JPS61143523A - 地熱タ−ビン用ロ−タの製造方法 - Google Patents
地熱タ−ビン用ロ−タの製造方法Info
- Publication number
- JPS61143523A JPS61143523A JP26440384A JP26440384A JPS61143523A JP S61143523 A JPS61143523 A JP S61143523A JP 26440384 A JP26440384 A JP 26440384A JP 26440384 A JP26440384 A JP 26440384A JP S61143523 A JPS61143523 A JP S61143523A
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- JP
- Japan
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- rotor
- steel
- toughness
- ingot
- turbine
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野]
本発明は地熱井から得られる蒸気および(またFi)熱
水を作動媒体とする地熱タービン用ロータの製造方法に
関する。
水を作動媒体とする地熱タービン用ロータの製造方法に
関する。
[発明の技術的背景とその問題点]
地熱タービンを駆動するのに利用される媒体である地熱
蒸気や熱水にげ、火山性の腐食性ガス(H,8等)やC
r、 5o4−その他の各種イオンが多量に含有されて
おり、またそのpHが低い友め。
蒸気や熱水にげ、火山性の腐食性ガス(H,8等)やC
r、 5o4−その他の各種イオンが多量に含有されて
おり、またそのpHが低い友め。
これらの環境下で使用されるタービンwbx機器には耐
腐食性に優れた材料が用いられている0このうち、高速
回転体であって最も高い信頼性を必要とされるロータに
は、従来からNiを含まないCr −Me−V系鋼が使
用されている。このCr −M。
腐食性に優れた材料が用いられている0このうち、高速
回転体であって最も高い信頼性を必要とされるロータに
は、従来からNiを含まないCr −Me−V系鋼が使
用されている。このCr −M。
−V系鋼は一般に高温強度が優れているため、高温用タ
ービン材料として使用されることが多いが、他方耐食性
にも優れているので、地熱タービンの如く蒸気温度が高
々200℃程度のものにおいても多く使用されている。
ービン材料として使用されることが多いが、他方耐食性
にも優れているので、地熱タービンの如く蒸気温度が高
々200℃程度のものにおいても多く使用されている。
ところが上記Cr −Mo−V系鋼は高温強度、とりわ
けクリープラブチャ強度が優れている反面、低温での靭
性に乏しく、延性脆性破面遷移温度(50%FATT)
は通常80〜120℃の高い値を示す。したがって蒸気
温度が低い地熱タービンのロータとしてCr −Mo−
V系鋼を使用すると、十分な靭性が得られず信頼性に欠
けるという問題が生ずる。
けクリープラブチャ強度が優れている反面、低温での靭
性に乏しく、延性脆性破面遷移温度(50%FATT)
は通常80〜120℃の高い値を示す。したがって蒸気
温度が低い地熱タービンのロータとしてCr −Mo−
V系鋼を使用すると、十分な靭性が得られず信頼性に欠
けるという問題が生ずる。
そこでこの一種の靭性向上をはかるべく、従来より熱処
理時の焼入れ温度を下げるなどの試みが行われているが
、それによっても59 % PATTはせいぜい50〜
60℃程度にしかならない。地熱タービンの出口蒸気温
度は沁℃前後であるから、上記FATTtj未だ十分な
水準に達していない。
理時の焼入れ温度を下げるなどの試みが行われているが
、それによっても59 % PATTはせいぜい50〜
60℃程度にしかならない。地熱タービンの出口蒸気温
度は沁℃前後であるから、上記FATTtj未だ十分な
水準に達していない。
