JPS6115286Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、空気圧シリンダ等の空気圧アクチユ
エータを自動的に往復動させる空気圧アクチユエ
ータの自動往復装置に関し、例えば空気圧シリン
ダのピストンロツドが突出移動して対象物に衝突
し所定以上の負荷がかかつたとき、該ピストンロ
ツドを自動的を復動させ、その後再び往動して同
様の作用を繰り返すような使用態様をするのに好
適なものである。

「従来の技術」 従来、空気圧シリンダにおいてそのピストンを
自動的に往復動させる装置として、両側のストロ
ーク端にリミツトスイツチまたはリードスイツチ
等の電気スイツチを配設するとともに、その両側
の電気スイツチと電磁切換弁とを接続し、そして
ピストンがストローク端に達したとき電気スイツ
チをオンにして電磁切換弁を切り換えることによ
り、当該空気圧シリンダの両側の入出力ポート相
互における圧力気体の給排関係を切り換えるもの
が知られている。

「考案が解決しようとする問題点」 しかし、この従来のものによると、空気圧設備
の他に電気設備を必要とする。

本考案は、電気設備を必要とせずに単純な空気
圧設備のみをもつて空気圧アクチユエータを自動
的に往復動させることができるようにしようとす
るものである。

「問題点を解決するための手段」 本考案の装置は、第１図を参照して説明する
と、両パイロツトポート８，９及びこれにパイロ
ツト圧をかけることにより圧縮気体の給排を切り
換えられる両アウトポート６，７を有するパイロ
ツト操作切換弁３と、インポート１１_１，１１
_２、アウトポート１２_１，１２_２及び吸込ポート
１３_１，１３_２をそれぞれ有し、インポート１１
_１，１１_２よりアウトポート１２_１，１２_２へと
圧縮気体が流れたときは吸込ポート１３_１，１３
_２が負圧になり、逆にアウトポート１２_１，１２
_２よりインポート１１_１，１１_２へと流れたとき
は吸込ポート１３が正圧になる一対のエゼクタ
１，２とを備え、これら両エゼクタ１，２のアウ
トポート１２_１，１２_２を空気圧アクチユエータ
（例えば空気圧シリンダ１４）の両側の入出力ポ
ート１５，１６に、またインポート１１_１，１１
_２をパイロツト操作切換弁３の両アウトポート
６，７に、さらに吸込ポート１３_１，１３_２をパ
イロツト操作切換弁３の両パイロツトポート８，
９にそれぞれ接続してなるものである。そして、
空気圧アクチユエータの一方の入出力ポート１５
の圧縮気体の給排を、パイロツト操作切換弁３の
一方のアウトポート６、一方のエゼクタ１のイン
ポート１１_１及びアウトポート１２_２を通じて行
うとともに、他方の入出力ポート１６の圧縮気体
の給排を、パイロツト操作切換弁３の他方のアウ
トポート７、他方のエゼクタ２のインポート１１
_２及びアウトポート１２_２を通じて行い、エゼク
タ１，２の吸込ポート１３_１，１３_２に正圧が生
じたときパイロツト操作切換弁３を切り換え作動
できるようにしたものである。

「作用」 このような構成によると、例えば空気圧シリン
ダ１４の場合、そのピストンロツド１７ａに所定
以上の負荷がかかると、いままで圧縮気体を供給
していた側のエゼクタ１または２の吸込ポート１
３_１または１３_２が負圧から正圧に変てり、その
正圧によつてパイロツト操作切換弁３が切り換わ
り、ピストンロツド１７ａの摺動方向が自動的に
反転する。

「実施例」 以下、本考案の実施例について説明する。

第１図に示すように、本自動往復動装置は一対
のエゼクタ１，２と１個のパイロツト操作切換弁
３とで構成される。

パイロツト操作切換弁３は、１個のインポート
４と共通する排気ポート５と２個のアウトポート
６，７と２個のパイロツトポート８，９とを有
し、インポート４を通じて圧力源１０から圧縮気
体を導入する。この弁３は、２個のパイロツトポ
ート８，９へ供給するパイロツト圧の変動によつ
て、２個のアウトポート６，７のうちの一方６が
インポート４と連通し他方が共通排気ポート５と
連通する第１の状態（図示の状態）と、これとは
逆に一方６が共通排気ポート５と連通し他方７が
インポート４と連通する第２の状態と２つの状態
を交互に切り換えることができる。

