JPS61103822A - 逆相蒸発によつて製造された多層小胞 - Google Patents

逆相蒸発によつて製造された多層小胞

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JPS61103822A
JPS61103822A JP60240342A JP24034285A JPS61103822A JP S61103822 A JPS61103822 A JP S61103822A JP 60240342 A JP60240342 A JP 60240342A JP 24034285 A JP24034285 A JP 24034285A JP S61103822 A JPS61103822 A JP S61103822A
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lipid
vesicles
water
amount
film
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JP60240342A
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チヤールズ・ピジオン
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Eli Lilly and Co
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    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
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    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Liposomes
    • A61K9/1277Processes for preparing; Proliposomes

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 長年の間、治療を改善するために、薬物の薬理活性をよ
り良くコントロールする製剤の形に薬物を製剤化するこ
とを目的として研究が重ねられてきた。大部分の薬物輸
送系(del 1very system )において
、治療用物質を体内における該物質の作用部位へ輸送(
配達)する方法は、あまり効率的でない。体内における
化合物の経路がランダム(無作為)であるため、薬物が
代謝されて不活性な化合物になってしまったり、深刻な
副作用の原因となることもある。従って、改良された薬
物輸送系とは、望ましくない副作用が最少限であって、
所望の治療上の応答をもたらすのに必要な最小量の薬物
を効率良く輸送することのできる系を指すことになる。
この様な薬物輸送系は、体中を通じて薬物の放出をコン
トロールする、あるいは、薬物を標的部位に輸送する作
用によって、薬物が誤まった部位に存在することを回避
することができる。従って、この薬物輸送を改良するこ
とは、比較的安全性は高いが、最適な臨床成績が得られ
ない薬理学的に活性な薬物にとっても有用である。
リポソームは薬物輸送系の一つの型をあられす。
リポソームは1またはそれ以上の層からなる、高度に秩
序つけられた脂質(リビツド)の集合からなる小胞であ
る。これらの構造は、生物分解され得ると共に、脂溶性
および水溶性の種々の薬物を担持することができるとい
う理由から、薬物の輸送系に利用されてきた。リポソー
ムを商業的に利用するためには、これらの構造を、層の
数を予測可能に、かつ、担体内に含まれる薬物の量が各
パッチ間で一賞した値となる様な方法で合成し得ること
が必要である。さらには、リポソームを薬物輸送系とし
て商品化するには、薬物捕捉能(drugentrap
ment )が高いことが重要である。
従来技術 リポソームの合成方法は当業者にとって既知である。多
層小胞(multilayered vesicles
)の普通の調製方法は、最初、パンハム(Banghm
m )らによって報告された〔ジャーナル・オブ・モレ
キュラー・バイオロジイ(Journal of Mo
locularBio1ogγ)13.288(196
5))。従来の多層小胞は、少量の薬物しか捕捉し得な
かった。この薬物捕捉能の低さは、これらリポソームの
調製に用いられた方法に起因している。従来の多層小胞
は、薬物を含有している水溶液をフラスコ底面に乾燥さ
せた脂質の膜上に加えることにより、製造されていた。
この水溶液がフィルムに浸透して、りん脂質を水和する
。りん脂質は、水和すると自然に凝集して小胞を形成す
る。この方法の特徴は脂質膜と水溶液との間の界面が狭
いので、薬物の捕捉量が少ないという点にある。水溶液
中に溶存している薬物は、脂質がリポソーム膜を形成す
ると、その脂質に密接に接触しない。
パパジョボウo ス(Papadjopoulous 
)らは、生物学的に活性な物質を脂質小胞に封入する(
包み込み: encapsulating )方法を開
示しティる(米国方法第4,285,871号)。この
方法では、リポソーム膜が形成される途中に、脂質と水
溶液との界面領域を増加させることにより、薬物の捕捉
量が少ないという従来の問題点を克服しようとしたもの
であった。界面領域の増加は、有機相に乳化させた小水
滴を用いてリポソームを形成することにより、達成され
た。水と有機溶媒のエマルジョン中に含まれるりん脂質
が、薬物を含有している小水滴を取り囲む。次いで有機
溶媒を除去すると水滴が凝集してリポソーム内に収容さ
れる。こ     1の方法によれば、脂質と水相との
界面領域が増加するのでリポソーム内に多量の薬物を確
実に捕捉させることができる。しかしこの方法は、単分
子層の小胞や、数層の小胞を小規模に製造するために利
用されていたにすぎず、1または2分子以上の層からな
る小胞を予測し、あるいは、包み込まれる薬物の量を予
測して、行うことができる方法ではなかった。
レンダ(Lenk)らは、安定な多層(薄)膜(plu
rilmmel far )小胞として定義づけられる
多層リポソームの製造方法を開示した(欧州方法第92
453号)。この方法によっても、リポソームの膜の平
均的脂質2層膜の数を予測すること、および、多量の薬
物を捕捉することはできなかった。
発明の目的および構成 本発明は多層からなる小胞の製造方法を提供するもので
ある。上記の、従来の多層小胞の製造方法と異なり、本
発明方法によれば、多層からなるリポソームを、−貫し
て予測可能な状態で、しがも、最大量の薬物を収容させ
て、得ることができる。しかも、本発明によれば、ある
リポソーム集団中での、小胞当たりの平均の脂質2層膜
数をコントロールすることができる。この、各リポソー
ムの平均層数のコントロールは、工程に含まれる脂質と
水との比率を変化させること、並びに水滴の大きさをコ
ントロールすることにより、可能である。
本発明はまた、本発明方法によって得られた新規なリポ
ソーム懸濁液であって、3またはそれ以上の数の2分子
膜(2層膜)で構成され、後に特定するX線回折像で特
性化される脂質小胞を含むリポソーム懸濁液を提供する
ものである。
本発明は、生物学的に活性な物質を脂質小胞に封入する
(包み込む)方法の改良に関するものであって、脂質、
有機溶媒、水および封入すべき物質の混合物からなる均
質な油中水型(Wlo)エマルジョンを形成し、次いで
、有機溶媒を除き、得られた脂質混合物を小胞の懸濁液
に変換させる方法において、第1図〜第5図に示す如く
、油中水型エルジョン中の水に対する脂質の比率を変化
させ、そのことにより、脂質小胞中に封入される生物活
性物質の量を予測可能にすると共に、第6図に示した如
く、小水滴の直径および脂質の量をコントロールして、
脂質小胞中の平均の脂質2層膜の数を予測することかで
きる様にしたという点に改良点を有する方法を提供する
ものである。
本発明はまた、油中水型エマルジョン由来の脂質小胞か
らなるリポソーム懸濁液であって、その小胞中の二層膜
(bilayer )の平均数か3またはそれ以上であ
り、該二層膜が電気的に中性であり、かつ、該脂質小胞
をペレット化し;小胞を適当量のりん酸緩衝化食塩水に
懸濁し;この小胞懸濁液の一部を1.511111の石
英毛細管に移し;この毛細管をンールし;焦点スポット
が0.15X2.5mであるエリオット(Elliot
 ) G X 20回転陽極発生機を備えたオーダーか
らオーダーへの解像力か1500オングストロームであ
るCuKa照射の二重鎖焦点カメラにこの毛細管を置き
;この毛細管に35KV、28mAの出力でX線ビーム
をあて;コダツクDEF−5X線フィルム上に試料−フ
ィルム間や 距離300 xrxで回折パターンを記録し;オプトロ
ニクスC−4100フィルムスキャナーで25μmラス