また、 Cr −Mo−V系鋼が靭性に劣るのは、この
鋼種の本来的な性質であると同時に、造塊時に生じる成
分偏析がその傾向を助長していることも知られている。
鋼種の本来的な性質であると同時に、造塊時に生じる成
分偏析がその傾向を助長していることも知られている。
特にP、8.Asなど不純物の偏析は鋼を脆化させるば
かりでなく、腐食環境下では鋼の局部的な溶解をもたら
す原因となり、応力腐食割れ(8CC)感受性を高める
ため、この点からも偏析の防止が望まれている0 [発明の目的] 本発明は上記の点に鑑みなされたもので、耐食性を維持
しつつ、靭性と耐応力腐食割れ性に優れた地熱タービン
用ロータの製造方法を提供することを目的とする。
かりでなく、腐食環境下では鋼の局部的な溶解をもたら
す原因となり、応力腐食割れ(8CC)感受性を高める
ため、この点からも偏析の防止が望まれている0 [発明の目的] 本発明は上記の点に鑑みなされたもので、耐食性を維持
しつつ、靭性と耐応力腐食割れ性に優れた地熱タービン
用ロータの製造方法を提供することを目的とする。
[発明の概要コ
本発明は、Cr −Mo−V系鋼材をエレクトロスラグ
再溶解して造塊する工程と、得られた鋼塊を鍛造成形し
てタービンロータ形状索体とする工程と。
再溶解して造塊する工程と、得られた鋼塊を鍛造成形し
てタービンロータ形状索体とする工程と。
該タービンロータ形状素体を920〜1050℃の範囲
の温度に加熱して焼入れし、ついで600〜750℃の
範囲の温度で焼戻しする工程とからなる地熱タービン用
ロータの製造方法である。
の温度に加熱して焼入れし、ついで600〜750℃の
範囲の温度で焼戻しする工程とからなる地熱タービン用
ロータの製造方法である。
ここで上記Cr −Mo−V系鋼材は、重量バーセント
で、C0.15〜0,35% 、 81 0.5%以下
、 Mn 1.0%以下、 Or 0.5 = 2.0
%以下、 Mo o、a −1,5%、Vo、1〜0
.35 % 、これに必要に応じB 0.001〜0.
010チ、或は全体で0.01〜0.30%のNbおよ
び(または) Taに0.01−0.10%のN、残部
Feおよび付随的不純物よりなるものが適している。
で、C0.15〜0,35% 、 81 0.5%以下
、 Mn 1.0%以下、 Or 0.5 = 2.0
%以下、 Mo o、a −1,5%、Vo、1〜0
.35 % 、これに必要に応じB 0.001〜0.
010チ、或は全体で0.01〜0.30%のNbおよ
び(または) Taに0.01−0.10%のN、残部
Feおよび付随的不純物よりなるものが適している。
本発明は上記低合金耐熱鋼であるCr −Mo−V系鋼
にエレクトロスラグ再溶解(以下5m5R&と称す。)
法を施工し、ロータ形状化しt後特定の熱処理を施すこ
とにより、Or −Mo−V系鋼本来の優れた耐食性を
損うことなく、靭性と耐応力腐食割れ性の向上を実現し
友ものである。
にエレクトロスラグ再溶解(以下5m5R&と称す。)
法を施工し、ロータ形状化しt後特定の熱処理を施すこ
とにより、Or −Mo−V系鋼本来の優れた耐食性を
損うことなく、靭性と耐応力腐食割れ性の向上を実現し
友ものである。
本発明の各工程につき、さらに詳述する。 。
対象とするCr −Mo−V系鋼材は、通常の手法に従
って所望の組成成分に調製され、FJAR溶解に適した
電極形状に鋳造される。しかして、これを電極としてB
8R溶解を行なって造塊すれば、得られる鋼塊に#′i
、通常・の凝固時に見られるP、 8. Asなどの偏
析が生じることもなく、シ友がって靭性と耐応力腐食割
れ性が改善される。このようにBSR法は組織を均質化
する上で重要な工程であり%またかかる工程を経てはじ
めて以下の熱処理が高い効果を示すのである0 上記B11法によって得た鋼塊を通常の手法で鍛造成形
してタービンロータ形状索体とし、これに次の熱処理を
施す。まず920〜1050℃の範囲の温度に加熱して
焼入れする。この焼入れ温度が920℃よりも低いと鋼
中の炭窒化物を十分固溶させて均質な組織を得ることが
