JPS6113032Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は無重力状態を感得することのできる遊
戯用乗物に関する。

更に詳細には、高い支柱を有したシーソー状の
乗り物において、一方の端には支柱の支点に対し
て遠近自在に調節する如く移動するバランスウエ
イトを設け、他方の端には搭乗装置を設け、この
搭乗装置に搭乗して、高位置でバランスをとり、
静止した後、備え付けのエアーガンを操作して、
上下、左右自在に移動して、恰も無重力状態の宇
宙空間に居る如き感覚を得ることのできる遊戯用
乗物に関する。

遊園地等において子供等が楽しむことのできる
遊戯用乗物は種々あるが、それらは主に地上を走
る乗物とか、軌道を走る乗物である。又、地上を
離れ高く移動する乗物も子供等には只乗つている
だけで、上記の如き乗物と略々同種類の面白味し
か有さない。現今宇宙映画の流行に見られるよう
に、子供達等は宇宙空間の如き、三次元空間を自
由に飛回ることに大きな夢を抱いている。この種
の子供達等の夢を満足させるような乗物は今まで
遊園地等にはなかつた。

本考案者等は、上記の子供達等の夢を満足させ
るべく本考案を成したものである。

本考案の目的とする処は、高い支柱にシーソー
状にアームを設け、アームの一端には支柱の支点
に対して遠近する如く移動自在なバランスウエイ
トを設け、他端には遊戯者等が乗る搭乗装置を設
け、搭乗した遊戯者等の操作で上記ウエイトが遠
ざる如く移動し、ために遊戯者等が浮動して空間
に静止し、この静止状態において備え付けのエア
ーガンを遊戯者等が自由に操作することによつて
三次元の空間を自由に移動し、斯くして無重力状
態の宇宙空間に居る如き感覚を得ることのできる
遊戯用乗物を提供する。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従つ
て詳述する。

第１図は本考案に係る遊戯用乗物の全装置を示
している。１はドームである。ドーム１には、宇
宙空間という感じを出すために、星２……や月の
表面の山々３……の風景などが描かれている。４
は支柱で、支柱４は支柱台５に確実に固定され、
支柱４の先にはアーム６を取り付けるアーム取付
部７が設けられている。アーム６は支点となるア
ーム取付部７に長手方向には移動しないように取
り付けられるが、上下方向には揺動自在、又水平
方向には回動自在となつている。アーム６の一端
にはバランスウエイト８が設けられ、このウエイ
ト８はウエイト可動部９によつて支柱４の支点に
対して遠ざかる、或は近づく如く移動し、これに
よりバランスをとる。ウエイト８とウエイト可動
部９とは一体となつて宇宙船の形状に模して形成
される。他方のアーム６側は長目に形成され、ア
ーム６の先端には子供等が搭乗することができる
搭乗席１０が設けられている。搭乗席１０に座つ
た搭乗者Ａは搭乗席１０に備え付けられたエアー
ガン１１を使用し、ウエイト８によつてバランス
がとられた静止位置（釣り合い位置）からエアー
ガン１１を噴射した方向と反対の方向にエアーガ
ン１１の反作用によつて移動する。１２は搭乗台
で、この搭乗台１２より、上記搭乗席１０に座る
こととなる。

第２図はエアーガン１１を示す。エアーガン１
１はその形状が宇宙映画等に使用される光線銃の
如き形状に模している。把持部１１ａの下端よ
り、図示されない高圧ガスボンベに接続されるよ
うにガス管１１ｂが延出されている。高圧ガスは
エアーガン１１の引金１１ｃを引くと、銃口１１
ｄより噴射される。

第３図は搭乗席１０の付近の詳細図である。搭
乗席１０はその前部１０ａにおいてアーム６端で
ネジ１３……等で固定される。搭乗席１０は座部
１０ｂを有し、開閉自在な湾曲形状した背もたれ
部１０ｃを想像線１０c′の如く開成して搭乗す
る。背もたれ部１０ｃは搭乗後確実に固定閉成さ
れる。アーム６の上部には操作部１４が設けら
れ、操作部１４には、始動スイツチ１４ａ、エア
ーガン取付台１４ｂ、終了ボタン１４ｃが設けら
れる。始動スイツチ１４ａをオンすると前記ウエ
イト８が支柱４に対して後退し、ウエイト８側が
重くなつて搭乗者の体が上方へ浮き、適当な位
置、例えば水平位置で静止する。

