JPS6049699B2 - 乾式冶金法スラグの硫化予備処理方法 - Google Patents

乾式冶金法スラグの硫化予備処理方法

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JPS6049699B2
JPS6049699B2 JP55114893A JP11489380A JPS6049699B2 JP S6049699 B2 JPS6049699 B2 JP S6049699B2 JP 55114893 A JP55114893 A JP 55114893A JP 11489380 A JP11489380 A JP 11489380A JP S6049699 B2 JPS6049699 B2 JP S6049699B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は乾式冶金法のスラグ、特にガンラン石スラグ及
び他の珪酸塩スラグの硫化(sulfidi2−ing
)予備処理によつて、その後の処理工程、特にスラグの
泡沫浮選操作において該スラグ中に含まれる有用金属の
回収を容易にする方法に関する。
鉱石及び精鉱の製錬の際にCu、Ni、Co、Sn、P
b等の有用金属がスラグ相に移行することによるロスは
主として電気化学的ロスと機械的ロスとに大別され得る
電気化学的ロスは有用金属を含む硫化物及び/又は酸化
物のスラグ相中の物理的門又は化学的溶解性によつて惹
起される。機械的ロスは部分的には、スラグの高粘度に
よる遅い沈降及び/又は吸着現象から生する金属及び硫
化物微細滴のスラグ相中の残留に起因する。総ロスに対
する機械的ロスの割合は製錬条件、スラグ相組成フ及び
有用金属の種類の関数である。例えば高炉製錬において
は、金属ごとのロス百分率は60−85/Cu、97−
99/Ni、50以下/Co、50−70/Pbである
。電気化学的ロスは通常スラグ相の組成及びスラグの酸
素と硅素ポテンシャルを調節することによつてきわめて
低い値に低減できる。これに文し、機械的ロスの低下は
しばしばきわめて困難ム技術的課題となる。製錬プラン
ト スラグ中に存在する有用金属を回収しかつそのロス
を低下させるために多種多柊の方法が開発されてきたが
、ここでは本発明の力法に関連あるスラグ相の同時還元
硫化法についで主として説明する。
硫化物の添加によるスラグ相からの有用金属の除去は電
気化学的ロスと機械的ロスの両方を同時に少なくするこ
とに基づくものであり、その目的は次の通りてある。
− 硫化物(単独又は例えばコークスと共に)の添加に
よりスラグ相の酸素ポテンシャルを下げかつその硫黄ポ
テンシャルを上げることによつて、有用金属の酸化物化
合物を金属化及び/又は硫化する。
有用金属及びその化合物は過剰の硫化物相に溶解し、こ
の相には更にスラグ溶融物から多量の第二鉄イオンが酸
化物の形で抽出される。ースラグ相への共通イオンの添
加によりその硫化物溶解度が低下され、更に有用金属硫
化物のスラグ相に対するよりも増量硫化物相に対する高
い溶解性により前記ロスが少なくなる。ースラグ融体中
に機械的に存在する金属及びカワ(彼)の小滴が添加硫
化物の滴落作用によりそれらと衝突結合して充分大きい
溶滴となる。
スラグの硫化物還元及び抽出から得られる硫化物カワは
通常低い有用金属含量を有する。
硫化物抽出はすてに実際の製錬に関連して慣用されてい
るが、この場合塩基性製錬装置で低品位の硫化物.カワ
が形成されるにすぎず、またかかるカワの変換中に形成
される有用金属含量の高いスラグ融体は塩基性製錬装置
(例えば反射炉)に還送される(ThePhysica
lChemistryOfCOpperSmeltin
g,Inst.Mjn.Met.,l953,LOnd
On,ll−318,64−84;Trans.AIM
E,l966,82l参照)。有用金属含量の高い硫化
物カワが生成される場合には、酸素ポテンシャルが高く
同時に酸化物形態の有用金属濃度が高いスラグ相が形成
される。この場合、硫化物の添加によるスラグの抽出は
、4抽出前に有用金属含量の高い該カワを製錬装置から
排出させて行なわれる。硫化鉄に加えて、有用金属含量
の低い精鉱もまたこの場合抽出用硫化物として用いる(
米国特許第2668107号明細書参照)。硫化物抽出
は適当な技法により実際に高品位のカワ又は金属が生成
されるように実施することもできるが、この場合プロセ
スのスラグ抽出部分は低品位のカワを生成する領域を構
成する(米5国特許第3460817号、第36744
63号及び第3687656号明細書参照)。有用金属
の塩基性製錬に関連して得られるスラグ相も別個の転炉
又は電気炉装置で抽出還元できる。
この場合にはスラグ融体とこのプロセスに必θ要な抽出
溶融物とを有効に混合することが不可欠である(米国特
許第3506435及び第38577(1)号明細書参
照)。生成物として生成される低品位の硫化物カワは溶
融スラグ相の抽出プロセスにおいて欠点とな5る。
高品位の硫化物カワの生成には高価な多段階向流抽出装
