JPS6113117Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、有機性の汚水を活性汚泥法によ
り、生物学的に浄化処理する超深層曝気槽に係
り、特に機械的回転消泡装置を備えた超深層曝気
槽に関する。

近年有機性汚水を活性汚泥法によつて生物学的
に浄化処理する装置として、特開昭50−31662号
公報に示されるような超深層曝気槽が用いられる
ようになつた。

然し乍ら、従来の超深層曝気槽においては、上
部水槽の水面上における発泡現象に対する対策が
不充分なものが多かつたようである。

この考案の目的は、前記従来の欠点を解消し
て、消泡装置を備えた超深層曝気槽を提供するに
ある。

第１図はこの考案に係る超深層曝気槽の一実施
例の断面図を示す。

直径１〜６ｍ、深さ30〜150ｍの竪穴１の中に
外管２を埋設し、この格管２の内部に内管３を設
置する。

酸素含有気体吹込管は下降部気体吹込管４を内
管３の上部に、上昇部気体吹込管５を外管２の上
部に夫々付設する。

原水は原水流入管６より、沈殿池（図示せず）
より返送された活性汚泥は、返送活性汚泥流入管
７より夫々内管３の上部に供給される。

運転開始には、上昇部気体吹込管５より酸素含
有気体を吹込んで上昇流を起し、循環が安定した
のち、下降部気体吹込管４より酸素含有気体を吹
込み、徐々に上昇部気体吹込量を減少させ定常運
転となる。原水と返送された活性汚泥とは内管３
の中を下降し、次いで底部で反転し、外管２の中
を上昇する。

この間に酸素含有気体中の酸素が溶解し、活性
汚泥によつて有機物が酸化されて浄化される。こ
の循環を数十回くり返した後、上部水槽８より沈
殿池へ流出する。

上部水槽８の水面上には、原水と返送された活
性汚泥との混合液の性状によつて発泡することが
ある。このため、この考案に係る超深層曝気槽に
おいては、上部水槽８の水面上に、回転式消泡装
置を付設する。

駆動装置（図示せず）によつて旋回する立軸９
に複数個の羽根１０を固定し、この羽根１０に多
数の孔１１を開口する。羽根１０は、水面上の気
泡を破壊して消し、混合液は羽根１０の表面を伝
わつて水面に落下する。孔１１は、回転動力の減
少を図る。

なお、この実施例では、立軸９の内部に原水流
入管６および返送活性汚泥流入管７を設けたが、
両管を羽根１０の下方に水平方向より流入させ
て、立軸９の下方で90度上方へ彎曲させて、羽根
１０に水流を衝突させるように流入させてもよ
い。このようにすれば、羽根１０によつて破壊さ
れた気泡を流入する原水および返送活性汚泥によ
つて洗浄する効果も生ずる。

この考案は、超深層曝気槽の水面上に回転する
多孔羽根を設けたから、混合液の消泡を行い、気
泡を破壊して、沈殿池における沈殿効率を高め
て、沈殿池の上澄流出水の水質を向上させる効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る超深層曝気槽の一実
施例の断面図。 ２……外管、３……内管、４……下降部気体吹
込管、５……上昇部気体吹込管、６……原水流入
管、７……返送活性汚泥流入管、８……上部水
槽、９……立軸、１０……羽根、１１……孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に水槽を有し、深い上昇流路を形成する外
   管内に深い下降流路を形成する内管を設けて有機
   性汚水を活性汚泥法による浄化処理する超深層曝
   気槽において、前記上部水槽内に、回転する立軸
   に複数個の多孔板より成る羽根を固定した回転式
   消泡装置を付設したことを特徴とする超深層曝気
   槽。