JPS6114874Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、トイレツトペーパーやペーパータオ
ル等のロールペーパーを収容するペーパーホルダ
ーに関し、使用勝手に優れる新規かつ有用なロー
ルペーパーホルダーの提供を目的とする。

例えば、トイレツトに備えられるペーパーホル
ダーにおいては、ペーパーのカツト端がカツター
板の下側に位置するので、使用時にカツター板を
開けながらペーパーを引出したり、ペーパーをカ
ツトする際にカツター板を押えたりする両手操作
が必要あり、あるいは、ペーパーの引出しに際し
てロールペーパーが不用意に回転してペーパーが
過剰に引出されたりし、使い勝手が非常に悪いも
のであつた。

また、台所の壁面などに備えられるカツト用の
ミシン目が設けられたペーパータオルにおいて
も、ミシン目が設けられているものの、カツトに
際してはやはり両手操作が必要あることに変りが
ない。

本考案は、かかる実情に鑑みて成されたもので
あつて、一対の板状体を、小間隔をもつて対面す
るペーパー引出し案内通路を形成する第１状態と
相対離間する通路開放の第２状態とに切換え固定
自在に設けると共に、該一対の板状体の通路出口
側部分にカツターを設けて、ペーパー収容部のロ
ールペーパーを前記案内通路から両カツター間を
介して引出すべく構成する一方、前記ペーパー引
出し案内通路に該通路を通して引出されるペーパ
ーに対して引出し抵抗を与える抵抗付与部を設け
ると共に、前記案内通路の途中でかつ前記カツタ
ーと抵抗付与部との間に、前記内のペーパーを出
口側に引出し操作するための開口部を設けてある
ことを特徴とする。

以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明す
ると、１はロールペーパーホルダーにおけるボツ
クル状のホルダー本体を示し、合成樹脂材料から
製作され、且つその底板２の下面に適宜数の吸盤
３が取付けられると共に、該底板２の下面周縁部
に補強を兼ねて環状脚板４が設けられ、該固着部
において底板２および脚板４を貫通するピス挿通
穴５が適宜数穿設されている。前記底板２の上面
には、一対の対向側壁板６，７と、これらを一体
接続する前壁板状体８とがペーパー収容部９を平
面視コ字状に囲んで立設され、このペーパー収容
部９の側部開放部に、下端が枢支ピン１０を介し
底板２に取付けられたカバー体１１が設けられ、
且つこのカバー体１１が、第２図において実線に
示す閉止姿勢と鎖線に示す開放姿勢とにわたり開
閉可能とされている。このカバー体１１は、前記
前壁板状体８に対向する後壁部１２と、これに連
設された天壁部１３とを含む略Ｌ字形状を呈する
と共に、天壁部１３の遊端部にはこれと直角方向
の板状体１４が設けられ、上記閉止姿勢において
ペーパー収容部９の開放上面と開放後面とを覆つ
て該ペーパー収容部９をほぼ密閉するようになつ
ている。そして、このほぼ密閉の状態において、
前記板状体１４を前壁板状体８の上半部に対して
小間隔をもつて平行に対面させるようにしてあつ
て、両板状体８，１４間に、前記ペーパー収容部
９からホツクス本体１の外部に連なる垂直方向の
ペーパー引出し案内通路１５が形成されている。

而して、前記両板状体８，１４をペーパー引出
し案内通路形成の第１状態Ｘから通路開放の第２
状態Ｙ、つまり、前記カバー体１１をピン１０ま
わりで開放させて、ボツクス本体１側の板状体８
に対してカバー体１１側の板状体１４を相対離間
させる第２状態Ｙに切換えることにより、ペーパ
ー収容部９にロールペーパーＡを収容でき、そし
て該ロールペーパーＡの一端を前壁板状体８に沿
わせる状態で導出させて後に前記第１状態Ｘを現
出させることにより、実質的に狭い通路１５を通
してペーパーを外部に導出させることができる。

