JPS6053885A - 高速増殖炉 - Google Patents
高速増殖炉Info
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- JPS6053885A JPS6053885A JP58160462A JP16046283A JPS6053885A JP S6053885 A JPS6053885 A JP S6053885A JP 58160462 A JP58160462 A JP 58160462A JP 16046283 A JP16046283 A JP 16046283A JP S6053885 A JPS6053885 A JP S6053885A
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- Japan
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- reactor
- core
- sodium
- temperature
- flow
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分計〕
本発明は、高速増殖炉に係シ、特にタンク型高速炉に使
用するに好膚な高速増殖炉に関する。
用するに好膚な高速増殖炉に関する。
液体す) IJウムを冷却材として用いたタンク型高速
炉においては、炉心、炉心にす) IJウムを循環する
ための複数個の循環ポンプ、炉心の発熱により昇温した
ナトリウムと熱交換して第2の冷却媒体(二次系のす)
IJウム)にその熱を伝達するための複数個の熱交換
器が、原子炉容器内に設けられている。更に、原子炉容
器内は、炉心より流出する高温ナトリウムが滞在する上
部の高温プレナムと、熱交換器より流出する低温ナトリ
ウムが滞在する下部の低温プレナムとに隔壁により区画
されている。ナトリウムは、炉心、高温プレナム、熱交
換器、低温プレナム、循環ポンプ及び炉心に至る一循す
る冷却材流路を循環する。
炉においては、炉心、炉心にす) IJウムを循環する
ための複数個の循環ポンプ、炉心の発熱により昇温した
ナトリウムと熱交換して第2の冷却媒体(二次系のす)
IJウム)にその熱を伝達するための複数個の熱交換
器が、原子炉容器内に設けられている。更に、原子炉容
器内は、炉心より流出する高温ナトリウムが滞在する上
部の高温プレナムと、熱交換器より流出する低温ナトリ
ウムが滞在する下部の低温プレナムとに隔壁により区画
されている。ナトリウムは、炉心、高温プレナム、熱交
換器、低温プレナム、循環ポンプ及び炉心に至る一循す
る冷却材流路を循環する。
゛従来よりこのタンク型高速炉に対しては、解決すべき
次のような課題があった。原子炉容器内を一循する冷却
材流路およびそれを構成する機器が、炉心の熱除去機能
の面で高い信頼性を有すべきこ°゛とである。
次のような課題があった。原子炉容器内を一循する冷却
材流路およびそれを構成する機器が、炉心の熱除去機能
の面で高い信頼性を有すべきこ°゛とである。
タンク型高速炉の部分負荷運転から定格負荷運転に至る
あらゆる運転範囲において、炉心を冷却するに必要なナ
トリウムの循環流量が確保されるとともに、炉心の発熱
を第2の冷却媒体に伝達するために必要な熱交換能力が
要求される。たとえ、ナトリウムを循環するだめの主循
環ポンプが高速炉の運転中に停止するような万一の場合
においても、制御棒が挿入されて炉心がス、ダラムされ
た後に引き続き炉心より放出される熱(炉心の崩壊熱と
言い、定格運転時の数パーセントに当る発熱がある)を
除去するために、常に炉心にナトリウムを供給するため
の何らかの機構が必要となる。
あらゆる運転範囲において、炉心を冷却するに必要なナ
トリウムの循環流量が確保されるとともに、炉心の発熱
を第2の冷却媒体に伝達するために必要な熱交換能力が
要求される。たとえ、ナトリウムを循環するだめの主循
環ポンプが高速炉の運転中に停止するような万一の場合
においても、制御棒が挿入されて炉心がス、ダラムされ
た後に引き続き炉心より放出される熱(炉心の崩壊熱と
言い、定格運転時の数パーセントに当る発熱がある)を
除去するために、常に炉心にナトリウムを供給するため
の何らかの機構が必要となる。
第2は、耐震性および耐熱衝撃性に優れた原子炉容器お
よびその内部構造とすべきことである。
よびその内部構造とすべきことである。
タンク型高速炉においては、電気出力が100万キロワ
ツト級になると、県子炉容2tの直径が約20m1高さ
が約20mにも達する大型構造物となる。従って、原子
心容器ならびにその内部構造が、耐震面からも、高速炉
の過渡変化により生ずる熱衝撃や熱変形に対しても、十
分なる耐久性を有するものでなければならない。例えば
、高速炉のスクラム時においては、炉心より高温プレナ
ムに流出するす) IJウムの温度は高速炉通常運転時
の高温の状態から高速炉停止E後の低温の状態に遷移す
るが、この温度変化に伴うす) リウムの密度変化によ
って、高温プレナムの上部には密度の小さい高温ナトリ
ウムが停留するいわゆる温度成層化現象が生じ易い。こ
の温度成層化現象が発生すると、熱交換器へ流入するナ
トリウムの温度に極めて大きな温度変化が加わシ、熱衝
撃や熱変形を増大させる原因となる。
ツト級になると、県子炉容2tの直径が約20m1高さ
が約20mにも達する大型構造物となる。従って、原子
心容器ならびにその内部構造が、耐震面からも、高速炉
の過渡変化により生ずる熱衝撃や熱変形に対しても、十
分なる耐久性を有するものでなければならない。例えば
、高速炉のスクラム時においては、炉心より高温プレナ
ムに流出するす) IJウムの温度は高速炉通常運転時
の高温の状態から高速炉停止E後の低温の状態に遷移す
るが、この温度変化に伴うす) リウムの密度変化によ
って、高温プレナムの上部には密度の小さい高温ナトリ
ウムが停留するいわゆる温度成層化現象が生じ易い。こ
の温度成層化現象が発生すると、熱交換器へ流入するナ
トリウムの温度に極めて大きな温度変化が加わシ、熱衝
撃や熱変形を増大させる原因となる。
本発明は、上述した冷却材プレナム内におけるナトリウ
ムの流動パターンを改善することによシ、主循環ポンプ
