JPS6111366Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、屋根の構築の際に使用する下地材
に関する。

従来、屋根下地材としては、紙材にコールター
ル或はアスフアルトを含浸されたものがあるが、
強度の点で問題があり、また、その紙の一面に合
成樹指フイルムを熱ラミネートして補強しただけ
のものもあるが、通気が遮断されるため、室内や
天井裏がむれる欠点がある。

そこで、上記合成樹脂フイルムに水滴が表面張
力により玉となつてころがり去る大きさより小さ
い大きさの小孔を多数穿孔して成る下地材が考案
されているが、上記小孔の大きさは理論的に可能
であつたも実際問題として不可能に近く、水漏れ
やむれが生じ易いうえに、穿孔工程があり製作作
業を繁雑なものとしている。

この考案は、上記多数の小孔を有する合成樹脂
フイルムに代えて本来通気性を有する不織布を使
用して上記問題を解決したものであり、つぎにこ
の考案を、その実施例を示した図面とともに詳細
に説明する。

図において、１は基体シート、２は基体シート
１の一面に積層した不織布である。

基体シート１は、紙材にコールタールを含浸せ
しめたタールフエルト、紙材にアスフアルトを含
浸したアスフアルトフエルト、厚地の紙材にアス
フアルトを含浸したアスフアルト基体シート等を
総称する。そしてこの考案に使用される基体シー
ト１は防水性は充分であるが適当な通気性を具備
するものとする。

また、不織布２は繊維を不規則に交錯させ且つ
適当な厚みとすると共に樹脂溶液を含浸又はスプ
レーする等して交錯した繊維同士を固定した強靭
なものとする。

この考案の屋根下地材は上記せる如き構成であ
り、この下地材は基体シートの一面に不織布２を
積層したものであるから、製作が容易であるうえ
に従来の基体シートのみに比して強度が著しく大
であるという効果がある。

また、基体シート及び不織布は何れも通気性を
有するが故に屋内の通気を透過消失することがで
きるうえに、不織布を上面にして使用すれば、上
面側からの漏水に対しては基体シートが水を受け
止め、下方への漏水を防止するとともに、上方か
らの漏水を不織布が一時的に蓄水して屋内への漏
水を確実に防止する。

さらに、繊維である不織布を使用しているた
め、モルタルとのなじみがよく、陸屋根の構築等
の作業性が良い効果もある。

また、従来の基体シートは黒色であるため、墨
打ちが不可能であるが、この考案の下地材は不織
布が通常着色されやすい色及び材質であるため、
容易に墨打ちできる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る屋根下地材の一例の拡大さ
れた断面図である。 １……基体シート、２……不織布。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙材にコールタール或はアスフアルトを通気性
   をそこなわない程度に含浸し防水性を付与した基
   体シートの一面に不織布を積層したことを特徴と
   する屋根下地材。