JPS6057510B2 - 耐食保護被覆層の形成方法 - Google Patents

耐食保護被覆層の形成方法

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JPS6057510B2
JPS6057510B2 JP7752979A JP7752979A JPS6057510B2 JP S6057510 B2 JPS6057510 B2 JP S6057510B2 JP 7752979 A JP7752979 A JP 7752979A JP 7752979 A JP7752979 A JP 7752979A JP S6057510 B2 JPS6057510 B2 JP S6057510B2
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corrosion
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porous
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一郎 辻
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、各種タービンの動翼や静置に耐食保護被覆層
を形成する方法関し、特に、例えばプラズマ溶射法など
で形成されたポーラスな耐食保護被覆層を、緻密て、耐
食性、耐剥離性の優れた保護被覆層とする方法に関する
ガスタービンやジェットエンジンの動翼あるいは静置な
どの高温部品は、高温の腐食性ガス雰囲気で長時間使用
されるため、耐食性に優れる必要がある。
そこで、翼体表面には、一般に、耐食性の保護被覆が施
される。該保護被覆材としては、Cr、Cr−Co、C
r−Ni、Cr−Co−Alなどの合金があり、これら
を被覆する方法としては、化学的蒸着法、爆着法、溶射
法、メッキ法などがある。このうち、装置および操業方
法が比較的簡単な方法の1つにプラズマ溶射法がある。
しかし、該プラズマ溶射法により形成された被覆層は、
非常に空隙が多く、すなわちポーラスで、耐食性の保護
被覆層として不十分である。
ところで、被覆層が高温の腐食性ガスに対して良好な耐
食性を示すためには、緻密であること、内部の母材まで
腐食性ガスを侵入させないこと、十分な耐食性を有する
こと、急激な温度変化に対して剥離しないことが必要で
ある。
そこで本発明は、プラズマ溶射法により形成された被覆
層を、より緻密で、耐剥離性の優れたものに改良するこ
とによつて、高温腐食性ガス中での長時間の使用に耐え
得る動翼、静置を提供することを目的とするものである
すなわち本発明は、ポーラスな耐食保護被覆層の表面に
、ニッケル・ボロン共晶成分を媒体として、これにクロ
ムと、水素化チタンおよび/または水素化イットリウム
と、必要に応じてコバルト、アルミニウムの少なくとも
1種を混合し、これらを有機粘結剤を用いてペースト状
にしたものを塗布し、加熱することによつて、これら金
属成分により前記ポーラス部を埋めるとともに、これら
金属成分を母材にも拡散浸透させることを特徴とする耐
食保護被覆層の形成方法を要旨とするものである。
なお、本発明方法は、プラズマ溶射法に限らず、爆着法
、その他適宜の方法により形成されたポーラスな耐食保
護被覆層を有するガスタービン、ジェットエンジン、回
収タービンなどの動翼、静置などに適用することができ
る。
以下、本発明方法を詳細に説明する。
先ず、プラズマ溶射法、爆着法、その他適宜の方法で形
成されたポーラスな耐食保護被覆層(Cr,Cr−CO
,Cr−Ni,Cr−CO−Nなどの合金)の表面に、
Crと拡散能の大きいNi−B共晶低融点成分(液相線
約1055℃のものが好ましい)粉末を媒体として、こ
れにCr粉末と、水素化チタンおよび/または水素化イ
ットリウムの粉末と、必要に応じてCO,Alの少くと
も1種を混合し、樹脂および溶剤から成る有機粘結剤で
ペースト状にしたものを、0.1〜0.2?程度の厚さ
に塗布する。
次いで、N2やArなどの不活性ガス雰囲気、あるいは
真空雰囲気で、1000〜120CfCの温度で、数分
〜十数時間加熱する。
この加熱時、有機粘結剤は蒸発消滅する。また、上記し
た媒体、すなわちNi−B共晶成分は融点が低く、10
55℃以上では完全に溶融状態となり、上記した耐食保
護被覆層の表面を濡らし、上記のCr,CO,Al,T
i,Yなどの固相一液相の共存相の成分間の相互拡散と
、毛細管現象て耐食保護被覆層に浸透し、さらには耐食
保護被覆層の合金成分を伴なつて母材中に拡散して行き
、緻て、密着性、耐剥離性の優れた耐食保護被覆層を形
成する。一般に、耐食保護被覆層を形成する母材は、N
