JPS6051387B2 - 多孔質粒子の製造方法 - Google Patents

多孔質粒子の製造方法

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JPS6051387B2
JPS6051387B2 JP51005366A JP536676A JPS6051387B2 JP S6051387 B2 JPS6051387 B2 JP S6051387B2 JP 51005366 A JP51005366 A JP 51005366A JP 536676 A JP536676 A JP 536676A JP S6051387 B2 JPS6051387 B2 JP S6051387B2
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YUNAITETSUDO KINGUDAMU ATOMITSUKU ENAAJI OOSORITEI
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、種々の分子を含有する流動性物質からの
分離、殊に巨大分子として知られている有機分子の分離
に関するものである。
種々の物質の混合物から特定の物質の分子を分離する
ことは、しばしば必要であり、そして巨大分子(例えば
高分子量の分子、例えはタン白質分子)に遭遇する技術
分野においては、クロマトグラフ技術を使用して分子の
分離および分別を遂行することは公知である。
そのような技術においては、所定の分子を混合物から選
択的に抽出することができる物質上に取着し、そしてそ
の物質は取着された分子の溶離を遂行するために後に溶
離剤を用いて処理される。本明細書において使用される
術語「取着」は、物質によつて分子が保留されそして抱
擁されること、例えば吸収および吸着(物理吸着および
化学吸着を包含する)を意味する。巨大分子の分離のた
めに有機物質および無機物質が使用されてきたが、これ
らの物質は若干の不利益をともなう。
天然重合体(例えばセルロース)変性された天然重合体
(例えばイオン交換セルロースおよび交叉結合したデキ
ストラン)、および合成高分子(例えばイオン交換樹脂
および交叉結合したポリアクリルアミド)のような有機
材料が巨大分子の分離に使用されてきた。しかし、大分
子が入ることを許容するために物質の孔が大きくなけれ
ばならないし、この開口構造の結果として物質は、その
物質と接触する媒質のPHおよびイオン強度の変化を伴
なつて容易に圧縮され、かつ膨張および収縮を受ける。
そればかりでなく、天然重合体および変性された天然重
合体は、微生物の攻撃に敏感であり、かつ酸およびアル
カリに対する安定性にも限度がある。加うるに、若干の
有機物質は高価てある傾向を有する。さらに、実際には
これらの物質を使用して大規模操業を行なうことは、カ
ラム操作(すなわちカラム装置に封入された床として)
のためのこれらの物質の物理的特性が不十分であるから
困難であることが判明している。これらの物質はバッチ
式およびカラム式分別、脱イオン、および稀薄溶液から
の巨大分子のある程度の濃縮に使用されてきた。
多数の無機物質も巨大分子の分離に使用されてきた。
そのような無機物質は、結晶としてのリン酸カルシウム
(ヒドロキシルアパタイト)およびゲル型のリン酸カル
シウム、硫酸バリウム、多孔性シリカ、多孔性ガラス、
酸化アルミニウム、粉末およびゲル型の水酸化アルミニ
ウムおよびリン酸アルミニウム、ゲルとしてのピロリン
酸マグネシウムおよび酸化亜鉛粉末を包含する。これら
の中でリン酸カルシウム、硫酸バリウムおよびアルミナ
ゲルのみが如何なる大規模操業にも使用され.るにすぎ
ない。ヒドロキシルアパタイトは結晶の形で使用されて
きたが、大きな収着面積を与えるためには小さい粒子の
大きさが要求され、そして結晶はもろくて微細粒子にま
でこわれる傾向を有するから、実・用上の困難が生じる
この物質のカラムは、微粒子状の物質の存在に起因して
閉塞する傾向を有し、そしてカラムの再使用は殆んどで
きないことが判明しているから、この物質は実験室規模
以外の用途にはあまり使用されない。硫酸バリウムは血
漿からある種の凝固因子を吸着するために使用されてき
たが、高度の吸着容量を与えるためには粒子サイズの小