置(直列光アーク炉)が必要となる。還元硫化処理及ひ
生成硫化物の沈降は長時間を要し、従つて吸熱反応に必
要とされる熱量及び装置からの熱損失を補なうには多量
のエネルギーが要求されることに注目しなければならな
い。高温抽出の生成物である硫化物カワを生成させかつ
廃スラグの平衡硫化物溶解度を高くするためには抽出プ
ロセスで多量の硫化物を使用せねばならないが、これは
不経済である。
硫化鉄をなお多量に含む高品位の硫化物カワ(例えばC
U5O−60重量%)の生成からのスラグ相及び同様の
転炉スラグはコークス、石灰及び硫化物の添加により還
元されて電気炉において慣用のものより高品位の有用金
属カワを与えることができる。この場合系の還元度はす
でに鉄金属に相当する酸化度に近くなければならない(
U.N.SeminarOnCOpperPrOduc
tiOn,Tashkent,l97O,Oct.P′
YrOmetaIlurgicalPrOcesses
inNOnferrOusMetalluragy,G
OrdOn&Breach,l967,l75参照)。
スラグ相に対する種々の型の泡沫浮選法は製錬プラント
スラグから有用金属を回収する方法として重要なもの
である。
反射炉製錬から得られる低品位硫化物カワの連続変換て
生成される硫黄濃度の適当な転炉スラグは泡沫浮選にき
わめて好適であり、この場合には通常塩基性法には不利
になるスラグの戻りも排除される。スラグの浸出の他の
浮選法はまた有用金属含量の高いカワの製造時に得られ
るスラグ相(但しかかるスラグ中の硫黄含量が充分な場
合)にも適用できる(J.Metals,p.22,l
969,3O:WOrIdMining,l97l,3
2−37;MinerallndustriesBul
l,■,1968,1−18参照)この場合スラグ相は
、その結晶化(及び硫化物相の少くとも部分的な拡散的
粒子成長)が起ることによつてその粉砕性が良好になる
ように徐々に冷却せねばならない。泡沫浮選法の一適用
方法として、急冷された粗破砕転炉スラグを例えば銅鉱
石の選鉱時の粉砕片として使用できることが指摘される
。この場合鉱石を浮選により精鉱すると転炉スラグの有
用金属含量も高収率(80%以上)で回収される(SO
vietJ.NOn−FerrOusMetals7,
l966,ll参照)。本発明の方法は主として、銅及
びニッケル製錬プラントの加工スラグ相中に存在する有
用金属の回収に関する技術的かつ経済的改良を行なうも
のであり、この方法はスラグ相の乾式冶金還元、そのス
ラグ相に含まれる有用金属の硫化処理(SuIfidi
zatiOn)及び泡沫浮選法を用いる際のその粉砕性
の改良に関するものである。
本発明の方法によれば、製錬装置から排出されたスラグ
は、適当な固体硫化物を場合により追加の化石還元剤と
共に、直接地面上に又はチル(冷し金)中に流延された
スラグ融体の層の間に直接薄層として例えば懸濁注入に
より添加することによつて減少する温度で処理される。
硫化剤の添加は、スラグ相の初晶(一次結晶化)がちよ
うど始まるもしくは始まりつ)ある温度で行なわれる。
一次結晶化の際にスラグ相の酸素圧力は、元の値から添
加される硫化物が残留融体中に溶解するような値に下が
る。一次結晶化及び同時温度低下のために、融体の粘度
が上昇し、添加硫化物の急速な沈降を阻止する。硫化剤
(黄鉄鉱/磁硫鉄鉱混合物、アルカリ土金属硫化物、コ
ークス等)及びそれから解離するガス相(S2,CO,
CS2,COS等)は残留融体中に溶解した有用金属酸
化物及び第二鉄イオンの一部を急速1王還元及び/又は
硫化する。生成ガス相(S2,SO2,CO,CO2)
は一次結晶化領域内のスラグ層境界域を分解して多孔質
又は区分気泡構造体にし、それによつてスラグ相の冷却
後の粉砕工程が実質的に容易になる。スラグ相の還元金
属溶滴及び/又は硫化物溶滴の浮選可能な大きい溶滴へ
の合体は、生成された有用金属硫化物の低粘度並びに該
硫化物のほぼ完全なヌレとスラグの一次凝離(Prim
arysegre?TiOn)を利用することにより達
成される。この場合融体滴は結晶化表面からなる連続し
た硫化物ブリッジに沿つて一緒に蓄積されるので、比較
的高い硫化物融体/ガス相表面エネルギーにより系の自
由エネルギーが減少する際に充分大きい溶滴が形成され
る。固化珪酸塩マトリックス(フエヤライトスラグ)か
らの硫化物の凝離はFeO−FeOl.5−FeS−S
iO2系の溶解度差を利用して達成され、それによつて
大部分の有用金属硫化物を含む硫化物共役溶液が珪酸塩
共役溶液から凝離する。融体溶解度差の利用は硫化物添
加量の調節、酸素圧の調節及びスラグ相の一次組成を該
溶解度差が広げられるように調節することによつて満た
される。本発明の方法は、平衡スラグ相中の硫黄含量が
慣用の冷却及び泡沫浮選法を適用するのに不充分である
(かつ酸素ポテンシャルが高い)場合に高品位硫化物カ
ワ又は有用金属の生成にきわめて好適である。この方法
は迫加のエネルギーを必要とせず、またこの方法では珪