i基合金、CO基合金、Fe基合金であり、これらは高
温でBを溶解する性質がある。
従つて、上記媒体、すなわちNi−B共晶成分は、高温
で長時間(数十分〜十数時間)加熱されると、Bが母材
中へ拡散、希釈され、Niが残つて固相となり、同時に
該媒体中に混合されたCr,CO,Alなどと合金を形
成し、これが上記耐食保護被覆層のポーラス部を埋め、
また表面を被覆して耐食性を増加させる。なお、100
0〜1200℃で長時間加熱するため、Ni,Cr,C
Oなども母材中へ拡散し、密着.性、耐剥離性も向上す
る。さらに本発明方法においては、水素化チタン(Tl
H4,TiH2)や水素化イットリウム(YH3)の粉
末が同時に混入されているため、これらは高温で水素を
分離し、Ti,Yとなり、耐食保護被覆層一中に合金化
されて該被覆層の耐食性を向上させるばかりでなく、分
離した水素がCr,CO,AIや耐食保護被覆層を水素
還元して清浄な状態とし、これらを合金化しやすくする
効果をも奏することができる。
以上説明したように本発明方法によれば、Ni一B共晶
成分を媒体とし、これにCrと、TiH4,TiH2お
よび/またはYH3、必要に応じてCOやAlを混合し
、有機粘結剤でペースト状としたものを、ポーラスな耐
食保護被覆層に塗布後、高温で長時間加熱するため、こ
れらの金属成分が該ポーラス部を埋め、そして該被覆層
へ浸透して行き、ついては該被覆層の合金成分を伴なつ
て母材中へ゛も拡散し、緻密で、耐食性、密着性、耐剥
離性の極めて優れた耐食保護被覆層を形成することがで
きる。
なお、一般に、耐酸化性に対してはCr,Ti,Alが
多く含有されているのが有利で、また耐硫化物腐食性に
対してはCr,COが多く含有されているのが有利であ
り、これらの金属成分をいかに耐食保護被覆層中へ浸透
させ得るかが問題てあるが、上記したように本発明方法
によればこの問題が完全に解消する。本発明方法におい
て、Ni−B共晶成分としては、JISZ3265のニ
ッケルろう、あるいは市販のNi−B−Si合金粉末や
Ni−B−Si−Cr合金粉末が使用され、また該共晶
成分に必要に応じて混合されるCO,Alとしては、C
O粉末、CO−Cr合金粉末、CO−Cr−A1合金粉
末、CO−に合金粉末、Cr−A1合金粉末の形て使用
される。
また、本発明方法における有機粘結剤とは、ニトロセル
ローズ、ナフタレン、ステアレート、酢酸セルローズ、
ポリエチレン、ポビニルアセテート、ポリメチレンメタ
アクリル酸、エチルセルローズ等の樹脂を、各種のアル
コール、各種のエステル、各種のケトン、各種のアセテ
ート等の有機溶剤に溶解したものである。
上記のNl−B共晶成分と、TiH4,TiH2および
/またはYH3と、COやAlの配合割合は、およそ次
の通りである。
Ni−B共晶成分は、上記したようにCrやCO,にな
どを保護被覆層中に浸透させ合金化させる作用をなすも
ので、30%以上必要である。
なお、多い程加熱温度が低く、加熱時間が短かくてよく
なることは当然であるが、他の成分とのバランスから上
限が決められる。Crは、15%未満であると長時間の
耐食性が得られなくなり、また多い程耐食性は向上する
が他の成分とのバランス上60%以上とすることは難し
いため、15〜60%とする。
TiHiは、TiH2は分解(TiH2は400〜50
CfCで分解)し、Ti<5H2ガスとなる。
Tiが多くなる程耐酸化性が良好となるが、Tiが10
%以上になると表面保護被覆層が脆くなり熱衝撃や機械
的衝撃に弱くなるためTiに換算して5〜10%、好ま
しくは5〜7%とする。YH3は、400〜500℃で
分解し、Y.!.H2ガスとなる。
このYは、表面保護被覆層の母材への接着強度を上昇さ
せると共に、CrやCOなどの拡散速度を遅らせ、表面
保護被覆層の高温における健全性(高温に長時間さらさ
れても、合金元素の組成変化が少なく、熱衝撃や機械的
衝撃につても剥離しない。)を保持させるのに有効であ
るが、1%以上になると保護被覆層の融点を下げ、また
高価な元素でもあるので経済的でなくなるため、YH,
はY換算値で0.01〜1%とする。Alは、安全な酸
化保護被覆を形成する作用をなすため混合している方が
望まいが、必ずしも必要ではなく、30%以上であると
表面被覆層が脆くなつて熱衝撃や機械的衝撃に弱くなり
剥離しやすくなるため、混合させる場合は10〜30%
とする。
COも必ずしも必要ではないが、合金元素として添加さ
れると、熱衝撃や熱疲れを改善すると共に、耐硫化物腐
食性にも有効であり、しかもA1やTiの固溶度を上昇
させるが、50%以上の添加は困難であるため、0〜5
0%、好ましくは20〜30%とする。また、上記の金
属成分と有機粘結剤の配合割合は、有機粘結剤中の有機