さい結晶を使用する必要があり、このことは該物質が取
り扱いにくいことを意味し、しかも、該物質がカラム中
での使用に不適当であることが判明している。
上述のゲルは、再生しうるように製造することが困難で
あり、そして充てん剤(例えばセルロース、ま・たは珪
藻土)と混合して使用される場合−その場合には不所望
の、非特異の吸着効果がしばしば生起する一以外にはカ
ラム中で使用することができない。多孔質のシリカおよ
びガラスは高価であり、そして分子ふるいに使用される
。之等の吸着効果は不可逆である傾向を有し、および/
または生物学的活性を失うにいたる傾向を有するから、
これらの物質における吸着効果の減少に相当の努力がさ
さげられてきた。理想的には、巨大分子を分離するため
の物質は圧力、温度および化学薬品(水溶液を包含する
)に対して安定であるべきであり、そしてそれらが接触
する巨大分子に対して、ほとんど損傷を与えることがな
いものでなければならない。
要約すれは、巨大分子を含有する物質から巨大分子を分
離するために従来使用された物質は、それらの物理的性
質から生じる実用上の不利益を有していた。
本発明は、相互に連絡する孔を有するばらばらの多孔質
粒子てあつて、所定の巨大分子を含有する流体から該巨
大分子を選択的に保留するための該多孔質粒子を製造す
る方法を提供するものである。
この方法は、微細に分割され、実質的に不溶性で、収着
性を有する固体無機物質粒子と一時的添加物の溶液とを
含む混合物がらばらばらの未焼成の粒子を調製する工程
と、前記未焼成粒子を加熱して一時的添加物を除去しか
つ無機物質を焼結させてばらばらの多孔質粒子を形成す
る工程を含んでいる。
固体無機物質粒子と一時的添加物の溶液とを含む混合物
は、前記固体無機物質粒子を一時的添加物およびその溶
剤と混合することによつて形成され、該一時的添加物は
後に無機物質中に多孔質構造を与えるものであり、かつ
前記無機物質は前記一時的添加物用の溶剤に実質的に不
溶性である。
本発明においては一時的添加物が未焼成粒子中に固体の
形態で供給されるように、前記ばらばらの未焼成粒子の
調製が行われ、かつ一時的添加物が選択される。未焼成
粒子中の前記一時的添加物とその量は、前記ばらばらの
多孔質粒子が、ばらばらの多孔質粒子を相互に連絡する
孔を有し拡大された表面積を与えかつ、その多孔質構造
が、前記所定の巨大分子をして前記ばらばらの多孔質粒
子を透過せしめかつ収着せしめるように選択される。本
発明の好適な具体化においては、実質的に不溶性の、収
着性の無機物質は、一時的添加物に加うるに結合剤とも
混合される。
粒子を形成する物質に関して本明細書において使用する
「収着性」という語は、その物質が巨大分子を収着する
する性質を有するか、あるいは収着可能な性質を有する
か、あるいは巨大分子を収着性にするかあるいは収着可
能にするように処理され得ることを意味する。
本明細書において使用する[実質的に不溶性」という術
語は、物質が本発明によるばらばらの多孔性粒子の製造
およびその多孔性粒子を企図する目的のために使用する
ことの双方において接触する物質に実質的に不溶性であ
ることを意味する。
いうまでもなく、後者は選択的に保留されるべき巨大分
子を含有する物質および後に多孔性粒子から巨大分子を
回収するために使用されるあらゆる溶離剤との接触を包
含する。本発明の方法の遂行に際して、気孔質構造は主
として溶液の分散状態特性における一時的添加剤によつ
て決定されること、および気孔質構造すなわち多孔質構
造は、所定の巨大分子がその粒子を透過するに適当なサ
イズでなければならないことを理解すべきである。
さらに、一時的添加物用の溶剤を無機物質および固体の
一時的添加物の混合物に添加することによつて、あるい
は溶剤中の一時的添加物の溶液を無機物質に添加するこ
とによつて混合物が形成されうることも理解されるであ
ろう。
他の態様によれば、本発明は、本発明の方法によつて製
造されるばらばらの多孔性の粒子をも包含する。
本発明によるばらばらの多孔質粒子は、好ましくは実質
的に球形であり、かつクロマトグラフ操作に使用するに
好都合な大きさ(典型的には50〜600ミクロンの直
径)を有する。
しかして、その場合には粒子は取り扱いが容易であり、
そして微細粉を生成する傾向を有しない。かくして、一
