JPS6110698Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカテーテル導入装置に関するものであ
り、とくに血管穿刺時の患者の苦痛が少なく、か
つカテーテル導入後のカテーテルからの離脱の容
易なカテーテル導入装置を提供するものである。

カテーテル導入装置としてカテーテル外挿タイ
プと内挿タイプとが挙げられるが本考案は内挿タ
イプに関するものである。

内挿タイプのカテーテル導入装置として種々の
ものがあるが、代表的なものとしては針基によつ
て基端部が支持固定された中空導入針と該導入針
の先端部を露出して該導入針に外嵌し、基端部が
針基の先端部に外嵌したプラスチツクカヌーラと
で構成され、該カヌーラの軸方向全長に亘つて切
込みの設けられた装置があり、プラスチツクカヌ
ーラを外嵌した中空導入針で血管を穿刺し、プラ
スチツクカヌーラを血管内に留置したまま中空導
入針を抜き出し、プラスチツクカヌーラ内にカテ
ーテルを導入し所定位置まで前進せしめた後、プ
ラスチツクカヌーラを抜き出し、該カヌーラの切
込みを拡大せしめてカテーテルから該カヌーラを
除去してカテーテルを患者に留置するものであ
り、簡単な構成で取扱容易なため有用なものであ
る。

しかし、プラスチツクカヌーラの軸方向全長に
亘つて切込みが設けられて先端部にまで達してい
るので血管への穿入時の患者の苦痛が大きいとい
う欠点がある。

本考案は上記の欠点を解決するものであつて、
以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。

本考案のカテーテル導入装置１は針基３によつ
て基端部が支持固定された一般にステンレス鋼の
中空導入針２および該導入針の先端部を露出して
該導入針に外嵌し、基端部が針基３の先端部に外
嵌したポリプロピレン、ポリエチレンあるいはテ
フロン等のプラスチツクカヌーラ４によつて構成
され、該カヌーラ４は先端側を残して軸方向に切
込み５が設けられ、かつ軸方向に配向したもので
ある。

使用に際して中空導入針２にプラスチツクカヌ
ーラ４を外嵌した状態で血管を穿刺し、該導入針
内の血液逆流によつて正しい血管穿刺を確認する
が、針基３を透明プラスチツクとしておくと該確
認が容易である。

次にプラスチツクカヌーラ４の先端を血管内に
留置したまま中空導入針２を抜き出して棄却し、
別に用意したカテーテル６をプラスチツクカヌー
ラ４内に導入し、カテーテルを所定位置まで前進
せしめた後、プラスチツクカヌーラ４を抜き出
し、第２図に示されるようにカテーテル６の体外
部分をプラスチツクカヌーラ４の切り込み５内に
割り込ませ、一息に該カヌーラ先端まで持ち上げ
ると該カヌーラの軸方向配向性のために先端側の
非切込部まで容易に切り込みが進行して、該カヌ
ーラが分割されカテーテルから離脱する。

またプラスチツクカヌーラ４の基端側の切り込
みを第３図のごとくＶ形７として拡大しておく
と、カヌーラの分割時のカテーテルの切り込みへ
の割り込みが容易となり、必要に応じてプラスチ
ツクカヌーラ４の基端部を接着テープ８等によつ
て巻回接着し、血管穿刺時の該カヌーラ基端側の
切込み部の拡大による針基への割り込みによる該
カヌーラの後退を防止したり、あるいはカテーテ
ル導入時の切り込み部拡大による血液洩れを減少
せしめたりすることができ、カテーテル導入後の
カヌーラ分割時に接着テープの除去あるいは切り
込みに沿つた切断を行えばよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであつて第１
図は平面図、第２図はカヌーラからのカテーテル
離脱時の状態の要部斜視図、第３図および第４図
はそれぞれ別の実施例のカヌーラ基端側の拡大平
面図であつて２は中空導入針、３は針基、４はカ
ヌーラ、５は切り込み、６はカテーテル、７はＶ
形切り込み、８は接着テープである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 針基によつて基端部が支持固定された中空導入
   針と該導入針の先端部を露出して該導入針に外嵌
   し基端部が針基の先端部に外嵌するプラスチツク
   カヌーラとによつて構成されたカテーテル導入装
   置において、先端側を残してプラスチツクカヌー
   ラの軸方向に切込みが設けられ、かつプラスチツ
   クカヌーラが軸方向に配向していることを特徴と
   するカテーテル導入装置。