停止時においても、炉心の崩壊熱除去に必要な冷却材流
量を確保できる安全性の高い原子炉構造を提供するとと
もに、プレナム内のナトリウムの混合を促進し、炉内機
器や構造物に加わる熱衝撃を低減できる信頼性の高い原
子炉構造を提供することを目的としている。
ムの流動パターンを改善することによシ、主循環ポンプ
停止時においても、炉心の崩壊熱除去に必要な冷却材流
量を確保できる安全性の高い原子炉構造を提供するとと
もに、プレナム内のナトリウムの混合を促進し、炉内機
器や構造物に加わる熱衝撃を低減できる信頼性の高い原
子炉構造を提供することを目的としている。
本発明は、従来のタンク型高速炉の高温プレナム内にお
けるナトリウムの流動を数値解析によシ評価検討した結
果にもとづいてなされたものである。すなわち、主循環
ポンプが停止した場合には、高温プレナムの半径方向の
流れ成分は、原子炉容器内の冷却材流路を流れるナトリ
ウムの主循環流量の低下に伴いすみやかに減少してしま
うのに対し、円周方向の流れ成分はその慣性によシ保存
されるという性質に着目してなされたものである。
けるナトリウムの流動を数値解析によシ評価検討した結
果にもとづいてなされたものである。すなわち、主循環
ポンプが停止した場合には、高温プレナムの半径方向の
流れ成分は、原子炉容器内の冷却材流路を流れるナトリ
ウムの主循環流量の低下に伴いすみやかに減少してしま
うのに対し、円周方向の流れ成分はその慣性によシ保存
されるという性質に着目してなされたものである。
この円周方向の流れ成分がもたらす遠心力によって炉心
への冷却材の循JJle確保するとともに、この円周方
向の流れ成分の保有する運動エネルギーを利用すること
により、高温プレナム内の冷却材の混合も促進される。
への冷却材の循JJle確保するとともに、この円周方
向の流れ成分の保有する運動エネルギーを利用すること
により、高温プレナム内の冷却材の混合も促進される。
従来のタンク型高速炉に対する検討結果の詳細を以下に
述べる。
述べる。
第1図は、従来のタンク型高速炉の構成を示したもので
ある。原子炉容器1は、その上部を円板状のルーフスラ
ブ2により支持され、ルーフスラブは支持筒3を介して
原子炉建屋壁4に固定されている。原子炉容器1の内部
中央には炉心11が炉心支持構造12により支持されて
いる。1次ナトリウムが収容されている原子炉容器1内
は、熱遮蔽構造物13により上下2つの領域(高温プレ
ナム21及び低温プレナム22)に区画されている。ル
ーフスラブ2の中央部には、これを貫通する形で炉心上
部機構14が設置されている。炉心上部機構14の下端
は、炉心11の真上に達している。炉心上部機構14は
、炉心出力を制御1&する制御棒の挿入、及び引抜きを
行う制御棒駆動装置を有しているとともに、炉心の温度
、ナトリウムの流速を計測するだめの計測器を設置して
いる。
ある。原子炉容器1は、その上部を円板状のルーフスラ
ブ2により支持され、ルーフスラブは支持筒3を介して
原子炉建屋壁4に固定されている。原子炉容器1の内部
中央には炉心11が炉心支持構造12により支持されて
いる。1次ナトリウムが収容されている原子炉容器1内
は、熱遮蔽構造物13により上下2つの領域(高温プレ
ナム21及び低温プレナム22)に区画されている。ル
ーフスラブ2の中央部には、これを貫通する形で炉心上
部機構14が設置されている。炉心上部機構14の下端
は、炉心11の真上に達している。炉心上部機構14は
、炉心出力を制御1&する制御棒の挿入、及び引抜きを
行う制御棒駆動装置を有しているとともに、炉心の温度
、ナトリウムの流速を計測するだめの計測器を設置して
いる。
原子炉容器1内の周辺部には、ルーフスラブ2を貫通し
て、複数個の主循環ポンプ15および複数個の中間熱交
換器17が挿入されている。主循1遺ポンプ15の下端
は、熱誰蔽構造物13f:貫通して熱遮蔽構造物13の
下方に位置する低温プレナム22に達している。主盾環
ポンプ15は、低温プレナム22゛内の1次ナトリウム
を吸引して昇圧し、配管16を介して炉心11下方の高
圧プレナム23内に供給する。このナトリウムは、高圧
プレナム23より炉心11内に配分される。中間熱交換
器17は、1次ナトリウムの熱をもう一つの熱媒体であ
る2次ナトリウム(図示しない2次冷却系内を流れる)
に伝達するためのシェルアンドチューブ型の熱交換器で
ある。炉心11で加熱された温度の上昇1〜た1次ナト
リウムは、炉心上部機構14の下端に衝突してその方向
を変え、高温プレナム21内に放出される。この高温ナ
トリウムは、中間熱交換器17のシェルにあけられた流
入口18より中間熱交換器17のシェル内に流入し、伝
熱管内を流れる2次ナトリウムとの間で熱交換され乙。
て、複数個の主循環ポンプ15および複数個の中間熱交
換器17が挿入されている。主循1遺ポンプ15の下端
は、熱誰蔽構造物13f:貫通して熱遮蔽構造物13の
下方に位置する低温プレナム22に達している。主盾環
ポンプ15は、低温プレナム22゛内の1次ナトリウム
を吸引して昇圧し、配管16を介して炉心11下方の高
圧プレナム23内に供給する。このナトリウムは、高圧
プレナム23より炉心11内に配分される。中間熱交換
器17は、1次ナトリウムの熱をもう一つの熱媒体であ
る2次ナトリウム(図示しない2次冷却系内を流れる)
に伝達するためのシェルアンドチューブ型の熱交換器で
ある。炉心11で加熱された温度の上昇1〜た1次ナト
リウムは、炉心上部機構14の下端に衝突してその方向
を変え、高温プレナム21内に放出される。この高温ナ
トリウムは、中間熱交換器17のシェルにあけられた流
入口18より中間熱交換器17のシェル内に流入し、伝
熱管内を流れる2次ナトリウムとの間で熱交換され乙。
これによシ、1次ナトリウムは温度を下げて、熱湾蔽購
造物13f:貫通して低温プレナム22内に開口した中
間熱交換器17の流出口19より低温プレナム22内に
流出する。このように、1次ナトリウムはすべて原子炉
容器1内に収納されているため、タンク型高速炉はバウ
ンダリーの破損に伴う冷却材の喪失事故への対策は比較
的容易である。万一のバウンダリーの破損に備えて、原
子炉容器1は、安全容器5の内部に収納され、破損口よ
シ冷却材が流出しても原子炉容器1内のナトリウム液位
