JPS6111915Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は調理用として使用される高周波加熱調
理装置に係り、特に、この高周波加熱調理装置に
おけるマグネトロンの発振装置に関する。

従来の高周波加熱調理器は、キヤビネツト本体
内にオーブン及び機械室を、天板を備えた仕切板
で区分して設け、上記オーブンの開口部に開閉扉
を開閉自在に設け、上記機械室に設けられたマグ
ネトロンからの高周波を導波管を通して天板に垂
設されたアンテナからオーブン内に発振し、上記
オーブン内の被調理物を高周波加熱し得るように
なつている。

しかしながら、上述した高周波加熱調理器は高
周波を案内する導波管を利用しなければならず、
しかも、高周波の発振方向を自由に曲げたり、ス
タラフアンやアイリス（絞り機構）による調節機
構を設けて高周波加熱の熱効率の向上を図らなけ
ればならなかつた。

本考案は、上述した点に鑑み、キヤビネツト本
体内に設けられた仕切板に変換用キヤビテイにマ
グネトロン及び第１アンテナを設置し、この第１
アンテナに絶縁材を介してストリツプラインを設
け、このストリツプラインの他端部に第２アンテ
ナを、天板を介して、オーブン内に垂下して設
け、これにより、高周波を導波管を使用すること
なく、オーブン内の任意の位置に発振し得るよう
にすると共に、オーブン内を均一に電界化して温
度分布の均一化を図るようにしたことを目的とす
る高周波加熱調理装置を提供するものである。

以下、本考案を図示の一実施例について説明す
る。

第１図及び第２図において、符号１は高周波加
熱調理装置におけるキヤビネツト本体であつて、
このキヤビネツト本体１内にはオーブン２及び機
械室３が天板４を備えた仕切板５によつて区分し
て設けられており、上記オーブン２の開口部２ａ
には開閉扉６が開閉自在に設けられている。又、
上記機械室３の位置する上記仕切板５には共振室
を構成する変換用キヤビテイ７がフレーム８によ
つて設けられており、この変換用キヤビテイ７に
はマグネトロン９のアンテナ９及び第１アンテナ
１０が設置されている。さらに、この第１アンテ
ナ１０にはストリツプライン１１が直結して設け
られており、このストリツプライン１１の他端部
１１ａには第２アンテナ１３が、上記天板４を介
して、上記オーブン２内に垂下して設けられてい
る。又、上記天板４と上記ストリツプライン１１
との間には、絶縁材１２が介装されている。

従つて、オーブン２内に被調理物を容れて開閉
扉６を閉扉した後、マグネトロン９に通電するこ
とにより、このマグネトロン９のアンテナ９ａか
ら高周波を上記変換用キヤビテイ７内で発振し、
これを第１アンテナ１０で集振し、さらに、これ
をストリツプライン１１を通して、上記オーブン
２内の第２アンテナ１３から発振して、このオー
ブン２内の被調理物を加熱するようになつてい
る。

次に、第３図及至第５図に示される実施例は本
考案の他の実施例であつて、これはストリツプラ
イン１１の代りに格子状をなすラツトレース回路
１１′を使用したものであり、このラツトレース
回路１１′の各他端部１１′ａに各第２アンテナ１
３ａ，１３ｂを分割してオーブン２内に垂下して
設け、上記ラツトレース回路１１′の一部に枝路
１４を附設したものである。

なお、この枝路１４は、使用時、漏洩による電
波障害の発生源となる2450MHzの第２高周波除去
のフイルタ（第２高周波除去回路）の機能を施し
たものであり、又上記ラツトレース回路１１′
は、第４図及び第５図に示されるように、例え
ば、セラミツク、テフロン、ガラス等の誘電体１
５の表裏に導体（銅、アルミ、金、銀）１１′，
１１′ｂを設け、この導体１１′の一部にλ／４周
波数の距離で格子状に形成したものである。

従つて、第３図に示される本考案の他の実施例
はストリツプライン１１をラツトレース回路１
１′にして、このラツトレース回路１１′の各他端
部１１′ａに各第２アンテナ１３ａ，１３ｂを分
割して設け、これによつて、オーブン２内を均一
に電界化して温度分布の均一化を図つたものであ
る。

以上述べたように本考案によれば、キヤビネツ
ト本体１内にオーブン２及び機械室３を天板４を
備えた仕切板５で区分して設け、この仕切板５に
設けられた変換用キヤビテイ７にマグネトロン９
及び第１アンテナ１０を設置し、この第１アンテ
ナ１０に絶縁材１２を介してストリツプライン１
１を設け、このストリツプライン１１の他端部１
１ａに附設された第２アンテナ１３を上記天板４
を介してオーブン２内に垂下して設けたものであ
るさら、従来、この種の装置のように導波管を不
要にできるので、この導波管の占める空間を有効
利用できるばかりでなく、オーブン内の電界を均
一にできると共に、構成も簡素化され、組立も容
易になる等の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による高周波加熱装置の要部を
示す斜視図、第２図は本考案の主要部のみを示す
断面図、第３図及至第５図は本考案の他の実施例
を示す図である。 １……キヤビネツト本体、２……オーブン、３
……機械室、４……天板、５……仕切板、６……
開閉扉、７……変換用キヤビテイ、８……フレー
ム、９……マグネトロン、１０……第１アンテ
ナ、１１……ストリツプライン、１２……絶縁
材、１３……第２アンテナ、１４……枝路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ キヤビネツト本体内にオーブン及び機械室
   を、天板を備えた仕切板で区分して設け、この
   仕切板に設けられた変換用キヤビテイにマグネ
   トロンのアンテナ及び第１アンテナを設置し、
   この第１アンテナに直結したストリツプライン
   を設け、このストリツプラインの他端部に附設
   された第２アンテナを上記天板を介して上記オ
   ーブン内に垂下して設け、上記ストリツプライ
   ンと天板との間に絶縁材を介装したことを特徴
   とする高周波加熱調理装置。 ２ ストリツプラインをラツトレースに回路した
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の高周波加熱調理装置。 ３ ラツトレース回路の各他端部に各第２アンテ
   ナを分割してオーブン内に垂下して設けたこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第２項記
   載の高周波加熱調理装置。