酸塩の結晶化後の遅い固体状拡散冷却を行なう必要がな
い。従つて、本発明の目的は冶金スラグ相中に存在する
有用金属の還元及ひ硫化処理を簡潔化することである。
還元及び硫化処理によりスラグ相の構造はその破砕性及
び粉砕性が実質的に向上するように変えられる。本発明
の方法は有用金属及びそれらの化合物についての慣用の
泡沫浮選又は他の物理的分離法と係合して用いるに適当
てある。
本発明は特に、有・用金属含量の高い金属又は硫化物カ
ワの生成に関連して得られる有用金属含量が高くかつ硫
黄含量の低いスラグ相の処理に好適である。本発明によ
れば、溶融スラグ相はスラグを地面上又は冷し金中に層
状に流延することによつて硫・化還元される。
この流延中にスラグ相の間に固体硫化剤の薄層が懸濁注
入又は他の適当な方法により供給される。例えば、表面
積の大きい硫化剤を融体相の層間に組入れるが、この因
子は還元反応及び凝離用還元ガスと融体相との自動混合
にとつノてきわめて重要である。使用される硫化剤は慣
用の硫化物、例えばスラグの組成に応じて黄鉄鉱、磁硫
鉄鉱、硫化カルシウム等である。固体物質を溶融物に導
入した時には懸濁物が形成されることは周知である。
この技術を本発明の方法に利用して固体の硫黄含有還元
体を溶融スラグに供給するものであり、従つて懸濁物が
形成される。換言すれば、本発明の方法によると、スラ
グ融体を流延する時に、懸濁注入又は同様な技術を用い
ることにより固体の硫化剤を溶融スラグ流に供給し、こ
れによつて固体硫化媒質の薄層がスラグ層の間に得られ
る。従つて溶融スラグと硫化剤とを交互に重ねるという
本発明の技術構成は、硫化剤の懸濁注入が溶融スラグ流
をその流延中に停止させる必要がない程に有利に相異な
るスラグ層同志の間に硫化剤を進行させるのに実際上必
要な工程であるという事実から見れば本発明の独創的な
技術思想であることは明らかである。か)るスラグ流の
流延を停止さぜると本法の有利なスラグ温度を維持する
のに大きな支障となる。スラグの温度は好ましくは、フ
エヤライト処理の場合1150−1250′C1アルカ
リ土金属珪酸塩及び酸化アルミニウムを含むスラグ処理
の楊合1350一1500℃である。
本発明の方法は還元硫化剤とスラグ相との間に起る下記
の現象に基づくものである:ー融体相(ここでは異なる
フエヤライト スラグ組成物)間に挿入された硫化剤、
例えば黄鉄鉱が急速に熱せられ、一方スラグ相が冷却す
る。
硫化剤は過剰の硫黄分について解離(FeS2−FeS
+S)し、最終的に溶融する;−硫化物と珪酸塩相との
異なる伝熱係数のため融体相が硫化物相の周辺てすはや
く過冷却する:ースラグ融体の過冷却により実質的な核
形成が阻止され、初晶凝離が惹起されてスラグ融体に向
か、つて巨大結晶が成長する。
かかる条件下で結晶成長の速度はその最大値に達する。
というのは、結晶の分離中に放出される熱量は過冷却ス
ラグ融体中に定量的に吸収されるので、一次凝離の成長
を遅くする過熱は起り得ないからである;一硫化剤の解
離から生する主として元素態硫黄からなるガス相の圧力
及び温度は、融体相の過冷却及び一次凝離の結果系の粘
度が上昇するために相境界部において高い値になる。
生じた圧力の作用により初晶の区分気泡構造から融体相
(硫化物+4珪酸塩)が噴出してくる;−解離ガス相が
最初の相境界部において発生し、スラグ融体と混合され
てその一部が融体相中に存在する有用金属酸化物及び第
二鉄イオンの還元を惹起する。
−解離された硫化物相は均一帯として溶融沈降するが、
これは融体相の高粘度のために徐々に起る。
硫化物の一部は変換反応により有用金属を還元硫化する
が、変換硫化物及び元の硫化物の一部は共にスラグ融体
中に溶解する。硫化用媒体の遅い沈降は該変換反応及び
溶解反応の両方にとつて充分な保持時間を与える。−フ
エカライト、鱗珪石及び磁鉄鉱結晶の凝離のため硫黄は
融体溶液中で系FeO−FeOl.5−SiO2一Fe
S(CU2S,Ni3S2,CO4S3,ZnS,Pb
S等)に相当する溶解度差に達するまで濃化する。
この溶解度差の作用により低硫黄珪酸塩融体及び高硫黄
低珪酸硫化物融体から生ずる共役相が別個の相と7して
析出する;一分離する硫化物融体は一次珪酸塩凝離及び
主凝離(MainsegregatiOn)の結晶面を
ほぼ完全にぬらし、それによつてその適当な表面エネル
ギー及び低粘度の作用下でいわゆる゜゜融体ブリッジ゛
のl形成を経て大きい溶滴に蓄積し得る。
この場合慣用の微細な゛有用金属及び硫化物の浮きかす
(ClOud)゛の形成は回避される;一珪酸塩共役融
体が結晶化により全部費やされると、系の緩慢な冷却は
もはや不必要になる。
有用金属のバルクを含む硫化物相はすでに系中に以後の
処理に充分大きい粒度て存在するので、有用金属硫化物
の凝離のための物質の慣用的低温拡散移動は必要ない。
本発明方法をFeO−FeOl.5−FeS−SjO2
系の大気感性スラグ融体を用いて行なうと定圧かつ定組
成結晶が中間的に形成される。
定圧結晶化の際に放出される酸素の一部は元素態硫黄又