つの応用において、カラム装置中で使用する場合に、閉
塞化の観点からは、これらの粒子は困難性が少ない。〔
ある応用のためには、例えば2ミクロンのサイズが有用
であり、他の応用においては、例えば3順のサイズが好
適であるかもしれない。大きなサイズの粒子は巨大分子
を低濃度で含有する流動性物質を高流速で処理する場合
、および低品位の流動性物質(例えば特定の不純物を含
有する)を処理する場合に有用てあるかもしれない。〕
同時に、粒子はその多孔質構造(相互に連絡する孔)に
因る有用な収着容量を有している。本発明の粒子は良好
なりラム特性を有し、機械的に強い傾向を有し、そして
高度の流速でポンプ輸送されうる良く詰まつたカラム床
を形成するように急速に沈降する傾向を有する。本発明
の粒子はバッチ式、流動床式および向流式再循環法にも
使用することができる。巨大分子を選択する物質の収着
性の利用に加えて、ある場合には、さらに物質と収着さ
れる分子との間の特殊な相互作用により分離が達成され
うる。
これは、例えば適当な収着剤物質の選択により、あるい
は特殊な相互作用、例えは金属一巨大分子相互作用を促
進するために収着剤物質への添加物によつて達成される
。本発明の遂行に際して、ばらばらの多孔質粒子の気孔
質構造の形成を、気孔質構造が分子ふるいの態様におい
て作用し、それによつて所定の大きさよりも大きい巨大
分子が粒子を透過することを防止して収着し、他方、所
定のものよりも小さい分子がばらばらの粒子に透過して
収着されるように制御することもできる。
かくして他の態様によれば、本発明は、本発明方法によ
つて製造されるばらばらの多孔質粒子をも包含し、該粒
子は分子ふるいの態様において作用することができる気
孔質構造を有し、それによつて所定の大きさよりも大き
い巨大分子はばらばらの多孔質粒子を透過することが妨
害されて収着され、他方、所定の大きさよりも小さい巨
大分子はばらばらの粒子を透過して収着される。
直前の文節において論及されたばらばらの多孔質粒子に
ついて、粒子の収着性および分子ふるい性の両者が分子
分離の問題に対してすぐれた回答を与えるために有効に
利用されることが理解されるべきである。
例えば特定のばらばらの多孔質粒子を透過しうる第1種
巨大分子は、この第1種を低濃度に含有しかつばらばら
の多孔質粒子を透過できない第2種巨大分子を多量に含
有する混合物から分離されることが可能である。なぜな
らば、第2種の巨大分子は粒子を透過することから「排
除」されるからである(例えば毒素)。ばらばらの多孔
質粒子の気孔質構造およびかくして透過できたりできな
かつたりする巨大分子の大きさは、製造段階において適
当な一時的添加物を共用することによつて変化させるこ
とができる。
本発明のさらに他の態様によれば、所定の巨大分子を含
有する流動性物質を、本発明の方法によつて製造される
ばらばらの多孔質粒子と接触させる段階を包含する前記
の流動性物質から前記の巨大分子を選択的に保留する方
法が提供される。
ばらばらの多孔質粒子が巨大分子の分離に使用される場
合には、ばらばらの多孔質粒子に収着された巨大分子は
、後にばらばらの多孔質粒子を溶離剤と接触させること
によつて、それから回収することができる。流動性物質
から数種の巨大分子が収着される場合には、異なる溶離
剤による溶離により、または他の方法としては溶離条件
の変更により、収着された数種を分別することができる
。所望および不所望の種類の混合物から不所望の種類の
巨大分子を収着するためにばらばらの粒子を準備するこ
とができることを理解されるべきであり、この場合には
所望の種類は粒子によつて保留されず、かくして混合物
から回収されるであろう。
本発明によつてばらばらの多孔質粒子の一団が製造され
た。
かくして実質的に球形のばらばらの粒子が、二酸化チタ
ン(RiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、リ
ン酸カルシウム、硫酸バリウム(BaSO4)、酸化ジ
ルコニウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウムおよびベントナイトから50〜600ミクロンのサ
イズ範囲内で製造された。気孔のサイズは種々に変化し
、気孔の80〜87%の間のものは1,000人と10