ター上のフィルムの光学密度を数値化し;2577m 
殻の円形積分(サーキュラ−・インテグレーション)を
行なって各半径毎の平均光学密度を計算し;円周状に平
均したデータから結節点(nocles)を通して適合
したなめらかなバックグラウンド曲線を差し引くことに
よって各フィルムの放射状強度分布を得る;という方法
でX線回折データをnす定する場合、脂質小胞の温度を
約4℃から約40℃まで上昇させた時、X線回折パター
ンの二次ピーク幅が約60%以上増加しないことを特徴
とする、リポソーム懸濁液を提供するものである。
更に本発明はまた、油中水型エマルジョン由来の脂質小
胞からなるリポソーム懸濁液であって、その小胞中の二
層膜の平均数が3またはそれ以上であり、該二層膜が電
気的に荷電しており、かつ、該脂質小胞をペレット化し
;小胞を適当量のりん酸緩衝化食塩水に懸濁し;この小
胞懸濁液の一部を1.5順の石英毛細管に移し;この毛
細管をシー      Jルし;焦点スポットが0.1
5X2.5mであるエリオツ) (Elliot)GX
 20回転陽極発生機を備えたオーダーからオーダーへ
の解像力が1500オンダストロームであるCuKa照
射の二重鏡焦点カ −メラにこの毛細管を置き;この毛
細管に35KV。
28mAの出力でX線ビームをあて;コダックDEF−
5X線フィルム上に試料−フィルム間距離300朋で回
折パターンを記録し;オプトロニクスC−4100フイ
ルムスキヤナーで25μmラスター上のフィルムの光学
密度を数値化し;25μm殻の円形積分(サーキュラ−
・インテグレーション)を行なって各半径毎の平均光学
密度を計算し;円周状に平均したデータから結節点を通
して適合したなめらかなバックグラウンド曲線を差し引
くことによって各フィルムの放射状強度分布を得る;と
いう方法でX線回折データを測定する場合、薄層(lm
mell’a )の反復距離(repeatdista
nce)が実質上均一であることを特徴とするリポソー
ム懸濁液を提供するものである。
その中て゛リポソームの製造が行なわれる、エマルジョ
ン内の脂質と水の量の関係の重要さを例示する目的で、
脂質量を40〜.100 myまたは200mgの一定
値に保ちながら、水を100から1000μlに変化さ
せて一連の実験を行った。リポソームの調製は、丸底フ
ラスコ内で、水を追加せずに行った。薬物の捕捉に関す
る脂質/水関係の重要性は、各実験に14C−スクロー
スを用い、小胞内に捕捉された140−スクロース量を
測定することにより、証明した。これらの実験の結果を
第1〜5図に示した。
第1図は、本発明方法において、脂質40巧を用いた場
合における、エマルジョン中の水の使用量(エマルジョ
ン−水量)と、多層小胞内に封入(encapsula
te )された14G−スクロースの量との関係を示し
ている。このグラフ上の点は、1回の実験で得たデータ
ーに基づいている。
第2図は、本発明方法において、脂質100 mgを用
いた場合におけるエマルジョン−水量と多層小胞内に封
入された14cmスクロース量との関係を示している。
このグラフは、括弧内の数字で示される回数の実験で得
た平均値に基づいている。
第3図は本発明方法において、脂質200 myを用い
た場合におけるエマルジョン−水量と多層小胎内に封入
された14C−スクロースの量との関係を示している。
このグラフは、括弧内の数字で示される回数の実験で得
た平均値に基づいている。
第4図は捕捉された C−スクロースの割合(鋤、脂質
の量およびエマルジョン−水の量の関係を対比させて示
した、捕捉表面ダイヤグラム(entrap−ment
 5urface diagrmm)である。この図は
、第1〜3図に示したデーターに基づいて作製された。
第5図は第4図と異なった軸で表示した、14cmスク
ロース捕捉(%)、脂質量およびエマルジョン−水量を
対比させた捕捉表面ダイヤグラムである。この図は第1
〜3図に示したデーターに基づいて作製された。
第6図は、エマルジョン中に水300μlを使用した場
合に、過剰量のジエチルエーテル内に種々の大きさの水
滴を乳化させ、逆性ミセルを形成するのに必要なホスフ
ァチジルコリンの量ヲ図式化した図である。多層小胞に
含まれる平均の2分子膜数を予測するのにこの図が役立
ってあろう。
第7図は、本発明の小胞製造方法の実施に用いた様々の
容器によつol  C−スクロース捕捉量が左右される
ことを示す図である。ゲル段階では、製造時に、種々の
量の水を加えた。
第8図と第9図は、本発明方法で得た小胞(MLV−R
EV)のX線回折図と、陰性に荷電している2分子膜を
含んだ安定な複数膜小胞(SPLV)のそれとを比較し
た図である。第8図にはM L V −REVに関して
得た回折の積分オーダーを示し7た。
同様の実験を5PLVについても行ったところ、第9図
に示されている様に、広かった回折図(パターン)が得
られた。このことは、M L V −RE■が一様な薄
膜(層)のくり返し距離(反復距離)を有しているのに
対し、5PLVは、拡散したX線回折図を与える様な不
均一(ヘテロジーニアス)な薄膜のくり返し距離を有し
ていることを示唆するものである。
第10〜13図は、ジパルミトイルホスファチ    
  1ジルコリン(DPPC)/コレステロール(CH
)(9/1、モル1モル)の固液混合物から調製した、
5PLVとMLV−REVIJポアー4てあって、電気
的に中性な2分子膜を有しており、脂質がリポソーム膜
の内部に凝集される前または後に加熱処理を施して得た
ものの、X線回折図を比較して示した図である。M L
 V −RE Vに関しては拡散した図形しか得られて
いないのに対し、5PLVに関してのみ、回折の積分オ
ーダーが得られている。従って、これらの図は、コレス
テロールが、5PLVの2分子膜には均一(ホモジーニ
アス)に分布しているが、M L V −RE Vの2
分子膜には均一に分布していない、ということを示唆す
るものである。
第14図は、中性の5PLV小胞、パンハム(Bang
hmm)らの方法に従って得られた多層小胞(MLV)
、およびMLV−REV(いずれも等張緩衝液および水
中に分散)の温度依存性の長い間隔の特性を示す図であ
る。この図には、MLV−REVを水中で調製すると他
の2種類の型の小胞に比較して、長い間隔の減少を来す
ことが示されている。本発明の小胞は他の2種の小胞に
比較して、水中に分散している脂質について、長い間隔
特性(長間隔信号)を有することか特徴であるので、膜
内に脂質を凝集させる際に本発明方法か脂質の分子バッ
キングに及ぼす作用は、既知の小胞の製造方法のそれと
は異なっていると思われる。
第15図は、本発明の小胞と、M L Vおよび5PL
V小胞の安定性の比較図である。この図は、2種類の実
験において、各小胞からの6−カルポキシフルオレスセ
イン(6−CF)の漏出量の経時変化を示している。
本発明方法は、脂質、有機溶媒、水および生物学的に活
性な物質を一緒にして混合物を得ることから実施か始ま
る。次に、この混合物を乳化して均質な油中水型エマル
ジョンを得る。そして有機溶媒を除去すると、得られた
ゲル混合物は最終的に多層小胞の懸濁液となり、常法に
従ってこの多層小胞を分離する。
本発明方法に用いるのに好適な脂質には、当業者にとっ
て周知であり、容易に手に入れることかできる。本発明
方法にとって有用な脂質には、単結合または二重結合鎖
を有する両極性の化合物であって、リポソームの分子バ
ッキングにおいて必要な条件を満たしている、すべての
脂質または脂質混合物が含まれる。“リポソーム”とい
う語句は、水を含む内室(空間)を有する、すべての脂
質粒子を指す。リポソームは単一層または二層の膜を有
する。単一層膜の小胞の製造方法については、例えば、
ファーホップ(Furhop )ら〔ジャーナル・オブ
・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journ
al of the American Chemic
alSociety ) 106.4643(1984
)’3を、また、単結合鎖親両媒質からの2分子膜(b
ilaγer )小胞の製造についてはクニタケ(Ku
ni take )ら〔ジャーナル・オブ・アメリカン
・ケミカル・ソサエティ、102:2.549−553
(1980)lを参照されたい。この様なタイプの脂質
の例には、ホスファチジルコリン(p、c)、ジパルミ
トイルホt     スファチジン酸(PA)、ホスフ
ァチジルセリン(ps)、ホスファチジルエタノールア
ミン、スフィンコ脂質類、ホスファチジルグリセロール
(す PG)、スピンゴミエリン、カルシナコン、糖脂質類、
ガングリオジッド類、セレブロシツド類、等が含まれる
。これらの内、ホスファチジルコリンが、種々の供給源
から容易に、しかも、他の脂質に比べて最も安価に入手
することができる上、リポソームを形成し易い、という
点から好ましい。