難しく、逆に1050℃より高いと結晶粒が粗大化して
靭性の低下を招く。シかしてかかる温度から焼入れした
後、600〜750℃の範Hの温度で焼戻しする。焼戻
し温度は、600℃未満では十分な靭性が得られず、ま
た750℃よりも高いと引張強さが低下する。
って所望の組成成分に調製され、FJAR溶解に適した
電極形状に鋳造される。しかして、これを電極としてB
8R溶解を行なって造塊すれば、得られる鋼塊に#′i
、通常・の凝固時に見られるP、 8. Asなどの偏
析が生じることもなく、シ友がって靭性と耐応力腐食割
れ性が改善される。このようにBSR法は組織を均質化
する上で重要な工程であり%またかかる工程を経てはじ
めて以下の熱処理が高い効果を示すのである0 上記B11法によって得た鋼塊を通常の手法で鍛造成形
してタービンロータ形状索体とし、これに次の熱処理を
施す。まず920〜1050℃の範囲の温度に加熱して
焼入れする。この焼入れ温度が920℃よりも低いと鋼
中の炭窒化物を十分固溶させて均質な組織を得ることが
難しく、逆に1050℃より高いと結晶粒が粗大化して
靭性の低下を招く。シかしてかかる温度から焼入れした
後、600〜750℃の範Hの温度で焼戻しする。焼戻
し温度は、600℃未満では十分な靭性が得られず、ま
た750℃よりも高いと引張強さが低下する。
上記一連の工程を経て得られた地熱タービン用ロータは
、耐食性がよく、また優れた靭性と耐応力腐食割れ性を
示すため、比較的低温でありながら強い腐食環境に曝さ
れる地熱タービンに好適である。
、耐食性がよく、また優れた靭性と耐応力腐食割れ性を
示すため、比較的低温でありながら強い腐食環境に曝さ
れる地熱タービンに好適である。
次に本発明の方法を適用するに適したCr−Mo−V系
鋼材の組成成分の限定理由について述べるOC: 0.
15〜0.35チ Cσ引張強さを確保するために必要な元素で、0.15
〜未満では所望の特性が得られず、また0、35チを超
えると靭性の低下を招くので上記範囲とするO Si : 0,5チ以下 Sld脱酸剤として添加される元素であるが、過剰の添
加はインゴットの成分偏析を助長して靭性の低下を招く
ので上記範囲とする。
鋼材の組成成分の限定理由について述べるOC: 0.
15〜0.35チ Cσ引張強さを確保するために必要な元素で、0.15
〜未満では所望の特性が得られず、また0、35チを超
えると靭性の低下を招くので上記範囲とするO Si : 0,5チ以下 Sld脱酸剤として添加される元素であるが、過剰の添
加はインゴットの成分偏析を助長して靭性の低下を招く
ので上記範囲とする。
Mn : 1.Q%以下
Mn ij Siと同様に脱酸剤として作用する元素で
あるが、過剰の添加は靭性低下を招くので、この範囲と
するC Cr : 0.5〜2.0 ’% Crは鋼塊の焼入れ性を向上し、耐食性1強度な高める
のに必要な元素であり、含有量が0.5%未満ではその
効果が十分ではなく、着た2、0%を超えると靭性な低
下させるので上記範囲とする。
あるが、過剰の添加は靭性低下を招くので、この範囲と
するC Cr : 0.5〜2.0 ’% Crは鋼塊の焼入れ性を向上し、耐食性1強度な高める
のに必要な元素であり、含有量が0.5%未満ではその
効果が十分ではなく、着た2、0%を超えると靭性な低
下させるので上記範囲とする。
Mo : 0.3〜1.5%
Moは引張強度を高めるために必要な元素であるが0.
3〜未満ではその効果が十分ではなく、また1、5チを
超えると組織中にフェライト相を生成して靭性の低下を
招くので上記範囲とする。
3〜未満ではその効果が十分ではなく、また1、5チを
超えると組織中にフェライト相を生成して靭性の低下を
招くので上記範囲とする。
V : 0.1〜0.35 %
■は引張強さを確保するのに必要な元素で、そのために
は0.1%以上が必要であるが、多量に添加するとMO
と同様にフェライト相を生成して靭性を損うので、この
範囲とするO Nbおよび(または) Ta : 0.01 = 0.
