JPS6058828B2 - 免疫拡散による蛋白の定量分析方法 - Google Patents

免疫拡散による蛋白の定量分析方法

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JPS6058828B2
JPS6058828B2 JP53044109A JP4410978A JPS6058828B2 JP S6058828 B2 JPS6058828 B2 JP S6058828B2 JP 53044109 A JP53044109 A JP 53044109A JP 4410978 A JP4410978 A JP 4410978A JP S6058828 B2 JPS6058828 B2 JP S6058828B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、混合液中に存在する蛋白の定量分析5技術、
特に試料の量が微量である場合における定量分析方法に
関するものである。
近年、健康及び疾病に関して蛋白の果たす役割に関する
知識が急速に発展するに及び血清、背髄液、細胞抽出液
等の液の蛋白を迅速かつ比較的経4済的に定量測定する
必要性が一般に高まつている。
このような液中の蛋白は、特定の蛋白に対して特異的な
抗体によつて起こる各蛋白の沈降を利用した免疫化学的
方法によつて同定(定性分析)されることが多い。
このような特定の抗体は生体中に異種蛋白(抗原)が侵
入して刺激することによつて産生される。抗血清は、こ
のような既知の抗体の混合物である。ある蛋白試料を生
体外で、このような抗血清と反応させ、その結果得られ
る沈降の存否を観察すると、試料の中にある蛋白の種類
について有力な手がかりをつかむことができる。j こ
のような免疫化学的方法を利用して蛋白質の定量分析を
行なう方法としては、抗体または抗原の一方の試薬を有
するゲルの表面に他方の試薬を滴下して接触せしめ、形
成された沈澱に基づく散乱光を検知する方法(特開昭5
0−107123)が知ら・れているが、この方法によ
つて得られる定量分析のためのパラメータは滴下点即ち
一つの測定点におけるゲル中の沈澱濃度に相応する値で
あるから、ゲル中の拡散速度に大きく影響されるため不
正確であるとともに、単一成分のものにしか適用できな
いという欠点がある。
したがつて、このような免疫化学的方法は蛋白の分析に
おいては一般的に定性的手段と考えられており、定量分
析に有効な具体的方法は見い出されていない。
本発明の目的は、信頼性及び再現性の高い免疫化学的方
法による蛋白の定量分析方法を提供することである。
また本発明の他の目的は、上記目的に加えてさらに多種
の蛋白を含む試料の各蛋白の定量分析方法を提供するこ
とである。
本発明は、特定の蛋白に対して特異的な抗体を含む抗体
源と抗原試料とて免疫拡散を行つて、抗原試料中の蛋白
濃度を測定する方法に関する。
即ち、蛋白と抗体は初めにこれらの反応物質を含んでい
ない支持媒体中で相互に拡散し、接触反応を起こして有
限長さを持つ細長い沈降ゾーンを少なくとも一個形成す
る。次に、その細長い沈降ゾーン内に複数分布し、さら
にそのゾーンの外にも分布している2次元配列の各位置
を光学的に走査し、各位置における光強度に相当する電
気的信号を発生させる。そして、沈降ゾーン内の複数の
位置における複数の電気的信号から、光強度の総計を導
出し、これを蛋白濃度に相関させたパラメータとする。
そして、そのパラメータを、一方で既知量の上記蛋白を
含んでいる対照抗原溶液について、試料の場合と同様な
免疫拡散を行つて得られた対照ゾーンから求めたパラメ
ータ対照値と比較する方法である。上記の実験結果及び
その結果に関する計算は、必要に応じてマニュアルに行
うこともできるし、また光学的及び電気的走査装置を用
いて、半自動でデータを求めることもできる。
また必要なデータ処理は、適当な容量の汎用コンピュー
タによつて全自動で行うこともできる。本発明者らは、
蛋白及び抗体を相互に拡散させて形成した有限長さの細
長い沈降ゾーンの平面形状及びその光強度が、蛋白の定
量測定のための有効なパラメータを有していることを見
い出し、本発明を完成させたもので、このパラメータは
、沈降ゾーン内の複数の位置における光強度の総計とし
て求められる。
すなわち、この光強度の総計は、蛋白濃度に特有な変化
を表わず上記沈降ゾーンの少なくとも一部の平面形状に
依存したものであり、この平面的因子と、各測定点にお
ける光強−度とを組み合わせたパラメータが、蛋白濃度
とよく相関することを見い出したものである。具体的に
は、細長い沈降ゾーンを横切る直線に沿つて等間隔で電
気的信号を発生させ、これら電気的信号により導出され
た沈降ゾーン内における光強度の和(直線光強度和)を
パラメータとして用いることができる。本発明において
は、抗原と抗体とが互いに拡散し合う軸線に対して直交
する方向に有限長さの細長い沈降ゾーンを形成させるが
、拡散し合う軸線に沿つた方向、即ち、細長い沈降ゾー
ンを横切る方向の沈降ゾーンの幅は、蛋白の濃度が高い
程広くなる傾向にある。細長い沈降ゾーンは標準的には
対称形として現われるので、測定のための基準線はゾー
ンを横切る対称軸の位置にとることができる。これによ
り、基準線の位置を確定することができるので、再現性
の高いデータを得ることができる。しかも本発明におい
ては単に沈降ゾーンの幅を測定するのではなく、各測定
位置の沈降濃度に相関した光強度を総計しているので、
より正確な定量パラメータとなつている。この直線光強
度和を細長い沈降ゾーンに沿つた複数の位置において導
出し各直線光強度和をさらに総計した総光強度和は、よ
り好ましい定量パラメータである。この場合にも測定の
ための基準線は沈降ゾーンを横切る対称軸を基準にして
その両側に一定間隔をおいて定めることができるので、
比較のための基準線を正確に確保することができる。こ
れらのパラメータは、沈降ゾーンの幅または面積に関す
る因子と、各測定点における沈降濃度に相関した光強度
の総計とを組み合わせた新規なパラメータであり、蛋白
の定量分析のための有効なパラメータとなるものである
。上述した本発明において、最初の抗原の混合物中に多
種の蛋白を含む場合は、初めに、各種蛋白間の特性の相
異に比例して、上記抗体源と相互に拡散する方向とは直
交する方向に移動させることによつて一部を分画してお
く。
このような選択的移動は、例えば、簡単な拡散や、電気
泳動、或いは、クロマトグラフィのような更に複雑な方
法によつて行なうことができるが、その後の免疫拡散に
よつて形成される沈降ゾーンは、いずれの方法で分画さ
れた場合にも、基本的に変らない。例えは電気泳動の場
合、異なつた蛋白間の泳動易動度の差によつて各蛋白は
電界方向に沿つて、易動度の差に応じて移動分布する。
このような初期分画を行つた後に、蛋白は異なつた方向
に移動して抗血清と接触し、一般にはアガールやアガロ
ーズのような適当な支持媒体中で相互拡散を行うことに
よつてその結果基本的な直線的分布を形成する。各蛋白
の沈降ゾーンは一般に完全に分離し、明らかに弁別され
る。異つた蛋白、あるいはまた抗体の拡散易動度には、
元来、このような沈降ゾーンをはつきり弁別ノするのに
足るだけの充分な差がある。
ゾーンのオーバラップは一部に限られているから、ゾー
ンのエンドポイントは、はつきりと弁別することができ
る。前記従来技術(特開昭50−107123)のよう
に一つの測定点における散乱光あるいは光強度を7定量