しかしながら、脂質の好適さは、小胞の使用目的にとっ
て特に望ましい特性の如何により、また、それを取り囲
む特定の状況により、左右され、変化する。
1またはそれ以上の上記の脂質を組合わせたものも、小
胞形成おけるバッキング(包み込み)に関する必要性に
適う限り、用いることができる。
例えば、ホスファチジルコリンとホスファチジン酸とを
組合せれば、本発明にとって有用な脂質混合物を得るこ
とができる。また、ホスファチジルコリン、ジパルミト
イルホスファチジルコリンおよびホスファチジン酸とコ
レステロールトラ組合       Jわせたものも、
本発明に使用できると思われる。
膜の分子バッキングにおける要求に適合し得ないために
、小胞を形成する能力を欠く脂質は、それを、膜形成性
の脂質と混合することにより、本発明方法に適宜用いる
ことができる。−この様な脂質の例には、ステロイド類
、コレステロール(CI−1)、長鎖脂肪族アミンの如
き脂肪族アミン類およびカルボン酸類、長鎖スルフェー
ト類およびホスフェート類、ジセチルホスフエート、ブ
チル化ヒドロキシトルエン、トコフェロール、レチノイ
ド類並びにインプレノイド化合物等が含まれる。
また、用いられる生物活性物質が親油性である場合には
、これは、小胞の膜に会合することにより、包み込まれ
ることになる。親油性薬物の捕捉および2分子膜の数を
予測する場合には、その様な薬物が脂質の凝集に際して
膜を混乱させるかもしれないことを考慮しておく必要が
ある。
脂質、または1またはそれ以上の脂質の混合物は、電気
的に中性であるか、荷電しているかのいずれかである。
電気的に中性の、あるいは荷電している脂質は、当業者
にとって周知である。例えば、電気的に中性な脂質には
ホスファチジルコリンが含まれる。また、荷電した膜に
はホスファチジルコリン/ホスファチジン酸およびホス
ファチジルコリン/ホスファチジルセリンが含まれる。
本発明方法は、不活性雰囲気下、あるいは通常の雰囲気
下で行われる。“不活性な雰囲気”という語句は、窒素
、アルゴンその他の不活性ガスによって与えられる非酸
化的な雰囲気を意味する。
本発明方法によって脂質小胞を製造するには、まず、適
当な反応容器中に脂質溶液を入れる。前記の脂質の大部
分は、クロロホルムの如き有機溶媒の溶液として市販さ
れているものから入手することができる。この溶媒を減
圧下に除き、反応容器の底部に脂゛質のフィルムを形成
するのが好ましい。
本発明方法を実験室規模で行う場合には、反応成分を入
れる容器として、通常、有機化学の実験に用いられる、
丸底フラスコ、ナシ型フラスコま  。
たは試験管等を使用する。反応容器の大きさは臨界的な
事ではないが、エマルジョンがフラスコの暗面に薄く広
がりすぎる程大きくなく、またはエマルジョンの容量を
保持するには小さすきることのない様にすべきであるこ
とは容易に理解できるであろう。
前記の脂質を適当な有機溶媒に溶かし、小胞のJ[に用
いるエマルジョンを得るために、連続的な相を調製する
。この溶媒は、市販されている脂質を溶解するのに通常
用いられている溶媒と同じてあっても、異なっていても
よい。本発明に用いる有機溶媒は、水とエマルジョンを
形成するのに好ましい様、選択する。さらに、水の密度
とほぼ等しい密度の有機溶媒を併用してエマルジョンが
分離しない様にして、該エマルジョンを安定化すること
もできる。この方法に用いるのに適した有m 溶媒+c
 ハ、エーテル、エステル、アルコール、ケトン、芳香
族炭化水素、脂肪族炭化水素等の不活性な有機溶媒、さ
らにフッ化炭素およびシリコーンを含む溶媒であって、
認め得る程には水相が溶けない溶媒か含まれる。溶媒は
単独または組合わせて用いる。
次いで、この混合物に、本発明方法で製造される小胞内
に封入されるべき生物学的に活性な物質を加える。この
物質は、抗体やペプチドの様な医薬、農薬、並ひにデオ
キシリボ核酸フラグメント等を含む、使用を意図される
様々な化合物のどれでも良い。封入されるべき化合物は
、塩類バッファーの水溶液として(この方法か好ましい
)、あるいは少量の有機溶媒中の溶液としてこの混合物
中に加える。バッファーを用いる場合には、りん酸素塩
緩衝液の如き種々のバッファーを用いる。
有機溶媒を用いる場合には、水性エマルジョンの小滴を
形成するために、水またはバッファーを加えねばならな
い。空の小胞はそれ自身生物学的に活性である場合には
、脂質小胞に生物学的に活性な物質を別に加える必要は
ない。
この様にして合わせた成分の混合物を、通常、音波処理
により、乳化する。一般に、任意の数の機械的手段によ
っても、超音波処理で得られる様な特性の均一なエマル
ジョンを調製することかで      1きる。超音波
処理は、広い温度域にわたって行なうことができる。
本発明方法における次の工程では、反応混合物から有機
溶媒を除去する。本発明方法では、有機溶媒を除去する
ことにより、有機溶媒中に乳化されていた水滴からリポ
ソームを形成させる。溶媒の除去は、窒素またはアルゴ
ンの様な不活性ガス  ゛を用いて混合物をガス浄化し
ながら、あるいは、好ましくは、減圧蒸留することによ
り、行う。ジエチルエーテルの様に低沸点の溶媒を蒸溜
する場合には、溶媒の引火を避けるために、真空度を低
くして減圧蒸留することが好ましい。しかしながら、反
応混合物に音波処理がなされていない場合でも、不活性
ガスによる浄化を行いながら有機溶媒を除去する必要か
あるということか分った。膜形成に用いられる脂質によ
っては、溶媒除去中に行う音波処理により、霧状化、脂
質の凝集する間における膜の混乱、工程中に形成される
反復距離の崩壊、有機溶媒中の脂質混合物の破壊等によ
って薬物か失なわれる結果を招くかもしれない。
本発明方法において、音波処理をしないで溶媒を除去す
ることはあまり重大なことではない。エマルジョンから
共沸蒸留されて水か失なわれるが、脂質が凝集するので
膜の混乱は生じない。有機溶媒を除去する間における水
の損失量はエマルジョンの温度と用いた有機溶媒に依存
する。種々の水/有機溶媒共沸蒸留による水の留出量を
示した表か出版されており、当該技術者ならば容易にこ
れを利用することかできる。例えば、CRCハンドブッ
ク・オブ・ケミストリイ・アンド・フィジックス(CR
CHandbook oE Chemistry an
dPhisics )第59刷(1978)参照。共沸
蒸留による水の損失を補うために、本発明方法において
は、水を飽和させた有機溶媒を用いてもよい。あるいは
、水と有機溶媒とのエマルジョン中の水相に過剰量の水
を加えることによって共沸蒸留による水の損失を補うよ
うにすることもできる。
本発明方法においては、多層からなる小胞を形成するた
めに、エマルジョン中の小水滴の表面を被うのに必要な
量より過剰の脂質を用いることが必要である。逆転ミセ
ルを形成するのに必要な借よりも多量の脂質を用いるこ
とにより、該ミセルの周囲に第1番目の2分子膜か形成
されることになる。逆転ミセルは、乳化状悪にある小水
滴の周囲を、脂質が、該脂質の極性部分を層の内側に向
けて一列に並ぶことによって1分子の層で完全に被うこ
とにより、形成される。脂質2層膜は、逆転ミセルの周
囲に、脂質分子が、その非極性の、または尾部領域を、
互いに接する様にして並び、1分子の層となることによ
り、形成される。完全な2分子層が形成されるより過剰
に脂質があれば、この第1番目の薄膜(ラメラ、lmm
ella )の周囲に2分子層か形成される。エマルジ
ョン中の脂質は、有機溶媒に乳化されている薬物を含ん
だ小水滴す逆転ミセルを形成する。有機相が除かれるこ
とにより、これら逆転ミセルは凝集してリポソームにな
る。リポソームの形成は、思上に示す、一連の段階を経
て起こると思われている。エマルジョン中の有機溶媒を
除去する間に、時間の関数とり     して、次々、
薄膜が形成される。溶媒が除去されると、脂質の濃度が
増加し、脂質か逆転ミセルを被覆(コート)シ始める。
この被覆により、2分子膜構造が形成され、単1層から
なるリポソームが生じる。より多くの溶媒を除くことで
、過剰量の脂質に、既に存在しているリポソームの上に
、さらに2分子膜を形成させる。水の量は少なく、脂質
の遣は多いので、既に存在しているリポソームの上に重
ねて2分子膜が形成されることになる。
この工程に用いる脂質の量は、小胞中に何層の2層膜を
形成したいかということに依存する。
次々、!:2分子膜か重ねられる間にゲル中に残存した
有機溶媒により少なくともケル中に第1層か形成される
間に、溶媒と溶媒が2分子膜にわたって平衡化する。2
分子膜を横切る、溶媒と溶媒との平衡状態は、小胞の最
外膜には存在しないてあろう。有機溶媒を除去する間に
生じ得る泡により、2分子膜を横切る平衡状態が生じる
と思われる。
有機溶媒か実質上、除去されるき、ゲルー懸濁股段階(
ステージ)となる。このゲル懸濁液段階は、大部分の有
機溶媒か除去された後であって、       J過剰
