JPS606736B2 - 水平連続鋳造設備の鋳片引抜き装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鏡片を水平方向に引抜くようにした水平連続
鋳造設備の引抜き装置の改良に関するものである。

従来より．鏡片の水平引抜きに際して、鏡片を一定スト
ロークだけ引抜くごとに、鏡片を僅かに押戻すことによ
り、鋳片の品質を安定化することができることは知られ
ている。

このため、従来においては「鏡片の引抜きを行なうピン
チローラを駆動する１台のモータを正逆両方向に駆動制
御することにより、銭片の引抜きおよび押戻しを行なう
ようにしていた。

しかしながら、従来の駆動方式では、銭片の押戻し時に
、大容量のモータを低トルクで逆転させなければならな
いため、正逆の功換制御が複雑となるうえ、モ−夕の回
転慣性が大きいため応答性も悪いといった問題があった
。

本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなされたものであ
って、鏡片の引抜き、押戻しの切換えが容易かつ迅速に
行なえ、しかも引抜きおよび押戻しのストロークを正確
に制御することができる水平連続鋳造設備の引抜き装置
を提供することを基本的な目的としている。

このため、本発明においては、ピンチロールを正転駆動
するための大容量のモー外こ加えて、逆転駆動用の可逆
定負荷モー夕を設け、両方のモー夕を同時に駆動するよ
うにし、鏡片の引抜き時には大容量の正転用モータでピ
ンチロールを正転させる一方、押戻し時には、正転用モ
ータをピンチロールに対して入切するクラッチを切って
正転用モータを切離し、正転用モータでピンチロールを
逆転させて銭片に押戻し動作を与えるようにしたことを
基本的な特徴としている。

この場合の正逆の切換えは、銭片の移動量を検出する移
動量検出装置の検出信号に基づいて上記クラッチを入切
することによって簡単に行なうことができる。

以下、図示の実施例に基づいて本発明をより具体的に説
明する。

第１図において「 ｌａ，ｌｂは鏡片２を水平方向に引
抜き、或し、は押戻す一対のピンチロール、３はピンチ
ロールｌａ，ｌｂを正転駆動するための大容量の正転用
電動モー夕、Ｗまピンチロール翼ａ，ｌｂを逆転駆動す
るための可逆式定負荷の逆転用ェアモータで、このヱア
モータ４としては「比較的小トルクの例えばラジアルピ
ストン形ェアモータを使用する。

両モータ３，４は夫々カップリング６， ６を介して共
通の減速機７の入力鞠に連結し「正転用電動モー夕３に
対しては、減速機７に対して入切するクラッチ８を設け
ている。上記の減速機７の出力藤は「一対のピンチロー
ルｌａ，軍ｂをユニバーサルジョイント９亨 １８を介
して同期駆動するためのピニオンスタンド官軍に連結し
ている。

一方、官２は銭片２の正逆両方向の移動量を銭片２に接
触させたメジャーローラ１３の回転に同期したパルスに
よって検出するパルスジェネレ−タ等よりなる移動量検
出装置「 亀４は移動量検出装置１２の出力信号を入力
信号としｔ正転用電動モータ３、逆転用ェアモータ４の
駆動制御並びにクラッチ８の入切を制御する制御回路で
Ｌ この制御回路１４は錆片２の引抜き時には、クラッ
チ８を入れて正転用電動モータ３でも逆転用ェアモータ
４を逆回転させつつピンチロール軍ａ，ｌｂを正転駆動
する。なお、この場合、逆転用ヱアモー夕４は可逆式の
ラジアルピストン形ェアモー夕であるので、シリング部
に供給される圧縮ヱアは順次に排気口から排出され「モ
ータに無理がかかることは無い。一方、銭片２の押戻し
時にはｔクラッチ８を切って正転用電動モー夕３を減速
機７に対して切離し、定負荷のェアモータ４でピンチロ
ールｌａ，亀ｂを緩遠で逆転駆動する。上記制御回路１
４は「第２図に示すように「移動量検出装置１２によっ
て出力されるパルスの正負を弁別する正負パルス弁別器
１６と鏡片２の引抜きに対応した正のパルスが入力され
る引抜き量設定用プリセットカゥンタ１６と、鏡片２の
押戻いこ対応した負のパルスが入力される押戻し量設定
用プリセットカゥンタ１７と銭片２の引抜き時間Ｔ．を
設定した引抜き時間監視タイマ亀８と「銭片２の押戻し
時間Ｔ２を設定した押戻し時間制限タイマー９と、セッ
トされたときにクラッチ８に入信号ｐを出力し、リセッ
トされたときに切信号ｑを出力するフリツプフロップ２
■とを備え「引抜き量設定用プリセットカウンタ量６の
カウント数が予じめ好ましい引抜き量に対応して設定し
たカウント数に達したと封こは「上記フリップフロツプ
２８をリセットしてクラッチ８の切信号ｑを出力する一
方「押戻し量設定用プリセットカウンター？のカウント
数が予じめ好ましい押戻し量に対応して設定したカウン
ト数に達したとき〜又は押戻し時間制限タイマ亀８がタ
イムアウトしたときに、オアゲート２１を開いてフリツ
プフロップ２０をセットし「入信号Ｐによってクラッチ
８を切から入に切換えるようにした構成を有する。