エゼクタ１，２は従来公知のもので、第２図は
示すようにインポート１１とアウトポート１２と
を通路１８にて連通させるとともに、この通路１
８の中途と吸込ポート１３とを通路１９にて連通
させ、かつ通路１８内にノズル２０を嵌着したも
ので、インポート１１側からノズル２０を介して
アウトポート１２へ圧縮気体が流れたとき（順
流）は吸込ポート１３が負圧になり、逆にアウト
ポート１２側からインポート１１側へ流れたとき
は吸込ポート１３が正圧になる。

一方のエゼクタ１は、そのインポート１１_１を
パイロツト操作切換弁３の一方のアウトポート６
に、吸込ポート１３_１を一方のパイロツトポート
８に、アウトポート１２_１を空気圧シリンダ１４
の一方の入出力ポート１５にそれぞれ接続し、ま
た他方のエゼクタ２は、そのインポート１１_２を
パイロツト操作切換弁３の他方のアウトポート７
に、吸込ポート１３_２を他方のパイロツトポート
９に、アウトポート１２_２を空気圧シリンダ１４
の他方の入出力ポート１６にそれぞれ接続してあ
る。

次ぎに、動作について第３図のタイミングチヤ
ートを参照して説明する。

今、第１図に示すようにパイロツト操作切換弁
３が第１の状態、また空気圧シリンダ１４のピス
トン１７が中間位置にあり、圧力源１０より圧縮
気体が末だ供給されていないものとする。この状
態で圧力源１０から圧縮気体が供給されると、そ
の圧縮気体は、パイロツト操作切換弁３のインポ
ート４、アウトポート６、一方のエゼクタ１のイ
ンポート１１_１、アウトポート１２_１及び空気圧
シリンダ１４の入出力ポート１５を通じて該空気
圧シリンダ１４のヘツド側室１４_１に入り、ピス
トン１７を同図右方（ロツド引側）へ移動させる
と同時に、キヤツプ側室１４_２内の気体が、他方
のエゼクタ２のアウトポート１２_１、インポート
１１_２、パイロツト操作切換弁３のアウトポート
７を通じて共通排気ポート５から排気される。こ
のとき、一方のエゼクタ１においてはそのインポ
ート１１_１とアウトポート１２_１間に短時間に大
量の圧縮気体が流れるため、その吸込ポート１３
_１に第３図に示すように負圧が生じるが、他方の
エゼクタ２の吸込ポート１３_２には正圧・負圧い
ずれもほとんど生じないで、ほぼ大気圧になつて
いる。

空気圧シリンダ１４のヘツド側室１４_１の圧力
が上昇すると、一方のエゼクタ１の吸込ポート１
３_１は負圧より正圧に転じ、ピストン１７がキヤ
ツプ側のストローク端（右端）に達すると、吸込
ポート１３_１の正圧が上昇してアウトポート１２
_１とほぼ同じ圧力（供給圧）になり、この圧力が
パイロツト操作切換弁３のパイロツトポート８に
パイロツト圧として入るため、該パイロツト操作
切換弁３が第１図において右側に自動的に切じ換
わる。

すると今度は、圧力源１０からの供給圧が、パ
イロツト操作切換弁３のアウトポート７、他方の
エゼクタ２のインポート１１_２、アウトポート１
２_２、空気圧シリンダ１４の入出力ポート１６を
通じて空気圧シリンダ１４へのキヤツプ側室１４
_２に入り、該キヤツプ側室１４_２とヘツド側室１
４_１との差圧によつてピストン１７が左方（ロツ
ド押側）へ移動される。このとき、他方のエゼク
タ２の吸込ポート１３_２は負圧になり、また一方
のエゼクタ１においては、ヘツド側室１４_１から
の排気圧がアウトポート１２_１からインポート１
３_１には少し圧力が低くなるものの依然として正
圧が生じるため、パイロツト操作切換弁３は右側
に切り換わつた状態を保持される。

