JPS607094Y2 - ゴルフ場用搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はゴルフ場において、ゴルフカート或はプレーヤ
などを、各コース間やショット位置近くまで搬送する装
置で、特に傾斜地の昇りコースにおけるキャディやプレ
ーヤの労苦を軽減することを目的とするものである。

従来プレーヤやクラブなどを運搬するためには電気自動
車とかモルレール式或は傾斜地ではケーブルカ一式のも
のが敷設されていたが、これらは走行路の建設その他に
多大の費用がかかるばかりかショット位置近く例えばコ
ース内への建設は不可能であった。

そのためにプレーヤは遠方のショット位置までの歩行、
キャディはカートを引いて運搬することになりサービス
が不充分となっていた。

更にこれらはコースに沿って建設されるために往々にし
てその建設物例えば支柱とかの大きな突出物に打球が当
り不測の方向へ球が飛んで興味をそがれるものであった
。

又特に大きな欠点はゴルフ場で最も尊重されるべき自然
景観を損することである。

本考案はこのような欠点を除くもので、図面に示した実
施例により詳細に説明する。

１はゴルフ場における例えば傾斜地で、この傾斜地に沿
って断面Ｕ字状をなす条溝２を埋設する、この条溝２は
その内径がほぼ５ｃｍ程度として、靴などが落ち込むこ
とのない程度とするか少くともその開口部２′は一般歩
行においてこの上を歩いても落ち込んだりする支障のな
いものとする。

しかしてその条溝２の上面にはゴム、合成樹脂などの可
撓性のある材料をもって形成した覆板３をその一辺を固
定して設ける、この覆板３は図示の如く一辺か条溝２の
上辺に固定され、他辺が重なり合うようにしたものでも
一枚の覆板でその一辺が固定され他辺が非固定で条溝２
の開口２′を覆うものでもよい。

又この覆板３はほぼ傾斜地１の地表と同一面とし、特に
地表の芝と同じ程度のクッションでしかも人工芝の如く
一見天然芝と同じように構成するのが望ましい。

条溝２内には、傾斜地１の上方端に埋設されたモータ４
、減速機を介する駆動ドラム５を又傾斜地１の下方端に
は遊動ドラム６を設け、両ドラム５．６にわたり緊張状
態に張架してロープ７が設けられている。

なお両ドラム５，６にはロープ７が適宜巻きつけられた
エンドレスに張架されるのが望ましいが、ロープの両端
を両ドラム５，６に固定し、遊動ドラム６を可逆転駆動
し得るものでもよい。

又必要あればロープ７の張力調整装置などを設けたり、
ロープ７を両ドラム５，６の間でロープ７の走行に支障
のないようガイドローラを設けて、ロープ７の垂れ下り
或は傾斜地１の地表に沿った上下乃至はカーブに適応す
るように設ける。

ロープ７には適当数（例えば２〜３ｍおきに２〜５個位
）の鈎杆８が固定され、この鈎杆８か条溝２内を、少く
とも鈎杆８の上昇時にはほぼ人の走行程度の速度で運動
するようロープ７が作動する。

しかしてモータ４は可逆転モータ或はクラッチの切換え
によりトラム５が逆転可能としたものであり、その操作
は、傾斜地１の下方端に設けられた例えばフートスイッ
チ或は押釦乃至は、周知のリモートコントロールによる
電波などのモータの操作手段で操作してもよく更に搬送
途中での停止、駆動を行なうよう中間地点に操作手段９
を設けてもよい。

前記鈎杆８はその頭部が覆板３の非固定側をめくり上げ
て突出しており、ここに丸穴などの如き係合部８′が形
成されている。

しかしてこの鈎杆８が荷重によって倒れるのを防ぐため
に条溝２にガイド２“などをつけてもよい。

常態においては、操作手段９或は自動復帰により鈎杆８
は常に傾斜地１の下方端に位置して停止している如く腰
バッグａの積載されたカートｂを、チェノＣ或は連杆な
どで係合部８′と連結し、カートｂはキャディｄなどが
倒れないよう支えて、前記した操作手段９を操作すると
モータ４に電流が通じてドラム５を回転しロープ７を介
して鈎杆８をほぼ歩行速度で傾斜地１の表面に沿って引
き上げるのでカートｂは傾斜地１を引き上げられキャデ
ィｄはそれにつれて歩行する。