が若干下がるだけで、炉心11が空だきの状態となるこ
とを防ぐようになっている。安全容器5は支持筒6を介
して原子炉建屋壁4に固定されている。
造物13f:貫通して低温プレナム22内に開口した中
間熱交換器17の流出口19より低温プレナム22内に
流出する。このように、1次ナトリウムはすべて原子炉
容器1内に収納されているため、タンク型高速炉はバウ
ンダリーの破損に伴う冷却材の喪失事故への対策は比較
的容易である。万一のバウンダリーの破損に備えて、原
子炉容器1は、安全容器5の内部に収納され、破損口よ
シ冷却材が流出しても原子炉容器1内のナトリウム液位
が若干下がるだけで、炉心11が空だきの状態となるこ
とを防ぐようになっている。安全容器5は支持筒6を介
して原子炉建屋壁4に固定されている。
ルーフスラブ2には3重式回転プラグ26゜27.28
が搭載されており、小回転プラグ26゜に設置された燃
料交換機25を用いて炉心11への燃料装荷および交換
が行われる。
が搭載されており、小回転プラグ26゜に設置された燃
料交換機25を用いて炉心11への燃料装荷および交換
が行われる。
第2図は上述した従来のタンク型高速炉の高温プレナム
21内におけるナトリウムの流動状況を模式的に示した
ものである。第2図は、原子炉容器1内の1/4水平断
面の流速ベクトルが表示しである。炉心11より高温プ
レナム21内に流出したナトリウムは、炉心上部機構1
4の下端に衝突して半径方向に向きを変え、中間熱交換
器17に達する。第2図に示したごとく、従来のタンク
型高速炉においては、高温プレナム21内におけるナト
リウムの流れは半径方向流を基本とする流動パターンで
あることがわかる。このような高速炉の運転停止時にお
いて、炉心11よシ高昌プレナム21内に流出するナト
リウムの温度は、高速炉の通常運転時での高温の状態か
ら低温の状態に遷移する。この過程で、密度の小さい高
温す) IJウムが高温プレナム21上部に、密度の大
きい低温ナトリウムが高温プレナム21下部にそれぞれ
停留するいわゆる温度成層化現象が発生し易い。
21内におけるナトリウムの流動状況を模式的に示した
ものである。第2図は、原子炉容器1内の1/4水平断
面の流速ベクトルが表示しである。炉心11より高温プ
レナム21内に流出したナトリウムは、炉心上部機構1
4の下端に衝突して半径方向に向きを変え、中間熱交換
器17に達する。第2図に示したごとく、従来のタンク
型高速炉においては、高温プレナム21内におけるナト
リウムの流れは半径方向流を基本とする流動パターンで
あることがわかる。このような高速炉の運転停止時にお
いて、炉心11よシ高昌プレナム21内に流出するナト
リウムの温度は、高速炉の通常運転時での高温の状態か
ら低温の状態に遷移する。この過程で、密度の小さい高
温す) IJウムが高温プレナム21上部に、密度の大
きい低温ナトリウムが高温プレナム21下部にそれぞれ
停留するいわゆる温度成層化現象が発生し易い。
(9)
第3図は、従来のタンク型高速炉において、ナトリウム
を炉心11に循環するための主循環ポンプ15が高速炉
の運転中に停止し、高速炉をスクラムした場合の炉心1
1出口のナトリウム温度および炉心11を通過するす)
IJウム流量の過渡変化を解析によりめたものである
。主循環ポンプ15が停止すると約30秒のコーストダ
ウン時間を経てす) IJウム流量は低下するが、高速
炉もすぐさまスクラムされて炉心14の出口のナトリウ
ム温度は一担低下する。しかし、炉心14からは引き続
き定格運転時の数パーセントの崩壊熱が発生し続けるの
で、炉心出口のナトリウム温度は上昇に転じ、炉心11
内のナトリウムの密度が減少して浮力が発生する。この
自然循環力によりナトリウムの炉心循環流量も増加し始
める。この結果、スクラム後約200秒後に炉心出口の
ナトリウム温度はピークに達し、以後、この温度は炉心
11の崩壊熱の減少にともない低下する。このときの炉
心出口温度の上昇中は自然循環流量にほぼ反比例するの
で、主循環ポンプ15停止時においても(10) 炉心出口のナトリウム温度が過大とならないように十分
な流量を確保するための対策が必要である。
を炉心11に循環するための主循環ポンプ15が高速炉
の運転中に停止し、高速炉をスクラムした場合の炉心1
1出口のナトリウム温度および炉心11を通過するす)
IJウム流量の過渡変化を解析によりめたものである
。主循環ポンプ15が停止すると約30秒のコーストダ
ウン時間を経てす) IJウム流量は低下するが、高速
炉もすぐさまスクラムされて炉心14の出口のナトリウ
ム温度は一担低下する。しかし、炉心14からは引き続
き定格運転時の数パーセントの崩壊熱が発生し続けるの
で、炉心出口のナトリウム温度は上昇に転じ、炉心11
内のナトリウムの密度が減少して浮力が発生する。この
自然循環力によりナトリウムの炉心循環流量も増加し始
める。この結果、スクラム後約200秒後に炉心出口の
ナトリウム温度はピークに達し、以後、この温度は炉心
11の崩壊熱の減少にともない低下する。このときの炉
心出口温度の上昇中は自然循環流量にほぼ反比例するの
で、主循環ポンプ15停止時においても(10) 炉心出口のナトリウム温度が過大とならないように十分
な流量を確保するための対策が必要である。
ことに、炉停止直後の約30分間の間は、炉心11の崩
壊熱が比較的大きいので、上述の対策はことに重要とな
る。
壊熱が比較的大きいので、上述の対策はことに重要とな
る。
本発明は、第2図に示す半径方向のナトリウム流動特性
を原子炉容器1の円周方向に向ければよいということに
着目してなされたものである。
を原子炉容器1の円周方向に向ければよいということに
着目してなされたものである。
第4図は本発明の一実施例であるタンク型高速炉を示し
たものである。
たものである。
第1図と同一符号は、同じ構成を示している。
構造的に異々る点について以下に説明する。炉心11と
炉心上部機構14にはさまれたスペースの周辺にフロー
ガイド機構31が配置されている。
炉心上部機構14にはさまれたスペースの周辺にフロー
ガイド機構31が配置されている。
フローガイド機構31は、第5図に示すように、案内翼
(静止翼)32と翼固定筒33からなっている。案内翼