量のバッファーを加えてリポソームを再懸濁するまでの
、エマルジョンの段階を指す。このゲル懸濁液には、ゲ
ル、懸濁液、または不明確な水/脂質混合物が含まれる
。この時点で真空度を上げてもよいが、そうすることに
より、しばしば、相内に発泡かもたらされるので、必す
しもその必要はない。ゲルの外観は脂質成分に依存する
。用いり脂質かホスファチジルコリンのみてあれば、透
明なゲルか得られる。陰性に荷電した脂質、固体状の脂
質またはコレステロールをホスファチジルコリンに加え
ると、曇った、または不透明なゲルか得られる。固体の
脂質だけが混合物に含まれているときには、ゲルかあら
れれないであろう。
しかしなから、通常は、この様な混合物から有機溶媒の
大半か除かれると、その後にゲル懸濁液段階か来て、湿
った、白色の脂質沈殿として容器の底に存在する。この
ゲルの外観には有機溶媒も影響を及はす。例えば、ジパ
ルミトイルホスファチジルコリンで構成される本発明の
小胞を調製するの(こイソプロピルエーテルを用いると
、得られるエマルジョンは常に・蓼っている。イソプロ
ピルエーテルの代りにジエチルエーテルを用いるとエマ
ルジョンは透明になるか、少量の溶媒を除去することで
エマルジョンは曇ってくる。この様に、エマルジョンの
外観は、脂質の、水と、小胞の製造に用いた有機相への
溶解性に依存している。同様に、有機溶媒の量も脂質の
使用量に影響を及ぼすであろう。
水と有機溶媒のエマルジョンか逆転し、水か連続相にな
ったとき、ゲル反転(gel 1nversion )
が起きる。エマルジョン中の水と脂質の割合によってゲ
ル反転の起こる速度が定まる。エマルジョン中の水の含
量か、ゲル形成時の脂質の水和に必要な量以下であれば
ゲル反転は起こらないたろう。
ゲル懸濁液中で、100#IFのホスファチジルコリン
を水和させるのに必要な水の量は約28μlであること
が知られている〔ウィルキンソン(Wilkinson
 )ら、バイオフィジカル・ジャーナル(Biophy
sical Journal ) 2Q、169(19
77)参照〕。さらに、バッファー中の塩(もしあれば
)やゲル懸詞液中の生物学的に活性な物質を溶解するた
めに、余分な水が必要である。この最少計の水かなけれ
ば、ゲル反転は起こらない。この様な状況の下で、ゲル
懸濁液中での、脂質の水和、塩および生物活性物質の溶
解にとって必要とされる水よりも過剰量の大量の水によ
り、連続的な水の相を得られない場合には、リポソーム
は、過剰量のバッファーを加えてゲルを再構成した後で
なけれは形成されない。水と有機溶媒のエマルジョンに
おける反転が円滑に進むためには、ゲル−水の約60重
量%がゲル−脂質に変る必要のあることか実験的に証明
されている。
ゲル反転の間にまだ完全に形成されていないリポソーム
の中核(芯)から該リポソームの外へ、水が出る。この
水と一緒に、封入しようとしている生物活性な物質か伴
なって出てしまい、最終的なリポソーム集団内に捕捉さ
れる薬物量の減少をきたすかもしれない。本発明では、
本明細書中で連続的な水相と称している様に、水を加え
ることにより、中核に含まれている水の移動の必要性を
減少し、もって薬物の捕捉を最適に行わしめる。
本発明方法に従って多層小胞を製造すると、小胞の反復
する二層膜間に水か含まれることになる。
反復する二層膜間の水はエマルジョン中の小滴ノ中咳ま
たは連続的な水相に由来するものに相違ない。従って、
小水滴の直径は、第6図に示した如く、乳化された水を
完全におおうのに必要な脂質量に関連した理由のみなら
す、上記の反復二層膜間に水を供給するのに充分な中核
の水を保持させるという理由からも、2分子層の数を予
測する上で重要である。もしも、中核から2層膜間に適
当な量の水を供給し得るよりも多くの2分子膜か生成し
たならば、中核が破壊され、脂質か薄板状になり、2分
子膜の数を正確に予測することかできなくなる。しかし
ながら、これらの薄板状の脂質を、水(一般にバッファ
ー)で再度水和させることにより、これらをリポソーム
に組み立て直すことかできる。
大部分の有機溶媒を除いた後に得られるゲル琶を腸液を
、次に、適当なバッファー溶7夜中に懸濁す     
f・る。代表的なバッファー溶液として、前に例示した
りん酸素塩緩衝液かある。一般に、反応フラスコ中にバ
ッファー溶液を単純に加え、ペースト状物質を、パスツ
ールピペットによってバッファーをフラスコ内で上下に
旋回させ、渦巻き運動させ(ポルテックス)あるいは打
ちつける様にして攪拌する。加えた水性物質を、要すれ
ば、例えば、繰り返し遠心する、あるいは、カラムクロ
マトグラフィーやイオン交換クロマトグラフィーにかけ
る、または透析する等の適当な既知の方法で除去しても
よい。最後に、この脂質小胞とそれらが取り込んだ内容
物とを等張緩衝液に懸濁し、使用または投与に供する。
。 発明の作用 本発明方法によれは、約3〜5層の数層の2分子層から
、例えば10以上もの多数の2分子層を有する小胞を、
予測可能に、しかも都合良く製造することかできるとい
うことが明らかになった。
多層小胞は、乳化された水相が脂質の含量との関係にお
いて最少であるときに形成される。本発明方法における
顕著な1面は、該方法が、エマルジョン中の脂質の量、
水の造および小水滴の大きさをコントロールすることに
より決定されるものであり、本発明方法によれば、リポ
ソームの2分子層の数を予測し、また、封入される化合
物の量を予測することができるという点にある。しかし
ながら、2分子層の数の予測は、最初の中核が工程中に
崩壊しなかった場合にのみ可能であることがわかってい
る。
生物学的に活性な物質はリポソームの中核または反復す
る薄膜の中に含有される。X線回折とコンピューターシ
ュミレーションにより、2分子膜の数、反復する薄膜中
で通常、水が占める空間、さらに、小胞内のり脂質2層
膜の厚さに係りなく、その中核の直径か2000オング
ストロ一ム以上であれば、多層リポソーム集団における
全ての薄膜は、完全に膨潤した平らな膜と同じたけの量
を取り込む(捕捉する)ことができることか分った。
その理由は、この程度の直径を有する中核の場合には、
薄膜の捕捉し得る量を考慮する上で膜の湾曲か重要でな
くなることにある。例えは、中核を持たない、完全に膨
潤した平板状のホスファチジルコリン100 myで構
成されている2分子膜は、この2分子膜の中間に約95
μlの水をとり込む(cmbibe)ことが見出された
。多層リポソーム集団は、その平均の直径が0.7A(
7000オングストローム)程度の不均一な値であるた
め、薄膜内に捕捉される容量は上記の如く中核の容量に
よって識別される。この、中核内に捕捉される容量を求
める方法は、ホスファチジルコリン以外の脂質混合物に
関しても容易に適用できると思われる。
リポソーム中に脂質を集合させる方法が、捕捉量並びに
粒子構造に影響する。本発明方法において、生物活性物
質の捕捉を最大にし得るか否かは、工程の実施期間を通
じて中核を完全無欠に維持することができるか否かにか
かつている。もしも工程中に中核が崩壊すれば、捕捉量
は減少し、小胞の構造はゲル懸濁液中の脂質混合物と水
の含有量によって定められる。大きい内部の中核を持っ
た小胞の製造方法によれば、小さい内部中核を持った小
胞の製造方法によるよりも多くの生物活性物質を捕捉す
ることができる。例えば、脂質エマルジョンを音波処理
すると同時に有機溶媒を蒸留すると中核の崩壊が起こり
、生物学的に利用し得る物質の捕捉率(%)か低くなる
。その反対に、音波処理せずにエマルジョンから有機溶
媒を留去することを要件としている本発明方法では、内
部中核の大きさおよび完全無欠さを維持することかでき
るので捕捉率(%)を高くすることかできる。パンハム
らの方法で製造された従来の多層小胞は太きい中核を有
し得るが、この中核は、該小胞を製造するために用いら
れた最初の水相から導かれた小さいフラクションにすき
ないので、その捕捉率は低い。他方、本発明の小胞にお
ける中核は、これら小胞を調製するのに用いた元の水相
の大きいフラクションを含有している。
相転移温度を有する脂質を用いた場合の、本発明の小胞
における生物活性物質の捕捉率も、工程中に採用する温
度に対して敏感である。相転移温度を有する脂質は、膜
とアニールさせるために、       J膜中の脂質
の温度以上の、最も高い融点に加熱する必要がある。膜
同志のアニーリングは小胞の形成後、または脂質のリポ
ソーム膜への集合の段階のいずれに行ってもよい。アニ
ールか行われていない小胞は、“ひひ”または割れ目を
有することかあり、その結果、該小胞に含まれている物
質か、特に、小胞の精製段階において、該小胞から漏出
することになる。脂質2層膜小胞の構造上の欠損の形成
とアニーリングとに関する議論は、ラワゼツク(Law
aczeck >らによりなされている〔バイオケミ力
・アク9 (Biochemica Acta )44
3.313−330 (1976) 〕。固型の脂質を
