JPS6083654A - 医療用吸水性被覆材 - Google Patents

医療用吸水性被覆材

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JPS6083654A
JPS6083654A JP19202683A JP19202683A JPS6083654A JP S6083654 A JPS6083654 A JP S6083654A JP 19202683 A JP19202683 A JP 19202683A JP 19202683 A JP19202683 A JP 19202683A JP S6083654 A JPS6083654 A JP S6083654A
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松原 茂
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■3発明の背景 皮走公■ 本発明は創傷の治療に使用される医療用吸水性被覆材に
関する。
切傷、火傷等皮膚の創傷の治療は創面を被覆して外界の
刺激や汚染から創傷を保護するとともにリンパ液等の浸
出液を除去し、さらには創面の上皮形成を促進させるこ
とによって行なわれる。
本発明の被覆材はこのような皮膚創傷の治療に好適に使
用される。
一イー ハ よび、 へ 従来創傷の被覆材として木綿の白織布に白色ワセリンを
しみこませたワセリンガーゼまたはこのワセリンに抗菌
剤を配合したチュールガーゼが使用されている。このワ
セリンガーゼまたはチュールガーゼは白色ワセリンの創
面保護作用、ガーゼの創面保持作用並びに抗菌剤の殺菌
作用を具備しており、種々の創傷に対し良好な肉芽形成
作用および表皮再生保護作用を有する。ところがワセリ
ンガーゼまたはチュールガーゼにおいては木綿に白色ワ
セリンが含浸されているために木綿が木来持っている吸
水性が失なわれてしまい創傷部の浸出液を吸収しにくい
。そして白色ワセリンに吸水性を持つ種々の成分を含有
させてガーゼに吸水性を持たせようとする試みもなされ
たが好ましい結果は得られていない。例えば吸水性を持
つラノリンやセタノール等を白色ワセリンに混和しても
満足のいく吸水性をもったガーゼは得られない。さらに
ワセリンガーゼまたはチュールガーゼにおいては、ガー
ゼがほぐれて繊維や織糸が創面に信性する難点がある。
II 、発明の目的 本発明は創面の保護作用とともに吸水性並びに抗菌性を
具備する被覆材を提供することを目的とする。
さらに本発明は織糸のほどけ等のない被覆材を提供する
ことを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するため下記の医療用吸水性
被覆材からなる。
(1)再生セルロース繊維からなる相持体に疎水性の半
固形皮膚保護剤が保持された医療用吸水性被覆材。
(2)前記担持体は再生セルロース繊維の不織布である
第1項記載の医療用吸水性被覆材。
(3)前記皮膚保護−剤は白色ワセリンを65重量%以
−ト含む水数300以下の組成物である第1項または第
2項記載の医療用吸水性被覆材。
(4)前記皮膚保護剤は、前記相持体tg当り8g以下
の量で前記相持体に保持さ、れている第1項乃至第3項
のいずれかの項に記載の医療用吸水性被覆材。
(5)高圧蒸気滅菌により滅菌された第1項乃至S4項
のいずれかの項に記載の医療用吸水性被覆材。
(6)再生セルロース繊維からなる相持体に抗生物質を
含有する疎水性の半固形座、膚保嘩剤が保持された医療
用吸水性被覆材。 、:、。
(7)前記床膚保護剤は白色ワ書リンまたは炭化水素油
性ゲル基剤である第6項記載の医療用吸水性被覆材。
(8)前記炭化水素油性ゲル基剤はポリエチレンと流動
パラフィンをゲル化した組成物である第7項記載の医療
用吸水性被覆材。
(9)前記抗生物質はアミノグリコシド系抗生物質であ