パラメータとする場合には、蛋白の密度及び経時的な拡
散の程度は測定結果に重大な影響を及ぼすことになるの
で、定量測定の前に拡散を伴う分画処理を行なうことは
極めて困難であるが、本発明による定量法では、蛋白と
抗体との相互拡散フ性に起因する沈降ゾーンの平面的因
子をパラメータ導出のための重要因子としているので、
相互拡散の前に分画処理としてこのような選択的移動を
行なうことができるのである。同様に、免疫拡散を行う
ために抗原と抗体を穴の中に入れて、抗原と抗体が相互
に移動する速度を高めるために電気免疫拡散のような方
法で電場をかけた場合でも、その結果形成される沈降ゾ
ーンは電界をかけなかつた場合と同じ基本形を保つてい
る。またもし、免疫電気泳動において免疫拡散のステッ
プが、適当な電場によつて加速された場合も、上記と同
様である。従つて、本明細書における免疫拡散なる語は
、加速電場を伴う場合と、伴わない場合の双方を意味し
ている。以下、本発明の実施例を、添付図面を参照して
説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定する
ものではない。
免疫電気泳動は定性法として良く知られており、それを
行うために多種の装置が発表されているがいずれも大同
小異ある。
本発明においては、電気泳動と、それに続く拡散と免疫
反応は、通常、光学的に透明な板の上に乗せられた数分
の1ミリメータから数ミリメータの厚さの単層ゲルの中
で行なわれる。支持媒体として今日一般に用いられてい
る。PH約8.6でイオン強度が約0.1のバルビター
ル緩衝液で飽和させたアガローズが用いられる。そして
試料は、ゲル層に切り込まれた穴とか、ゲル層をキャリ
アに乗せる時にモールドして作られた穴の中に入れられ
る。第1図にはプレート20が図示したあり、その上に
電気泳動の方向と平行に延びる軸25に沿つた抗体溝2
4と、その両側に等間隔て配置された円形の抗原穴21
と22がある。
穴の配置によつて、2種の別個の溶液又は同種の溶液の
2つの試料は、各プレートの上で同じ抗体溶液に向つて
同!時に移動する。各プレートの上で2つの抗原穴の外
側に更に2つの抗体溝を追加し、更にその外側に2つの
抗原穴を追加して、プレートの容量を倍加させてもよい
。同様にして、パターンのオーバーラップを防ぐために
、穴21と22から電気泳こ動の方向に沿つて充分に離
れた所に、抗原穴を追加してもよい。第1図Aの陰影部
26と28は、穴21と22の中に入れられて矢印23
の方向に一定時間電気泳動を行つた後の一対の同種の試
料中にある4種qの蛋白A,b,c及びdの代表的な分
布を近似的に示したものである。
通常、すべての蛋白は、液体媒質中では同じ方向に移動
するが、溶媒自体が純電荷を運ぶ性質を持つているため
、結果としてゲルの流れやゲルに対して電気浸透を引き
起す。従つて蛋白は穴に対して両方向に移動する。電気
泳動が終ると、溝24に抗体が入れられ、第1図AのA
,b,c,及びdの蛋白とそれに対応する抗体との相互
拡散によつて沈降ゾーンが形成される。第1図のB,C
,Dは、代表的なゾーン出現の各段階を示している。関
係のない抗原の沈降アークは、それぞれの抗体と反応し
て別個に形成されるが、充分に接近しフてくると第1図
Dのように交差し、免疫化学的に関係のある沈降アーク
同志は連続した反応線として融合する。
第1図C及びDにおける沈降ゾーンd″は、第1図Aに
おける領域dが、実は2つの別個の蛋白を含んており、
同じ電気泳動易動度を持・つている2つの蛋白であつて
も、別個の沈降ゾーンを形成する事実を例示している。
ゾーンdとd″は、2つの異なつた蛋白が穴21に入れ
られて、初期の電気泳動のステップを経ないで免疫拡散
を適用されたと考えることもできる。夫々のゾーンエン
ドがはつきり分れている理由は、各蛋白或いは抗体の拡
散率が異つているためである。いずれの場合にも、この
ような各ゾーンは以下に述べる方法を用いると別々に分
析することができる。本発明によると、免疫電気泳動に
よる沈降ゾーンを、直接定量的に測定することができる
このような測定によつてプレート上で目的とする蛋白の
各沈降ゾーンの特定の特徴的な物理的な配置を決めるこ
とができるし、それとともに光学的方法によつて光強度
の測定を行うことができる。いずれの方法に対しても、
時間的要素を加えることができるが、インキユベーシヨ
ンを平衡に達するまで行つて、安定したゾーンの形成を
待つのであればこのような時間を測定しても無意味であ
る。プレート20の上での位置測定は、例えば低倍率の
顕微鏡で行うことができる。第2図に図示されているよ
うに、光源ランプ36と黒のベルペットのような吸光性
の暗視野34を持つ光源箱30の可変開口部32の上に
プレート20が置いてある。顕微鏡40には対物レンズ
41、接眼レンズ42及び焦点面に照準用の十字線43
がついている。光源箱30の上にはダブルスライド機構
45が載置されており、詳細に図示してないがねじによ
る駆動装置46と正確な目盛が施されていて、その上に
乗せられている顕微鏡の位置を2つの座標軸に対して正
確に読み取ることができるようになつている。この図で
は分り易くするために1つの座標軸についてのみ示して
ある。通常は第1図Aに示されているように、X軸を電
気泳動の方向、つまり抗体溝と平行に定め、座標軸の原
点を軸25の上か、その近くに定めると便利である。光
の濃淡の測定のために、顕微鏡には斜めになつている光
束分割用のハーフミラー48が設けてあり、光の一部を
接眼部に送り、他の部分でダイヤフラム52の上て実像
を結ばせている。ダイヤフラム52は、プレート20の
上で十字線43に一致している範囲からの光のみを、感
光トランスデューサ50に送る。トランスデューサ50
は増幅回路54とメータ56に電気的に接続されている
。メータ56の代りに直接眼で見てマニュアルに記録し
てもよいし指令信号に応じて、自動的に光の強弱を記録
するようなプリント回路やAD変換器を接続させてもよ
い。第2図においては、例えば暗視野照明の代りに、直
接照明とか、ゾーンからの反射光を直接測定できるよう
な上からの照明等、種々の変更が可能である。完全な自
動測定を行うための方法及び装置の実施例を以下に説明
する。第3図はゾーンが出現した際に、本発明によつて
ゾーンの位置測定を行うために、定められた沈降ゾーン
のある特徴を図示したものである。
y=YAbにおける水平の線61は免疫電気泳動スライ
ドの抗体溝の端である。座標Xe,Ye及びXf,Yf
における点E及びFは展延するゾーン60の左及び右の
エンドポイントである。ゾーンエンドポイントE及びF
の他に、各ゾーンの中で何個所かの中間点を測定する方
がよい。
第3図において座標Xg,Ygにおける1点Gはこのよ
うな点の例である。ゾーンはy方向にある幅を持つてい
るので、Gのような各中間点のy座標は、抗体溝に最も
近い前縁63、ゾーンの後縁65、或いはゾーンの中で
、光の強度の最も強い部分も含めて、1個所或いはそれ
以上の点64を定めると便利てある。
インキユベーシヨン時間の経過に伴つて、ゾーンが出現
すると、点E..F及びGの絶対及び相対位置が変化す
る。このような形状的要素とともに、蛋白濃度に相関す
る重要なパラメータは沈降ゾーン内の光強度の総計であ
る。
単なる光強度の読み取りだけでは、蛋白濃度を実用的に
測定することはてきない。その理由は、ゾーンの形とゾ
ーン形成速度が変化して、ゾーンが大きくなるにつれて
、光強度が変化するからである。一方これらの要素の変
