JPS606024Y2 - 枚葉印刷機の紙積装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は枚葉印刷機においてあらかじめ予備紙を積層準
備して給紙機へ供給する紙積装置に関するものである。

枚葉印刷機は紙積台上に積載された印刷紙を印刷装置へ
供給する給紙機を備えているとともに、これとは別体の
紙積装置を備えており、印刷作業前または印刷作業中に
この紙積装置で別の印刷紙を積層準備するように構成さ
れている。

第１図および第２図は従来におけるこの種の紙積装置と
給紙機の一部を示す側面図と正面図であってこれを同図
に基いて説明すると、紙積装置１は、印刷紙２を積載し
て運搬する紙積トロッコ３と、印刷紙２の紙端を前後、
左右に揃える定規装置４とで構成されており、定規装置
４は給紙機５のフレーム６に支持されている。

そして、フレーム６に支持されて床面に立設された定規
装置４の支柱７には、印刷紙２の側端縁を揃えるための
横定規８が開閉自在に取付けられており、また、支柱７
の上端部に支架された支軸９には、印刷紙２の前端縁を
揃えるための前定規１０が摺動自在に嵌装垂下されてい
る。

そして、印刷作業に先だち紙積トロッコ３を図示の箇所
に位置させて横定規８を所定寸法に開き、印刷紙２を両
方の定規８゜１０で紙端を揃えながら積層する。

積層後は、横定規８を図に鎖線で示す位置へ開き、また
、前定規１０を支軸９上で図の鎖線位置へ移動させたの
ち、紙積トロッコ３を給紙機５のフレーム６内へ進入さ
せる。

そして、紙積台を自動昇降装置のチェーンで支持させた
のち、紙積トロッコ３を退出させて印刷作業を開始する
。

しかしながら、このように構成された従来の紙積装置１
においては、定規装置４が給紙機５のフレーム６と床面
とに固定されて給紙機５の後方へ大きく突出しているの
で、図に示すような工場の壁際や他の印刷機に近接して
いる場合には、定規装置４が邪魔して紙積作業がやりに
くいばかりでなく給紙後の印刷作業の妨げになるという
欠点があった。

本考案は以上のような点に鑑みなされたもので、紙積ト
ロッコに固定して設けた前定規ホルダと摺動自在に設け
た横定規ホルダとに、前定規と横定規とをそれぞれ着脱
自在に嵌合立設して積載紙の前端縁と側端縁を揃えるよ
うに構成することにより、紙積作業と印刷作業の作業性
と安全性の向上を計り、併せて数台の給紙機への共用を
可能にして設備の合理化を計った枚葉印刷機の紙積装置
を提供するものである。

以下、その構成等を図に示す実施例により詳細に説明す
る。

第３図は本考案に係る紙積装置の斜視図、第４図は同じ
く印刷紙を積載したところを示す斜視図である。

これらの図において、紙積トロッコ１１は、山形鋼で長
方形状に枠組形成されたフレーム１２を備えており、こ
のフレーム１２の前後左右４箇所には、車輪１３が設け
られている。

また、フレーム１２には、印刷紙１４を積載するための
木製の紙積台１５が、フレーム１２に固定された支持台
１６上に載置されている。

そして、フレーム１２の前端面には、角筒状の嵌合部を
備えた左右一対の前定規ホルダ１７が取付けられている
とともに、その後方、紙積台１５の下方には、断面凸字
状に形成されて幅方向へ延びるガイドレール１８がフレ
ーム１２に固定されて設けられており、これには角筒状
に形成された横定規ホルダ１９が摺動自在に嵌合されて
いる。

さらに、この横定規ホルダ１９には、ガイドレール１８
両端部の軸受２０に一端を回動自在に軸支されカラー２
１で軸方向への移動を規制された調節ねじ２２が螺入さ
れており、軸端部に装着されたハンドル２３を回動させ
ることにより横定規ホルダ１９を移動調節するように構
成されている。

そして、ガイドレール１８の上面には、横定規ホルダ１
９の移動位置を表示する目盛２４が施されている。

このように構成された紙積トロッコ１１には、一対の前
定規２５と一対の横定規２６とが着脱自在に装着されて
いる。

すなわち、前定規２５は、山形鋼で形成されその基部に
は下方へ向って細くなるテーパを施された角柱状の嵌合
部が二体的に固着されており、また、横定規２６も前定
規２５と同様に山形鋼の本体とテーパ付角柱状の嵌合部
とで一体形成されている。

そして、前定規２５は、前記前定規ホルダ１７に嵌合部
を着脱自在に嵌合されており、また横定規２６は、前記
横定規ホルダ１９に嵌合部を着脱自在に嵌合されている
。

なお、床面には、給紙機からその後方所定位置までの間
にレール２７が敷設されている。

以上のごとく構成された紙積装置の動作を説明する。

印刷作業に先だち、紙積トロッコ１１を給紙機の後方に
延びるレール２７上に位置させたのち、前定規２５と横
定規２６とを両方のホルダ１７．１９に挿入し、目盛２
４を見ながらハンドル２３を回動させることにより、横
定規２６を印刷紙１４の寸法に合わせて移動させる。

そして、印刷紙１４の両方の定規２５．２６で前と左右
の紙端を揃えながら積み上げたのち、両方の定規２５．
２６をホルダ１７，１９から抜き、紙積トロッコ１１を
給紙機内へ進入させる。

そして、給紙機５内の自動昇降装置（図示せず）の吊上
げチェーンに吊下されたビームを紙積台１５に係合させ
て上昇させると紙積トロッコ１１が分離されるので、こ
れを給紙機外へ退去させて印刷作業を開始する。

以上の説明により明らかなように、本考案によれば枚葉
印刷機の紙積装置において、紙積トロッコに前定規ホル
ダを固定して設け、また横定規ホルダを移動調節自在に
設けてこれらのホルダに前定規と横定規を着脱自在に嵌
合立設するごとく構成することにより、紙積作業時には
定規を装着し、紙積後はこれを取外して紙積トロッコを
給紙機内に進入させることができるので、定規装置を給
紙機と床面に固定した従来の紙積装置と比較して給紙機
の後方が広く開放され紙積作業ならびに紙積後の印刷作
業がきわめて容易になり、作業性と安全性を向上させる
ことができる。

また、■基の定規装置を数台の給紙機に共用できること
により工場のスペースが有効に活用され、設備の合理化
が計れる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来における枚葉印刷機の紙積装
置と給紙機の一部を示す側面図および正面図、第３図お
よび第４図は本考案に係る枚葉印刷機の紙積装置を示し
、第３図はその斜視図、第４図は同じく印刷紙を積載し
たところを示す斜視図である。 １１・・・・・・紙積トロッコ、１４・・・・・・印刷
紙、１７・・・・・・前定規ホルダ、１８・・・・・・
ガイドレール、１９・・・・・・横定規ホルダ、２２・
・・・・・調節ねじ、２３・・・・・・ハンドル、２５
・・・・・・前定規、２６・・・・・・横定規。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙積トロッコの前端部に幅方向に並設された前定規ホル
   ダと、この前定規ホルダの後方において幅方向に延在し
   て紙積トロッコに固定されたガイドレールと、このガイ
   ドレールに摺動自在に支持された左右一対の横定規ホル
   ダと、この横定規ホルダを摺動させる摺動手段と、前記
   前定規ホルダに着脱自在に嵌合立設され積載紙の前端縁
   を揃える前定規と、前記横定規ホルダに着脱自在に嵌合
   立設され積載紙の側端縁を揃える横定規とを備えたこと
   を特徴とする枚葉印刷機の紙積装置。