利用した場合の本発明方法による高い捕捉率は、脂質の
膜への集合の前または後に加熱することが捕捉率にさほ
ど影響を及はさないということが分っているので、懸濁
物を洗浄する前に小胞を加熱したかどうかに依存する。
即ち、小胞を洗って捕捉されなかった物質を除く前、即
ち、遠心して小胞を除く前にアニーリングを行わねばな
らない。他方、安定な複数膜小胞は、固型脂質とアニー
リングする必要のないことが知られている。
本発明方法はまた、群性および危険性を伴なう化合物を
、水と’IWC1溶媒のエマルジョンから製造される多
層小胞中に安全に捕捉するのに優れた方法である。しか
も、本明細書中に述べている如く、本発明方法によれば
、薬物を極めて高い比率(%)で捕捉することができる
。前記の利点に鑑みて、本発明方法は、その匣利さと予
測性の故に、商業的な見地から、リポソームを大規模に
工業生産するのに特に適した方法である。
第1図〜第5図を用いて、連続した水の相を加えずに丸
底フラスコ中で製造された小胞中の、1個の多層小胞に
捕捉される薬・物量を予測することができる。第1〜3
図から容易に分る様に、最適量の14(−スクロースを
捕捉するのに8興なエマルジョン−水量は脂質の吏用量
に依存して変化する。第4図および第5図の捕捉表面ダ
イヤグラムは、工程中に脂質を40.100または20
0mg ’用いて得られたデーターを書き込むことによ
り、作図された。これらの図は、薬物の捕捉量を予測す
る際における、エマルジョン中の脂質と水の割合につい
ての重要な関係を図式的に示している。
第6図は、この図を利用して、当業者が、小胞集団中に
含まれる各多層小胞の2分子膜の平均数をかなりの確実
性の下で予測することのできる図であって、2分子膜数
の平均値を予測する場合の、小水滴の大きさの重要性を
示している。小規模な工程で得たデーターに基づいてい
るか、この図の、2分子膜数の予測に関する機能は、大
規模な工程に関しても同様に有効であると思われる。
実験データーは、多層小胞中の2分子膜の数が、混合物
中の脂質濃度と乳化された水の量とに依存していること
を示している。この図は、全量300711 の水を用
い、実施例1の方法で行った数回の実験から得られたデ
ーターを示している。エマルジョン中に、予め定められ
たサイズの小水滴を正確(こ作り出すことは未たできな
いか、実験データーは、本明細書中で指定された一般的
な条件の下における小水滴の平均の大きさが、直径約0
.5μ〜1.0μであることを示唆している。この直径
は、単1ないし少数の層を有するリポソームの生成に関
する米国方法第4,285,871号に開示された方法
から得られたリポソームサイズの分布状況に基いて推定
された。直径約0.5μ以上の小水滴に関しては、過剰
量のジエチルエーテル中に乳化されている水滴の全表面
積はほぼ一定である。従って、この直径の水滴は、同じ
くほぼ一定量の適当な脂質によりおおわれることになる
。この漸近線的な曲線は、直径0.5〜0.9μの乳化
された水滴300μlをおおうのに必要な脂質の量に極
く僅かな変化のあることを示している。例えば、小水滴
の平均の直径が約0,5μの場合に逆転ミセルを生産す
るのに必要な脂質量は約6〜であるのに対し、小水滴の
平均の直径か約0.9μの場合に逆転ミセルを生産する
のに必要な脂質の量は3.7〜である。
エマルジョン−脂質トエマルジョンー水の量ハ、生成す
るリポソームの型にとって重要である。エマルジョンが
、直径0.5〜1.0μの不均一な水滴集団を含むもの
である場合には、不均一なリボンームカ生成すレル。エ
マルジョン−脂質トエマル      1ジョン−水と
の比率に基づいて、2分子膜数の平均をみたとき、単1
層のリポソームが優勢になることも、多層のものが優勢
になることもある。
各小胞の2分子膜の平均数は下記の式に従って決定され
る。
例えば、小水滴の直径が0,56μ、脂質量が100+
++y、水、の全量が300μ11  ジエチルエーテ
ルか10,11’である場合に、以下の計算式が得られ
る: =約12層の2分子膜/小胞。
ジエチルエーテルの共沸蒸留による水の損失量バ一定で
あることか知られている。中核ヲコントロールすること
ができ、さらに、粒子の大きさの変化に伴なう、各反復
薄膜中に含まれる脂質の正確な量を考慮に入れたならば
、最終的なリポソーム集団中の2分子膜の数をより正し
く見積ることができるだろう。また、ホスファチジルコ
リン以外の脂質を用いるときには、エマルジョン中の小
滴をおおうのに必要な脂質の量を計、算する際に、脂質
分子当りの面積を念頭におく必要がある。以上の観点か
ら、形成されるリポソームの型には、エマルジョン中の
水の量、ゲル−懸濁液中の水の量、音波処理の時間およ
び音波の強さ等の全てが影響を及ぼす。例えば、音波処
理の量を増加して小さく乳化された水滴を生成させるこ
とにより、リポソームの直径はより小さく、2分子膜の
数はより少く、内部中核の直径はより小さく、そして薬
物の捕捉、率がより低くなる。
本発明方法において、生物活性物質の捕捉率(%)を最
高にすることは、エマルジョン水の量、脂質の型および
量、および小胞の製造に用いた容器に依存している。混
合物中に連続的な相を形成しない、または大量の水を加
えない場合には、本発明方法において、丸底フラスコま
たはナシ型フラスコを用いた場合よりも、試験管を用い
た場合の方かより高比率で生物活性物質を捕捉すること
ができる。また、ホスファチジルコリンを100my使
う方が同じ脂質を150 mt使う場合よりも効率良く
捕捉することが見出された。ホスファチジルコリン10
0 myを用いた場合、試験管内での小胞の製造中に少
量の連続的な水相を加えても捕捉率には殆んど影響を及
はさないが、その様な水を300μl加えると、捕捉率
が約10%減少する。
エマルジョン水中の薬物濃度の増加は、薬物の捕捉量に
影響を及ぼす。この様に、本発明方法において最適の捕
捉率を得るか否かは、実験条件が至適であるか否かに依
存する。
本発明方法における生物活性物質の捕捉率(%)は、実
験工程を行うための容器の型に左右されるということも
分った。25 tm X 175 asの試験管と10
0−の丸底フラスコ内での C−スフローや ス捕捉率(%)を第7図に示した。エーテル10−、ス
クロース1rq/dを含有するPBSo、3,1/およ
びホスファチジルコリン10011gまたは150りか
らエマルジョンを調製した。ゲル段階で、種々の量の連
続的な水相を加えた。捕捉率の値は、脂質の回収に関し
て補正し、n>3に関する平均値±s、d、で表わされ
ている。この図は、試験管内で小胞を誠製した場合に、
より高い捕捉が起こっていることを示唆している。この
様に、捕捉率がより高くなっているのは、最終的な集団
中に含まれているリポソーム内の中核が平均的により大
きいことによるのかもしれない。また、中核内の水がリ
ポソーム外の水になることが防止されるので、連続的な
水相を加えた際、ゲルの逆転が起きる間に、リポソーム
から薬物か脱は出すことかない、ということによるのか
もしれない。
本発明はまた、本発明方法によって得られる新規なりポ
ソーム小胞を提供するものである。
上記の、並ひに以下に挙げるデーターに示されている様
に、製造方法はリポソームの構造に影響     J。
を及はす。例えば、脂質が凝集する間、音波処理をする
と同時に有機溶媒を蒸発させることにより、脂質が薄膜
内で平衡に達することは促進されるか、粒子内に、不完
全な2分子膜が形成されるという問題が生じる。この音
波処理によって、負に荷電した小胞が生成し、最終的な
リポソーム集団には、不均一な繰り返しく反復)距離の
2分子膜が生じることになる。しかしながら、本発明方
法で要件としている様に、音波処理をせずにエマルジョ
ンから溶媒を留去すると、均一な薄膜層を有する、負に
荷電した小胞からなる最終的なリポソーム集団が得られ
る。本発明方法によって、均一な反復距離を有する電荷
を帯びた小胞が得られる理由は、リポソームの形成途中
に薄膜内の水を含んだ空間が破壊されないことにある。
ある脂質混合物の場合には、脂質が凝集する間に音波処
理を行わないことにより、リポソーム内に脂質分子が不
均一に分布しているリポソームが形成されることがある
この様に、本発明方法によって小胞を作る場合には、リ
ポソームの個々の薄膜間に脂質が非対称的ニ分布してい
ることがある。リポソーム内に脂質の不整な分布のある
ことは、長間隔や透過速度に影響を及はすかもしれない
後に議論するX線回折のデークーは以下の如くにして得
られた。小胞をミクロ遠心(microfuge)にか
けてペレット化し、上清を除いてペレットに25〜50
μlのPBSを加えた。注射器を用いて、この濃厚なリ
ポソームペレットを吸い上げ、1.5朋の石英毛細管の
中心に注入した後、シールした。
試験に用いた小胞の量は約125 my/ mtであっ
た。
焦点スポットが0.15X2.5順であるエリオットG