化は、適切に選ばれたいくつかの場所において一連の光
強度の読み取りを行い、それを光強度パラメータを求め
るために総合的に処理することによつて、大幅に補償す
ることができる。
その方法は、沈降ゾーンを横切る直線に沿つて等間隔で
光強度を測ることであり、通常Xの特定の値においてy
方向に行われる。このような一連の読み取りでは、ゾー
ンの両側で数個所の光強度値を求めることが望ましい。
このようなオフセット値を平均して、バックグラウンド
強度を求め、ゾーンの中における光強度値から、バック
グラウンド値を差引くのに用いられる。その結果、修正
された光強度値は集計され、特定のXの値においてゾー
ンを横切る直線に沿つた光強度のリニアインテグラルを
求めることができる。このような直線光強度和■は、正
規の再現可能な方法においてインキユベーシヨン時間の
増加と共に増加し、その値はどの所定時間においても、
広い範囲の実験条件にわたつて反応する蛋白の濃度と共
に増加する傾向を持つことを見出した。このクロスゾー
ン走査によつて観察される光強度の変化をプロットした
代表例が第4図に示されている。
2つのカーブは以下に述べる半自動の装ノ置でプロット
され、沈降ゾーンが抗体溝に最も近い点Xgにおいてy
方向に走査されたものである。
第4図において、ピーク74と77は第1図と同様なプ
レートにおいて2つの抗原穴に入れられたものと同じ蛋
白の試料によつて抗体溝の両側7にできたゾーンによる
ものである。75と76の2つの小さなピークは抗体溝
の夫々の縁によるものであり、その溝から、ゾーンの特
定の点までの距離Dを測るのに都合の良い対照となつて
いる。
前記のように定義したパラメータIxは、本質的にフは
、例えば第4図のピーク74又は77の下の面積に相当
するものである。第4図の2つのピーク74と77は人
血清アルブミンの同じ試料によつて作られたものである
それらは、インキユベーシヨン時間が2時間(実線のカ
ーブ70)の時と、4時間(破線のカーブ72)の時と
の沈降ゾーンの成長の様子を代表的に示している。この
2組の測定の間に、ゾーンの位置は大変安定しているこ
とがわかるが、各ピークの下の面積は顕著に増加してい
る。ピーク74と77のカーブは図をわかりやすくする
ために縦方向に適当な距離だけずらしてあるので、その
不一致については問題にする必要はない。第5図は種々
の濃度の蛋白で作られたプレートを、同じインキユベー
シヨン時間でy方向に走査したものについてプロットし
てある。
グラフによつてAからCに蛋白濃度が増加するにつれて
、各ピークの面積が増加し、またゾーン全体が抗体溝の
方に移動している様子が明らかに読み取れる。パラメー
タ■が蛋白濃度の決定に極めて有用であることから、こ
のような直線光強度和を数個のxの値について求め、そ
れを集計又は平均し、多数の光強度パラメータにより求
める方法によると結果は更に向上する。その代表的な方
法は直線光強度和をXg及びその両側で適当な間隔を置
いて選ばれたいくつかの点について求めることである。
予め等間隔に定められた何点かの直線光強度和を平均又
は集計すると実験誤差を減らして全体として蛋白濃度測
定の精度を向上させることができる。その他、前述の方
法において、沈降ゾーンの長さが増加するにつれて、直
線光強度和の計算等に含まれる直線光強度和の数を増加
させることが好ましい。
そのための方法の一例はXgにおける直線光強度和を定
めてからXgの両側において直線.光強度和の値が、あ
る閾値以下になるまて測定を続けることである。すべて
の直線光強度和の総和は、パラメータh(総光強度和)
となり、これは本質的には、沈降ゾーンを走査した時の
光強度の積分値である。この近似値は機器の分解能の許
す.範囲内で測定を行う度毎にx及びyの変化分を小刻
みにすることによつて希望通りに向上させることができ
る。Izの幅は広い範囲の実験条件にわたつて、蛋白濃
度の関数として、特に激しく変動する。その理由は濃度
が増加するにつれて、X,y・両方の寸法が増加し、ま
たゾーンの平均光強度も増加する傾向を持つからである
。蛋白濃度に対するこの強い依存性のゆえに直線光強度
和の総和であるパラメータhは濃度測定のための判定条
件として、特に効果的である。分析される試料について
、1つかそれ以上のパラメータを求めるための実験値が
得られると、これらの値は、各蛋白の標準値を適当に組
合せた値と比較される。
これらの標準値は既知量の目的の蛋白を含む一連の溶液
を用いて、測定と同じ条件下で作られたものである。こ
のような標準値の組合せを得るために、このような標準
蛋白溶液を用いて標準操作を行い、各プレートの対応す
る点ノで、インキユベーシヨンの進行につれて、引続い
て測定を行う。標準操作は、すべての条件をできるたけ
その標準が適用されるべき測定操作を同じ状態で行うこ
とが望ましい。事実、対照値は、各測定操作に対して個
々に対応する独特なものであることが望ましい。しかし
日常の測定において前回の測定で対照曲線の勾配が既知
であるような場合には、1回の標準操作で充分なことも
ある。希望するパラメータの標準は、各濃度について、
このような標準操作を数回行つて導出される。こうして
測定されたパラメータの標準値は、従つて、濃度と時間
の双方の関数であと考えられる。個々の直線光強度和1
xを別々に考える場合には、全部を測定するために、x
の値の明細が必要になる。例えば1x,Izのようなパ
ラメータの場合、標準曲線を作ることは、より間接的に
なる。
これらの値は、測定が行なわれた時間に関係しているの
で、対照標準は時間の範囲をカバーするように作らなけ
ればならない。すべての濃度に対して同時にデータを測
ることは困難である。従つて各測定値は測定の時間に関
連を持たせて、各蛋白濃度の最終的な標準値を時間の関
数として別々の曲線にプロットする。総光強度和1zを
、ゾーンの形成中に連続的に測定すると、時間と共に直
線的に増加することがわかつている。
この直線的な特性は第6図に示してあり、これはイムノ
グロプリン蛋白の既知量を含む4つの溶液についてhと
時間との関係をプロットしたものである。イムノグロプ
リンの標準値はここに述べられる一般的な方法によつて
ゾーンの位置の2次元の組合せを自動的に測定した値か
ら適当にプログラムされた汎用コンピュータを用いて誘
導したものである。第6図に示す各点はもとは自動的に
プロットされたもので、直線はコンビユータによつて得
られた各点に一致させたものである。この図は目盛を変
更するためにマニュアルで再プロットしたものである。
第6図に示す直線的関係は、パラメータIzの実測値に
対応する蛋白濃度を読み取ることができるような標準ま
たは対照を予めプロットするのに役立つ。この一例とし
て2.■寺間(0.1日)に対する濃度の函数として、
Izの値が第6図から誘導され、第7図に線70で示さ
れている。hの時間に対する直線的な依存性は時間の微
分dレ/Dtまたはレの時間に対する変化率が一定であ
ることを示している。従つて、それは時間に依存しない
ので実用上有利なパラメータである。第7図の曲線72
はそのパラメータの蛋白濃度の関数としての代表的な例
であり、各点は第6図の曲線の1つの勾配を示しててい
る。第7図の曲線72のような1つの曲線はパラメータ
DIz/Dtの対照曲線として有用である。本発明の他
の特徴は、正確度を改善することにあり特に測定しよう
とする試料中の目的の蛋白の−ー種又はそれ以上の濃度
が比較的低い楊合に有効である。
そのような場合には試料溶液にそのような蛋白の既知量