32はその上端を翼固定筒33を介して炉心上部機構1
4に固定され、炉心11全体を上部より被う形に設置さ
れている。この案内翼(11) 32の各々の水平断面形状はほぼインボリュート曲線と
なっていて、半径方向のすl・リウムの流れにスムーズ
に旋回流れを加えることができる。また案内翼32の翼
端の直径は、炉心11の外径に比べて若干大きい程度で
あり、態別交換時に燃料交換機25の動作範囲と干渉し
ないようになっている。
(静止翼)32と翼固定筒33からなっている。案内翼
32はその上端を翼固定筒33を介して炉心上部機構1
4に固定され、炉心11全体を上部より被う形に設置さ
れている。この案内翼(11) 32の各々の水平断面形状はほぼインボリュート曲線と
なっていて、半径方向のすl・リウムの流れにスムーズ
に旋回流れを加えることができる。また案内翼32の翼
端の直径は、炉心11の外径に比べて若干大きい程度で
あり、態別交換時に燃料交換機25の動作範囲と干渉し
ないようになっている。
高温プレナム21の上部、すなわちナトリウムの液面下
約0.5 mの高さで第6図に示すように水平に配置さ
れたディッププレート41が、回転プラグ26.27及
び28に取付けられた支持棒42によシ支持されている
。ディッププレート41は、回転プラグ26.27及び
28と同一の形状に分割されているので、回転プラグ2
6゜27及び28の個々の回転に対して障害となること
はない。
約0.5 mの高さで第6図に示すように水平に配置さ
れたディッププレート41が、回転プラグ26.27及
び28に取付けられた支持棒42によシ支持されている
。ディッププレート41は、回転プラグ26.27及び
28と同一の形状に分割されているので、回転プラグ2
6゜27及び28の個々の回転に対して障害となること
はない。
タンク型高速炉の通常運転時には、主循環ポンプ15よ
り吐出されたナトリウムは、高圧プレナム23よシ炉心
11内に供給される。炉心11内で加熱されて高温にな
ったナトリウムは、炉心(12) 11から吐出された後、炉心上部機構14に衝突して半
径方向に向きを変え、各々の案内翼32間に流入する。
り吐出されたナトリウムは、高圧プレナム23よシ炉心
11内に供給される。炉心11内で加熱されて高温にな
ったナトリウムは、炉心(12) 11から吐出された後、炉心上部機構14に衝突して半
径方向に向きを変え、各々の案内翼32間に流入する。
円周方向に配置された8枚の案内翼32はナトリウムに
旋回力を付与するので、ナトリウムはフローガイド機構
31.1:ll)円周方向に吐出される。このため、高
温プレナム21内にナトリウムの旋回流が生じる。高温
プレナム21内のナトリウムは、前述したように中間熱
交換器17内を通って低温プレナム22内に達する。高
温プレナム21内のナトリウム旋回流は、炉心11から
吐出されるナトリウムの運動エネルギ、すなわち、主循
環ポンプ15によって付与されたエネルギによって生じ
る。このため、フローガイド機構31の構造は極めて単
純なものである。フローガイド機構31の作用によって
高温プレナム21内に誘起された旋回流のため生ずるす
) IJウム液面の波立ちもディッププレート41によ
シ抑制することができる。従って、ナトリウム液面から
その上方に存在するカバーガスを巻込むことのない安定
した旋回流を発生させることが可能となる。
旋回力を付与するので、ナトリウムはフローガイド機構
31.1:ll)円周方向に吐出される。このため、高
温プレナム21内にナトリウムの旋回流が生じる。高温
プレナム21内のナトリウムは、前述したように中間熱
交換器17内を通って低温プレナム22内に達する。高
温プレナム21内のナトリウム旋回流は、炉心11から
吐出されるナトリウムの運動エネルギ、すなわち、主循
環ポンプ15によって付与されたエネルギによって生じ
る。このため、フローガイド機構31の構造は極めて単
純なものである。フローガイド機構31の作用によって
高温プレナム21内に誘起された旋回流のため生ずるす
) IJウム液面の波立ちもディッププレート41によ
シ抑制することができる。従って、ナトリウム液面から
その上方に存在するカバーガスを巻込むことのない安定
した旋回流を発生させることが可能となる。
(13)
第7図は実施例のタンク型高速炉の高温プレナム21内
におけるナトリウムの流動状況を示したものである。第
7図は、原子炉容器1内の1/4水平断面の流速ベクト
ルが表示しCある。図示したごとく、炉心11より高温
プレナム21に流出したナトリウムは、案内翼32の作
用によって、半径方向に対して約45度の旋回流成分を
有した流れとなる。
におけるナトリウムの流動状況を示したものである。第
7図は、原子炉容器1内の1/4水平断面の流速ベクト
ルが表示しCある。図示したごとく、炉心11より高温
プレナム21に流出したナトリウムは、案内翼32の作
用によって、半径方向に対して約45度の旋回流成分を
有した流れとなる。
高速炉の運転中に主循環ポンプ15が停止するような故
障が発生した場合には、主循環ポンプおよびその駆動装
置が有する慣性モーメントによって、ナトリウムの循環
力がすぐさま無くなることはない。それでも約30秒の
コーストダウン時間を経過した後には、主循環ポンプの
循環力は消滅してしまう。しか1〜ながら、本実施例に
おいては、主循環ポンプ15の循環力が消滅した後に訃
いても、通常運転時にフローガイド機構31によって生
じるナトリウムの旋回流が高温プレナム21内で引き続
いて維持される。従って、このナトリウム旋回流の持つ
遠心力によって原子炉容器1内の(14) 冷却材流路内におけるナトリウム循梁力が確実に持続す
ることになる。タンク型高速炉においては、高温プレナ
ム21に収容されるナトリウムのri量は1000トン
を越えるものとなるため、ナトリウム旋回流の保有する
酸1生モーメントは極めて大きく、旋回流のコーストダ
ウン時間は30分にも達し得る。フローガイド機1f’
?31を高温プレナム21の中心部、すなわち炉心上部
機構14付近に設置すると、ナトリウム旋回流の持つ遠
心力が大きくなり、(TLだけ循環力の持続時間が長く
なる。
障が発生した場合には、主循環ポンプおよびその駆動装
置が有する慣性モーメントによって、ナトリウムの循環