X20回転陽極発生機を備えた、オーダーからオーダー
への解像力が1500オングストロームであるCuKa
照射の二重鎖焦点カメラを用いて回折データを集めた。
露出時間は試料に応じて変え、35KV、28mAのX
−線出力で行ナツタ。
回折パターンは、コダックDEF−5X線フィルム上に
、試料とフィルムとの距離を300 mmにして記録し
た。オプトロニツクスC−4100フィルム・スキャナ
ーを用いて25μmのラスター上のフィルムの光学密度
を数値化した。各回折パターンの中心を、該パターンの
対称性を利用して定めた。2511mの殻について円形
積分することによリ、各半径毎の平均の光学密度を算出
した。これらの円形積分のデーターの平均値から結節(
/−ド)を通して適合する、円滑なバックグラウンド曲
線を差し引いて、各フィルム毎の放射線の強度の分布を
得た。
この様に、リポソームの製造に採用した方法か、最終的
に得られるリポソーム集団の構造の決定に重要な意味を
持つ。この点から、リポソームの製造に用いられる方法
によって、不規則な反復性薄膜を有する薄膜が作られる
。実質上、様々な長さの長間隔を生しさせる様な脂質混
合物は、最終的なリポソーム集団に、様々な反復距離の
薄膜を最も生成させ易い。数オングストロームの変化を
反復距離にもたらす様な脂質混合物として、DPPC/
CH(9/1、モル1モル)並ひにPC/PA(9/1
、モル1モル)またはpc/ps(9/l、モル1モル
)の2種類を挙げることかできる。PAおよびPSの膜
は負に荷電しているので、中性のpc2分子膜から約3
OA以上の膜が分離すると予測される。DPPCリポソ
ームとD P P C/c H(9/ 1、モル1モル
)リポソームとでは、長間隔か15オングストローム増
加する〔ラドプルツク(Laclbrooke )ら、
パイオシミカ・工・パイオフイジ力 アクタ(Bioc
him、 Biophys、 Acta)333−34
0(1968)’:]。この様に、DPPC/CH混合
C/C間隔はCHの膜濃度(特に、コレステロールが1
0モル%であるとき)に極めて敏感である。上記の混合
物から多層のリポソームを製造する工程では、最終的な
小胞集団中における脂質の分布か不均一となり、不均一
な長間隔か生じることが予測される。全ての反復距離が
不規則であれば、この小胞から回折像を得ることはでき
ない。
電気的に荷電した2分子膜を含有している小胞のX線回
折による研究により、脂質を凝集させるのに用いた方法
によって2分子膜間に不均一な繰返し距離が生じること
が示された。第8図および      1゜第9図は、
本発明方法で製造した小胞と、負に帯電した2分子膜を
含有している5PLVとのX線回折像を比較して示した
図である。従来からのMLVは5ptvと同じ像を呈し
た。第8図は、ホスファチジルコリン/ホスファチジン
酸(9/1、モル1モル)およびホスファチジルコリン
/ホスファチジルセリン(9/1、モル1モル)から製
造された本発明の小胞を約28℃て2時間、暴露させた
後、測定して得た回折のインテグラルオーダーを示すグ
ラフである。これに対して第9図は、ホスファチジルコ
リン/ホスファチジルセリン(9/1、モル1モル)か
ら製造された5PLVに関し、これを約28℃で15時
間暴露させた後、得られた、拡散した回折像を示してい
る。さらに別の測定では小胞か回折像を与えなかった。
従って、5PLVは、回折像を示さない、あるいは、長
時間のX線暴露によって、拡散した回折像を与える、と
いうことから、不均一な、薄膜反復距離を有するといえ
る。これらの図は、本発明における小胞中の2分子膜の
並び方が、2分子膜が電荷を有する時には実質上均一で
あることを示している。この様な、実質上均一な薄膜の
反復距離は、本発明の小胞にのみ生じるものであり、従
来のMLV小胞や安定な複数膜小胞には生じない。
第10〜13図は、固液混合物を用い、約28℃で工程
を行った後、ゲル懸澗液を50℃で1時間加熱するか、
あるいは、50゛Cにおいて脂質を凝集させ、ゲル愁眉
液を約28゛Cで5分間加熱した後、小胞を精製する方
法のいずれかにより、製造された小胞のX線回折図を表
わしている。図から分る様に、5PLVの回折図にはイ
ンテグラル・オーダーが認められるが、本発明の小胞か
らは非対称的な回折図が得られる。このことは、コレス
テロールの分布か、5PLVの薄膜内では均一であるの
に対し、本発明のそれでは均一でないことを意味する。
ジパルミトイルホスファチジルコリン/コレステロール
(9/1、モル1モル)からなる本発明の小胞が非対称
性のX線回折図を示すのは、試料の由来(経歴)による
。上記の脂質組成を有する本発明の小胞から、時折、回
折における対称性のピーク、およびインテグラル・オー
ダーが得られることがある。従って、本発明方法におい
て充分な混合が行われるか否かは実験条件に左右される
ことではない。
脂質の凝集の仕方も、リポソーム膜への分子バッキング
に影響を及はす。従来からのMLV小胞と5PLV小胞
との温度依存性の長間隔を比較し、特性付けた報告があ
る。この報告では、これら小胞の特徴により、長間隔信
号(LSS)を用いて5PLVと従来のMLV小胞とを
識別し得るということか示された〔グルーナ−(Gru
ner )ら、バイオケミストリイ(Biochemi
stry ) 24.2833−284F]。第14図
には、従来のMLV、MLVt−REVおよび5PLV
を、それぞれ等強性緩衝液および水中で調製した場合の
LSSを比較して示した。この図から、5PLVは、温
度約4 ’cから約40℃までの間、比較的一定な薄膜
の反復距離を維持しているのに対し、従来のM L V
は長間隔の実質的な減少を来していること、従って、全 5PLVをM L Vから識別し得ることが確認される
。M L V −RE Vと5PLVとは、油中水型エ
マルジョンから製造されているので、予想涌り、緩衝液
中のMLV−REVは5PLVと同じ変化を示した。
緩衝液中のS I) L VとM L V小胞との長間
隔信号における差異は、5PLVでは溶質か均一に分布
しているのに対し、M L Vでは溶質の分布が不均一
である、ということに帰属された。この仮説は、溶質の
不在下で5PLV小胞とMLV小胞とを調製した場合に
は、長間隔信号か同様である、ということに基づいてた
てられた。また、M L V小胞と5PLV小胞とは、
これらを水中で調製すると、同様な長間隔信号を示すこ
とも分った。しかしながら、本発明の小胞は長間隔か減
少する様な性質を有している。ホスファチジルコリンか
ら製造した本発明の小胞の長間隔は3℃においてする。
本発明の小胞においては、脂質を水中に分散させたとき
に長間隔信号が現われ、従来のM L      )■
リポソームや5PLVリポソームの場合とは一致してい
ないので、5PLVが浸透圧的に平衡関係にある、ある
いは、M L Vが著しい、内在性の溶質グラディエン
ドを有している、という仮説は疑わしい。塩グラディエ
ンドは存在するかもしれないか、そのことによって、通
常のM L V小胞を緩衝液中で調製した場合に見られ
る温度依存性の長間隔の変化か起こることはないであろ
う。浸透圧の影響に加えて、長間隔信号は、脂質をリポ
ソーム膜内に凝集させる方法に対しても敏感である。
第15図は、本発明の小胞からは、従来の小胞から放出
されるよりもはるかに少い5−CFが放゛  出される
こと、即ち、本発明の小胞がこれらの小胞よりもはるか
に安定していることを示している。
6−CF漏出測定に用いた方法はビジョン(Pidge
on )らによって、「フォトヶミストリイ・アンド・
フォトバイオロジイ(Phocochemistrγa
nd Photobiology )、37巻、N15
.491−494(1983)Jに記載されている。
本発明の小胞は、それが電気的に中性の2分子膜を有す
るとき、以下に示す方法で測定すると、第2順位の巾広
いX線回折のピークを示し、これは、小胞の温度を約4
℃から約40 ’Cまで上げても、約60%以上増える
ことはなかった。本発明の小胞と、同じ脂質から製造し
た5PLV小胞との上記のデーターを、製造後1日およ
び14日口の小胞を用いて比較し、表1に示した。
表工 中性の2分子膜を有するM L V −RE V
と5PLVとの第2順位のピークの巾(謂)小胞の古さ
          温 度    ピーク巾の増加率
I    MLV −REV  1.0 1.25 1
.4   40.0SPLV   O,650,801
,2592,314MLV−REV  O,901,1
01,2538,9SPLV   O,651,201
,75169,2以下に実施例を挙げ、本発明の小胞並
ひにその製造方法を説明する。これらの実施例は本発明
の範囲を限定するものでなく、またいかなる意味におい
ても、その様に解釈すべきでない。
以下の実施例1および2は、卵のホスファチジルコリン
を含有する中性リポソームの封入(包み込み)に関する
