JPS6113976Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、導体が交流高電圧に充電されている
ことを表示する液晶表示高圧検電器に関する。

本考案に係る検電器は、高圧変電器の碍子に取
付けられた導体固定用金具を、検電素子を内蔵し
た絶縁体で被包して、導体が高電圧に充電された
際固定金具より発生する有害なコロナ放電を効果
的に抑制し、これにより検電素子を破損から保護
し、安定的に動作せしめ得るようにしたものであ
る。

また、本考案に係る検電器は、表示器として液
晶セルを用いることにより明るい場所でも鮮明な
表示が現われるようにし、これにより検電作業を
確実なものとし、接触感電等重大な事故の発生を
未然に防止し得るようにしたものである。

以下、図面に従つて本考案の一実施例を説明す
る。第１図は本考案検電器の縦断面図であり、同
図において１は碍子Ｃに取付けられた導体Ａの固
定用金具Ｂを被包して碍子Ｃ上に載置される絶縁
性本体であつて、該本体１内に検電素子６が装着
されている。検電素子６は、金具Ｂに接し若しく
は近接して設けた第１電極２と金具Ｂに対して第
１電極２よりも距離を離して設けた第２電極３と
少なくとも液晶セル４を有する表示回路５から構
成さている。本実施例においては、本体１は上端
を閉じ下端を開口した筒状体とされているけれど
も、本考案では本体１の形状は何等限定されるも
のではなく、検電素子６を内蔵し金具Ｂを被包し
て有害なコロナ放電を効果的に抑制し得るもので
あれば、金具Ｂの形状に応じて適宜形状を採用し
得る。また、本実施例においては、第１電極２は
板状体、第２電極３は半球殻状体とされているけ
れども、これら電極の形状も特に限定されるもの
ではないことは勿論である。

また、本体１は液晶セル４及び必要に応じて併
用される後述のネオン球９の表示を外部から透視
し得るように、全体を透明体とするか又は不透明
体で構成するときは液晶セル４及びネオン球９に
対面する部分に透視窓を設ける。７は本体１の下
部に形成した下端開放の切溝であつて、導体Ａを
挿通するためのものである。８は検電素子６と金
具Ｂを分離する隔壁であり、この隔壁８を設ける
とコロナ発生防止上好ましいが、本考案では必須
のものではない。

第１電極２と第２電極３は、前述の如く、金具
Ｂに対して異なる位置に置かれているから、導体
Ａが交流電圧に充電されるに伴なつて金具Ｂも同
様に充電されて電界を発生すると、両電極は夫々
強さの異なつた電界の中に置かれ、誘導を受けて
電位差を生ずる。従つて、両電極に接続した表示
回路５には交流電流が流れ、表示回路５に組み込
まれた液晶セル４に表示が現われ、ネオン球９が
点燈する。

第２図は検電素子６の配線図の一例であり、同
図において、１０は液晶セル４の保護素子をなす
ゼナーダイオード、１１はダイオード、１２はコ
ンデンサーである。この例ではネオン球９はコン
デンサー充放電式点滅回路によつて明滅してお
り、該回路と液晶セル４とは直列に接続されてい
る。上記のほか、ネオン球９を省略し、液晶セル
４だけを表示に適用する場合や、ネオン球９を有
する点滅回路と液晶セル４とを並列に接続するこ
ともある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案検電器の縦断面図、第２図は検
電素子の配線図である。 １……本体、２……第１電極、３……第２電
極、４……液晶セル、５……表示回路、６……検
電素子、７……切溝、８……隔壁、９……ネオン
球、１０……ゼナーダイオード、１１……ダイオ
ード、１２……コンデンサー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 碍子に取付けられた導体Ａの固定用金具Ｂを被
   包して前記碍子上に載置される絶縁性本体１内
   に、金具Ｂに接し若しくは近接して設けた第１電
   極２と金具Ｂに対して第１電極よりも距離を離し
   て設けた第２電極３と液晶セル４を有する表示回
   路５から成る検電素子６が装着され、且つ本体１
   は、少なくとも液晶セル４の表示を外部から透視
   し得る如くなされると共に下部に導体Ａを挿通す
   る下端開放の切溝７が形成されていることを特徴
   とする液晶表示高圧検電器。