る第6声乃至第8項のいずれかの項に記載の医療用吸水
性被覆材。
■9発明の詳細な説明 □ 本発明は創傷の治療に使用される医療用被覆材であり、
再生セルロース繊維からなる相持体に疎水性の半固形皮
膚保護剤が保持された医療用吸水性被覆材である。
本発明で使用される再生セルロース繊維は銅安人絹、ビ
スコースレーヨン等の連続フィラメントから構成させた
再生繊維である。再生繊維は常法に従って加熱加圧また
は製縫して相持体に成形した不織布が好適に使用される
。この再生繊維は接着剤を用いること′なく、不織布に
成形することができる。接着剤を使用して成形された不
織布は接着剤が溶出するおそれがあるので好ましくない
不織布は織物のような繊維のほつれがないので繊維の脱
落のおそれがない、さらに不織布は繊維同士の接触の機
会が多いために強度が大きく、製造コストも低いという
利点を有する。
疎水性の半固形皮膚保護剤は、創面を保護して肉芽形成
および表皮再生を促進するためのものである。疎水性の
半固形皮膚保護剤とは動植物性もしくは鉱物性の半固形
油脂性基剤をいい、乳化されたものや水に溶けるものは
含まない。保護剤が親木性であると水を吸収して稠度が
大きくなり過ぎて担持体の繊維間隙に移動してしまい、
相持体と皮膚との間に該保護剤が介在しなくなり患部の
保護作用が失なわれる。また保護剤が半固形であるとは
、皮膚に対し、担持体の違和感を与えない程度の適当な
稠度な有すること、即ち、担持体と皮膚の間にあって緩
衝の作用をする稠度を有することをいう。代表的な例と
して白色ワセリン、炭化水素油性ゲル基剤があげられる
。これらは単独またはラノリン、サラシミツロウ、流動
パラフィン等地の基剤と配合した組成物として用いられ
る。白色ワセリンの組成物としたときは白色ワセリンを
85%以上含有し、水数300以下(組成物100g当
り吸水量300g以下)であることが望ましい。
白色ワセリンの含有量が65%未満で水数が300より
大きい組成物は保護剤が液化して担持体と皮膚との間に
介在しなくなり、保護作用が損なわれるので望ましくな
い。
炭化水素油性ゲル基剤の例としてはポリエチレンを流動
パラフィンと3時間にわたり約 130°Cでゲル化さ
せたもの等があげられる。
上記皮膚保護剤は常法に従って前記相持体に塗布または
含浸等により保持される。保持量には特に制限はないが
、担持体1g当り保護剤2〜6g程度が好ましい。保護
剤が相持体1g当り6gより多い場合は担持体の吸水性
が損なわれることがあるので適当でない。
保護剤を保持させた担持体は常法に従って高圧蒸気滅菌
により滅菌するのが望ましい。滅菌温度は一般に 10
0ないし 130℃、普通は115ないし 128°C
であり滅菌時間は10ないし40分間が適当である。滅
菌時の圧力はゲージ表示圧力で0.7〜1.4kg/ 
m’が好ましい。 その際保護剤は溶融して担持体に含
浸させることができるとともに滅菌された状態で製品を
提供することができる。さらに以下の実施例に示すよう
に滅菌後もその吸水量は損なわれないことがわかった。
さらに、本発明においては上記皮膚保護剤に抗生物質を
配合することができる。配合される抗生物質としては、
アミノグリコシド系の抗生物質例えばゲンタマイシン、
フラジオマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン
、サガミシン等が好適である。これらの抗生物質は常法
に従って0.1〜l0mg力価/gの濃度で前記皮膚保
護剤に配合される。
次に実施例および試験例を示して本発明をさらに詳細に
説明する。
実施例1 再生セルロース繊維から成る不織布〔ベンリーゼG55
02(商品名、旭化成社製品) 0.42g/10c+
wX 10cm枚〕に白色ワセリン〔ホワイトブロトペ
ッ1− I S (商品名、ウィットコケミカル社製品
)〕3.0gを載せ硫酸紙ではさみ、高圧蒸気滅菌可能
なレトルトフィルム(ポリエステル/アルミニウム/ポ