は硫化用媒体と共に供給される化石燃料により収容され
るので、系の酸素ポテンシャルは定組成結晶により仮定
される割合では変化しない。従つて、フエヤライト組成
内のスラグ融体の場合結晶化は硫化物の品質と添加量、
融体中の珪酸濃度及び流延温度により調節できる。本発
明の新規方法はまた、大気に対して感性でないCaO−
MgO−Al2O3−SiO2系の鉄含量の低いスラグ
融体に対しても適当である。
かかるスラグ融体においても、有用金属酸化物の有効な
還元及び硫化は硫化物の添加により達成てきる。この場
合にも得られる生成スラグ相は機械的に弱いものである
が、フエヤライト スラグに特有の区分気泡構造がスラ
グ マトリックス中に延びた微孔導管により置換つたも
のである。本発明の方法では、スラグの融体抽出精錬に
基づく慣用法において要求される多量の硫化用媒体.及
びエネルギーは必要としない。
硫黄含有スラグの緩徐な冷却に基づく従来の有用金属凝
離法においては、コスト分配率(加工工程当りの百分率
)は7%/鋳造;16%/粗破砕;19%/微破砕40
%/粉砕及び18%/泡沫浮選である。本発明方法,を
実施する場合には、生成スラグの機械的に弱い構造のた
め粗破砕、微破砕及び粉砕のコストを従来法に比べて実
質的に低減できる。本発明方法を更に詳述しかつ従来の
抽出法との差異を明らかにするために以下実施例を示す
計算の基礎、相図及び各実施例における物質収支と熱収
支を後記の第1〜6表に示す。実施例1と■は従来法に
基づく比較例である。実施例におけるフエヤライト ス
ラグ相〔(1)、第2表参照〕は銅精鉱の懸濁製錬によ
つて得られたものである。
このスラグ相に相当する銅カワの分析値(重量%)はC
u76.ll,Fe2.55,NlO.36,COO.
O8,Sl9.78及び00.32である。スラグ相(
1)と平衡状態にあるカワ相について得られた硫化鉄活
動度(010、第1表参照)はAF8,=0.037で
ある。かくして、スラグ相中の硫黄含量(09)はSO
.24%(計算値)であり、これは分析値(SO.29
%)とほぼ同じである。スラグ相(1)について得られ
た酸素圧(08)は1300(CてPO2=2.89X
10−8である。
カワースラグ相中の銅のネルンスト分布について得られ
た値(012)はD=33.41てある。従つて、スラ
グ相中の銅含足連U=2.28%、即ち分析値(2.4
2%)に近似している。実施例1(比較例) スラグ相の冷却による結晶化 問題とするスラグ相(1)の位置は第1図に示されるF
eO−FeOl.5−SiO2系の平衡図においてSに
より示される。
このスラグ相を約1170℃の温度に冷却するとそれか
らFe2SlO4(S1)の方向にカンラン石が、約1
143℃において磁鉄鉱飽和限界DEに達する(溶融S
2)まで晶出し始める。この結晶化は飽和境界DEに続
いて起り、カンラン石と磁鉄鉱とが融体が固化する11
40℃の温度で不変量E(溶融S3)に達するまで一緒
に晶出する。スラグ相中の銅の存在は上記晶出プロセス
を若干変え、それによつて第2表に示されるバランスを
も変える。銅及びその化合物と他の相との活動度比率は
充分に知られていないので、ここで問題とする平衡は単
に定性的なものである。融体相(1)を1140℃に冷
却すると三成分Cu(1),Fe3O4(s)及びSi
O2(s)の飽和点に達する。
この場合その平衡系における銅について計算したネルン
スト分布はD=51.4である。従つて、融体の銅溶解
度はCU=1。94重量%に相当する。
温度1140℃に相当するバランスにおける物質の量は
、融体相(4)3)767.38kg+Fe2SlO4
(s)163.90k9+FeO4(s)59.51k
g+Cu(1)、9.21k9であり、融体(イ)3)
の分析値は18036F′ES+10.954Fe01
.5+52。363F′EO+33.44る10。
十2.200CU00.5(1.95%Cu)である。
1140゜Cにおける銅金属と平衡状態にある相(01
1)は組成CuO.O3Fe2.94O4(〜0.7鍾
量%Cu)の鉄スピネル(FeFe2O4)型の固溶体
(CUOFe3−004)である。
温度が徐々に低下するとこのスピネルは解離して平衡状
態でCu,C屯FeS4,Fe3O4及びFe2SiO
4は固相となり、かくして融体の硫黄含は鉄及び銅と結
合してパン銅鉱を形成する。
生成スラグ相の分析から判断すれば、スラグマトリック
スから銅及びパン銅鉱を沈降(又は固相からの泡沫浮選
法)によつて分離するのは容易であると推定されよう。
しかしながら、事態はかかる方法の使用には有利でない
。温度が1300℃から一次結晶化の初期温度(117
0℃)に低下すると、スラグ相の粘度(4)3)はη二
0.90−2.41の範囲に亘つて増大する。一次結晶
化の開始時に融体はすでに金属銅と平衡状態にあるので
、この金属とスラグ相間の大きい密度差(052,Δγ
=8.03−3.60)、銅の低粘度及び高い表面エネ
ルギーを考慮すれば、金属は沈降によりスラグ相からす