,000Aとの間にあつた(水銀孔度計、標準技術によ
り測定)50Aおよびそれ以上の範囲にある気孔の大き
さが適当であると信じられるが、気孔の形状が重要であ
り、かつ水銀技術は気孔の入口の直径のみを与えること
を留意すべきである。
予期に反して、巨大分子の収着を成功させるために必要
な気孔の大きさは、収着されるべき巨大分子の大きさよ
りも非常に大きい。
例えば、アルブミン(150A×38A)は、気孔の8
0%が1,000Aと4,300Aとの間にある多孔質
構造物によつて収着されずして、気孔の60%が2,7
00と10,000Aの間にある多孔質構造物によつて
収着された。孔を造るために使用される一時的添加物は
、炭酸アンモニウム、ヘモグロビンおよびポリビニルア
ルコール(PVAと略記する)を包含し、これらは首尾
一貫した分子排除限界を有する製品を与えた。
他の一時的添加物、例えばデキストラン、尿素、牛の血
清アルブミンおよび卵白アルブミンを孔の形成に使用す
ることができる。TiO2、リン酸カルシウムおよびA
l。O3を包含するすべての実施例において、一時的添
加物として炭酸アンモニウムを使用したら、一時的添加
物としてヘモグロビンを使用した多孔質粒子よりも低分
子量のタン白質を排除する多孔質粒子を生じた。また、
低分子量のPVAを使用した場合は、高分子量のPVA
を使用した場合よりも低い分子排除限界を有する多孔質
粒子を生じた。多孔質粒子を製造するための温度は、T
lO2用が900℃、Al。
O3用が600〜1200℃、BasO4用が1200
〜1400℃、そしてリン酸カルシウム用が1100℃
である。あらゆる場合に、加熱は空気または02中で大
気圧において行なわれる。しかし、不活性雰囲気または
真空を用いてもよい。多孔質粒子製品に及ぼす熱処理条
件の影響を研究するために、未焼成のハイドロキシルア
バタイト球の試料を異なる時間のあいだ異なる温度にお
いて高温において処理した。
処理された球の収着容量を「分子プローブ」としてヘモ
グロビンを使用して次に試験した。800℃で1時間の
処理が最高の収着容量を与え、そして容量は温度と処理
時間の増大に伴なつて緩徐に減少した。
700℃以下では、球は灰色の外観を有し、除去されな
い炭素の存在を示した。
他の研究において、走査電子顕微鏡による検討は、軌道
球状化法(後述)により製造された粒子は表面気孔を有
し、薄片にされた試料は孔が粒子の全般にひろがつてい
ることを示した。
B.E.T.により測定された気孔の大きさと水銀孔度
計技術により測定された孔の大きさは合理的な一致を示
した。
本発明は、本発明の物質の製造に関する下記の特定の実
施例によつてさらに説明される。
実施例1 水中のTiO2の懸濁液を淵過することによつてます微
細粒子のTiO2(10ミクロンより小)を製造した。
基本的な軌道球状化方法(0rbita1spher0
idjsati0nPr0Ced11re)は、英国特
許第992,237号明細書および第1,033,14
3号明細書に記述されており、変形方法は下記の記述か
ら明白になるであろう。500y0T102を100y
の炭酸アンモニウムを含有する飽和溶液および100m
1の水中の25yのグリセリンと混合してスラリーを造
つた。
これを徐々に乾燥して次に50ミクロンのナイロンふる
いを通した。同量のTiO2を100gの炭酸アンモニ
ウムと12.5%のみのグリセリンと混合した。
これを同様に処理した。まず、グリセリン濃度の高い混
合物が軌道球状化によつて「キヤブイアー」段階まで球
状化されたが、興味のあることに粒子サイズが小さくな
りこれらは顕微鏡を用いなければ見ることができなかつ
た。
この段階で、少量の第2混合物を徐々に添加したら、5
0〜500ミクロンの粒子サイズの新しい球を得た。こ
れらを異なるサイズ範囲の種々のカットにふるいわけし
た。これらの分離された未焼成粒子を、次に空気中で2
時間900℃に加熱して、一時的添加物を除去し、これ
を焼結させて、かなり硬い多孔質粒子を得た。
この粒子は水中でかきまぜた場合およびカラム中で使用
した場合に遊離酸素の痕跡量を放出したのみであり、溶
離液中には眼でみてもUV吸収によつても微細物質が検
出されなかつた。これらの粒子はクエン酸塩、リン酸塩
およびピロリン酸塩緩衝液による処理に対しても、0.