30 %Nb、 Taはいずれも鋼塊中に微細な炭窒化
物を析出9分散せしめて引張強度を高めると共に、結晶
粒を微細化して靭性の向上に効果がある元素である。そ
のためには、単独或は両者を合わせて0.01−以上添
加する必要があるが、0.30%を超えるとE8R処理
を行なっても粗大な炭窒化物が生成して却って靭性の低
下を招くので上記範囲とする。
は0.1%以上が必要であるが、多量に添加するとMO
と同様にフェライト相を生成して靭性を損うので、この
範囲とするO Nbおよび(または) Ta : 0.01 = 0.
30 %Nb、 Taはいずれも鋼塊中に微細な炭窒化
物を析出9分散せしめて引張強度を高めると共に、結晶
粒を微細化して靭性の向上に効果がある元素である。そ
のためには、単独或は両者を合わせて0.01−以上添
加する必要があるが、0.30%を超えるとE8R処理
を行なっても粗大な炭窒化物が生成して却って靭性の低
下を招くので上記範囲とする。
N : 0.01〜0.10 %
Nは鋼塊中でフェライト相の生成を抑制し、ま九窒化物
を生成して鋼中に分散し靭性・強度の向上に寄与する元
素で、 0.0i%未満の添加ではその効果が十分でな
く、0.10%を超えるとピンホールやブローホールを
生ずることがあるので、この範囲とする。
を生成して鋼中に分散し靭性・強度の向上に寄与する元
素で、 0.0i%未満の添加ではその効果が十分でな
く、0.10%を超えるとピンホールやブローホールを
生ずることがあるので、この範囲とする。
B : 0.001〜0.010チ
Bは焼入性を向上し、靭性の同上にも有効な元素である
が% 0.001%以上添加しなければその効果が顕著
でなく、また0、010%を超えると却って靭性が低下
するので上記範囲とする。
が% 0.001%以上添加しなければその効果が顕著
でなく、また0、010%を超えると却って靭性が低下
するので上記範囲とする。
なお、上記に含まれないFe以外の付随的不純物とは、
たとえばP、Sなどであり、通常の冶金的手段により除
くことができない程度の量である。
たとえばP、Sなどであり、通常の冶金的手段により除
くことができない程度の量である。
[発明の実施例]
本発明は、以下に述べる実施例についての試験結果によ
り、一層明瞭に理解される。
り、一層明瞭に理解される。
試験は、タービンロータのモデルを各実施例および比較
例について作製し、これらのモデルから試験片を採取し
て行なったが、各モデルの作製に用いた鋼材の組成成分
を表−1に示す。
例について作製し、これらのモデルから試験片を採取し
て行なったが、各モデルの作製に用いた鋼材の組成成分
を表−1に示す。
上記各組成成分の鋼材をまずアーク炉で溶解し。
実施例1〜5についてはその溶湯をEsR処理の電極形
状に鋳込み、また比較例1〜3については通常の造塊方
法に従って鋼塊を製造した。上記各実施例については、
鏑込んだ電極用インゴットを用いてBSR処理を行なっ
た。
状に鋳込み、また比較例1〜3については通常の造塊方
法に従って鋼塊を製造した。上記各実施例については、
鏑込んだ電極用インゴットを用いてBSR処理を行なっ
た。
しかる後実流側1〜5.比較例1〜3のそれぞれの鋼塊
を鍛造成形してタービンロータ形状素体モデルとし、し
かして夫々のタービンロータ形状素体モデルを970℃
に加熱して焼入れ、さらに670℃で焼戻しを行なった
。こうして得られたタービンロータ形状素体モデルは直
径800Mの円柱形状のものであり、モデルとして十分
な大きさである。
を鍛造成形してタービンロータ形状素体モデルとし、し
かして夫々のタービンロータ形状素体モデルを970℃
に加熱して焼入れ、さらに670℃で焼戻しを行なった
。こうして得られたタービンロータ形状素体モデルは直
径800Mの円柱形状のものであり、モデルとして十分
な大きさである。
各タービンロータ形状素体モデルから試験片を採取して
、機械試験および偏析の様子を調べる製品分析を行なっ
た。表−2に機械試験1表−3に製品分析の結果をそれ
ぞれ示すCなお、表−2における実施例1および比較例
1については、比較のためにタービンロータ形状素体モ
デルの外周部と中心部から試験片を採取して試験に供し
た。
、機械試験および偏析の様子を調べる製品分析を行なっ
た。表−2に機械試験1表−3に製品分析の結果をそれ
ぞれ示すCなお、表−2における実施例1および比較例