ばやく分離する筈である(01)。しかしながら、これ
は分離する金属銅の過小粒度のために起らない。経験に
よれば、融体中を通過θする金属及びカワの溶滴はd=
10−5〜10−2cmの範囲の直径を有する。スラグ
層の高さを30cmと仮定すれば、1170℃における
該粒度範囲に相当する金属溶滴の沈降の保持時間につい
てt=3.3×10−4一0.8tの時間範囲が得られ
る。温度が1140℃に低下すると一次結晶化の作用下
でスラグの粘度はすでに高い値、即ち約η=8.1に上
昇している。この場合沈降の保持時間はt=1.1x1
CP−2.811である。従つて、この沈降保持時間は
小さい溶滴のみが結合して充分大きい溶滴になる場合な
ら技術的に充分であろう。金属及びカワの小滴の結合は
初晶の生成によつて急速に阻止される。
なんとなれば、該小滴は結晶表面を多少ともぬらし、こ
の場合付着エネルギーが小滴の結合を妨げるからである
。ここで表面現象はきわめて定性的に論述できるだけで
ある。融体中を通過する銅の溶滴の大きさをd=10−
5〜10−2cmの範囲と仮定した場合、この範囲値を
代表する大きい溶滴の形成に必要な小滴の数は1σ個で
ある。溶滴の結合時に系から取除かれる表面エネルギー
の量はΔA=10−1πである。1100℃において純
銅の表面エネルギーはτ=1220であるから、溶滴の
結合時に放出されるエネルギーはE=122×πである
純銅は大気安定性の低い酸化物(例えはAl2O3,M
gO,ZrO2)をぬらす。1100℃においてCu臼
)−MgO(s)系は融体に対して測定してθ=143
gのヌレ角を有する。
この付着エネルギーについで得られた値はW=244で
ある。小さい(d=10−5cm)溶滴について得られ
た全ヌレ表面積はA=9.3×10−3×πであり、従
つて付着エネルギーの値はWA=2。3×πである。
上記酸化物に大気感性酸化物(ここではNlO)を固溶
体として添加すると、ヌレ角はその添加量の関数として
減少する。Cu(1)−NlO(s)系てはヌレ角はわ
ずかθ=101てある。銅に吸着される酸素の作用によ
りその表面エネルギーはτ=550に低下する。小滴に
関して表面積の減少時に放出されるエネルギーについて
得られた値はE=55×πである。がかる小滴の全ヌレ
表面積はA=2.43X10−1×πであるから、付着
エネルギーはWA=266Xπエルグ(W=1092エ
ルグ/Clt)となる。銅と同様の特性は溶融ニッケル
及び固相に関してもみられる。
安定な酸化物相Al2O3及びZTO2に関して155
0℃におけるヌレ角はそれぞれθ=1380及び118
0であり、ニッケル及びコバルトの酸化物についてヌレ
角はそれぞれθ=70バ及び58である。吸着作用によ
り純金属の表面エネルギー(τ=1725)はそれぞれ
τ=1100及び1400の値に減少する。Ni(1)
−Al2O3系ではニッケルへの合金剤(ここではTi
2.鍾量%)の添加はニッケルの表面エネルギー値を変
えないが、ヌレ角をθ=138エからO=72変に低下
させる(相界面張力もτ=2205からγ=410に低
下する)ことが指摘される。従つて、溶滴の大きさに影
響を及ぼす溶融金属相と固体(及び溶融)酸化物相との
間の吸着現象は数種の因子の関数であるということがで
きる。
スラグ相からの適当な固相の分離は金属溶滴の大きさの
成長に有利に作用する。しかしながら、実際にはきわめ
て遅いヌレ速度でも溶滴の結合を妨げる(低い付着エネ
ルギーに拘らず)。硫化物融体、溶融及び固体酸化物及
びこれらの混合物に関して、吸着現象は多くの点でほぼ
同じであるが、硫化物融体の表面エネルギー値は金属融
体のそれより小さい。しかしながら、硫化物と酸化物間
のヌレは対応する金属系の場合よりも安全である。鉄及
び鉛の硫化物は鉄珪酸塩を完全にぬらし、この場合13
000Cでのヌレ角θ=Oに相当する付着エネルギーの
値はW=670及び380である。輝銅鉱は珪酸鉄をθ
=46,87(計算値)のヌレ角に相当する速度でぬら
し、輝銅鉱の表面エネルギー及び相境界エネルギーはγ
=378及び165であるから、付着エネルギーについ
て得られる値はW=637である。輝銅鉱について、前
述した溶滴の結合に相当する表面エネルギーの減少はE
,,=38πてあり、従つて溶滴の全付着エネルギーは
WA=52πである。以下に表面エネルギー比率のある
実用的な測定法をニッケルー銅カワ(Ni3O,CU2
6,Fe2O及びS24)及び鉄珪酸塩スラグ相につい
て記述する(SurfacePhenOmenainM
etallurgicalPrOcesses,COn
sultan色Bvlreau,NewYOrk,l9
65,l44参照)。硫化物カワの表面エネルギー値は
γ=381である。下記の表は、それぞれ系の相境界エ
ネルギー(硫化物/珪酸塩)、珪酸塩融体の密度と粘度
及びそのニッケルの機械的ロス(Nj含量、重量%)を
珪酸塩のSiO2含量の関数として示すものである。上
記の表から、相境界エネルギーとスラグ相中のニッケル
含量との関係は双曲線の式、即ちここではNi=32/