ピストン１７がヘツド側のストローク端（左
側）に達し、またはピストンロツド１７ａがその
突出移動（左方移動）を機械的に規制されると、
キヤツプ側室１４_２内の圧力が急激に上昇するこ
とにより、他方のエゼクタ２が負圧より正圧に転
じ、その圧力がパイロツト操作切換弁３のパイロ
ツトポート９にパイロツト圧として入るため、該
パイロツト操作切換弁３が自動的に左側に切り換
わり、ピストン１７が自動的に右方（ロツド側）
へ復動される。

従つて、パイロツト操作切換弁３に圧縮気体を
単に供給し続けるだけ、ピストン１７を両側のス
トローク端間において自動的に往復動させること
ができ、あるいはまたピストンロツド１７ａの突
出動を規制する場合には、その規制位置とキヤツ
プ側のストローク端（右端）との間において自動
的に往復動させることができる。

「考案の効果」 以上述べた通り本考案によれば、パイロツト操
作切換弁に圧縮気体を単に供給し続けるだけで、
例えば空気圧シリンダのピストンを両側のストロ
ーク端間において自動的に往復動させることがで
き、あるいはまたピストンロツドの突出動を規制
する場合には、その規制位置とキヤツプ側のスト
ローク端との間において自動的に往復動させるこ
とができるため、空気圧シリンダ等の空気圧アク
チユエータを、電気設備を必要とせずに空気圧設
備だけでしかもピストンを反転させるための専用
の空気圧フイードバツク系も必要せずに、単純な
空気圧設備のみで自動的に往復動させることがで
き、電源のない場所で使用される往復動装置、例
えば繰り返し塗装する塗装機や粉体等を突き固め
る装置等に応用するのに好適である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は空気
圧回路図、第２図はエゼクタの断面図、第３図は
タイミングチヤートである。 １，２……エゼクタ、３……パイロツト操作切
換弁、４……インポート、５……共通排気ポー
ト、６，７……アウトポート、８，９……パイロ
ツトポート、１０……圧力源、１１_１，１１_２…
…インポート、１２_１，１２_２……アウトポー
ト、１３_１，１３_２……吸込ポート、１４……空
気圧シリンダ、１４_１……ヘツド側室，１４_２…
…キヤツプ側室、１５，１６……入出力ポート、
１７……ピストン、１７ａ……ピストンロツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両パイロツトポート８，９及びこれにパイロツ
   ト圧をかけることにより圧縮気体の給排を切り換
   えられる両アウトポート６，７を有するパイロツ
   ト操作切換弁３と、インポート１１_１，１１_２、
   アウトポート１２_１，１２_２及び吸込ポート１３
   _１，１３_２をそれぞれ有し、インポート１１_１，
   １１_２よりアウトポート１２_１，１２_２へと圧縮
   気体が流れたときは吸込ポート１３_１，１３_２が
   負圧になり、逆にアウトポート１２_１，１２_２よ
   りインポート１１_１，１１_２へと流れたときは吸
   込ポート１３_１，１３_２が正圧になる一対のエゼ
   クタ１，２とを備え、これら両エゼクタ１，２の
   アウトポート１２_１，１２_２を空気圧アクチユエ
   ータの両側の入出力ポート１５，１６に、またイ
   ンポート１１_１，１１_２をパイロツト操作切換弁
   ３の両アウトポート６，７に、さらに吸込ポート
   １３_１，１３_２をパイロツト操作切換弁３の両パ
   イロツト８，９にそれぞれ接続してなり、空気圧
   アクチユエータの一方の入出力ポート１５の圧縮
   気体の給排を、パイロツト操作切換弁３の一方の
   アウトポート６、一方のエゼクタ１のインポート
   １１_１及びアウトポート１２_１を通じて行うとと
   もに、他方の入出力ポート１６の圧縮気体の給排
   を、パイロツト操作切換弁３の他方のアウトポー
   ト７、他方のエゼクタ２のインポート１１_２及び
   アウトポート１２_２を通じて行い、エゼクタ１，
   ２の吸込ポート１３_１，１３_２に正圧が生じたと
   きパイロツト操作切換弁３を切換え作動できるよ
   うにしたことを特徴とする空気圧アクチユエータ
   の自動往復装置。