ものである。りん脂質の純度は、約2μモルの脂質をシ
リカゲルプレートに適用し、クロロホルム:メタノール
:水(65:25 :4、v :V :V)で溶離する
ことでクロマトグラフすることからなる、薄層クロマト
グラフィによって周期的に評価した。りん脂質のりん酸
塩の存在の検出にはスペルコ(5upelco ) 、
ベレフオンテ、ペンシルバニア (Be1lefont
e Pen5ylvania )から得たホスプレイ(
Phospray )を用いた。
実施例1 100dの丸底フラスコにクロロホルムに溶かした卵ホ
スファチジルコリン〔アバンティ・ボーラーリピツズ、
インコーホレーテッド、バーミンガム、75 ハマ(A
vanti Po1ar Lipids、 Inco、
Birminghmm 、 Alabmma ) 〕I
 Q ONを入れた。
約40℃において5分間、溶媒を減圧蒸留して除き、ジ
エチルエーテル10−を加えた。別の容器で、放射性標
識14cmイヌリフ C2,4mci/g、ニューイン
グランド・ヌクレアー、ボストン、マサチューセラ7 
(New England Nuclear、 Bos
ton。
〜Iassachusetts )から入手〕と、りん
酸緩衝食塩水0.3dとを一緒にした。化合物を含有し
ている溶液をフラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、約2
5℃において2分間、水浴ソニケーター中で攪拌した。
次いで、ジエチルエーテルを減圧下に留去するとゲル懸
局液段階が現われた。この丸底フラスコにりん酸緩衝食
塩水を加え、ゲル懸濁液を緩衝液中に懸濁した。パス−
−ルピペットヲ用いて緩衝液をフラスコ内で渦巻かせ、
あるいはポルテックスすることにより上下動させて懸濁
させた。この混合物を試験管に移して約10,000 
rP’Pで約10分間遠心することにより、調製された
リポソーム類を分離した。このペレットをりん酸緩衝食
塩水10−に再懸濁し、リポソーム類を洗浄した。
再び遠心してリポソーム類を集めた。得られたりボソー
ム類を分析した結果、イヌリンを伴なったリポソームが
65±15%含まれていることが分った。脂質の回収率
は97%±3.5%であった。
封入効率は、存在する脂質1μmolについて取り  
    1込まれた水の容量として、1.59±0.3
3μlであった。
実施例2 放射性標識 C−イヌリンの代りに放射性標識14 C
−スクロ−x〔35Qmci/mmo11 ICN。
アービントン、カリフォルニア(I rvington
 。
Cal 1fornia )より入手〕を用いる外は実
施例1の一般的手法に従い、下記の結果を得た。スクロ
ースを伴なっているリポソームの割合は52.2±14
%であった。脂質の回収率は92.4%であった。
封入効率は、脂質1μmolについて取り込まれた水の
量として1.14±、14μlであった。スクロースの
封入に関する値は、5回の測定により得られた平均値±
sd で表わした。
以下の実施例3.4および5は、負に荷電しているリポ
ソーム類を用いて行った封入に関する実験を示したもの
である。
実施例3 100 meの丸底フラスコに、クロロホルムに溶かし
た、ホスファチジルコリン:ジパルミトイルホスファチ
ジン酸〔シグマ・ケミカル・カンパニイ、セントルイス
、ミズリイ(Sigma C,hemicalComp
any、St、Louis、 Missouri ) 
、]の9;1(モル1モル)混合物100■を入れた。
約40℃において5分間、減圧下で溶媒を留去し、ジエ
チルエーテル10meを加えた。水性空間のマーカーと
して用いる、放射性標識14C−イヌリンを、小さいチ
ューブの中でりん酸緩衝食塩水0.3−と混合した。得
られた溶液を丸底フラスコに入れ、このフラスコをアル
ゴン雰囲気下、25℃で2分間、水浴ンニケーター中で
音波処理した。減圧下にジエチルエーテルを除き、ゲル
懸濁液を得た。このフラスコ内のゲル懸濁液にりん酸緩
衝食塩水1〇−を加え、この緩衝液をフラスコ内で、パ
ス−ツールピペットを用いて渦巻かせることにより、ゲ
ル懸濁液を緩衝溶液中に懸濁した。この混合物を遠心管
に移し、l O,000rpmで10分間遠心した。
得られたペレットをりん酸緩衝食塩水ioyに懸濁し、
再度遠心して集めた。得られたリポソーム類を分析した
ところ、イヌリンを伴なったリポソームが28%含有さ
れており、脂質の回収率が82%であることが示された
。脂質1μmo+ について取り込まれた水の量として
、封入効率は0.748 plであった。
実施例4 100 mzの丸底フラスコに、クロロホルムに溶かし
た、ホスファチジルコリン:ジパルミトイルホスファチ
ジン酸:コレステロール(シグマ・ケミカル・カンパニ
イ、セント・ルイス、ミゾリイ)の5:1:4(モル比
)脂質混合物100+++yを入れた。溶媒を40℃で
約5分間、減圧下に留去し、ジエチルエーテル10.f
を加えた。別の容器内で、放射性標識14cmスクロー
スをりん酸緩衝食塩水0.3−に溶かした。得られた溶
液をフラスコに入れ、このフラスコを、アルゴン雰[1
1C下、2s℃て2分間、水浴ソニヶーター内で音波処
理した。
減圧下にジエチルエーテルを留去してゲル懸濁液を得た
。このフラスコにりん酸緩衝食塩水10−を加え、緩衝
液をフラスコ内で渦巻かせて懸濁した。この混合物を試
験管に移し、1o、o o o rpmで10分間遠心
してリポソーム類を集めた。得られたペレットを単離し
、生理食塩水1o−に再懸濁してリポソーム類を洗浄し
た。遠心して再びペレットを得た。このリポソーム類を
分析したところ、スクロースを伴なったリボソームが2
5±2%存在しており、脂質の回収率が87±5.3%
であることが示された。脂質1μmolについて取込ま
れだ水の量としての封入効率は0.522±0.036
μlであった。上記の値は、3回の測定値の平均値±s
d で示されている。
実施例5 実施例4と同じ脂質を100〜用いる代りに20mg用
い、該実施例の一般的手法に従い、次の様な結果を得た
。スクロースを伴なっているリボソームは12±5%で
あり、脂質の回収率は91±3%であった。脂質1μm
olについて取り込まれた水の量としての封入効率は1
.22±0,6μlで・あった。これらの値は、3回の
測定値の平均値±sdで示されている。
以下の実施例では、連続相としての水を加えた、   
  Jまたは加えない状態において、種々の脂質混合物
を用いた場合に捕捉されるl4C−スクロースの量を調
べた。その結果、得られたデーターを次の表■に示す。
表■l 4 C−スクロースの捕捉率 PC10010090,5+4.2 90.9+5.3
以下の実施例では、試験管内での実験において、種々の
物質と、脂質としてのホスファチジルコリンとを用いて
行った。その結果を次の表■に示す。
表■ 試験管内実験における種々の物質の捕捉率捕捉率
(%) α−アミノ酪酸   52.3   61.7トブラマ
イシン    ? 4.2    83.7ポ1バI)
・ポリ(C183,565,8チロシン       
65.2    70.3本発明の小胞は固型の脂質を
用いても製造することができる。相転移温度を有する固
型脂質から製造した本発明の小胞中への薬物の捕捉に関
する研究では、モデル化合物として、ジパルミトイルホ
スファチジルコリンを用いた。ジパルミトイルホスファ
チジルコリンの相転移温度は41.5℃であり、ジエチ
ルエーテルの沸点は760Mにおいて34.6℃である
。リポソーム膜中に含まれる脂質の内、最も高い融点を
持つ脂質の相転移温度以上にまで、リポソーム類を加熱
する必要があるので、ジパルミトイルホスファチジルコ
リンまたはジパルミトイルホスファチジルコリン/コレ
ステロールからなる本発明の小胞を製造する方法には、
2方法がある。まず第1の方法は、エマルジョン中のエ
ーテルを除いてから加熱する、即ち、脂質が膜内に凝集
してから加熱することを含む方法であり、他方、第2の
方法は、脂質が膜内に凝集される間にリポソーム類を加
熱することを含む方法である。第1の方法は、ゲル琶濁
液を50℃で1時間加熱する点を除いて、前記の液状リ
ポソーム類の製造方法と同様である。第2の方法の実施
にあたり、ジエチルエーテルの代りに760mにおいて
沸点が68〜69℃であるジイソプロピルエーテルを用
い、また、30℃でなく50℃で本発明方法を行った。
第2の方法においては、ジイソプロピルエーテルを2段
階に分けて蒸留し、第1の方法における如く、大部分の
有機溶媒が除去されると、ゲル懸濁液が形成された。約
25℃において、PBSを1−またはl Q my加え
て、ジパルミトイルホスファチジルコリン/コレステロ
ール混合物を再構成した。小胞の精製および薬物の捕捉
は、前記の一般的手法に従って行った。ジエチルエーテ
ル/水共沸蒸留によって約90μlの水が失なわれるの
で、ジイソプロピルエーテル/水の1: 1(V/V)