力がすぐさま無くなることはない。それでも約30秒の
コーストダウン時間を経過した後には、主循環ポンプの
循環力は消滅してしまう。しか1〜ながら、本実施例に
おいては、主循環ポンプ15の循環力が消滅した後に訃
いても、通常運転時にフローガイド機構31によって生
じるナトリウムの旋回流が高温プレナム21内で引き続
いて維持される。従って、このナトリウム旋回流の持つ
遠心力によって原子炉容器1内の(14) 冷却材流路内におけるナトリウム循梁力が確実に持続す
ることになる。タンク型高速炉においては、高温プレナ
ム21に収容されるナトリウムのri量は1000トン
を越えるものとなるため、ナトリウム旋回流の保有する
酸1生モーメントは極めて大きく、旋回流のコーストダ
ウン時間は30分にも達し得る。フローガイド機1f’
?31を高温プレナム21の中心部、すなわち炉心上部
機構14付近に設置すると、ナトリウム旋回流の持つ遠
心力が大きくなり、(TLだけ循環力の持続時間が長く
なる。
フローガイド機構31の設置場所が周辺部に近くなる程
、前述の遠心力が小さくなり、循環力の持続時間が短か
くなる。
、前述の遠心力が小さくなり、循環力の持続時間が短か
くなる。
第8図は本実施例において主循環ポンプ15の停止後に
おける炉心出口のす) IJウム瀧度および炉心を通過
するナトリウム流量の解析結果を示したものである。主
循環ポンプ15が停止すると、炉心11に供給されるナ
トリウム流1オは低下するが、高速炉もすぐさまスクラ
ムされるため炉心出口のナトリウム温度は一旦低下する
。しかじなか(15) ら、第8図の解析例では第3図に示した従来のタンク型
高速炉に関する解析例に比べて、主循環ポンプ15およ
びそのIW勧装置の慣性モーメントを前述したA?!プ
レナム21内のナトリウムの旋回流の保有する慣性モー
メントの分だけ少なくしであるが、それでも炉心出口の
す) IJウム温度の低下は第3図の場合はど大巾なも
のではない。主循環ポンプ15等の慣性モーメントを第
3図の場合と同じくした場合には、炉心出口のナトリウ
ム温度はより高くなる。炉心11を通過するナトリウム
流量が定格流I“の5%を下まわると、高温プレナム2
1内のナトリウム旋回流が有する循環力がききはじめて
、ナトリウム循環流量の低下は止まり、炉心出口のすト
リウム温度の上昇による浮力が作用しはじめると、約1
00秒後にはナトリウムの炉心通過流電は若干増大しは
じめる。また、炉心出口のナトリウム温度は、主循環ポ
ンプ15停止後の1盾壌流計が大きいため、定格運転時
の温度よりも低くなる。この結果、第3図に示した従来
の高速炉の過渡変化に比べて、第8図に示17た(16
) 本実施例の過渡変化において、下記の新しい機能が生じ
る。
おける炉心出口のす) IJウム瀧度および炉心を通過
するナトリウム流量の解析結果を示したものである。主
循環ポンプ15が停止すると、炉心11に供給されるナ
トリウム流1オは低下するが、高速炉もすぐさまスクラ
ムされるため炉心出口のナトリウム温度は一旦低下する
。しかじなか(15) ら、第8図の解析例では第3図に示した従来のタンク型
高速炉に関する解析例に比べて、主循環ポンプ15およ
びそのIW勧装置の慣性モーメントを前述したA?!プ
レナム21内のナトリウムの旋回流の保有する慣性モー
メントの分だけ少なくしであるが、それでも炉心出口の
す) IJウム温度の低下は第3図の場合はど大巾なも
のではない。主循環ポンプ15等の慣性モーメントを第
3図の場合と同じくした場合には、炉心出口のナトリウ
ム温度はより高くなる。炉心11を通過するナトリウム
流量が定格流I“の5%を下まわると、高温プレナム2
1内のナトリウム旋回流が有する循環力がききはじめて
、ナトリウム循環流量の低下は止まり、炉心出口のすト
リウム温度の上昇による浮力が作用しはじめると、約1
00秒後にはナトリウムの炉心通過流電は若干増大しは
じめる。また、炉心出口のナトリウム温度は、主循環ポ
ンプ15停止後の1盾壌流計が大きいため、定格運転時
の温度よりも低くなる。この結果、第3図に示した従来
の高速炉の過渡変化に比べて、第8図に示17た(16
) 本実施例の過渡変化において、下記の新しい機能が生じ
る。
1)高温プレナムの旋回流の作用にょシ、長期間安定し
たナトリウム循環流量が確保される。
たナトリウム循環流量が確保される。
11)炉心出口のナトリウム温度が低く抑えられる。
111)炉心出口のすl−IJウム温度の変動中が縮少
される。
される。
これらによって、炉心11の崩壊熱除去を安全にかつ確
実に行い得るという効果がある。特に、111)の温度
変動中の縮少に関しては、主循環ポンプ15の循環力と
コーストダウン時間および高温プレナムの旋回流による
循環力の組合せを最適化さぜれば、更に小さな変動中と
することも可能である。
実に行い得るという効果がある。特に、111)の温度
変動中の縮少に関しては、主循環ポンプ15の循環力と
コーストダウン時間および高温プレナムの旋回流による
循環力の組合せを最適化さぜれば、更に小さな変動中と
することも可能である。
また、高速炉停止時に炉心11よシ低温のナトリウムが
高温プレナム21に流出して生ずる温度成層化現象は、
主循環ポンプ15が停止または低速回転となった後にも
引き続き、高温プレナム21内にす) IJウムの旋回
流が持続し、この運動エネルギーによって高温プレナム
21内の冷却材(17) の攪拌が促進されるので発生しない。この結果、従来例
に比べて本実施例においては、高温プレナムより中間熱
交換器に流入するナトリウム温度の時間変化率を低減す
ることが可能となり、原子炉容器1及び炉内構造物等に
熱衝撃が加わることの少ない健全性の高い高速増殖炉を
得ることができる。
高温プレナム21に流出して生ずる温度成層化現象は、
主循環ポンプ15が停止または低速回転となった後にも
引き続き、高温プレナム21内にす) IJウムの旋回
流が持続し、この運動エネルギーによって高温プレナム
21内の冷却材(17) の攪拌が促進されるので発生しない。この結果、従来例
に比べて本実施例においては、高温プレナムより中間熱
交換器に流入するナトリウム温度の時間変化率を低減す
ることが可能となり、原子炉容器1及び炉内構造物等に