なお、引抜き量設定用プリセットカウン夕量６はフリッ
プフロップ舞鶴のセット信号によってクリアし、押戻し
量設定用プリセットカウン夕１７はフリツプフロツプ２
鯵のｌｉセット信号によってクリアする。またも引抜き
時間監視タイマ官飢ま上記セット信号によってセットし
ちリセット信号によってリセットする一方へ押戻し時間
制限タイマ１９はリセット信号によってセットし、セッ
ト信号によってリセットする。いま、制御回路１母のフ
リップフロップ２虹から入信号ｐが出力されもクラッチ
韓の入によってそれまで切離されていた正転用電動モー
夕３が減速機７に接続されると、第３図に示すように「
ピンチロール争ａＱ 富ｂは正転方向に回転を開始しＬ
一定速度に達して銭片２の引抜きを行なう。

綾片２の引抜き量が設定値に達して引抜き量設定用プリ
セットカウン夕翼銭がカウントアップすると〜フリツプ
フロツプ２８がリセットされ、クラッチ切信号ｑによっ
てクラッチ登が切られ、正転用電動モータ３が切離され
、引抜きは減速され、遂には一旦停止される。この段階
で、それまで逆転されていた逆転用ェアモ、‐夕＆が正
転に転じ〜低速でピンチロールｌａ，骨ｂを逆転させ、
錆片２を僅かに押戻す。そして、銭片露が所定量押戻さ
れ「押戻し量設定用プリセットカゥンタ１７がカウント
アップしたときにはちフリツプフロツプ２０をセットし
て、クラッチ入信号ｐを出力し、次回の引抜きに移行す
る。ところで、何んらかの原因で、押戻し量設定用プリ
セットカウンター？がカウントアップしないにも拘らず
、第４図に示すように「フリップフロップ２８のリセッ
ト信号によってセットされた押戻し時間制限タイマー９
の設定時間Ｔ２が経過して該タイマ亀９がタイムアップ
すると「オアゲート２１が開かれ、フリツプフロツプ２
０をセットしてクラッチ入信号ｐを生じ、銭片２の引抜
きを開始する。

したがって、銭片２の押房いま「その押戻し量および押
戻し時間の両方で監視されることとなり「押戻いこ必要
以上の時間を費やさないようにしている。

一方、引抜き時間監視タイマ１８によって設定された引
抜き時庵ｍ，内に引抜き量設定用プリセットカウンタ】
６がカウントアップしない場合には、引抜きに何んらか
の異常があったものとして「上記タイマ１８のタイムア
ップ信号を、警報装置（第２図２２参照）に印加して警
報を出力し、異常を知らせる。

以上の実施例では、銭片２の移動量を検出する移動量検
出装置１２の出力信号に基づいてクラッチ８を入切制御
するようにしたが「 ピンチロールｌａ，ｌｂと銭片２
との間にスリップが生じた場合には、銭片２の引抜き量
、押戻し量が正確に制御できなくなるおそれがあるため
、銭片２の実際の移動量とピンチロールＩａ，亀ｂの回
転量とを比較することによってスリップの有無をも監視
し「スリップが発生したときには、ピンチロール亀ａの
圧下力を増大してスリップを防ぐようにすることが好ま
しい。