(τ−70)−0.1により表わされることが認められ
る。
また上記表の値から、スラグ粘度の上昇に拘らずスラグ
相からのニッケルロスは相境界エネルギーの増大及びそ
れに応じて付着エネルギーの減少により急激に低下する
ことが観察される。実施例 ■(比較例) 定温における溶融状態のスラグ相の硫化処理本例はスラ
グ相(1)の銅を硫化鉄により1300′Cで抽出する
従来法について説明する。
この抽出による物質収支及び熱収支を第3表に示す。抽
出中に融体相磁硫鉄鉱とスラグ相(1)とは、両者が充
分に混合されると平衡状態に達するまで反応する。この
場合硫化物相は次の変換反応によりスラグ相から平衡量
の第二鉄イオン及び銅を抽出させる。2Cu00.5(
1)+FeS(1)−72CuS0.5(1)生成され
た銅カワの濃度を〔Cu〕=2睡量%の値に調節する場
合、即ち低SiO2含量(〜1.5%)を考慮せすに銅
カワの組成をCU2S25.O5;FeS55.95;
Fe3O4l8.97に調節する場合には、スラグ中に
存在する第二鉄イオンの一部は抽出に加えて還元されね
ばならない。
この還元反応は化石燃料又は硫化鉄により次の式に従つ
て行なうことができる。6Fe01.5〔XFeO●S
lO2″―≦I)〕+FeS(1)系の平衡に相当する
値(08,。9,。
10,゜12)は第3表の生成物分析値から次の通り計
算できる:10g(AFeO/AFeOl.5)=0.
678; (S)=3.59重量%硫化物カワニAFe
s=0.521;(S)=3.59重量%銅分布:Dc
u=60.94;(CU)=0.3鍾量%第3表から得
られた分析値は(S)=3.59重量%、(CU)=0
.41重量%である。
系からの熱損失を20McaI/h−tと仮定すると、
抽出プロセスを1300℃及び1200゜Cの温度で行
なつた場合抽出にはそれぞれ72.級び41.7Mca
1/tのエネルギーを必要とすることが熱収支の計舞か
ら認められる。
従つて、上記抽出プロセスによるエネルギー及び硫化鉄
(スラグ量の17%)の消費は共に高い。実施例 ■(
本発明方法) 減少温度における初晶範囲内のスラグ相の硫化処理本発
明の方法ではスラグ相の硫化は、融体相の温度が最初の
高温珪酸塩グループが融体相から初晶として析出し始め
る点まで低下するにつれて行なわれる。
硫化鉄を前述したFeO−FeOl.5−SiO2融体
系に追加成分として添加すると、第2図に示される平衡
図が記述した範囲内で得られる。
この平衡図には最も重要な不変平衡の融体組成、温度及
び圧力が示される。一例としてフエヤライトの融体組成
(d)の固化について説明する(第2図)。温度が低下
するにつれて融体からフエヤライトが凝離し、点dが鱗
珪石(トリジマイト)が凝離する不変面EFJ■上の位
置d″に移動する。融体組成が変化すると1自由度の平
衡曲期1上の点d″″に達し、ここて組成d″″と1自
由度の平衡曲線KLを通る等温面の交点において高硫黄
融体γが析出する。系の温度を更に下げると融体d″″
及びγが不変点1及びLの組成に向つて変化する。フエ
ヤライト、トリジマイト、磁鉄鉱及び硫化物融体は融体
1がすべて消減するまて析出する。硫化物融体Lの組7
成は平衡曲線LNに沿つて点Nまて変化し、この点で磁
硫鉄鉱が析出し、ウエタイトに富む融体は珪酸と反応す
る。点Nて融体は固化し、かくして最終生成物はフエヤ
ライト、トリジマイト硫鉄鉱及び磁硫鉄鉱となる。点1
及びLに相当する共役9融体の組成を第2図の表に示す
。硫黄及び酸素が珪酸塩溶液1中で同じ値をもつて仮定
すれば、その珪酸塩溶液について得られる酸素圧(08
)は1090′Cで10gP02=ー9.45てある。
共役融体1及びLは磁鉄鉱と平衡にある。硫化物融体(
L)に5おけるFeS活動度について得られる値(01
0)はAFes=0.51(溶融L:NFe=0.48
68,NS=0.2621)である。従つて、気相平衡
(010)はPS2=3.95X10−2,PS02=
96.05×10−2である。酸素圧についてS2/S
O2平衡から得られる値は10g′0P02=ー9.3
8であり、この値は珪酸塩系(1)から計算した前記の
酸素圧によく一致する。系に及ぼす銅の影響は定量的に
は知られていないが、不変点1及びLに相当する共役融
体については、その平衡は所望の平衡硫化物の活動度条
件に従つて直接変化すると考えることがてきる。CU4
呼量%の銅濃度に相当する硫化物カワの組成(Cu4O
.O,Fe32。
8,S23.7,O3.5)を平衡硫化物の組成として
得られる値はApO,=0.37である。
従つて、10900CにおいてS2−SO2系における
平衡気相の組成はPS2=2。69X10−2,PS0
2=97.31×10−2及びPO2=5.16X10
−10(10gP02=ー9.29)である。
かくして、珪酸塩融体(1)の硫黄溶解度は銅の添加作
用により硫化鉄に相当する平衡濃度(S)に3.65か
ら低い値(S)=2.51重量%に減少する。この楊合
(012)、共役珪酸塩中の銅の濃度は(CU)=0.