熱衝撃が加わることの少ない健全性の高い高速増殖炉を
得ることができる。
更ニ、+%Ymプレナム21内のナトリウムは、原子炉
の運転中は常に旋回流を形成しているため、原子炉容器
1内の円周方向の隠度分布が均一化され、非軸対称の熱
変形が発生することが少なく、原子炉容器の健全性を高
める上で大きな効果をもたらす。
の運転中は常に旋回流を形成しているため、原子炉容器
1内の円周方向の隠度分布が均一化され、非軸対称の熱
変形が発生することが少なく、原子炉容器の健全性を高
める上で大きな効果をもたらす。
本実施例においては、タンク型高、W炉の場合を例にと
ってその構成と作用および効果を示したが、ループ屋高
速炉においても、高温ナトリウム流ム在する上部プレナ
ムに同様のフローガイド機構を設けることにより、同様
な効果が得られることは言うまでもない。
ってその構成と作用および効果を示したが、ループ屋高
速炉においても、高温ナトリウム流ム在する上部プレナ
ムに同様のフローガイド機構を設けることにより、同様
な効果が得られることは言うまでもない。
本発明の他の実施例を第9図に示す。前述の実(18)
流側においては、炉心11から高温プレナム21に流出
するナトリウムの流れは、一旦炉心上部機構14の下端
面に′面突して半径方向に分配されるというものであっ
た。しかし、本実施例においては、炉心上部機構14の
外胴に接続されたダクト62によシ炉心11から流出す
るナトリウムを集め、炉心上部機構14の側面にあけら
れた多数の孔から高温プレナム21にナトリウムを分配
する方式を採用している。
するナトリウムの流れは、一旦炉心上部機構14の下端
面に′面突して半径方向に分配されるというものであっ
た。しかし、本実施例においては、炉心上部機構14の
外胴に接続されたダクト62によシ炉心11から流出す
るナトリウムを集め、炉心上部機構14の側面にあけら
れた多数の孔から高温プレナム21にナトリウムを分配
する方式を採用している。
本実施例のフローガイド機構31はその詳細を第10図
に示した通りでアシ、炉心11より流出したナトリウム
は、炉心11を覆う形で設置されている円錐状のダクト
62に一旦集められ、これと接続された炉心上部機構1
4の外胴側面に多数個あけられた孔63よ#)旨温プレ
ナム21に流出する。炉心上部機構14の外胴の側面に
は案内翼61が設けられていて、孔63より流出するナ
トリウムの流れに旋回モーメン、トを与えるようになっ
ている。案内翼61の各々の水平断面形状は前述の実施
例と同じくほぼインボリュート曲線とな(19) つていて、半径方向に流出してくるナトリウムの流れに
スムーズに旋回流れを加えることができる。
に示した通りでアシ、炉心11より流出したナトリウム
は、炉心11を覆う形で設置されている円錐状のダクト
62に一旦集められ、これと接続された炉心上部機構1
4の外胴側面に多数個あけられた孔63よ#)旨温プレ
ナム21に流出する。炉心上部機構14の外胴の側面に
は案内翼61が設けられていて、孔63より流出するナ
トリウムの流れに旋回モーメン、トを与えるようになっ
ている。案内翼61の各々の水平断面形状は前述の実施
例と同じくほぼインボリュート曲線とな(19) つていて、半径方向に流出してくるナトリウムの流れに
スムーズに旋回流れを加えることができる。
この結果、本実施例によっても、通常運転時に高温プレ
ナム21内に安定したナトリウムの旋回流を形成できる
ので、万一、高速炉の運転中に主循環ポンプ15が停屯
するような故障が発生したとしても、1)高温プレナム
21の旋回流がもたらす遠心力の作用によって長期間安
定した炉心循環流量が確保され、炉心11の崩壊熱除去
を安全かつ確実に行い得る。11)旋回流のもつ運動エ
ネルギーにより高温プレナム21内のナトリウムの混合
が促進され、中間熱交換器17などの炉内機器に熱衝撃
が加わることの少ない健全性の高い高速炉構造を実現す
ることができる、l+1)旋回流が主容器内の円周方向
の温度分布を均一化してくれるため、非軸対応の熱変形
の発生防止に役立つ、という効果を得ることができる。
ナム21内に安定したナトリウムの旋回流を形成できる
ので、万一、高速炉の運転中に主循環ポンプ15が停屯
するような故障が発生したとしても、1)高温プレナム
21の旋回流がもたらす遠心力の作用によって長期間安
定した炉心循環流量が確保され、炉心11の崩壊熱除去
を安全かつ確実に行い得る。11)旋回流のもつ運動エ
ネルギーにより高温プレナム21内のナトリウムの混合
が促進され、中間熱交換器17などの炉内機器に熱衝撃
が加わることの少ない健全性の高い高速炉構造を実現す
ることができる、l+1)旋回流が主容器内の円周方向
の温度分布を均一化してくれるため、非軸対応の熱変形
の発生防止に役立つ、という効果を得ることができる。
本発明の他の実施例を第11図に示す。前述の各々の実
施例においては、炉心11から高温プレナム21に流出
するナトリウムの流れに旋回モー(20) ダクトを与える手段として、案内翼を備えたフローガイ
ド機構31を用いたが、本実施例においては、ジェット
発生機構51を用いたところが、これまでの実施例と異
る。ジェット発生機構51は、その詳細を第12図に示
したごとく、その下端が高温プレナム23に開放され、
その密閉された上端が高温プレナム21に達する圧力管
52と、圧力管52の上部に多数接続されたジェットノ
ズル53より構成されている。
施例においては、炉心11から高温プレナム21に流出
するナトリウムの流れに旋回モー(20) ダクトを与える手段として、案内翼を備えたフローガイ
ド機構31を用いたが、本実施例においては、ジェット
発生機構51を用いたところが、これまでの実施例と異
る。ジェット発生機構51は、その詳細を第12図に示
したごとく、その下端が高温プレナム23に開放され、
その密閉された上端が高温プレナム21に達する圧力管
52と、圧力管52の上部に多数接続されたジェットノ
ズル53より構成されている。
ジェット発生機構51は、炉心11上方で炉心11をと
りまく円周上に等間隔に8個設けられ、上部に設けられ
たジェットノズル53がそれぞれ円周の接線方向に開口
しているので、これによシ炉心11から高温プレナム2
1に流出するナトリウムの流れに旋回モーメントを加え
