示す図である。 ■・・・ケイ酸ナトリウム溶液、２・・・普通ポルトラ
ンドセメント、３・４・７・・・バルブ、５・・・撹拌
機、６・・・撹拌槽、８・・・型枠、９・・・加熱容器
、１０・・・圧力計、１１・・・温度計、１２・・・廃
棄物容器。 １３・・・水、１４・・・ヒータ、１５・・・ヒータ電
源。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、放射性廃棄物を固化処分する容器において、容器材
   料が水硬性無機物質でありかつ添加水及び容器製造過程
   で発生する水を前記水硬性無機物質が結合水として取込
   んだ状態で存在することを特徴とする放射性廃棄物の固
   化処分容器。 ２、特許請求の範囲第１項において、前記水硬性無機物
   質がアルカリ土類金属ケイ酸塩化合物であり、セメント
   あるいはケイ酸ナトリウム溶接とこれに対して硬化作用
   を有するアルカリ土類金属化合物との反応生成物である
   ことを特徴とする放射性廃棄物の固化処分容器。 ３、特許請求の範囲第２項において、セメントがポルト
   ランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント、耐
   硫酸塩セメントあるいは高硫酸塩セメントであることを
   特徴とする放射性廃棄物の固化処分容器。 ４、特許請求の範囲第２項において、アルカリ土類金属
   化合物のＣａ／Ｓｉ地が１から３の範囲にあるケイ酸カ
   ルシウムであることを特徴とする放射性廃棄物の固化処
   分容器。 ５、特許請求の範囲第１項において容器中のポアのうち
   、５０μｍと１μｍの間のポアを ０．０５ｃｍ＾３／ｇ以下とすることを特徴とする放射
   性廃棄物の固化処分容器。 ６、水硬性無機物質から放射性廃棄物の固化処分容器を
   製造する方法において、水硬性無機物質を１２０℃から
   ３００℃の範囲の飽和水蒸気条件下で硬化させることを
   特徴とする放射性廃棄物の固化処分容器の製造方法。