1については、比較のためにタービンロータ形状素体モ
デルの外周部と中心部から試験片を採取して試験に供し
た。
表−2から理解されるように、引彊強さ、伸びについて
は実施例、比較例の間に差は見られないものの、各実施
例は比較例に比べ延性にやや優れ、さらに室温衝撃?I
N 、 50 % FATTは著しく向上している。ま
た、比較例1に着目するとその中心部と外周部でFi5
0%FATTに大きな差がおるが、実施例1においてF
iはぼ同程度の値を示しており、この点においても実施
例は優tしているということができる。すなわち、実施
例のものにおいては、靭性が優れ、しかもこの靭性は各
部において均質性があるのである。
は実施例、比較例の間に差は見られないものの、各実施
例は比較例に比べ延性にやや優れ、さらに室温衝撃?I
N 、 50 % FATTは著しく向上している。ま
た、比較例1に着目するとその中心部と外周部でFi5
0%FATTに大きな差がおるが、実施例1においてF
iはぼ同程度の値を示しており、この点においても実施
例は優tしているということができる。すなわち、実施
例のものにおいては、靭性が優れ、しかもこの靭性は各
部において均質性があるのである。
以下余白
中坤−津の増日叱→
第2表から明らかなように、従来ロータ材である比較例
1〜3Fi引張強度は所望のレベルが得られるものの、
靭性の基準となる50%延性脆性破面遷移温度(50%
FATT)が約70℃以上と高く、かつ比較例1におい
てはロータ素材の外周部に比して、中心孔部の59 %
FATTが高いという不均一さが見られる。これに対
して、同一化学成分であるがエレクトロスラグ再溶解を
施こしたロータ材料の実施例1〜5は、室温衝撃値に優
れ、さらにいずれも5Q % FATTが最高でも42
℃以下と、従来ロータ材に比べ約40℃向上することが
でき、地熱発電用タービンロータに必要な50 % F
ATTが50℃以下の要求を満たし、安全性という面で
着しい向上が得られる。このような均質性は、843表
に示す製品分析の結果かられかるように、化学成分上の
とくに不純物元素の部位による成分偏析がEaR法を施
こすことにより#1とんど生じなくなるという化学成分
上の均質性からもたらされる。さらに、このような化学
組成上の均質性は応力腐食割れ抵抗にも有利である。第
1図はH9S飽和の人工海水中で応力腐食割れ試験を行
なった結果で、割れ長さ率(単位長さ当りの割れ長さ比
)#−1鋼中の(P+8+As)量が高いはと大となる
、すなわち割れやすくなり、従来ロータの比較例1では
部位による割れ感受性に差が生じるが、BAR処理ロー
タの実施例1では、割れ感受性が従来ロータ材よりもは
るかに低く、シかも部位による差がない0このようにB
AR処理を施こすと、応力腐食割れ抵抗にも優れる。
1〜3Fi引張強度は所望のレベルが得られるものの、
靭性の基準となる50%延性脆性破面遷移温度(50%
FATT)が約70℃以上と高く、かつ比較例1におい
てはロータ素材の外周部に比して、中心孔部の59 %
FATTが高いという不均一さが見られる。これに対
して、同一化学成分であるがエレクトロスラグ再溶解を
施こしたロータ材料の実施例1〜5は、室温衝撃値に優
れ、さらにいずれも5Q % FATTが最高でも42
℃以下と、従来ロータ材に比べ約40℃向上することが
でき、地熱発電用タービンロータに必要な50 % F
ATTが50℃以下の要求を満たし、安全性という面で
着しい向上が得られる。このような均質性は、843表
に示す製品分析の結果かられかるように、化学成分上の
とくに不純物元素の部位による成分偏析がEaR法を施
こすことにより#1とんど生じなくなるという化学成分
上の均質性からもたらされる。さらに、このような化学
組成上の均質性は応力腐食割れ抵抗にも有利である。第
1図はH9S飽和の人工海水中で応力腐食割れ試験を行
なった結果で、割れ長さ率(単位長さ当りの割れ長さ比
)#−1鋼中の(P+8+As)量が高いはと大となる
、すなわち割れやすくなり、従来ロータの比較例1では
部位による割れ感受性に差が生じるが、BAR処理ロー
タの実施例1では、割れ感受性が従来ロータ材よりもは
るかに低く、シかも部位による差がない0このようにB
AR処理を施こすと、応力腐食割れ抵抗にも優れる。
[発明の効果コ
このように1本発明は比較的低い温度で使用され、厳し