1MのNaOHおよび1N塩酸に対しても安定であつた
。これらの粒子はすべて試験した場合、最小のタン白質
以外はすべて排除した。すなわち、チトクロームCおよ
びリボヌクレアーゼのような分子量の小さいタン白質の
みが収着され、それ以外の巨大分子は、収着されること
なく排出された。実施例2 500y(7)TiO2と40gのヘモグロビン(スケ
ール)を2時間ボールミルした。
120qのこの混合物を60m1の水中に6yのグリセ
リンを含有する溶液と混合した。
TiO2の結晶のサイズが大きいから、このものは球状
化に際し、乾燥後、50ミクロンのふるいを通すと、な
めらかな粒子の集合体となつた。この未焼成の粒子は主
として200〜300ミクロンのサイズを有し、空気中
で900℃に2時間加熱して一時的添加物を除去し、そ
して焼結させたら実施例1と同じ物理的性質の粒子が得
られたが、タン白質の収着スペクトルは完全に異なつて
いた。これらの粒子は、試験されたタン白質のたいてい
のものを収着した。実施例3 1kgのTlO2を200gのPVA(分子量125,
000)と共に2fの水中でスラリーとした。
乾燥すると、これは非常に硬い弾力性の固体を生じ、こ
れをミルにかけて粉砕すると500gの粒子(100〜
500ミクロン)の集合体を生じた。これを空気中で9
00′Cに1時間加熱して一時的添加物を除去し、そし
て焼結させた。生じた粒子は、たいていのタン白質試験
に対して開口構造を提供するよう・に見え、そして実施
例2のものと同様の容量を有していた。実施例4 200yのリン酸カルシウム〔Ca3(PO4)2〕を
30yの炭酸アンモニウムと165m1の水中に溶解し
た10yのグリセリンと共にスラリーとした。
わずか5yのグリセリンを含有する同様のスラリーも造
られた。最初のスラリーを球状化し、乾燥後に50ミク
ロンのふるいを通して「キヤブイアー」段階としそノし
て次に第2の混合物の少量を添加した。これは1000
〜250ミクロンの間の未焼成球状粒子を生じそれを空
気中で1100℃に1時間加熱して一時的添加物を除去
し、焼結させた。これらの粒子はたいていのタン白質試
験に対して開口構造をあられしたが、前端溶離もあつた
。すなわち、収着された巨大分子は溶離液の先端でこれ
らの粒子から脱着された(すなわち溶離液を流すと、収
着された巨大分子は実質的に全く保留されることなく溶
離された)。このことは巨大分子が、この粒子中に、無
理なく出入りできることを示している。これらの粒子は
リン酸塩緩衝液にも0.1MNa0Hにも安定であつた
が、ピロリン酸塩には安定でなかつた。X線回析図は、
この物質が主としてヒドロキシルアパタイトであること
を示した。実施例5 200ダのCa3(PO4)2を40Vのヘモグロビン
と100mLの水中の20gのグリセリンと共にスラリ
ーにし、その混合物を乾燥し、200ミクロンのふるい
を通した。
200〜150ミクロンの粒子を集めて1100℃で1
時間加熱して一時的添加物を除去し、そして焼結させる
こうして商業的に入手できるヒドロキシルアパタイトに
実質的に類似した挙動をする開口構造の多孔質粒子が得
られた。実施例6 200yの硫酸バリウム(BaSO4)(バリウムミー
ル、等級B.P.)を20yの炭酸アンモニウムと予め
150m1(7)H2Oに溶解した10gのグリセリン
と共にスラリーとした。
わずか5yのグリセリンを含有する同様の混合物を造つ
た。両方の混合物を乾燥し、次に50μメッシュのふる
いを通した。第1の混合物を次に「キヤヴイヤー」段階
まで球状化し、そして第2の混合物を徐々に添加して球
を造り上げた。200〜500ミクロンの範囲の良好な
球が形成され、そして1300℃で1時間加熱して一時
的添加物を除去し、焼結させて多孔質の球(巨大分子を
収着てきる)を得た。
これは緩衝液と0.1MNa0Hに対して安定であつた
。実施例7 600yの酸化アルミニウム(Al2O3)を120y