溶剤がどんどん揮発するため正確にはいえないが、一般
には上記の金属成分全体にして容量比で1〜m程度であ
る。
なお、本発明方法において、ペースト状物塗布後の加熱
操作において、加熱温度は全加熱時間の一定とする必要
はなく、また連続操作とする必要もなく、母材の熱処理
などと併用して段階的に行なつてもよい。
次に、本発明の実施例を挙げる。
実施例 Cr22%−MO9%−COl.5%−WO.6%−N
i基合金の厚さ2Tm1幅10Wr1R1長さ50醜の
試験片の表面に、プラズマ溶射でNi7O%−Cr3O
%の耐食保護被覆層を厚さ約0.1WRに形成させた。
この金属組織(10@の顕微鏡写真)を第1図aに示す
。第1図aから明らかなように、耐食保護被覆層2は非
常にポーラスであり、腐食性ガスに曝された場合、該ガ
スはこの空隙を通して母材1にまで侵入して行くことは
容易に推察され、耐食性はあまり良好でないと考えられ
る。また、母材1と耐食保護被覆層2との境界にも空隙
が存在し、密着性、耐剥離性も良好でないと判断される
。次に、上記の耐食保護被覆層の上に、Crl5%一B
3.5%−Ni残りの市販のNiろう材(−300メッ
シュ、米国WallCOlmOnOy社製商品名NIC
ROBRAZ#150)4.5fIと、市販のCr粉末
゛(−200メッシュ、福田金属箔粉社製、純度99%
以上)約5.0yと、市販のTiH2(−325メッシ
ュ、米国CERAC社製商品番号T−1152)0.5
9とを混合(Cr約55%、Ni約羽%、Ti約5%、
残りB,C,不純物元素2%)し、これらをポリビニル
アセテート10yをアセトン50ccに溶解した有機粘
結剤でペースト状としたものを約0.1T1rI&の厚
さで塗布し、室温で乾燥させた後、1150℃で4時間
、×10−1トールの鴇ガス雰囲気中で加熱した。
この金属組織(10皓の顕微鏡写真)を第1図bに示す
。第1図bから明らかなように、耐食保護被覆層2″は
非常に緻密となり、空隙は殆んど消滅し、また該耐食保
護被覆層2″と母材1とは十分に密着しており、さらに
母材1の中には拡散層3が約0.15mの深さで存在し
、耐剥離性に優れていることが推察される。
なお、第1図aのもの、第1図bのものについて、下記
条件の腐食試験を行なつた。
腐食試験条件 結果は第2図に示す通りであつた。
第2図中、aは第1図aに示すもの、すなわちプラズマ
溶射法のみによつて耐食保護被覆層を形成したもの、7
bは第1図bに示すもの、すなわち本発明方法によつて
耐食保護被覆層を形成したものである。第2図から明ら
かなように、プラズマ溶射法のみによるものbに比し、
本発明方法によるものaは、腐食増量が約1h以下であ
り、耐食性に極めて優れていることが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図A,bは耐食保護被覆層の金属組織を示す顕微鏡
写真で、第1図aは従来法によるもの、第1図bは本発
明方法によるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポーラスな耐食保護被覆層の表面に、ニッケル・ボ
    ロン共晶成分を媒体として、これにクロムと、水素化チ
    タンおよび/または水素化イットリウムと、必要に応じ
    てコバルト、アルミニウムの少なくとも1種を混合し、
    これらを有機粘結剤を用いてペースト状にしたものを塗
    布し、加熱することによつて、これら金属成分により前
    記ポーラス部を埋めるとともに、これら金属成分を母材
    にも拡散浸透させることを特徴とする耐食保護被覆層の
    形成方法。
JP7752979A 1979-06-21 1979-06-21 耐食保護被覆層の形成方法 Expired JPS6057510B2 (ja)

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JPS563672A JPS563672A (en) 1981-01-14
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JPS58177458A (ja) * 1982-04-12 1983-10-18 Sumitomo Metal Ind Ltd ニツケル、クロム合金拡散浸透処理法
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KR20030064121A (ko) * 2002-01-25 2003-07-31 이영기 동시 알루미나이징·크로마이징 처리방법

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