リエチレンラミネートフィルム)で包装し115℃30
分間高圧蒸気滅菌を行ない医療用吸水性被覆材を得た。
実施例2 再生セルロース繊維から成る不織布〔ベンリーゼG55
02(商品名、旭化成社製品) 0.42g/10cm
X 10cm枚〕に′日周白色軟膏(組成:精製ラノリ
ン50g、サラシミツロウ50gおよび白色ワセリンで
全量1000 gとした。) 3.0gを載せ硫酸紙で
はさみ実施例1と同様に包装し115℃30分間高圧蒸
気滅菌を行ない医療用吸水性被覆材を得た。
実施例3 再生セルロース繊維から成る不織布〔ベンリーゼG55
02(商品名、旭化成社製品) 0.42g/10c+
sxlOcm枚)に流動パラフィンl1g、セタノール
4g、精製ラノリン8gおよび白色ワセリンで全量10
0gとした組成物1.3 gを載せ、硫酸紙で包み、実
施例1と同様に包装し118°020分間高圧蒸気滅菌
を行ない医療用吸水性被覆材を得た。
実施例4 再生セルロース繊維から成る不織布〔ベンリーゼG53
03(商品名、旭化成社製品〕を6枚重ねにしたもの、
1.88g/ 10emX 10c閤枚〕に白色ワセリ
ン〔ホワイトプロトペットIs(商品名、ライ・ントコ
ケミカル社製品) ) 3.0gを載せ硫酸紙で不織布
をはさみ実施例1と同様に包装し、118°020分間
高圧蒸気滅菌を行ない医療用吸水性被覆材を得た。
実施例5 FJ生セルロースm維から成る不織布〔太閤TCF#7
03(商品名、二村化学社製品) 0.28g/10c
n+X IOc+i枚〕に白色ワセリン〔ホワイトプロ
トペットIS(商品名、ウィットコケミカル社製品)〕
1.5gを載せ硫酸紙で包み実施例1と同様に包装し、
118°020分間高圧蒸気滅菌を行ない医療用吸水性
被覆材を得た。
実施例6 硫酸クラジオマイシン1B、1 フィン(松材油脂研究所製、P−350モレスコホワイ
)) 0.181kgによく懸和する。別に白色ワセリ
ン(ウィットコケミカル社製、ホワイトプロトペットl
s.)1.466kg 、セタノール(花王石ケン社製
) 0.134kgおよび精製ラノリン(高砂香料社製
) 0.214kgを加温溶解しこの溶液に硫酸フラジ
オマイシンと流動パラフィンを懸和したものを入れ混合
し、軟膏を得る。この軟膏の適量を硫酸紙に均一に塗布
゛し、再生セルロース不織布(旭化成社製ベンリーゼ(
登録商標) G5502)および硫酸紙ではさみ、貼合
し、再生セルロース不織布10cmX10cm 1枚当
り1.8gで硫酸フラジオマイシンが10.8mg (
力価)を示すような医療用吸水性被覆材を得た。
実施例7 硫酸ゲンタマイシン4.46g力価を流動パラフィン(
松材油脂研究所製. P−350モレスコホワイ) )
 0.045 kgによく懸和しこれに炭化水素油性ゲ
ル基剤(スクイブ社製プラスチベース50W) 1.9
5kgと混合し軟膏を得る。この軟膏の適はを硫酸紙に
均一に塗布し、再生セルロース不織布(旭化成社製ベン
リーゼ(登録商標) G5502)および硫酸紙ではさ
み、貼合し、再生セルロース不織布10cmX 10c
+a1枚当り硫酸ゲンタマイシンが3mg (力価)を
示すような医療用吸水性被覆材を得た。
1 試験例1 実施例1乃至:実施例7における再生セルロース繊維か
ら成る不織布の代りに日本薬局方木綿ガーゼを用いて同
様にして被覆材を製造したものをそれぞれ比較例1乃至
比較例7とし、各実施例および比較例の被覆材について
その吸水性を測定した。
さらに製剤化前の相持体、即ち皮膚保護剤を塗布する前
の相持体の吸水量を測定し、製剤化後の吸水量と比.較
−・ 結果を表1に示す。
(吸水量試験法) 試料的10gをビーカーにとり、重量を正確にはかり・
 t:’ j, L’・ト1水を滴下しな力゛ら力゛″
″でかきまぜ、試料が水を吸収しなくなるま.で、滴下
する。この時.の水.の滴下量を試料の吸水量とする。
(文献: M.M. Malmberg, M.C. 