ることができる。
りまく円周上に等間隔に8個設けられ、上部に設けられ
たジェットノズル53がそれぞれ円周の接線方向に開口
しているので、これによシ炉心11から高温プレナム2
1に流出するナトリウムの流れに旋回モーメントを加え
ることができる。
第13図はジェットノズル53の構造および作用を示し
たものである。ジェットノズル53は、接続管54を介
して圧力管52に接続されている圧力管52より供給さ
れる高圧のナトリウム流(21) 57は、ノズル入口部56とノズル出口部57の間の円
周全面に切られたスリット55よシノズル内部に流出す
る。このとき、高圧のナトリウム流のジェットはコアン
ダ効果によりノズル出口部57の内壁に沿って流れるた
め、ノズル内部にも流れ58が誘起される。公知の文献
によれば、誘起される流量は、圧力管52より供給され
る流量の30倍にも達するとされでいる。従って本実施
例のジェット発生機構51によれば、炉心11を循環す
る冷却材の流量の約3%の流量を圧力管52にバイパス
させてジェット発生機構に供給することにより、半径方
向の流速と11ぼ等しい流速をもつ円周方向流れを発生
させることが可能である。
たものである。ジェットノズル53は、接続管54を介
して圧力管52に接続されている圧力管52より供給さ
れる高圧のナトリウム流(21) 57は、ノズル入口部56とノズル出口部57の間の円
周全面に切られたスリット55よシノズル内部に流出す
る。このとき、高圧のナトリウム流のジェットはコアン
ダ効果によりノズル出口部57の内壁に沿って流れるた
め、ノズル内部にも流れ58が誘起される。公知の文献
によれば、誘起される流量は、圧力管52より供給され
る流量の30倍にも達するとされでいる。従って本実施
例のジェット発生機構51によれば、炉心11を循環す
る冷却材の流量の約3%の流量を圧力管52にバイパス
させてジェット発生機構に供給することにより、半径方
向の流速と11ぼ等しい流速をもつ円周方向流れを発生
させることが可能である。
本実施例によっても、通常運転時の高温プレナム21内
に安定したナトリウムの旋回流を発生することができる
。従って、万一高速炉の運転中に主循」貧ポンプ15が
停止するような故障が発生したとしても、1)高温プレ
ナム21の旋回流がもたらす遠心力の作用によって長期
間安定して炉心(22) 循環流量が確保され、炉心11の崩壊熱除去を安全かつ
確実に行い得るとともに、11)旋回流の運動エネルギ
ーにより高温プレナム21内のナトリウムの混合が促進
されて、中間熱交換器17などの炉内機器に熱衝撃が加
わることの少ない健全性の高い原子炉構造を提供するこ
とができる。また、111)高温プレナム21内に形成
されているナトリウムの旋回流は原子炉容器1内の円周
方向の温度分布を均一化するため、非軸対称の熱変形の
発生防止に役立ち、原子炉構造の健全性向上に寄与する
という効果が得られる。しかし、第4図及び第9図に示
す実施例に比べて炉心11から吐出されるす) IJウ
ムに旋回流を付与する機構が幾分複雑になる。
に安定したナトリウムの旋回流を発生することができる
。従って、万一高速炉の運転中に主循」貧ポンプ15が
停止するような故障が発生したとしても、1)高温プレ
ナム21の旋回流がもたらす遠心力の作用によって長期
間安定して炉心(22) 循環流量が確保され、炉心11の崩壊熱除去を安全かつ
確実に行い得るとともに、11)旋回流の運動エネルギ
ーにより高温プレナム21内のナトリウムの混合が促進
されて、中間熱交換器17などの炉内機器に熱衝撃が加
わることの少ない健全性の高い原子炉構造を提供するこ
とができる。また、111)高温プレナム21内に形成
されているナトリウムの旋回流は原子炉容器1内の円周
方向の温度分布を均一化するため、非軸対称の熱変形の
発生防止に役立ち、原子炉構造の健全性向上に寄与する
という効果が得られる。しかし、第4図及び第9図に示
す実施例に比べて炉心11から吐出されるす) IJウ
ムに旋回流を付与する機構が幾分複雑になる。
第14図は高温プレナム21の形状に関する他の実施例
を示したものである。高温プレナム21内に多数の孔7
2を有するライナー71を設置して、プレナム中央領域
と中間熱交換器17および主循環ポンプ15を配置した
プレナム中央領域に区画した点がこれまでの実施例と異
なる。ライナ(23) −71の設置により、高温プレナム21の中央領域を旋
回するナトリウムの流れが、その周辺領域の中間熱交換
器17および主循環ポンプに衝突することがなくなるた
め、旋回流のもつ運動エネルギーの損失を低減できる。
を示したものである。高温プレナム21内に多数の孔7
2を有するライナー71を設置して、プレナム中央領域
と中間熱交換器17および主循環ポンプ15を配置した
プレナム中央領域に区画した点がこれまでの実施例と異
なる。ライナ(23) −71の設置により、高温プレナム21の中央領域を旋
回するナトリウムの流れが、その周辺領域の中間熱交換
器17および主循環ポンプに衝突することがなくなるた
め、旋回流のもつ運動エネルギーの損失を低減できる。
この結果、主循環ポンプ15が停止した後においても、
長時間に亘り高温プレナム21内に旋回流を維持できる
ようになるため炉心】1を循環するナトリウム流′tを
更に長時間に亘シ確保することが可能となり、炉心の崩
壊熱除去を安全かつ確実に行う上で効果的でおる。
長時間に亘り高温プレナム21内に旋回流を維持できる
ようになるため炉心】1を循環するナトリウム流′tを
更に長時間に亘シ確保することが可能となり、炉心の崩
壊熱除去を安全かつ確実に行う上で効果的でおる。
本発明によれば、高温プレナム内に形成した旋回流の作
用により、主循環ポンプ停止後においても炉心循環流i
lを確保できるブζめ、安全かつ確実に炉心の崩壊熱を
除去できる。また、旋回流が高温プレナム内のナトリウ
ムの混合を促進するため、中間熱交換器に加わる熱衝撃
を小さくすることができるとともに、プレナム内の円周
方向の温度分布を均一化するので、非軸対称の熱変形の
発生を(24) 防止することができる。
用により、主循環ポンプ停止後においても炉心循環流i
lを確保できるブζめ、安全かつ確実に炉心の崩壊熱を
除去できる。また、旋回流が高温プレナム内のナトリウ