49重量%(平衡、DO。=82.2)に相当するもの
である。本発明の方法においては、固体硫化物は地面上
又は冷し金中に流延されるスラグ融体層の間に薄層とし
て(例えば懸濁法により)供給されるが、硫化剤として
黄鉄鉱を用いた場合には系て起る現象は定性的に次の通
りである。
:ーー黄鉄鉱の温度が急上昇する一方融体の温度は低下
する。
黄鉄鉱は磁硫鉄鉱と元素態の硫黄蒸気に解離し始める。
この解離の半減期(05)は600,700及び800
半Cにおいてそれぞれ1K秒、5.7秒及び1』秒であ
る。硫化物の温度が上昇し続けてそれが融体の鉄酸化物
と反応するにつれて、磁硫鉄鉱はトロイライトの融点(
〜1195゜C)より低い温度で多量に溶融する。黄鉄
鉱の解離及び溶融反応は下記の熱量を必要とする:従つ
て、黄鉄鉱の解離て消費される熱量はきわめて高い。
後記第4表の物質収支による黄鉄鉱の解離及び溶融反応
はΔH=19.58Mca1の熱量を要するので、冷却
が一様の場合珪酸塩融体の温度低下はΔT=71.4様
(ΔT×273.932×10−3=19.568)て
ある。一黄鉄鉱反応による高い吸熱のため、硫化物層の
周囲の珪酸塩融体は急に過冷却する。
その結果実質的な核形成が阻止され、凝離するカンラン
石初晶の成長線速度が臨界的に高くなる。なんとなれば
、この晶出の結果放出される熱量(22.0Kca11
モルFe2SlO4−17.0Kca11モルMg2S
iO4)は過冷却された珪酸塩融体中に直ちに吸収され
るからであ5る。珪酸塩融体層と硫化物層との界面から
該融体に向かつて、かなり大きい(17177!×1c
1t)板状カンラン石結晶の区分(COmpartme
ntal)気泡構造体(第3図参照)が成長してくる。
この結晶はまた強い構造配向を有する。この構造の回析
分析でθは面112についてのみ反射が観察された(斜
方晶系格子■ム6−Pbnm(62)、反射径d=2.
46一2.47A)。一黄鉄鉱の解離ガスとそれらの反
応生成物との境界における圧力(06)は明らかに高く
なる。
と5いうのは、硫化物及び珪酸塩融体が初晶の気泡構造
から溶出することにより元の層境界部には気泡構造のみ
が残るからである。この気泡構造とそれを広く取囲む巨
孔及び微孔構造とにより固体スラグ相は容易に破砕及び
粉砕が可能となる(第4図)参照)。−凝離が起るにつ
れて珪酸塩融体の粘度が急上昇し、それによつて硫化鉄
融体の沈降が遅くなり(かつ該融体の珪酸塩融体中の溶
解が促進される)、また泡沫の上昇が遅くなる。
元素態硫黄蒸気は有用金属酸化物及びスラグ融体の第二
鉄イオンを有効に還元する。所要ならば、この還元は、
硫化物と共に固体化石還元体を系に供給することによつ
て促進できる。硫化物の一部は例えば下記の変換反応に
より有用金属酸化物を硫化する:2Cu00.5+Fe
S→2CUS0.5: 〔XFeO●SiO2(1)〕
一本発明において驚くべきことは有用金属酸化物の還元
硫化の迅速性である。
硫化機構は末だ解明されていないが、硫化物層の添加に
より硫化物と珪酸塩融体との間に有効な自動的混合(及
び硫化物の溶解)が生ずることは明らかである。両者間
の反応及び前記の気泡晶出が発生されるガス相の線圧力
により多少とも影響を受けることも明らかであり、この
圧力が臨界値に近づくとそれは系の物質移動、飽和及び
平衡の状態に変化を生ぜしめる。元素態硫黄及びその化
合物により形成されるガス相も系の有効な鉱物化剤とし
て作用し得る。−ー次結晶化及び主結晶化(Majnc
rystalllzatiOn)に関して、この系は前
述したFeO−FeOl.5−FeS−SiO2系に近
似している。
晶出が起ると珪酸塩溶液中の硫黄濃度が増加して平衡曲
線JI(第2図参照)に達し、その結果共役融体が形成
される。珪酸塩共役体がすべて消滅すると、温度が前述
のように銅濃度に応じて955−840!゜Cの範囲内
で、硫化物融体が点Nの付近で固化するまで低下するに
つれて、硫化物共役体が反応する。第4表は本発明によ
る硫化プロセスの前記した珪酸塩融体に相当する物質収