の炭酸アンモニウムおよび60mtの水中のグリセリン
と共にスラリーにして、乾燥させた。
この混合物を50ミクロンのふるいを通し、そして球状
化を遂行した。100〜200ミクロンの範囲の多少量
のなめらかな粒子の集合体を生じ、それを1200℃で
2時間加熱して一時的添加物を除去し、そして焼結させ
た。
多孔質の粒子生成物はリン酸塩緩衝液にもピロリン酸塩
緩衝液にも、また0.1MNa0Hにも安定であつた。
馬の筋肉の抽出物から得られた硫酸アンモニウムフラク
シヨンを本例の多孔質粒子を詰めたカラム上で段階的に
緩衝溶離プログラムをもつてクロマトグラフし、多数の
良く分離されたピークを得た。実施例81000f(7
)Ca3(PO4)2と200qのヘモグロビン(予め
750m1の水に溶解しておいた)からスラリーを造つ
た。
スラリーの体積を3fに調整した。球状粒子を形成する
ためにスラリーを噴霧乾燥装置に供給し、そして球状粒
子を流動床圧縮空気系でサイズにしたがつて分離した。
その物質の所望サイズにしたがつて分離した。その物質
の所望サイズのフラクシヨンを900℃において1時間
加熱して一時的添加物を除去し、そして焼結させた。生
成した均一な粒子は、先行する実施例においてしたよう
に軌道球状化法を用いて造られた多孔質粒子に匹敵する
タン白質収着容量を有することが判明した。
a)一時的添加物として炭酸アンモニウムを使用して造
られた多孔質TlO2粒子およびb)一時的添加物とし
てヘモグロビンを使用して造られた多孔質TiO2粒子
に対する水銀孔度計のデータはa)については気孔の約
80%が0.45〜0.1ミクロンの範囲にあり、b)
については気孔の約80%が2.4〜0.1ミクロンの
範囲にあることを示す。
本発明を、本発明によつて製造されたばらばらの多孔質
粒子を使用して遂行された分離の実験結果および実施例
を参照することによつて、さらに説明する。商業的に入
手できる単一精製された巨大分子が収着され、そして溶
離された。
これらは血清アルブミン、γ−グロブリン、ヘモグロビ
ン、リゾチーム、リボヌクレアーゼ、ホスホリセラーテ
キナーゼ、ラクテートデハイドロジエナーゼ、チトクロ
ームC1ウレアーゼ、卵白アルブミン、ミオグロピン、
チムス(ThyTTlUS)DNAl酵母RNAを含ん
でいる。精製されたタン白質(例えば卵白アルブミン、
テトクロームCおよびγ−グロブリン)、筋肉抽出物、
および血清の混合物がクロマトグラフされた。3種のタ
ン白質、牛の血清アルブミン、γ−グロブリンおよびチ
トクロームCがそれらの合成された混合物から単独に分
離された。
分離は2℃と室温(まず25℃)の間の温度および大気
圧において遂行された。多孔質粒子は、1C7rLまで
の直径と50cmまでの長さの床寸法のガラスカラム中
で用いられたが、大規模な操作にはもつと大型のカラム
を使うことができる。1×50cmのカラムを用いて5
00m1/時までの流速(…600m1/d/時または
10床体積/時)が使用され、3〜10のPHで分離が
遂行された。
収着の最適PHは、タン白質の表面性質、使用されるP
H値におけるタン白質の安定性、および個個の収着剤物
質の性質に依存する。酸化物上における収着は、収着剤
物質およびタン白質が両性であるから広範囲のPH値に
おいて起こるが、これは不溶性塩については注意される
べきではない。たいていの場合、巨大分子は最適PHを
維持するために緩衝剤を含有する溶液に溶解された。
若干の収着剤酸化物の場合には、酵素を安定化するため
にEDTAを使用してもよい。殊に酸化物の場合には、
収着はNaCl(1.0M)や(NH4)2S04(イ
).3r!4)のような塩によつて妨害されないことに
留意すべきである。多孔質粒子のカラムを使用して、稀
薄(イ).1m9/ml)溶液から急速収着を観察した
。かくして、巨大分子含有物質は、先行する分離段階か
らの塩化ナトリウムや硫酸アンモニウムのような塩とし