い腐食環境で使用される地熱発電用タービンロータとし
て、高靭性、均質かつ耐応力腐食割れ性に優れた材料を
提供することができ、タービンロータ材の製造方法とし
ての工業的価値は大である。
い腐食環境で使用される地熱発電用タービンロータとし
て、高靭性、均質かつ耐応力腐食割れ性に優れた材料を
提供することができ、タービンロータ材の製造方法とし
ての工業的価値は大である。
第1図は不純物元素の量と割れ長さ率の関係を示す縮図
である。 ・
である。 ・
Claims (4)
- (1)Cr−Mo−V系鋼材をエレクトロスラグ再溶解
して造塊する工程、得られた鋼塊を鍛造成形してタービ
ンロータ形状素体とする工程、該タービンロータ形状素
体を920〜1050℃の範囲の温度に加熱して焼入れ
し、ついで600〜750℃の範囲の温度で焼戻しする
工程、とからなる地熱タービン用ロータの製造方法。 - (2)Cr−Mo−V系鋼材は、重量パーセントで、C
0.15〜0.35%、Si0.5%以下、Mn1.0
%以下、Cr0.5〜2.0%、Mo0.3〜1.5%
、V0.1〜0.35%、残部Feおよび付随的不純物
よりなる特許請求の範囲第1項記載の地熱タービン用ロ
ータの製造方法。 - (3)Cr−Mo−V系鋼材は、重量パーセントで、C
0.15〜0.35%、Si0.5%以下、Mn1.0
%以下、Cr0.5〜2.0%、Mo0.3〜1.5%
、V0.1〜0.35%、全体で0.01〜0.30%
のNbおよび(または)Ta、N0.01〜0.10%
、残部Feおよび付随的不純物よりなる特許請求の範囲
第1項記載の地熱タービン用ロータの製造方法。 - (4)Cr−Mo−V系鋼材は、重量パーセントで、C
0.15〜0.35%、Si0.5%以下、Mn1.0
%以下、Cr0.5〜2.0%、Mo0.3〜1.5%
、V0.1〜0.35%、B0.001〜0.010%
、残部Feおよび付随的不純物からなる特許請求の範囲
第1項記載の地熱タービン用ロータの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26440384A JPS61143523A (ja) | 1984-12-17 | 1984-12-17 | 地熱タ−ビン用ロ−タの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26440384A JPS61143523A (ja) | 1984-12-17 | 1984-12-17 | 地熱タ−ビン用ロ−タの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61143523A true JPS61143523A (ja) | 1986-07-01 |
Family
ID=17402673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26440384A Pending JPS61143523A (ja) | 1984-12-17 | 1984-12-17 | 地熱タ−ビン用ロ−タの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61143523A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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GB2428212A (en) * | 2005-07-14 | 2007-01-24 | Weatherford Lamb | Making mud-motor stators and rotors |
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CN112941420A (zh) * | 2019-11-26 | 2021-06-11 | 武汉昆伦特钢装备科技开发有限公司 | 一种高强度耐冲击耐热耐低温的合金钢及制造工艺 |
-
1984
- 1984-12-17 JP JP26440384A patent/JPS61143523A/ja active Pending
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