JPS6114864B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は米粒加湿装置の改良に関する。本発明
は加湿装置の穀槽において、任意の穀量によつて
形成される米粒層の上部空間を無駄に吹抜けんと
する湿風を完全に阻止するため、槽内穀量の多少
に応じてその位相の湿風給風路を適宜に開放また
は閉塞する切換調節を自動的に実施できるように
し、もつて吹抜風による加湿作用の停滞現象を防
止すると共に、適正風量の湿風が前記米粒層を整
流して効率的な加湿作用を確実に、且迅速に実施
する高性能な装置を開発して提供せんとするもの
である。

本発明を実施例図について説明すると、穀槽１
の上部に設けた無加湿調質装置２の下部におい
て、山形鋼状の脈条傘３，４………を多数平行状
に穀槽１の両側壁５，６に横架しその一側壁５に
は多数の通孔７を設けその外部に通孔７の臨んだ
給風室８を設け穀量の少ないときに給風室８を閉
じて給風室８に連絡する加湿装置からの通風を停
止することもある。他側壁６に設けた通孔９には
排風路をなす脈条傘４を臨ませ、通孔７には給風
路をなす脈条傘３を連結して加湿室１０となす。
穀槽１の加湿室１０の下部には無加湿調質装置１
１を設け、その下部にある排出口１２，１２，１
２には回転翼車の排出弁１３，１４，１５を脈条
傘３，４に平行して横架し、排出口１２，１２，
１２から流下した米粒はスクリユーコンベヤ１６
を経て揚穀機１７により穀槽１の給穀部１８に揚
穀されて排出し供給される。穀槽１の上部無加湿
調質装置２には米粒を均一に流下させるために飛
散機１９が回動自在に軸装される。給風室８の外
壁に風路２０を接続して超音波加湿器２１と送風
機２２に連結される。そして、前記給風室８の側
壁５に設けた各通孔７………には、その通孔７の
外壁面上部位置に、開閉弁２３を軸着した支軸２
４を横架して止金具２５，２５によつて回動自在
に軸着して固定すると共に、その軸２４延長部に
前記弁２３と直交する方向に配して回動片２６を
軸着し、回動片２６が側壁内部の加湿室１０に突
出して前記開閉弁２３と天秤状に作動するように
形成してある。

上述の構成にしたから、揚穀機１７によつて穀
槽給穀部１８に揚穀された原料米粒は飛散機１９
の回転によつて槽内全面に分散して均量的に流下
して集積する。そして給風室８の各通孔７………
は、その開閉弁２３が自重により垂下してそれぞ
れ通孔７を閉塞しているが、米粒が集積して回動
片２６を下方に押圧すると天秤状に設けた開閉弁
２３が回動して押上げられ、その通孔７は開口し
て給風室８側と加湿室１０側が連通する。そして
槽内に任意の米粒層を形成して該装置を起動する
と、超音波加湿器２１で発生し送風機２２によつ
て給風室８に送られた湿風は回動片２６の回動に
よつて開口した各通孔７………にそれぞれ流入し
て、給風路の脈条傘３から加湿室１０に形成され
た米粒層を通過し上側に設けた排風路の脈条傘４
にそれぞれ流入してその通孔９………から排風室
を介して機外に排除され、その間穀粒層の米粒は
それぞれ加湿される。また、加湿された米粒は排
出弁１３，１４，１５の回転によつて下部の集穀
槽に排出され、その米粒はスクリユーコンベヤ１
６、揚穀機１７によつて穀槽１に返還される。こ
の米粒循環行程を数回次繰返して所定水分率に加
湿された米粒は順次に機外に搬出されて次行程に
委ねられることになる。

このように本発明の米粒加湿装置は、給風室の
通孔の側壁に前記通孔の開閉弁を軸架する支軸に
固着して該開閉弁と一体的に回動する回動弁を前
記開閉弁のある通孔の近くの加湿室に天秤状に枝
出する構成であるから、加湿装置の槽内におい
て、米粒層を形成した位置の脈条傘の給風路通孔
はその穀圧によつて自動的に開閉弁が開口し、ま
た、米粒層を形成しない位置の脈条傘の給風路通
孔は開閉弁の自重によつて閉塞状態となるので、
任意の穀量によつて形成される米粒層において、
その上部空間を無駄に吹抜けんとする湿風を自動
的に且完全に防止すると共に、前記吹抜風によつ
て誘起される加湿作用の停滞現象を生ずることな
く、また穀量に応じた風路の切換調節を容易にす
ると共に、適正風量の湿風が米粒層を整流して効
率のよい加湿作用を確実に、且迅速に実施し、常
に良質の加湿米粒を円滑に量産できる効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例図であり、第１図は本装
置を一部切開した側断面図、第２図は本装置の立
断面図、第３図はその要部を拡大した斜視図であ
る。 １……穀槽、２……無加湿調質装置、３……脈
条傘、４……脈条傘、５……側壁、６……側壁、
７……通孔、８……給風室、９……通孔、１０…
…加湿室、１１……無加湿調質装置、１２……排
出口、１３……排出弁、１４……排出弁、１５…
…排出弁、１６……スクリユーコンベヤ、１７…
…揚穀機、１８……給穀部、１９……飛散機、２
０……風路、２１……超音波加湿器、２２……送
風機、２３……開閉弁、２４……支軸、２５……
止金具、２６……回動片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 穀槽の両側壁に横断面が山形をなす脈条傘を
   多数並列状に横または緩傾斜して装架し、該脈条
   傘のいずれか一端を前記側壁に設けた通孔に連結
   し他端を閉塞して前記脈条傘壁を湿風の給風路と
   排風路の２種となし任意適切に混合配設し、前記
   側壁の外部には湿風の給風室を形成し前記通孔に
   連通させて加湿室となし、前記給風室の通孔の側
   壁に前記通孔の開閉弁を軸架する支軸に関着して
   該開閉弁と一体的に回動する回動弁を前記開閉弁
   のある通孔の近くの前記加湿室に天秤状に枝出し
   たことを特徴とする米粒加湿装置。