ムの混合を促進するため、中間熱交換器に加わる熱衝撃
を小さくすることができるとともに、プレナム内の円周
方向の温度分布を均一化するので、非軸対称の熱変形の
発生を(24) 防止することができる。
第1図は従来タンク型高速炉の縦断面図、第2図は第1
図に示す高温プレナムにおけるナトリウムの流動状況を
示す説明図、第3図は第1図の高速炉の熱過渡変化を示
す説明図、第4図は本発明の実施例でおるタンク型高速
炉の縦断面図、第5図は第4図のフローガイド機構の詳
細外観図、第6図は第4図の高温プレナム上部の詳細構
造を示す側面図、第7図は第4図の高速炉の高温プレナ
ムにおけるナトリウムの流動状況を示す説明図、第8図
は第4図の高速炉における熱過渡変化を示す説明図、第
9図は本発明の他の実施例であるタンク型高速炉の縦断
面図、第10図は第9図の実施例のフローガイド機構の
詳細構造を示す側面図、第11図は本発明の他の実施例
のタンク型高速炉の縦断面図、第12図および第13図
は第11図の実施例の局部詳細構造を示す側面図、第1
4図は本発明の第4の実施例を示す高温プレナムの模式
図である。 (25) 1・・・原子炉容器、2・・・ルーフスラブ、5・・・
安全容器、11・・・炉心、12・・・支持構造、13
・・・熱遮蔽構造物、14・・・炉心上部機構、15・
・・主循環ポンプ、17・・・中間熱交換器、21・・
・高温プレナム、22・・・低温プレナム、23・・・
高圧プレナム、25・・・燃料交換器、31・・・フロ
ーガイド機構、32゜61・・・案内翼、41・・・デ
ィッププレート、51・・・ジェット発生機構、52・
・・圧力管、53・・・ジェットノズル。 (26) ネ II2] 竿 2 〆 寧 3 図 第 7 m ¥9 図 第1Om /43゜ 8 ぎ/ ○ 2 −51: 「−一一一曹ト//
図に示す高温プレナムにおけるナトリウムの流動状況を
示す説明図、第3図は第1図の高速炉の熱過渡変化を示
す説明図、第4図は本発明の実施例でおるタンク型高速
炉の縦断面図、第5図は第4図のフローガイド機構の詳
細外観図、第6図は第4図の高温プレナム上部の詳細構
造を示す側面図、第7図は第4図の高速炉の高温プレナ
ムにおけるナトリウムの流動状況を示す説明図、第8図
は第4図の高速炉における熱過渡変化を示す説明図、第
9図は本発明の他の実施例であるタンク型高速炉の縦断
面図、第10図は第9図の実施例のフローガイド機構の
詳細構造を示す側面図、第11図は本発明の他の実施例
のタンク型高速炉の縦断面図、第12図および第13図
は第11図の実施例の局部詳細構造を示す側面図、第1
4図は本発明の第4の実施例を示す高温プレナムの模式
図である。 (25) 1・・・原子炉容器、2・・・ルーフスラブ、5・・・
安全容器、11・・・炉心、12・・・支持構造、13
・・・熱遮蔽構造物、14・・・炉心上部機構、15・
・・主循環ポンプ、17・・・中間熱交換器、21・・
・高温プレナム、22・・・低温プレナム、23・・・
高圧プレナム、25・・・燃料交換器、31・・・フロ
ーガイド機構、32゜61・・・案内翼、41・・・デ
ィッププレート、51・・・ジェット発生機構、52・
・・圧力管、53・・・ジェットノズル。 (26) ネ II2] 竿 2 〆 寧 3 図 第 7 m ¥9 図 第1Om /43゜ 8 ぎ/ ○ 2 −51: 「−一一一曹ト//
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、内部に冷却材が存在する原子炉容器と、前記原子炉
容器内に設けられた炉心と、前記炉心の周囲に設置され
て前記原子炉容器内を上部領域と下部領域とに分解する
仕切り手段と、前記炉心の上方に配置されて前記原子炉
容器に設置された炉心上部機構とからなる高速増殖炉に
おいて、前記炉心より吐出された冷却材の流れ方向を前
記原子炉容器の周方向に変える手段を、前記上部領域に
設置したことを特徴とする高速増殖炉。 2、前記冷却材の流れ方向を変える手段が、案内翼であ
る特許請求の範囲第1項記載の高速増殖炉。 3、前記冷却材の流れ方向を変える手段を、前記炉心上
部機構付近に配置した特許請求の範囲第1項または第2
項記載の高速増殖炉。 4、内部に冷却材が存在する原子炉容器と、前記原子炉
容器内に設けられた炉心と、前記炉心の周囲に設置され
て前記原子炉容器内を上部領域と下部領域に分離する仕
切り手段と、前記炉心の上方に配置されて前記原子炉容
器に設置された炉心上部機構とからなる高速増殖炉にお
いて、前記炉心より吐出された冷却材の流れ方向を前記
原子炉容器の周方向に変える手段を前記上部領域に設置
し、前記冷却材の流れ方向を変える手段の上方で前記上
部領域内に、波立ち防上手段を設置したことを特徴とす
る高速増殖炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58160462A JPS6053885A (ja) | 1983-09-02 | 1983-09-02 | 高速増殖炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58160462A JPS6053885A (ja) | 1983-09-02 | 1983-09-02 | 高速増殖炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6053885A true JPS6053885A (ja) | 1985-03-27 |
Family
ID=15715460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58160462A Pending JPS6053885A (ja) | 1983-09-02 | 1983-09-02 | 高速増殖炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6053885A (ja) |
-
1983
- 1983-09-02 JP JP58160462A patent/JPS6053885A/ja active Pending
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