を整数比でいくつか補足することが望ましい。そして、
その溶液と既知量の蛋白を含む標準とを並行して測定操
作を行うのである。夫々の溶液に対して所要のパラメー
タを求めるための値が必要であれば、時間に対して上に
述べた補間によりすべての時間について求めることがで
きる。正規の標準について得られたパラメータ値Pを第
8図のカーブ80に示すように通常の方法で蛋白濃度に
対してプロットする。同様にもとの抗原試料及び既知量
の蛋白を加えた一部に対するPの値を各点H,i,j及
びkに対して、あたかもその溶液が追加された蛋白だけ
しか含んでいなかつたようにプ的ントされる。従つて、
もとの試料に対する値hは、濃度が0の位置にプロット
される。これらの点を通つて曲線81が引かれる。この
データの処理例では、もとの試料の蛋白濃度は数種の方
法で計算することができ、いずれも基本的には同じ値を
与えてくれるはずである。こうして希望する数種の方法
を用いて計算し、結果の平均を採ればよい。まず、hか
ら水平に延長して曲線80とh″で交わる直線はChで
示されている値の濃度を示す。
これは先に述べた一般の比較法に相当する。更に同様に
して、I,j及びkから、直線80に交わるように引い
た延長線は、i−+i″,j−+j″及びk→k″の直
線の長さに応じて濃度を与えてくれ、それらの長さは、
論理的にはすべて同じである。もしhにおけるPの値が
何らかの理由、例えば観察したゾーンが不明瞭なために
不確実である場合には、4つのすべての間隔の平均によ
つて、信頼できる値をを得ることができる。もう1つの
方法は、hにおける測定の不正確を改善できるばかりで
なく、もとの試料中の蛋白の濃度が、測定可能な沈降線
を形成するのに必要な限界値以下であるような場合にも
、値を求めることができるという利点を持つている。
後者の場合、曲線81の上の蛋白は得られた点1,j及
びkを結んで得られ、更にP軸の方に延長(外挿)され
、hにおけるPを決める。このように曲線81を延長す
る際に曲線80はガイドとして役に立つ。例えば第8図
の曲線80は、それが点1,j及びkを表わすようにな
るまで全体として左に移動させたものである。こうして
移動させた曲線80とP軸との交点は点hの値を与え、
それから濃度Chを求めることができる。また曲線81
を横軸の負側−Chまで延長すると、濃度値Chに合致
する濃度を直接読み取ることができる。上に述べた補足
された標準線81による方法は、実験用及び対照用とし
て、同じ溶液が使えるという大きな利点を持つている。
特にその試料が特定の病気の患者の人血清である場合に
は、この)利点によつて標準線を延長することによるい
かなる小さな誤差も解消することができる。種々の量の
蛋白を補足した試料の数を増やすことによつて、第8図
に示してある3点のみならず、数個所で測定を行うこと
によつて、この外挿の信頼性は門ほとんど無制限に向上
させることができ、含まれる測定誤差についての正しい
認識を得ることができる。本発明また、抗原試料中のあ
る種の蛋白の異常を自動的に検出することができる。
例えば正常及フび異常ガンマグロブリンは両者の間で、
通常、免疫拡散及び電気泳動易動度の範囲に僅かの差を
持つていて、しかも同じ抗体と反応し、異常な沈降ゾー
ンを形成して一般にゾーンの長さに沿つて非対称に分布
する沈降を形成する。このような異常性は、パラメータ
Ixの測定値を、例えばxの異なつた値と比較して検出
することができる。非対称性とかその他のこのような値
の異常性を観察することによつて異常が発生しているこ
とを知ることがCきる。そしてこの異常性は、もしXの
ある値において数個の独立した測定が行われ、また測定
誤差を計算した結果が統計的に顕著な変化を示したら異
常の存在が示されたことになる。この方法は目的とする
異常に対して、異なつた応答をするようなパラメータに
ついて、実測で得られた値を比較するという一般的な方
法の特別なケースであると考えられる。
このような挙動を示すある種のパラメータに対しては、
夫々のパラメータの測定値に相当する蛋白濃度値を比較
する方が、パラメータ値自体を直接比較するよりも効果
的である。例えば異常ガンマグロブリンの存在によつて
上述のようにゾーンに沿つて起る光強度の異常分布は、
通常の場合よりもゾーンの出現を速め、その結果として
濃度の計算値が高くなるが、一方総光強度和であるパラ
メータhは、正常及び異常蛋白に対してほぼ等濃度値を
示す傾向にある。このようにしてゾーンの出現時間と、
Izによつて得られる濃度値の間の顕著な不一致により
、異常蛋白の存在が検知される。異常蛋白の存在に対し
て、鋭敏に応答するその他のパラメータは、ゾーンの軸
方向の曲率である。
異常の存在によつて、ゾーンの長さ方向に沿つた曲率は
、異常に且つ非対称に変化する傾向があソー方全体とし
ての曲率は正常以下になる傾向がある。例えば上述の光
強度、又は、位置パラメータのように、2つの或いはそ
れ以上のパラメータの特異な関数から成る多価パラメー
タを用いると更に有利である。
例えばゾーンの長さLと光強度パラメータの合計は、測
定誤差を適当に考慮に入れる。と、個々の成分を1つす
つ使用するよりは信頼性の高い結果を与えてくれるよう
な新しいパラメータになる。その他に2つのパラメータ
の導関数もパラメータとして有利であり、一方は蛋白濃
度の増加に伴・つて増加し、一方は低下する。
こうしてこれらのパラメータの商とか、差を用いると、
それらを個々に用いるよりも、濃度に対して鋭い依存性
を持つパラメータを得ることができる。ゾーンの初出現
時間は、蛋白濃度に対して逆の関係を持つている例であ
り、特にこのような商を求める際に利用できる。
x軸の任意に希望する値Xgにおける抗体溝とゾーンと
の距離もまた、蛋白濃度と逆の関係を持つており、この
ような商もパラメータとして用いられる。一般的には、
濃度に直接依存するパラメータを、濃度に逆依存するパ
ラメータで割算しその結果の多価パラメータが、濃度に
対しζ逆依存でなく、直接依存となるノようにする方が
よい。未知の試料について、実測によつて定められた多
価パラメータに対して比較のために適した対照値は、既
に述べたように、各成分のパラメータの対照値から導出
することができる。
既述の如く、位置及び光強度の測定やパラメータの誘導
は、直接観察やマニュアルな方法で行うことができるが
、本発明の特徴として、これらの操作は特に一部又は全
体を自動化するのに適しているということである。
本発明に必要な測定を行うについて、特に便利て有効な
方法は、スライドを光学的に走査する方法であつて、テ
レビカメラのように、電荷結合型走査装置又は、それと
同等な方法て走査範囲の2次元の組合せの見かけ上の光
強度を表わすようなビデオ信号を得る方法である。
各エレメントの信号は一般にデジタル変換され、プレー
ト上の位置に対応するX及びy座標、或いは測定時間と
共に電気的に記憶される。このような位置全体の信号の
組合せ又は、特定の位置の信号は、その後のデータ処理
に際して、呼び出すことができる。またスライド上の像
のいかなる部分でもCRT又はそれに相当するような方
法で、走査中又はその後を問わず表示することができる
。走査や映像の記憶、再生や像の特定の点をデジタル信
号として抽出するシステムは、エレクトロニクス技術で
は既知の方法であり、この要求に合うような形で購入す
ることができる。第9図は、このような装置の一例を図
示するもので、テレビカメラ90はレンズ91によつて
カメラの感光面、モニタCRT92、走査コントロール