前記ペーパー収容部９内において、底板２と板
状体８とにわたつて収納位置規制用のロール受板
１６が斜設され、且つ該ロール受板１６に対応す
る他のロール受板１７がカバー体１１取付け側位
置において底板２から斜め上方延設され、従つて
ペーパー収容部９にロールペーパーＡを収納する
時、該ロールペーパーＡが両ロール受板１６，１
７間に位置して回転のみ自由とされ、カバー体１
１の開閉操作時などにおいて不測にロールペーパ
ーＡがペーパー収容部９から転がり出ないように
規制される。

前記板状体８，１４の各上端縁が天壁部１３よ
りも外方に突出され、且つ此等の突出端に歯列を
刻設して、前記第１状態Ｘにおいて通路出口を挾
んで平行に相対向する一対のカツター１８，１９
が形成される。また、板状体１４の下端縁に略円
柱状の膨条部２０が形成され、かつ、この膨条部
２０を含んで板状体１４の下部側に上方に向う２
本のスリツト２２，２２が設けられ、このスリツ
ト２２，２２間の揺動片２３が備える膨条部２０
を前記板状体８に弾接させることによつて、前記
通路１５を通して引出されるペーパーに対して引
出し抵抗を付与する抵抗付与部２１を構成されて
いる。更に、前記カツター１８，１９を抵抗付与
部２１の間でかつ案内通路１５途中の前記揺動片
２３に対応する開口部２４が前記板状体８に開設
され、該開口部２４を通して通路１５内に位置す
るペーパーを通路出口側に送出すことができるよ
うにしてある。

２５は前記第１状態Ｘにおいてカバー本体１１
をボツクス本体１に係合固定するための解除操作
自在な固定具で、カバー体１１の天壁部側端に設
けた係合突子２６と、ボツクス本体１における側
壁板６，７に形成した突子受具２７とよりなり、
前記第１状態Ｘにおいてこの両者２６，２７が係
合される。また、２８はカバー体１１に設けた補
強リブである。

ロールペーパーホルダーは以上の如く構成され
ており、使用に際しては、ボツクス本体１を吸盤
３を用いてテーブル等の卓上に載置固定し、カバ
ー体１１を第２図仮想線の如く開放して第２状態
Ｙを現出し、ペーパー収容部９にロールペーパー
Ａを収納したのち、ペーパーの一端を前壁板状体
８の上端カツター１８を超えて導出した状態から
再びカバー体１１を閉止し、且つ係止手段２５に
よつて固定して第１状態Ｘに切換える。かくなせ
ば、ペーパーＡの先端はペーパー引出し案内通路
１５を通してボツクス本体１外に導出されること
になる。従つて、カツター１８，１９間より突出
するペーパーＡの先端をもつて該ペーパーＡを引
出し、且つこのペーパーＡをその引出し方向に対
し直角になる如く、つまり左方向もしくは右方向
に引張り、その引張り方向側のカツターを用いて
カツトすれば、所望する長さのペーパーを得るこ
とができる。この場合、ペーパー収容部９から引
出されるペーパーＡは、抵抗付与部２１において
膨条部２０により前壁板状体８に押付けられて、
ペーパーＡの引出しに抵抗が与えられているの
で、該ペーパーＡのカツトが適確に行なえ、且つ
ペーパーＡが過剰に引出されるようなことを抑止
できる。

また、ペーパーＡのカツトは、両カツター１
８，１９間から引出されるペーパーＡをその引出
し方向に対し直角になる如く引張つて行なうの
で、その引張り方向、即ちカツト方向は左方向又
は右方向に自由に選択することができ、しかもペ
ーパーＡのカツトを片手操作で簡単容易に行なう
ことができる。

更に、ロールペーパーＡの形状が歪である場
合、ペーパーＡをカツトした時にロールペーパー
が引出し方向とは逆方向に回転して、ペーパー端
がペーパー引出し案内通路１５内に戻つてしまう
ことがあるが、かかる場合は操作用開口部２４に
指を差入れてペーパーＡを押しもつてこれを上方
向に送出すような操作すれば、ペーパー端をペー
パー引出し案内通路１５から再び外方に臨ましめ
られ、次の使用が簡単に行なえるに至る。

