JPS6114445Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数個の並列した小型印字リングを
有し、名刺に日付等を印字する名刺用印字装置に
関するものである。

名刺を差出す際に日付の入つた名刺とすること
は、特に取引関係に於いて強く要望されるところ
であるが、現在まではこの目的に適合した日付ス
タンプは見当らない。通常のゴム印等から成る日
付スタンプの字は大きく、かつ又、名刺を汚損す
る問題点が存在する。

本考案の目的は、上述の問題点を解消し、名刺
の品位を保持し得る名刺用印字装置を提供するこ
とにあり、その内容は、複数個の印字リングを有
し名刺に日付等を印字する印字装置に汚いて、複
数枚の名刺を収容する凹部を有する受け部材と、
連結部によつて受け部材に回動可能に結合した作
動部材と、作動部材に支持され、複数個の並列し
た鋼等から成る小型の印字リングと、各印字リン
グを調整位置に保持する手段とを具備し、前記凹
部の一端の斜面部によつて１枚の名刺を印字所定
位置に誘導し、作動部材の押圧によつてインキを
使用しない日付等の凹印を形成することを特徴と
するものである。

本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。

第１図及び第２図は本考案に係る名刺用印字装
置を示すものであり、例えば合成樹脂製の受け部
材１の上面に凹部２が設けられ、凹部２内には数
枚の名刺が収容可能となつている。凹部２の長手
方向両端部は斜面部３，４に形成され、印字のた
めの名刺の送り及び名刺の取出しが容易とされて
おり、斜面部４の更に左端には印字を実施するた
めの平担状の台部５と、印字時の名刺の位置決め
をするストツパ６が設けられている。受け部材１
の左端は一体のヒンジ７から成る連結部によつて
作動部材８に結合され、作動部材８はヒンジ７の
ばね作用によつて、非作動位置に保持されると共
に回動可能に支持されている。作動部材８はレバ
ー形式とされ、受け部材１上の一部を覆うように
なつている。作動部材８に支持された軸９には、
第３図に示すように例えば直径10mmの鋼製の印字
リング１０が回転自在に軸支されている。本考案
に係る印字装置の主な用途は日付押印であるか
ら、同形の印字リング１０が６個並列に設置され
ており、第４図に示すように印字リング１０に
は、０〜９の数字の裏字を有する印字部１１と、
印字部１１よりも小直径の見出し文字部１２とが
一体に形成されている。印字部１１には刻字１３
が突出されて形成され、見出し文字部１２には刻
字１３の直径方向反対側に正字とした見出し文字
１４が凹刻されている。印字を実施しない通常の
状態に於いては、印字部１１と受け部材１の台部
６との間には名刺が挿通するに足る0.5mm程度の
クリアランスが設けられている。実施例では、印
字部１１上の刻字１３は０〜９の数字であるが、
必要に応じて、点、ブランク等を設け、例えば全
周を10等分以上とすることもできる。又、年を示
す印字リング１０を１個とし、例えば55，80によ
つて始まる一連の２桁の数字としてもよい。見出
し文字部１２には、Ｖ型溝１５が見出し文字１４
に形成され、このＶ字溝１５に作動部材８に固定
された板ばね１６の爪部１７が係合され、印字リ
ング１０ごとに何れかの刻字１３が正しく下方に
向いた位置に印字リング１０を停止できるように
なつている。尚、この印字装置は携帯用の名刺ケ
ースも兼ねており、例えば皮ケース内に収納し、
ポケツト等に入れて携行することができる。

使用に際しては、自分の名刺又は他人から受け
た名刺を受け部材１の凹部２に入れ、所要の印字
リング１０をばね１６の爪部１７の係止力に抗し
て回転させ、所要の日付が見出し文字部１２の見
出し文字１４に表われるようにすると、板ばね１
６の爪部１７は印字リング１０のＶ型溝１５に入
つて印字リング１０を係止する。受け部材１の凹
部２内の最上部の１枚の名刺を指で送ると、斜面
部４は最上部の１枚のみを台部５に送つてストツ
パ６に当接させる。次に作動部材８を上から押せ
ば、名刺面に鮮明な日付が凹所として現われるこ
とに成る。作動部材８を離せば、作動部材８はヒ
ンジ７によつて非作動位置に戻り、名刺を指で反
対方向に送ると名刺は斜面部３を通つて外方に取
出される。名刺は比較的厚紙で造られているの
で、インキを使用しなくとも刻字１３の押圧によ
つて凹所となり十分に日付を確認し得る。

実施例に於いては、日付の印字について説明し
たが、日付に限らず名刺の番号やその他の記号を
印字することにしてもよい。

以上説明したように、本考案に係る名刺用印字
装置は、構造的に極めて簡単であり、名刺、又は
名刺程度の大きさの厚紙に任意の日付等を容易に
かつ確実に印字することができる。尚、インキや
カーボン紙を使用しないため、携行しても衣服等
を汚損することはなく、更に名刺の品位を低下さ
せることもなく、名刺を受けた人に奇異の感じを
与えることも少ない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る名刺用印字装置の一実施例
を示すものであり、第１図は平面図、第２図は第
１図の−線に沿つた断面図、第３図は第１図
の−線に沿つた断面図、第４図は印字リング
の拡大斜視図である。 符号１は受け部材、２は凹部、５は台部、７は
ヒンジ、８は作動部材、１０は印字リング、１１
は印字部、１２は見出し文字部、１３は刻字、１
５はＶ型溝、１６は板ばね、１７は爪部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数個の印字リングを有し名刺に日付等を印字
   する印字装置に於いて、複数枚の名刺を収容する
   凹部を有する受け部材と、連結部によつて受け部
   材に回動可能に結合した作動部材と、作動部材に
   支持され、複数個の並列した鋼等から成る小型の
   印字リングと、各印字リングを調整位置に保持す
   る手段とを具備し、前記凹部の一端の斜面部によ
   つて１枚の名刺を印字所定位置に誘導し、作動部
   材の押圧によつてインキを使用しない日付等の凹
   印を形成することを特徴とする名刺用印字装置。