装置94及び汎用コンピュータ100にプレート20の
像を結ばせる。
レンズ91の調整によつてプレート20は任意の倍率で
像を作ることができる。プレートの任意の位置を中心に
もつてくるためには、例えば第2図の光源箱30のよう
な照明付の支持台の上でプレートの位置を変えたりカメ
ラ回路で従来の電子的なバイアス制御を行つてもよい。
特に、もし走査装置としてモニターCRTに同期した走
査機構を用いることができるならば、スクリーン上で両
座標軸方向の動きが連続的に等しいような細かいステッ
プで機構を駆動することができる。
像は面積要素に分割され、例えばXとy座標によつて識
別される。マニュアル又は半自動操作のために、モニタ
ー表示器には通常カーソルがついており、電子的に作ら
れた輝点が、各走査毎にスクリーン上で面積要素からビ
デオ信号が抽出されている位置を示す。オペレータのた
めにマニュアルでコントロールできるスイッチがあり、
目で見ながらカーソルを自由に動かすことができる。装
置はまた、デジタルなコマンドアドレスによるX及びy
座標の値に応じて、カーソルを直接希望の点に合わせる
こともできる。このような信号はマニュアルでも、又は
汎用コンピュータによるプログラムからでも得ることが
できる。第9図に例示されるようにカウンタ102はク
ロック103からのパルスを計数し、分岐線104に連
続的にx座標を表わすデジタル信号を与える。
回路106はライン107にその信号に応じてx座標の
最小単位毎のアナログのステップ状電圧を発生させる。
分割回路108はx軸方向のビームの走査計数を行ない
分岐線109に各掃引毎にy座標を表わすデジタル信号
を与える。回路110はこの計数に応じて、y座標の最
小単位毎のアナログのステップ状電圧を、ライン111
に送り出す。ライン107と111のステップ電圧は、
カメラ90とCRT92のX及びy方向の走査を制御し
、両者の同期状態を保つ。カメラ90からのビデオ信号
は、ライン112を経てモニターCRT92に送られ、
スクリーン面でスライド20の光強度の変化を再現する
。選択回路118は通常X及びYカウンタから成つてお
り、119で示される操作桿を手動で動かすと、1個又
は何個かのパルスを計数して上下にカウントアップ又は
カウントダウンする。
その結果のデジタル信号は測定対象となつている場所の
X及びy座標を表わし、レジスタ117に記憶される。
比較回路114は、レジスタ117からの特定の測定対
象位置の座標とライン104と109から走査ビームの
x及びy座標を常に比較する。走査スポットが記憶され
ていた位置(アドレス)に来ると、通常各走査について
1回すつ、比較回路114からスイッチング回路120
に動作信号が送られる。こうしてレジスタ125はその
ライン123にスライド上の特定された測定点を走査し
た時の光強度に相当するデジタル信号を受ける。回路1
14からの動作信号はカーソルコントロール回路126
にも送られ、ビデオ信号に光強度変調パルスを重畳して
、127で示されるように、モニタースクリーン上で選
択された点を識別される。レジスタ125はまたライン
115と116からx及びy座標信号を受け、また時間
回路128によつて作られた連続的な時間信号を受ける
これらの信号は全てレジスタ125に蓄えられ、ライン
129からのマニュアルコントロール、又はライン13
0からのコンピュータコントロールによる読取り信号に
応じコンピュータ100に送られる。コンピュータ10
0は測定点を個々に識別し、またどのようなプログラム
の要求にも応じてプレート20のスポットの入力情報を
受け入れる。
このような測定方法は、回路的には選択回路118、レ
ジスタ117及び比較回路114と似ており、選択回路
118は測定点の動きの方向を選択的に指示したり、必
要な位置のデジタルアドレスを指示する電気信号に従つ
て動作する。このような装置を2つ作るよりも、第9図
に示すように、スイッチ133がマニュアルからオート
マチツクの方に切替えられると、操作桿119は切り離
されて、選択回路118は分岐線132を経てコンピュ
ータ100によつてコントロールされる。コンピュータ
100によるこのようなコントロールをするために、既
に述べたようにコンピュータ100には位置や光強度の
測定や、一般のパラメータ誘導のプログラムが組み込ま
れている。ゾーンを自動的に走査するために、プレート
はノインキユベーシヨンチヤンバから適当に照明されて
、正確に定められた走査位置に移される方がよい。
特に光学走査装置が電荷結合装置のように軽量でコンパ
クトな場合には、例えば免疫拡散や免疫電気泳動のプレ
ートが並んでいる上で2次元方向に動くことのできるプ
ラットホーム上に走査装置を取付ける方が望ましい。こ
のようにすると、走査装置を用いて抗原や抗体を穴や溝
に入れる目的にも使用することができる。その目的でデ
ジタル信号でコントロールできるピペットが走査装置か
ら少し外れたところに取付けてある。走査装置からのビ
デオ信号は、コンピュータに送られ、コンピュータは個
々の穴の形を識別したり、自動読取りによる識別ができ
るようにプログラムされている。走査装置のピペットを
取付けたプラットホームがコンピュータコントロールに
よつてプレートの上を動き、走査軸が、ある定められた
抗原穴の上に正しく来た時に停止することができる。そ
れからプラットホームは、ピペットが丁度穴の上に来る
ように定められたある距離だけ移動し、一定量の試料が
正しく穴の中に注入される。こうして各操作毎に適当に
ピペットを洗いながら全ての穴の中に抗原溶液が注入さ
れると、電気泳動が始まる。
同様にして電気泳動が終つた後で、或いは電気泳動を行
わない場合には抗原穴に抗原を入れた直後に、この装置
によつて抗体溝に抗体が入れられる。一定時間の拡散の
後に同じ走査装置が、プレートの信合せの上に沈降ゾー
ンの上を動いて走査を行う。走査装置の走査能力はまた
、穴に試料を注入す5る前にも発揮される。
コンピュータは抗原穴と抗体溝の相対位置を測定するよ
うにプログラムされており、プレートの中で穴や溝の相
対位置や寸法の正しくないものを記憶している。そして
規格から大きく外れたものは、試料注入の段階で排除さ
.れ、規格から僅かにずれたものについては、最終的に
パラメータを誘導する段階で、自動的に補正される。最
初のゾーンの走査過程は、ゾーンの形成が予想される区
域の上で特定のXの値と、一定の間隔!で移動するyの
値によつて、連続的に測定されるアドレスからのビデオ
信号を得るために、コンピュータによつてコントロール
される段階である。
レジスタ125から受け入れたビデオ光強度値は、各測
定点毎にX,y及びtがデータとして記1憶される。こ
のような各々のy走査が終ると、x座標は一定間隔だけ
移動し、同様にy走査が行なわれて結果が記録され、目
的の全区域をカバーするまでこれをくり返す。測定され
た各光強度値は通常前回に測定され、記憶された値と比
較される。もし測定された光強度がバックグラウンド領
域の閾値以上であれば沈降ゾーンの存在を示すように定
められている。また各々のy走査についても、ゾーンを
横切る時の最高光強度が定められ記憶されていて、等間
隔なxの値に対する一連のyの値から、ゾーンの軸が確
定される。各ゾーンのエンドポイントはxの各方向にお
いて、光強度の最高点(ピーク)が認められるようなx
の最端値■こよつて認識される。更に精密な位置測定が
必要な場合にはエンドポイント付近の一定区域で、X,
yの間隔を更に細かくして走査するようプログラムされ