Vincent ;J.Ae。
Pharm. As5ac.第20巻第2号83〜85
頁1858年)(以下余白) 2 上記吸水試験において、IOX 10cmの重量が1u
持体によって異なるため、同様な操作を行なっても、総
重量に対する担持体の割合は一定とはならない。このた
め被覆材1g換算の吸水量を判断基準とした。
被覆材1g換算の吸水量を比較すると、各実施例はそれ
ぞれ対応する比較例に対し約2倍以」―の吸水量を示し
ていた。
また疎水性半固形成分である皮膚保護剤の塗布及び滅菌
工程を経ているにもかかわらず、製剤化後の被覆材の吸
水量保持率は約50%あり被覆材の高吸水性からみて吸
水効果は十分維持されていた。
また疎水性半固形成分の量を少なくすることにより吸水
性を高く維持できる。
■9発明の作用効果 本発明によれば創面の保護とともに吸水性を具備する医
療用吸水性被覆材が提供される。
従来の被覆材は木綿ガーゼにワセリン等の疎水性皮膚保
護剤を含浸させたものであるため、創面は保護されるが
吸水性に乏しく、患部に浸出液が貯留する欠点があった
本発明の被覆材は再生セルロース繊維からなる担持体を
素材としたものであり、疎水性の半固形皮膚保護剤を塗
布または含浸させたにもかかわらず、吸水性に富むので
、創面の保護とともに患部浸出液の吸収除去を行うこと
ができる。
また本発明の被覆材は吸水により柔軟性を増すので患部
によく電着して保護作用が向上するとともに剥がすのも
容易である。
さらに本発明によれば、脱落した繊維や織糸が患部に付
着することのない医療用吸水性被覆材が提供される。
従来の木綿ガーゼは脱落した繊維〈ずや織糸が患部に付
着したり、肉芽にくい込んだりする欠点があった。本発
明の被覆材は、再生セルロース繊Nd+からなる担持体
を素材としているので#!i#が長く患部への脱落がな
い。担持体は不織布として成形されているので織糸の脱
落が少なく繊維同士の接触の機会が多いために強度が大
きい。また製造コストも低い。
さらに本発明の被覆材は抗生物質を含有しているので創
面を無菌状態に保持することができる。
本発明の□被覆材は」二記のような利点を有するので種
々の創傷、例えば切傷、擦傷、潰瘍、手術縫合面等の被
覆拳治療に好適に使用される。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)再生セルロース繊維からなる担持体に疎水性の半
    固形皮膚保護剤が保持された医療用吸水性被覆材。
  2. (2)前記担持体は再生セルロース繊維の不織布である
    特許請求の範囲第1項記載の医療用吸水性被覆材。
  3. (3)前記皮膚保護剤は白色ワセリンを85重量%以上
    含む水数300以下の組成物である特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の医療用吸水性被覆材。
  4. (4)前記皮膚保護剤は、前記担持体1g当り8g以下
    の量で前記担持体に保持されている特許請求の範囲第1
    項乃至第3項のいずれかの項に記載の医療用吸水性被覆
    材。
  5. (5)高圧蒸気滅菌により滅菌された特許請求の範囲第
    1項乃至第4項のいずれかの項に記載の医療用吸水性被
    覆材。
  6. (6)再生セルロース繊維からなる担持体に抗生物質を
    含有する疎水性の半固形皮膚保護剤が保持された医療用
    吸水性被覆材。
  7. (7)前記皮膚保護剤は白色ワセリンまたは炭化水素油
    性ゲル基剤である特許請求の範囲第6項記載の医療用吸
    水性被覆材。
  8. (8)前記炭化水素油性ゲル基剤はポリエチレンと流動
    パラフィンをゲル化した組成物である特許請求の範囲第
    7項記載の医療用吸水性被覆材。
  9. (9)前記抗生物質はアミノグリコシド系抗生物質であ
    る特許請求の範囲第6項乃至第8項のいずれかの項に記
    載の医療用吸水性被覆材。
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