尚、以上の実施例ではロールペーパーホルダー
を卓上において使用するようにしたが、底板２の
ビス挿通穴５を利用することによつて、例えばト
イレツトペーパー用としてトイレの壁面にビス止
めして使用することもできる。

また、ロールペーパーＡはトイレツトペーパ
ー、ペーパータオル、ロールメモ用紙等を含むも
のであつて、特に限定されるものではない。

前記実施例ではホルダー本体１の後壁部１２お
よび天壁部１３を一体のカバー体１１に形成して
いるが、前壁板状体８をカバー体として用いるよ
うにしても良く、更にホルダー本体１やカバー体
１１を着色して内部が視認できないようにすれ
ば、体裁が良い。

以上説明したように本考案によれば、一対の板
状体を通路開放の第２状態に切換えることによつ
て、収容部へのロールペーパーの収容を簡単に行
なえ、そして、収容したロールペーパーの一端を
一方の板状体に沿わせる状態で外部に導出させて
第１状態を現出させることにより、実質的に小間
隔の通路を通してペーパーを外部に導出でき、即
ち狭い通路にペーパーを通す操作を簡単容易に行
なうことができるのである。

次いで、ペーパー収容部に収容したロールペー
パーをペーパー引出し案内通路を介して引出す
時、該通路に設けた抵抗付与部によつてペーパー
の引出しに抵抗を与えるので、ペーパーの引出し
時およびカツターによるペーパーのカツト時に、
ロールペーパーがペーパー収容部内で不用意に回
転して過剰に引出されるようなことがなく、且つ
上記カツターによるペーパーのカツト操作が、ロ
ールペーパーホルダーを食卓等の卓上に定置した
状態で片手で無雑作に行なえるから、使用勝手が
よく、実用的である。しかも、カツトされたペー
パーのカツト端が両カツター間に残つたり、ロー
ルペーパーの収容部内での逆回転等によりペーパ
ー引出し案内通路内に引込まれたりした場合、操
作用開口部から指を差入れて、ペーパー引出し案
内通路内のペーパーを出口側に送出して、ペーパ
ー端を両カツター間より外部に突出して臨ましめ
られるから、次回使用時におけるペーパーの摘み
出しが極めて容易に行なえる。

また、ペーパー引出し案内通路の通路出口に該
通路出口を挾んで２枚のカツターを対向状に設け
て、両カツターのいずれによつてもカツトできる
ようにしたから、ペーパーのカツト方向が自由に
選択でき、逆つてロールペーパーホルダーの設置
場所や使用に制約をうけることがなく、使い勝手
が一層良好となる。

このように本考案による時は、使用時における
ペーパーの引出し、送出し、ペーパーのカツト等
の全ての操作が片手でワンタツチで行なえるか
ら、実用上極めて有用であり、しかもロールペー
パーの一端を通路から外部に取出すセツト操作を
極めて簡単に行なうことができるようになつた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案にかかるロールペーパーホルダー
の一実施例を示し、第１図はカバー体を開放した
第２状態における斜視図、第２図はカバー体を閉
止した第１状態の縦断側面図、第３図は第２図の
−線矢視切断図である。 ９……ペーパー収容部、１５……ペーパー引出
し案内通路、１８，１９……カツター、２１……
抵抗付与部、２４……操作用開口部、Ａ……ロー
ルペーパー、Ｘ……第１状態、Ｙ……第２状態。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対の板状体を、小間隔をもつて対面するペー
   パー引出し案内通路を形成する第１状態と相対離
   間する通路開放の第２状態とに切換え固定自在に
   設けると共に、該一対の板状体の通路出口側部分
   にカツターを設けて、ペーパー収容部のロールペ
   ーパーを前記案内通路から両カツター間を介して
   引出すべく構成する一方、前記ペーパー引出し案
   内通路に該通路を通して引出されるペーパーに対
   して引出し抵抗を与える抵抗付与部を設けると共
   に、前記案内通路の途中でかつ前記カツターと抵
   抗付与部との間に、前記通路内のペーパーを出口
   側に引出し操作するための開口部を設けてあるこ
   とを特徴とするロールペーパーホルダー。