る。このように位置し、記録された実際の沈降ゾーンに
対して記録されたデータに直接数学的な処理を施し、y
方向にゾーンを横切る各走査に対して、上述の直線光強
度和であるパラメータIxを得る。
そしてこれらの各値の総和を求めるとそのゾーンに対す
る総光強度和パラメータIzになる。ゾーンエンドのX
値を引き算するとLになる。その他のパラメータは要求
に応じて適当な計算によつて求められる。上記の測定は
、1つ又はそれ以上の未知の試料とそれに関する上記の
いくつかの標準溶液を含み、未知の試料についての判定
が完全にできるようなプレートの1セットについて単位
測定として行うのが望ましい。
このようなプレートのセットの各走査の後にコンピュー
タは、沈降ゾーンが見つかつた各蛋白の濃度を導出する
。もしも既に述べたように、多数の標準測定が含まれて
いる場合は、考えられる測定濃度は各々計算された濃度
値について求められる。コンピュータによつてこのよう
な計算を行うことは既知である。試料の中に各蛋白の濃
度から、いくつかの独立した測定を行うことができる。
一般には異なつたいくつかのパラメータを参考にして予
想される誤差に従つて重みづけをして平均を求める。も
し、その平均値に対する誤差の計算値が、測定中の試料
に対して一定の範囲内に収まれば、それ以上他の測定を
行う必要はない。
コンピュータはそれによつて一般のプリントアウトか最
終結果の記録をしたりプログラムに必要なできるだけ多
くのオリジナルデータの収集を行う。例えば、解析を依
頼した医師がすべてのデータを磁気テープなどに入れて
将来の参考のために要求することもできる。また免疫拡
散を行つたプレートの写真を、モニターCRTを通して
、又は直接にでも撮ることができる,通常、蛋白の濃度
が高くない場合には、1サイタルの走査で、対象とする
蛋白の濃度を決めるのは良くない。ある時間、即ち数分
から1時間或いはそれ以上の時間、インキユベーシヨン
を追加した後、上記の走査をくり返し、測定用のプレー
トと、それに対応する標準用プレートが走査される。コ
ンピュータは通常前回の走査ではゾーンがなかつた所に
現われる新しいゾーンを探したり、また前回に沈降ゾー
ンが見つかつて記録されている区域を走査し、前回の記
録からゾーンの動きや拡大の程度を探索するようにプロ
グラムされている。こうして、コンピュータは走査の度
毎にデータ処理を続ける。時には別個の蛋白による2つ
の沈降ゾーンが極めて接近し、正常に沈降が形成された
ものが最後に交差することがある。
免疫電気泳動によつて作られたゾーンでは、このような
ゾーンの交差を予測するようにプログラムされており、
いつ交差が起こるかを予測して、種々のパラメータを誘
導する過程で適当な補正を行う。測定中の蛋白が交差す
るような種類のものであれば、第1図Bのように各プレ
ートがゾーン出現の早期で、まだ交差が起る前に走査さ
れる。
そしてゾーンの軸とエンドポイントは確実に定位される
。コンピュータは正規の各走査の一部としても、実際の
交差をチェックできるようにプログラムされている。例
えば、各ゾーンの軸の測定点のX,y座標を、隣りのゾ
ーンのそれらと比較することによつて、交差を示す特定
の閾値での座標の一致を求める。走査にはすべて、交差
の可能性のチェックも含まれている。例えばコンピュー
タはすべてのエンドポイントを実測値以上に延長し、隣
りのゾーンの延長されたエンドポイントと比較する。こ
のような軸の延長は各エンドポイント付近で軸の勾配方
向へ、リニアに延長するという簡単な方法をとつている
。または、観察されたゾーン軸を、放物線、又は他の曲
線に一致させて正しく延長するようにしてもよい。ゾー
ンの交差は、また、ゾーンの軸の勾配の変化率を計算す
ることによつても検出できる。
或いは、ゾーンに沿つた一連の点によつて軸の曲率半径
を計算して検出することもできる。これらの関数のなめ
らかな普通の変化から何か躍び離れた値が出ればゾーン
は2つか或いはそれ以上の交差区域を含むことを示す。
実際の交差がゾーンの半分に及ぶ時でも、交差区域内で
観測した光強度値を、交差していない残り半分で観測し
た光強度値て置換することによつて、充分に正確な補正
を行うことができる。
このような免疫電気泳動によるゾーンの2点間の対応は
、抗体溝に最も近い点Xgを中心として、その両側にX
の等しい値の間隔の所で求められ、また直接免疫拡散を
行つたゾーンに対しては、ゾーン軸の両側について、y
の等しい値の間隔の所で求められる。交差している区域
内にある軸は、外挿によつて定位される。必要に応じて
更に正確な補正の方法も可能である。
例えば、コンピュータはゾーンの交差していない半分側
において選ばれた対称な点において測定結果を調整し、
ゾーンの非対称性を考慮に入れるようにプログラムして
ある。非対称性が検知されると、例えば交差する以前に
観察された2点と比較して、これらの値の間の比を求め
て補正係数とすることもできる。その他の補正の例とし
ては、実際に交差している区域で実測された光強度値が
、一部は一方のゾーンによるものであり、他の一部は他
のゾーンによるものであることを考慮に入れて補正する
方法である。
コンピュータは交差区域での光強度値を適当な値に分割
するようプログラムされている。・適当な分割比を決め
るためには、既に述べたように、交差区域と対称な部分
の夫々の値を比較すればよく、この際上述の調整は行つ
ても、行わなくともよい。可能であれば、交差区域の補
正には2つかそれ・以上の別々の計算をあてはめ、その
結果を平均して誤差を決定することが望ましい。
しかし、元来は交差の区域はゾーン全体に比べると小さ
な一部にすぎない。従つて、交差の区域内で正しい値を
近似する場合の誤差は、受容できる程度のもので)あり
、最終結果に大きい影響を与える程度のものでない。ま
た上述の交差の各タイプに対しても、交差に影響されな
いゾーンの部分によつて得られたパラメータによつて、
濃度を決めることもできる。
即ち、免疫電気泳動に近い方法に対しては、ゾーンの中
央付近での測定が適しており、直接免疫拡散に近い方法
に対してはゾーンエンド付近での測定が適じ(いる。当
業者には既に述べた方法の多く特徴は、本発明の範囲内
で種々の等価的な代替技術で実現させることができるこ
とが了解されよう。
例えば、インキユベーシヨン時間について連続的測定を
行う必要のないようなパラメータ値は、インキユベーシ
ヨンが平衡に達したあとで求めることができる。
このような測定はゾーンの構成がスタティックで安定し
ており、測定を行う時間が重大な要素でないという利点
を持つている。更にインキユベーシヨンのどの時期にお
いても沈降ゾーンの測定は特定の光で行うことができる
。この方法は精密な時間測定を必要としないので、通常
、反応が平衡に達した後において便利である。以上要す
るに生理学的な液体中の個々の蛋白の濃度の真の定量的
測定を行うために、免疫拡散,法、免疫電気泳動及びア
ナログ的手段を用いて測定を行う方法及び装置を説明し
た。
ここに述べた方法を実際に使用する際には、蛋白濃度の
5%又はそれ以下の精度で測定されることが実証された
。本発明はこのようにして広い範囲にわたつて冫実験又
は診断のための測定技術を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は免疫電気泳動のプレートの図であつて、第1図
のAは電気泳動後の代表的な各種蛋白の分布を示し、第
1図のB,C,Dはその後の拡散と免疫沈降反応の各段
階を示している。 第2図は、スライドを測定するための装置の縦断面図で