このため、第５図に示すように「上側のピンチロール量
ａに対しては、圧下シリンダよりなる圧下装置２６を設
けるとともに、圧下装置２６の圧下力を制御する圧下力
制御装置２７を設ける−方、正転用電動モー夕３の回転
を検出することにより、ピンチロール！ａ，ｌｂの回転
量を検出するパルスジェネレータ等の回転量検出装置２
８を設け、以下に説明する圧下力制御回路によってスリ
ップを生じないように圧下力を制御する。

即ち、第６図に示すようにト回転量検出装置２８の出力
パルスおよび移動量検出装置１２の出力パルスは、引抜
き開始信号（クラッチ入信号ｐ）によってリセットされ
る減算器２９に同時に入力して、両方のパルス数を比較
してその差を求め「差が検出されたときには「計算器３
０１こよってその差に応じた圧下力を庄下力設定器３１
から読込んで圧下力制御装置２７に出力し、スリップが
生じない圧下力になるまで圧下装置２６によりピンチロ
ールｌａを圧下する。このように、鏡片２とピンチロー
ル竃ａ，ｌｂとの間にスリップが生じないようにピンチ
ロールの圧下力を調整するようにす机よ、銭片２の移動
量（引抜き量）とピンチロールの回転量とが一対一に対
応し、常に安定した錆片の引抜きが行なえる。

なお、第５図において、第１図と同じものは、同一符号
を付して重複した説明を省略する。以上の説明から明ら
かなように、本発明はピンチロールを大きなトルクで正
転駆動する正転用モー夕とピンチロールを逆転駆動する
ための可逆定負荷モータとを設けるとともに、正転用モ
ータをピンチロールに対して入切するクラッチと「銭片
の正逆両方向の移動量を検出する検出装置の出力信号に
基づいてクラッチを入切制御する制御回路とを設け、両
モータは常時駆動しておき、正転用モータをクラッチ操
作でピンチロールに対して入切することにより「鋳片の
引抜きと銭片の押戻しとを交互に行なうようにした水平
連続鋳造設備の鏡片引抜き装置を提供するものである。
本発明によれば、正転用および逆転用の２つのモータを
設けて常時駆動するようにしているので、モータをいち
いち起動停止する必要がなく、単にクラッチの入切だけ
で引抜きと押戻しとを切換えることができるので、切換
え制御がきわめて容易に行なえるとともに、切換えの応
答性を良好なものとすることができ、ひいては、鏡片の
引抜きおよび押戻しを正確に制御することができ、銭片
の品質の安定化という本来の目的を有効に達成すること
ができる利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る水平連続鋳造設備の銭
片引抜き装置の全体概略説明図、第２図は第１図の制御
装置の回路図、第３図および第４図は夫々正常時および
異常時の銭片の速度ダイヤグラム、第５図は本発明の他
の実施例を示す第１図と同様の全体概略説明図、第６図
は第５図の圧下力制御装置の制御回路を示す回路図であ
る。 ｌａ，ごｂ・・・・・・ピンチロール、２・・・・・・
銭片、３・・…。正転用電動モー夕、４…・・・逆転用
ェアモータ、８・・・・・・クラッチ、１２・・…・移
動量検出装置、貴４…・・。制御回路。第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 鋳片をピンチロールで水平に引抜くようにした水平
   連続鋳造設備において、 ピンチロールを正転方向に駆
   動する大容量の正転用モータと、正転用モータをピンチ
   ロールに対して入切するクラツチと、ピンチロールを逆
   転方向に駆動する逆転用可逆定負荷モータと、鋳片の正
   逆両方向の移動量を検出する移動量検出装置と、上記両
   モータを同時に駆動制御し、かつ移動量検出装置からの
   信号に応じて上記クラツチを入切する制御装置とを設け
   たことを特徴とする水平連続鋳造設備の鋳片引抜き装置
   。