混合物として25℃で1夜おき、ジイソプロピルエーテ
ルを水で飽和させた。得られた捕捉率のデーターを次の
表■に示す。
表■ 固型脂質を用いた場合の捕捉率(%)10010
    O31,95± 4.8  61.9±2.9
594/6  10  49.7 +17.3  49
.0±0.588/12  17  29.1 ± 7
.1  44.3±5.981/19  33  31
.7 ± 7.6  55.5±2.874/28  
40  42.8 ±9.1  59.4±1.765
/35  52  31.7 ±14.4  57.3
±4.3
【図面の簡単な説明】
第1図は脂質40 myを用いた場合の、エマルジョン
中の水の量と14C−スクロース捕捉率との関係を示す
グラフ、第2図は脂質1100Jnを用いた場合のエマ
ルジョン中の水の量と14cmスクロース捕捉率との関
係を示すグラフ、第3図は脂質200qを用いた場合の
エマルジョン中の水の量と14C−スクロース捕捉率と
の関係を示すグラフ、第4図はエマルジョン中の脂質お
よび水の量と1401−スクロース捕捉率との関係を示
す捕捉表面ダイヤグラム、第5図は第4図のダイヤグラ
ムを異なる軸で表わしたダイヤグラム、第6図は逆転ミ
セルを形成するために必要なホスファチジルコリンの量
と水滴の直径との関係を示すグラフ、第7図はホスファ
チジルコリン100my(−〇−)または150〜(−
・−)から調製した小胞における捕捉率と連続水相との
関係を、容器別に示したグラフ、第8図はMLV−RE
、VのX線回折図であって、左側(A)は、PC/PA
(9/1)から得た小胞に28℃で2時間X線照射した
後、右側(B)はPC/P S (9/1 )から得た
小胞に25,5℃で2時間X線照射した後に得た回折図
であり、第9図はPC/PS (9/1 )から得た5
PLVに28℃で15時間X線照射した後のX線回折図
、第10図はDPPC/CH(9/l)から28℃で調
製した5PLVに28°cで2.75時間X線照射した
後、得たX線回折図、第11図は、DPPC/CH(9
/1)から、小胞の形成中、50℃に加熱する方法で調
製した5PLVに、28℃で8時間X線照射した後、得
られたX線回折図、第12図はDPPC/CH(9/l
 )から28℃で調製したMLV−REVIC28℃で
3時間X線照射した後、得られたX線回折図、第13図
はDPPC/CH(9/l)から、小胞の形成中、50
″Cに加熱する方法で調製したMLV−REVに、28
℃で4時間X線照射した後、得られたX線回折図、第1
4図はMLV−REV(−)、S P LV (−−)
オ、、l:、ヒMLV(・・・)の長間隔信号と温度と
の関係を示すグラフであって、左側のグラフ(A)は緩
衝液中での、また右側のグラフ(B)は水中での関係を
示し、第15図は各種の小胞からの6−CFの漏出と時
間との関係を示すグラフであり、各々2回の実験の結果
が示されている。図中、←はM L V −REV(小
胞1)、針はMLV−REV(小胞2)、トは5PLV
(小胞l)、ローは5PLV(小胞2)、A 4! M
 L V (小胞l)1.Q−はMLV(小胞2)を表
わす。 方法出願人 イーライ・リリー・アンド・カンパニー化
 理 人 弁理士青白 葆(外1名)l:lG、1 エマルジョンー水< 、u12 ) FIG、2 エマルジョン−氷 (/uI2) FIG、8 八 2Slne(シー2)/ラムダ(ス10つ2Sln@(
シータ)/ラムタ゛’(X/Qっ          
       1FIG、+4 △ 1雇 (℃) 逼 展 (℃)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、脂質、有機溶媒、水、および封入すべき生物学的に
    活性な物質からなる均一な油中水型エマルジョンを形成
    し、このエマルジョンから有機溶媒を除去することによ
    って、小胞を含有する懸濁液に変換される脂質混合物を
    得ることにより、脂質小胞内に上記生物活性物質を封入
    する方法において: 第1図〜第5図の記載に基づいて油中水型エマルジョン
    中の水の量に対する脂質の割合をコントロールすること
    により、脂質小胞に封入される生物活性物質の量を予測
    可能にすると共に、第6図の記載に基づいて油中水型エ
    マルジョンの水滴の直径と脂質の量とをコントロールす
    ることにより、脂質小胞内の脂質2層膜の数を予測可能
    にしたことを特徴とする方法。 2、脂質、有機溶媒、水および封入すべき生物学的に活
    性な物質からなる均一な油中水型エマルジョンを形成し
    、このエマルジョンから有機溶媒を除去することによっ
    て小胞を含む懸濁液に変換される脂質混合物を得ること
    により、脂質小胞内に上記生物活性物質を封入する方法
    において:第1図〜第5図の記載に基づいて油中水型エ
    マルジョン中の水の量に対する脂質の割合をコントロー
    ルすることにより、脂質小胞に封入される生物活性物質
    の量を予測可能にしたことを特徴とする方法。 3、脂質、有機溶媒、水および封入すべき生物学的に活
    性な物質からなる均一な油中水型エマルジョンを形成し
    、このエマルジョンから有機溶媒を除去することによっ
    て小胞を含む懸濁液に変換される脂質混合物を得ること
    により、脂質小胞内に上記生物活性物質を封入する方法
    において:第6図の記載に基づいて油中水型エマルジョ
    ンの水滴の直径と脂質の量とをコントロールすることに
    より、脂質小胞内の脂質2層膜の数を予測可能にしたこ
    とを特徴とする方法。 4、油中水型エマルジョン由来の脂質小胞からなるリポ
    ソーム懸濁液であって、その小胞中の二層膜の平均数が
    3またはそれ以上であり、該二層膜が電気的に中性であ
    り、かつ、該脂質小胞をペレット化し;小胞を適当量の
    りん酸緩衝化食塩水に懸濁し;この小胞懸濁液の一部を
    1.5mmの石英毛細管に移し;この毛細管をシールし
    ;焦点スポットが0.15×2.5mmであるエリオッ
    トGX20回転陽極発生機を備えたオーダーからオーダ
    ーへの解像力が1500オングストロームであるCuK
    a照射の二重鏡焦点カメラにこの毛細管を置き;この毛
    細管に35KV、28mAの出力でX線ビームをあて;
    コダックDEF−5X線フィルム上に試料−フィルム間
    距離300mmで回折パターンを記録し;オプトロニク
    スC−4100フィルムスキャナーで25μmラスター
    上のフィルムの光学密度を数値化し;25μm殻の円形
    積分を行なって各半径毎の平均光学密度を計算し;円周
    状に平均したデータから結節点(nodes)を通して
    適合したなめらかなバックグラウンド曲線を差し引くこ
    とによって各フィルムの放射状強度分布を得る;という
    方法でX線回折データを測定する場合、脂質小胞の温度
    を約4℃から約40℃まで上昇させた時、X線回折パタ
    ーンの二次ピーク幅が約60%以上増加しないことを特
    徴とする、リポソーム懸濁液。 5、油中水型エマルジョン由来の脂質小胞からなるリポ
    ソーム懸濁液であって、その小胞中の二層膜の平均数が
    3またはそれ以上であり、該二層膜が電気的に荷電して
    おり、かつ該脂質小胞をペレット化し;小胞を適当量の
    りん酸緩衝化食塩水に懸濁し;この小胞懸濁液の一部を
    1.5mmの石英毛細管に移し;この毛細管をシールし
    ;焦点スポットが0.15×2.5mmであるエリオッ
    トGX20回転陽極発生機を備えたオーダーからオーダ
    ーへの解像力が1500オングストロームであるCuK
    a照射の二重鏡焦点カメラにこの毛細管を置き;この毛
    細管に35KV、28mAの出力でX線ビームをあて;
    コダックDEF−5X線フィルム上に試料−フィルム間
    距離300mmで回折パターンを記録し;オプトロニク
    スC−4100フィルムスキャナーで25μmラスター
    上のフィルムの光学密度を数値化し;25μm殻の円形
    積分を行なって各半径毎の平均光学密度を計算し;円周
    上に平均したデータから結節点を通して適合したなめら
    かなバックグラウンド曲線を差し引くことによって各フ
    ィルムの放射状強度分布を得る;という方法でX線回折
    データを測定する場合、薄層の反復距離が実質上均一で
    あることを特徴とするリポソーム懸濁液。
JP60240342A 1984-10-26 1985-10-25 逆相蒸発によつて製造された多層小胞 Pending JPS61103822A (ja)

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