第４図はウエイト８を移動する可動部９の内部
構造を示した図である。アーム６はアーム取付部
７のブラケツト７ａでシヤフト７ｂに上下方向に
揺動自在に取り付けられている。可動部９の内部
にはモーター９ａが取り付けられる。モーター９
ａに電力を供給するコード９ｂは、前記支柱４内
を通過させて配線する。モーター９ａの駆動軸９
ｃの駆動力は減速ギヤー９ｄを介して送りネジ９
ｅに伝達され、この送りネジ９ｅの回転によつ
て、移動ナツト９ｆが自在に移動する。この結果
ウエイト８の移動が行われる。可動部９の形状は
外枠９ｇによつて円錐台形状となつている。

次に使用方法について説明する。

搭乗者Ａは図示しない入口よりドーム１内に入
り、搭乗台１２にセツトされた搭乗席１０に背も
たれ部１０ｃを開いて乗る。搭乗後、背もたれ部
１０ｃを閉成固定し、始動スイツチ１４ａをオン
にすると、ウエイト８が回動しつつ、支柱４の支
点に対して遠ざかる如く移動する。従つてウエイ
ト８側が重くなつて、やがて搭乗者Ａ側は浮動す
る。この時搭乗台１２の下部に設けられた図示し
ないスイツチがオフしモーター９ａを停止させ
て、適当にバランスがとれた位置で第１図に示す
如く静止する。この状態で搭乗者Ａがガン取付台
１４ｂに備えられたエアーガン１１を使用して任
意の方向に高圧ガスを噴射すれば、反作用で発射
方向とは反対方向に搭乗者Ａの身体が移動し、こ
れを続ければ、アーム６の搭乗者Ａ側の腕の長さ
を半径とする略々半球面上を搭乗者Ａは自由に移
動し、斯くしてこの種遊戯用乗物を楽しむことと
なる。

尚ウエイト８は終了ボタン１４ｃをオンすると
モーター９ａが逆回転して支柱４の支点へ近づき
自動的に搭乗者Ａの体重で下降するようにした。

上記実施例では搭乗者Ａがエアーガン１１を手
で持つて発射させていたが、又、エアーガン１１
をエアーガン取付台１４ｂにセツトしたまま、こ
のエアーガン取付台１４ｂを回動自在且つ揺動自
在にすることによつてエアーガン１１を諸種の方
向に発射することもできる。

又、搭乗席１０に諸種の方向を向いた複数のエ
アーガン（エアー噴出部）を固定して備え付け、
上記操作部１４に発射すべきエアーガンを選択さ
せるボタンを設けることにより、上記移動を行う
ことも可能である。

以上の説明で明らかなように本考案によれば、
シーソの原理を利用し、アームの一方の端に搭乗
させた搭乗者を、他方の端に設けたバランスウエ
イトの位置調節によつて高い位置に浮動させ、つ
り合いの位置において高圧ガスを噴射する備え付
けのエアーガンを使用して、宇宙空間を模したド
ーム内を自由に移動し、搭乗者が無重力状態を感
得することができ、頗る興趣に富む遊戯を行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は遊戯
用乗物の全装置を示した図、第２図はエアーガン
の説明図、第３図は搭乗席の説明図、第４図はウ
エイト可動部の内部構造を示した図である。 尚図面中、１はドーム、４は支柱、６はアー
ム、７はアーム取付部、８はバランスウエイト、
９はウエイト可動部、１０は搭乗席、１１はエア
ーガン、１４は操作部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定した支柱の上端を支点とし、上下方向に揺
   動自在且つ水平方向に回動自在なアームを設け、
   該アームの一端に上記支点に対し遠近自在に移動
   するバランスウエイトを設け、上記アームの他端
   には搭乗席、操作部及びエアーガンを設けて成
   り、上記アームの釣り合い位置から上記エアーガ
   ンの噴射反作用によつて上記搭乗席の遊戯者が自
   在に移動するように構成したことを特徴とする遊
   戯用乗物。