しかして上方端に達したとき前記操作手段９による周知
のリミットスイッチ（図示せず）が作動してモータ４は
停止するので、チェノＣを係合部８′より外してカート
Ｃを入力にてショット位置に引いて行くものであり、傾
斜地を単にカートＣを人力で支持するのみで上昇力は動
力で行なわれるので労力は極めて軽いものである。

前記実施例においては、カートｂを人が支えている必要
があるが、第５図の如く、鈎杆８に索引杆１０の一端を
枢着部１０′にて枢着し、他端には、カートｂのハンド
ルｂ′への連結部１０“を形成するしかして索引杆１０
のほぼ中央より支杆１１の一端を枢着部１１′により連
結し、他端には例えば、ばね作用で開閉する把持片１２
を設けて、これをロープ７に装着し、この支杆１１をも
って索引杆１０わ所定の角度に支承し、ハンドルｂ′を
連結部１０“に係合するとカートｂは２個の車輪ｂ“と
共に支えられ、ロープ７の走行と共にカートｂを人力な
くして運搬することができる。

なお傾斜上方端においてはカートｂを連結部１０″より
外して把持片１２をロープ７より外し且つ支杆１１と共
に枢着部１０′より逆方向に倒して索引杆１０を地表に
寝かけて邪魔にならないようにして傾斜地下方端へ復帰
する。

又第５図Ａに一部を示す如く把持片１２の部分もロープ
７に固定し、支杆１１と、これと索引杆１０との枢着部
１１′より下部の三角形状をなす２辺を固定とし、枢着
部１１′に索引杆１０の上部を折畳み自在とし且つ、こ
の上方が所定の位置に保持される固定手段１３を形成す
ることによって前記と同様の作用効果をもつと共に鈎杆
８の復帰時には、枢着部１１′より索引杆１０の上部を
折畳みほぼ前記三角状の支杆１１と索引杆１０の下部の
みの形状で復帰するようにしてもよい。

なお、この本考案装置を利用してプレーヤの搬送の場合
は、第６図の如く座席ｅ及びバッグａ置場ｆ等を有する
軽車輛ｇを、前記した鈎杆８の複数個に連結すると、軽
車輛ｇは条溝２を跨いで走行する。

なおこの場合は危険防止のための装置などが必要である
。

なお、鈎杆８が傾斜地の上方端に達したときは、前記の
如くリミットスイッチ或は操作手段９などで停止するは
勿論であるが、この停止作動後タイムスイッチなどで一
定時間後モータ４の逆転が行なわれて鈎杆８は再び下方
端に復帰されて停止しているものとする。

上記の鈎杆８の復帰は、次のグループのプレーヤが、そ
のコースのプレーに入るまでの間に戻ればよく、又この
復帰に従ってプレーが行なわれるのでグループ間の時間
間隔が保たれ打球に当ったりする危険性も少なくなる。

なお鈎杆８の復帰運動は必要に応じて早く戻るよういわ
ゆる周知の早戻り機械等を応用してもよい。

本考案はこのように極めて簡単な装置をもって傾斜地な
どにおけるゴルフカート等の搬送を省力的に行ない又覆
板により雨水、土砂の浸入防止は勿論−見芝生の如くゴ
ルフ場の景観を損することなく、打球が落ちてもほとん
ど芝生の場合と変りがないのでプレーが楽しく続けられ
るものてある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案装置の実施例を示したもので、第１図はゴル
フ場傾斜地における使用状態を示した斜視図、第２図は
第１図の要部の断面図、第３図は横断面図、第４図は平
面図、第５図は他の使用例を示した要部斜視図、第５図
Ａはその一部を示した他の使用例の斜視図、第６図は更
に他の使用例の縦断側面図である。 符号、１は傾斜地、２は条溝、３は覆板、４はモータ、
５は駆動ドラム、６は遊動ドラム、７はロープ、８は鈎
杆、８′は保合部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 地表に沿って、歩行に支障のない程度の比較的細い開口
   部を有するＵ字状の条溝を埋設し、その上面を可撓性の
   覆板を、その−辺を固定してほぼ地表と均一に設けると
   ともに、条溝内にロープを張架し、かつこれに前記覆板
   の他辺をめくり地表にやや突出する鈎杆を適当数固定腰
   該鈎杆が覆板を押し開きつつ条溝内を往復運動すべくロ
   ープを駆動し得るよう構成したゴルフ場用搬送装置。