ばしば含有するから、無機物質は有機のイオン交換物質
以上の利益を有している。なぜならば、前者はこれらの
塩を除去しなくても操作できるであろうけれども、後者
はそうすることができないことが多いからである。リン
酸カルシウムは硫酸バリウムのように、400r11M
のリン酸塩溶液と0.1NNa0H溶液を用いる溶離に
よつて再生された。
酸化物は400n1M.のリン酸塩、100mMのピロ
リン酸塩および0.1N水銀化ナトリウムを使用して再
生された。有機物質とちがつて、無機物質の完全な清浄
化が必要な場合には、一般に空気中で大気圧下に、物質
によつて異なるが100〜1400′Cの上昇温度に再
加熱す.ることによつて達成することができる。巨大分
子はリン酸カルシウムおよび硫酸バリウムから、イオン
強度を変更するリン酸塩緩衝液によつて溶離されること
が判明した。
酸化物として、クエン酸塩、リン酸塩およびピロリン酸
塩が・勾配法または不連続段階法に使用された。本発明
により製造されたリン酸カルシウム粒子を使用して牛の
血清アルブミンのクロマトグラムが得られた。
そして、小孔を有する多孔質粒子を使用して、収着から
牛の血清アルブミンを排除することができることが判明
した。試験されたタン白質については、1Mのような高
濃度においても塩化ナトリウムを用いたのではチタニア
からの溶離は全然できないか、あるいは殆んどできなか
つたが、クエン酸塩、リン酸塩およびピロリン酸塩を用
いるとタン白質は溶離された。
粒子に収着された巨大分子が物質中の不純物J(例えば
ワクチン中の抗原タン白質)として存在する場合には、
収着された巨大分子を溶離剤を使用して溶離する必要は
ない。
なぜならば、不純物は不所望物を構成するから、多孔質
粒子を加熱して不純物分子を焼却し、粒子を再使用でき
る状態にすることができるからである。別法として、粒
子を構成する物質に応じて、強酸または強アルカリによ
つて収着された巨大分子を除去することができる。多孔
質粒子は実質的に微生物の攻撃に対して抵抗性であるか
ら、微生物との接触によつて粒子の「有効寿命」が制限
されることはないということを理解されるべきである。
本発明による分離の数例を下記に示す。
実施例9 本実施例は巨大分子の分離を示す。
本発明によつて製造された開口を有する二酸化チタン粒
子をPH8.Oにおいて5mMのリン酸塩緩衝液に懸濁
し、その粒子を同じ緩衝液で数回洗浄し、微粉を傾潟し
た。
その粒子を、1×50C7nのガラスろ過器付ガラスカ
ラム中に注入する。上記の緩衝液をポンプ送りしてカラ
ムを通し次に巨大分子物質の装填前にカラムを全溶離お
よび再生サイクルにする。上記の緩衝液に溶解した巨大
分子の試料をカラムに装填し、そして次にカラムを、プ
ログラム化されたマルチチャンネル弁装置(英国特許第
1,172,35●照)によつて自動的に分配される一
連の緩衝液によつて処理した。溶出液を検出装置に流し
てUN.吸収によつて調べ、そしてフラクシヨン捕集器
に集めた。馬の筋肉からの硫酸アンモニウムフラクシヨ
ンは分別されて、多数の別個のタン白質含有ピークを与
えた。
ホスフーグリセレートキナーゼを含有するピークをプロ
ットしたら、酵素活性の約70%が回収されたことが判
明した。実施例10 本実施例は、稀薄溶液からのタン白質の濃縮を示す。
実施例9のようにカラムを準備した。
タン白質を稀薄溶液(例えば0.1mg/mlおよびP
H〜8、および0.01M酢酸アンモニウム)に含有す
る溶液をカラム(例えば1X50C7yりに600m1
/d/Nrでポンプ送りした。溶出液を実施例9のよう
に連続的に調べた。溶出液中にタン白質が現われた時に
供給を止めて、0.1Mピロリン酸ナトリウムをカラム
にポンプ送りして、UV吸収物質を集めてプールし、そ
してホスホグリセレートキナーゼ活性を試験した。40
までの濃縮係数が達成された。
この高流速において酵素活性の良好な収着が達成され、