ある。第3図は、本発明に関して、沈降ゾーンの特性を
例示する図である。第4図は2種のインキユベーシヨン
時間において、沈降ゾーンの濃淡を走査した実例を示す
グラフである。第5図は各蛋白濃度が形成する沈降ゾー
ンの濃淡を走査したグラフである。第6図はパラメータ
hと時間との関係の一例を表わすグラフである。第7図
はパラメータIzと、蛋白濃度におけるパラメータDI
z/Dtの関係例を示すグラフである。第8図は、未知
の蛋白に既知の蛋白を追加することによつて蛋白濃度値
を誘導する例を示すグラフである。第9図は、本発明に
おける電子的走査装置の実施例のブロックダイヤグラム
である。20・・・・・・プレート、21,22・・・
・・・抗原穴、24・・・・・・抗体溝、90,91,
92・・・・・・光学的手段、94・・・・・・制御手
段、Ix・・・・・・直線光強度和、Iz・・・・総光
強度和。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 蛋白を含有する抗原試料と、該抗原試料中の蛋白に
    特異的な抗体を含有する抗体源とを免疫拡散させて該抗
    原試料中の蛋白濃度を定量測定する方法であつて、上記
    蛋白及び抗体を、当初これら反応物質がいずれも存在し
    ない支持媒体の領域を通じ反応しながら拡散し合うよう
    になして、少なくとも一つの有限長さの細長い沈降ゾー
    ンを形成させることと、光学的手段により上記沈降ゾー
    ンを走査して一部が該沈降ゾーン内に複数分布し一部が
    該沈降ゾーンの外に分布した二次元の配列のそれぞれの
    位置における光強度に応答して複数の電気的信号を発生
    させることと、上記蛋白濃度に特有な変化を表わす上記
    沈降ゾーンの総計された光強度に関するパラメータ値を
    上記沈降ゾーン内の複数の位置における複数の上記電気
    的信号から電子的に導出することと、上記抗原試料中の
    上記蛋白濃度を定量測定する指標を得るために、それぞ
    れ既知の濃度の上記蛋白を含有する複数の対照抗原溶液
    の等価的な免疫拡散により生成された対照沈降ゾーンか
    ら導出された基準パラメータ値と上記パラメータ値と比
    較することを含むことを特徴とする蛋白の定量分析方法
    。 2 前記パラメータ値を導出する段階が、前記沈降ゾー
    ンの外側のほぼ隣り合つた位置の値で補正した、前記沈
    降ゾーン内の複数の位置の信号値を総計することからな
    る特許請求の範囲第1項の記載の蛋白の定量分析方法。 3 前記パラメータ値が、前記細長い沈降ゾーンを横切
    る直線に沿つて等間隔で測定された光強度の総計から導
    出される直線光強度和である特許請求の範囲第1項また
    は第2項に記載の蛋白の定量分析方法。4 前記パラメ
    ータ値が、前記細長い沈降ゾーンを横切る直線に沿つて
    等間隔で測定された光強度の総計から導出される直線光
    強度和を前記細長い沈降ゾーンに沿つた複数の位置にお
    いて導出しこれら各和をさらに総計して導出される総光
    強度和である特許請求の範囲第1項または第2項に記載
    の蛋白の定量分析方法。 5 複数の電気的信号を発生する前記沈降ゾーンの前記
    走査段階が、ビデオカメラの撮像面に前記沈降ゾーンの
    光学的映像を形成させ、前記各位置毎にデジタル表示で
    前記映像の光強度を表示させ、さらに複数の前記各映像
    位置を定位する複数の前記デジタル表示及びデジタルア
    ドレスをデジタルコンピュータに関連したメモリに記憶
    させることからなる特許請求の範囲第1項または第2項
    に記載の蛋白の定量分析方法。 6 前記複数の電気的信号に応答して前記沈降ゾーンを
    表わす映像を陰極線管のスクリーン面に発生させること
    を含む特許請求の範囲第1項または第2項に記載の蛋白
    の定量分析方法。 7 沈降ゾーンを走査する前記段階が、該沈降ゾーンの
    出現する複数の時間に繰返され、前記複数の電気的信号
    が多数の前記位置における光強度の測定値、各測定値に
    対応する前記各位置及びその時点におけるx座標値及び
    y座標値を表わす特許請求の範囲第1項または第2項に
    記載の蛋白の定量分析方法。 8 パラメータ信号を導出する前記段階が、蛋白濃度の
    増加につれて増大する第1の信号を導出すること、蛋白
    濃度の増加につれて減少する第2の信号を導出すること
    、並びに前記第1及び第2の信号の示差的な組合せを表
    わす第3の信号を組合わされたパラメータ信号として導
    出することを含む特許請求の範囲第1項または第2項に
    記載の蛋白の定量分析方法。 9 前記組合わされたパラメータ信号が前記第1の信号
    と第2の信号との比を表わすものである特許請求の範囲
    第8項に記載の蛋白の定量分析方法。 10 前記配列が、前記沈降ゾーン内の一方の側と、他
    の沈降ゾーンと重なり合う領域内とに少なくともそれぞ
    れ一つの位置を含んでおり、複数の電気的信号を発生す
    る沈降ゾーンの前記走査段階が、前記他の沈降ゾーンと
    重なり合う第1のゾーンの他方の側にありかつ重なり合
    つていない領域にある第2の位置における電気的信号を
    発生させ、さらに前記第1の位置の前記電気的信号を導
    出するために前記第2の位置信号を用いることからなる
    特許請求の範囲第1項または第2項に記載の蛋白の定量
    分析方法。 11 前記抗原試料の各部分が、各試料部分の前記免疫
    拡散に先立つて前記蛋白の異なつた既知量を添加するこ
    とにより高濃度化されており、また、前記走査段階、パ
    ラメータ値の導出段階及び対照パラメータ値と求められ
    たパラメータ値とを比較する段階が、試料部分毎に形成
    された沈降ゾーンに対して行なわれることを含む特許請
    求の範囲第1項または第2項に記載の蛋白の定量分析方
    法。 12 前記抗原試料の各部分が、該各試料部分の免疫拡
    散に先立つて異なつた既知量の前記蛋白を添加すること
    によつて高濃度化され、各試料部分の得られた沈降ゾー
    ンを、前記走査段階、パラメータ値の導出段階、さらに
    添加した蛋白濃度に対して各試料部分に関する前記得ら
    れたパラメータ値を効果的にプロットする段階並びにも
    との試料中の前記蛋白濃度の値を前記得られたカーブの
    外挿によつて求める段階で処理する特許請求の範囲第1
    項または第2項に記載の蛋白の定量分析方法。 13 前記沈降ゾーンの走査段階に先立つて前記沈降ゾ
    ーンを染料で染色する段階を含む特許請求の範囲第1項
    または第2項に記載の蛋白の定量分析方法。 14 前記複数の電気的信号から、前記蛋白のある種の
    異常性の存在に応じて前記第1のパラメータと特性的に
    異なるゾーンの第2のパラメータの相当値を電子的に送
    出する段階、及び前記第1のパラメータの値と前記第2
    のパラメータの値とを比較して前記異常性の存在を検出
    する段階を含む特許請求の範囲第1項または第2項に記
    載の蛋白の定量分析方法。 15 前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータ
    が、前記細長い沈降ゾーンを横切る直線に沿つて等間隔
    で測定された光強度の総計から導出される直線光強度和
    を前記細長い沈降ゾーンに沿つた複数の位置において導
    出しこれら各和をさらに総計して導出される総光強度和
    である特許請求の範囲第14項に記載の蛋白の定量分析
    方法。 16 蛋白を含有する抗原試料と、該抗原試料中の蛋白
    に特異的な抗体を含有する抗体源とを免疫拡散させて該
    抗原試料中の蛋白濃度を定量測定する方法であつて、上
    記免疫拡散に先立ち、上記抗原試料を、上記抗体源と相
    互に拡散する方向とは直交する方向に選択的な蛋白の移
    動を行なわせることと、上記蛋白及び抗体を、当初から
    反応物質がいずれも存在しない支持媒体の領域を通じ反
    応しながら拡散し合うようになして、少なくとも一つの
    有限長さの細長い沈降ゾーンを形成させることと、光学
    的手段により上記沈降ゾーンを走査して一部が該沈降ゾ
    ーン内に複数分布し一部が該沈降ゾーンの外に分布した
    二次元の配列のそれぞれの位置における光強度に応答し
    て複数の電気的信号を発生させることと、上記蛋白濃度
    に特有な変化を表わす上記沈降ゾーンの総計された光強
    度に関するパラメータ値を上記沈降ゾーン内の複数の位
    置における複数の上記電気的信号から電子的に導出する
    ことと、上記抗原試料中の上記蛋白濃度を定量測定する
    指標を得るために、それぞれ既知の濃度の上記蛋白を含
    有する複数の対照抗原溶液の等価的な免疫拡散により生
    成された対照沈降ゾーンから導出された基準パラメータ
    値と上記パラメータ値と比較することを含むことを特徴
    とする蛋白の定量分析方法。 17 前記沈降ゾーン値を導出する段階が、前記沈降ゾ
    ーンの外側のほぼ隣り合つた位置の値で補正した、前記
    沈降ゾーン内の複数の位置の信号値を総計することから
    なる特許請求の範囲第16項に記載の蛋白の定量分析方
    法。 18 前記パラメータ値が、前記細長い沈降ゾーンを横
    切る直線に沿つて等間隔で測定された光強度の総計から
    導出される直線光強度和である特許請求の範囲第16項
    または第17項に記載の蛋白の定量分析方法。 19 前記パラメータ値が、前記細長い沈降ゾーンを横
    切る直線に沿つて等間隔で測定された光強度の総計から
    導出される直線光強度和を前記細長い沈降ゾーンに沿つ
    た複数の位置において導出しこれら各和をさらに総計し
    て導出される総光強度和である特許請求の範囲第16項
    または第17項に記載の蛋白の定量分析方法。 20 複数の電気的信号を発生する前記沈降ゾーンの前
    記走査段階が、ビデオカメラの撮像面に前記沈降ゾーン
    の光学的映像を形成させ、前記各位置毎にデジタル表示
    で前記映像の光強度を表示させ、さらに複数の前記各映
    像位置を定位する複数の前記デジタル表示及びデジタル
    アドレスをデジタルコンピュータに関連したメモリに記
    憶させることからなる特許請求の範囲第16項または第
    17項に記載の蛋白の定量分析方法。 21 前記複複数の電気的信号に応答して前記沈降ゾー
    ンを表わす映像を陰極線管のスクリーン面に発生させる
    ことを含む特許請求の範囲第16項または第17項に記
    載の蛋白の定量分析方法。 22 沈降ゾーンを走査する前記段階が、該沈降ゾーン
    の出現する複数の時間に繰返され、前記複数の電気的信
    号が多数の前記位置における光強度の測定値、各測定値
    に対応する前記各位置及びその時点におけるx座標値及
    びy座標値を表わす特許請求の範囲第16項または第1
    7項に記載の蛋白の定量分析方法。 23 パラメータ信号を導出する前記段階が、蛋白濃度
    の増加につれて増大する第1の信号を導出すること、蛋
    白濃度の増加につれて減少する第2の信号を導出するこ
    と、並びに前記第1及び第2の信号の示差的な組合わせ
    を表わす第3の信号を組合わされたパラメータ信号とし
    て導出することを含む特許請求の範囲第16項または第
    17項に記載の蛋白の定量分析方法。 24 前記組合わされたパラメータ信号が前記第1の信
    号と第2の信号との比を表わすものである特許請求の範
    囲第23項に記載の蛋白の定量分析方法。 25 前記配列が、前記沈降ゾーン内の一方の側と、他
    の沈降ゾーンと重なり合う領域内とに少なくともそれぞ
    れ一つの位置を含んでおり、複数の電気的信号を発生す
    る沈降ゾーンの前記走査段階が、前記他の沈降ゾーンと
    重なり合う第1のゾーンの他方の側にありかつ重なり合
    つていない領域にある第2の位置における電気的信号を
    発生させ、さらに前記第1の位置の前記電気的信号を導
    出するために前記第2の位置信号を用いることからなる
    特許請求の範囲第16項または第17項に記載の蛋白の
    定量分析方法。 26 前記抗原試料の各部分が、各試料部分の前記免疫
    拡散に先立つて前記蛋白の異なつた既知量を添加するこ
    とにより高濃度化されており、また、前記走査段階、パ
    ラメータ値の導出段階及び対照パラメータ値と求められ
    たパラメータ値とを比較する段階が、試料部分毎に形成
    された沈降ゾーンに対して行なわれることを含む特許請
    求の範囲第16項または第17項に記載の蛋白の定量分
    析方法。 27 前記抗原試料の各部分が、該各試料部分の免疫拡
    散に先立つて異なつた既知量の前記蛋白を添加すること
    によつて高濃度化され、各試料部分の得られた沈降ゾー
    ンを、前記走査段階、パラメータ値の導出段階、さらに
    添加した蛋白濃度に対して各試料部分に関する前記得ら
    れたパラメータ値を効果的にプロットする段階並びにも
    との試料中の前記蛋白濃度の値を前記得られたカーブの
    外挿によつて求める段階で処理する特許請求の範囲第1
    6項または第17項に記載の蛋白の定量分析方法。 28 前記沈降ゾーンの走査段階に先立つて前記沈降ゾ
    ーンを染料で染色する段階を含む特許請求の範囲第16
    項または第17項に記載の蛋白の定量分析方法。 29 前記複数の電気的信号から、前記蛋白のある種の
    異常性の存在に応じて前記第1のパラメータと特性的に
    異なるゾーンの第2のパラメータの相当値を電子的に送
    出する段階、及び前記第1のパラメータの値と前記第2
    のパラメータの値とを比較して前記異常性の存在を検出
    する段階を含む特許請求の範囲第16項または第17項
    に記載の蛋白の定量分析方法。 30 前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータ
    が、前記細長い沈降ゾーンを横切る直線に沿つて等間隔
    で測定された光強度の総計から導出される直線光強度和
    を前記細長い沈降ゾーンに沿つた複数の位置において導
    出しこれら各和をさらに総計して導出される総光強度和
    である特許請求の範囲第29項に記載の蛋白の定量分析
    方法。
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