酵素活性の回収率は許容される程度のもの(〜70%)
であつた。収着された分子は実施例9のように分別でき
ることが判明した。実施例9および10に述べたのと同
様の分離および分別が若干の酸化物を用いて得られた。
溶離実験において、商業的に入手できるヒドロキシアパ
タイトおよび本発明のばらばらの多孔質5粒子について
同様の溶離曲線が得られた。
使用しているその場所においてカラム物質を相次いで再
生することによつて、延長された期間を超えて再現性の
あるクロマトグラムが得られることも判明した。例えば
、ヒドロキシルアパタイトは、自動;的な系において異
なるリン酸塩濃度の溶離剤を用いて牛の血清アルブミン
の分離に使うことができる。この例において、ヒドロキ
シルアパタイトは収着された蛋白質を除去するためにア
ルカリで洗浄することによつて再生可能であり、そして
再平衡が低モル濃度リン酸塩を使用して容易に達成され
うる。TiO2およびAl2O3は、巨大分子分離に関
して「相補的のもの」であるように見える。
かくして、例えばアルブミンのようなタン白質はTiO
2には容易に収着されないが、Al。
O3にははるかに容易に収着される。逆の状態は例えば
γ−グロブリンについても真実である。下記のリストは
、本発明の適用例を示す。
(a)酵素および抗原を包含するタン白質の分別(b)
ヌクレオチドおよびポリヌクレオチドの分別(c)ポリ
ヌクレオチドからタン白質の分離(d)小分子から巨大
分子の分離(例えば抗生物質から抗原タン白質)(e)
稀薄溶液から巨大分子の濃縮(例えば細菌の培養沖液か
ら;乳漿のような流出液から)(f)ワクチン精製(ビ
ールス調合剤から抗原タン白質)(g) 炭水化物の精
製および分離 (h) 酵素および免疫吸着剤用の固体支持体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 相互に連絡する孔を有するばらばらの多孔質粒子で
    あつて、所定の巨大分子を含有する流体から該巨大分子
    を選択的に保留するための該多孔質粒子を製造する方法
    において、微細に分割され、実質的に不溶性で、収着性
    を有する固体無機物質粒子と一時的添加物の溶液とを含
    む混合物からばらばらの未焼成の粒子を調製する工程を
    含み、該混合物は前記固体無機物質粒子を一時的添加物
    およびその溶剤と混合することによつて形成され、該一
    時的添加物は後に無機物質中に多孔質構造を与えるもの
    であり、かつ前記無機物質は前記一時的添加物用の溶剤
    に実質的に不溶性であり、一時的添加物が未焼成粒子中
    に固体の形態で供給されるように、前記ばらばらの未焼
    成粒子の調製が行われ、かつ一時的添加物が選択され、
    および前記未焼成粒子を加熱して一時的添加物を除去し
    かつ無機物質を焼結させてばらばらの多孔質粒子を形成
    する工程を含み、未焼成粒子中の前記一時的添加物とそ
    の量は、前記ばらばらの多孔質粒子が、ばらばらの多孔
    質粒子を相互に連絡する孔を有し拡大された表面積を与
    えかつ、その多孔質構造が、前記所定の巨大分子をして
    前記ばらばらの多孔質粒子を透過せしめかつ収着せしめ
    るように選択されることを特徴とする上記方法。
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JPH0786506B2 (ja) * 1986-07-05 1995-09-20 旭光学工業株式会社 液体クロマトグラフィー用充填剤
JPH0762674B2 (ja) * 1986-03-07 1995-07-05 株式会社高研 クロマトグラフイ−用吸着剤、及びその製造方法、並びに該吸着剤を使用したクロマトグラフイ−カラム

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