支及び熱収支を示すJものである。
スラグ組成物(1)を用いた物質収支によれば、スラグ
1トン当り黄鉄鉱は37k9しか必要としない。スラグ
マトリックス中に得られた硫化物カワの銅濃度はCu
約4鍾量%である。熱収支の凝離バランスから、一次遊
離範囲内で放出される熱量は黄鉄鉱反応により必要とさ
れる熱量を補なうに充分でありかつ地面上又は冷し金中
での流延による熱損失を補なうに充分な熱量がなお残る
ことが認められる。
本発明方法から得られた固体スラグ相は多孔質であるか
ら低コストで破砕かつ粉砕できる。またスラグ硫化物は
その大きい粒度のため容易に泡沫浮選にかけることがで
きる。低硫黄スラグ相から慣用の冷却時に形成される回
収困難な有用金属及ひその硫化物の微細゜“浮きかずは
本発明の新規方法によつて阻止される。本発明の方法で
は従来の抽出法により必要とされた多量の硫化物及び追
加のエネルギーは不要である。
本発明方法により得られたスラグ精鉱は初期においても
高い(かつ制御できる)金属含量を有するため、抽出の
際にカワ濃度の増大に必要とされる多段階処理は必要と
しない。本発明では硫化剤はスラグ表面上に薄層として
供給されるので混合作用が自動的に生ずる。従つて、抽
出法の実現に必要であるが達成困難である高温における
融体の混合操作が不必要となる。系の不変点(第2図の
I上)に相当する共役融体の範囲内において、平衡状態
の珪酸塩溶体中の有用金属濃度は系の急冷が可能になる
程充分低くなつている。
従つて、有用金属及びその化合物の粒度を拡散移動によ
り増大させるために従来のスラグ泡沫法で必要とされる
スラグ相の緩徐な冷却は本発明方法では必要ない。実施
例 ■ CaO−MgO−AlOl.5−SiO2スラグ相の本
発明による硫化処理前述したフエヤライト範囲のスラグ
相に加えて、輝石一苦土カンラン石一灰長石−メリ石の
低鉄スラグ相を一例として説明する。
本例に相当する物質収支及び熱収支を第5表に示す(こ
れらの収支はスラグ融体1トン当りのものであるが、パ
イロット試験での仕込量は230kgであつた)。本例
におけるスラグ相の分析値は14.4CU,2.0Pb
,4.5Fe,0.ワN,4.OKOO.5,l5.l
CaO,lO.8MgO,lO.4AlOl.5″及び
33.8Si02である。CaO−MgO−AlOl.
,−SjO2系の塩基性スラグに相当する融体組成物の
初晶は、1400゜C以下で直ちに凝離する苦土カンラ
ン石からなる。この融体の組成範囲内でMgOについて
の液相の飽和限界は式: (MgO)=Exp〔8.4
07−9.013/T〕に相当するものである。苦土カ
ンラン石の凝離後に、組成に応じて1240−1350
′Cの温度範囲内て輝石群、メリ石(ゲーレン石+オー
ケルマナイト)及び灰長石が珪酸塩主結晶として凝離す
る。本珪酸塩スラグは、フエヤライト系に特有のFe+
2/Fe+3平衡系が存在しないかあるいはマトリック
スに影響を及ぼさない程少量存在するにすぎないために
、温度に対して感性ではない。
しかしながら、系内の酸素移動は酸化度に応じて高濃度
でさえCu+1/Cu+2平衡系による若干影響を受け
る。系内の酸素の拡散移動は技術的には余りにも遅いの
で、有用金属の還元及び硫化は還元体とノの直接的接触
作用下でのみ有効に起り得る。従つて、スラグの還元中
に融体相と還元体とのきわめて有効な混合が要求される
。融体と還元体との混合はスラグ相の高粘度により繁雑
になる。塩基性スラグの1400℃及び初晶範囲内の1
250℃における5粘度はそれぞれη=24及び137
てある。本例におけるスラグの粘度は添加剤(Fe等)
の作用により低くなるが、技術的観点からは若干そうな
るにすぎない(上記温度においてそれぞれη=10及び
47)。θ 本スラグ相の有用金属酸化物の化石燃料に
よる還元は迅速かつ完全に起るが、有用金属の表面現象
による微滴形成はスラグの高粘度と共にスラグ沈降法の
採用を妨げる。
例えば、珪酸塩融体の高温度のため鉛もガス相の生成に
より微滴を形成する。有用金属の融体抽出による分離は
勿論慣用の沈降法よりも好首尾てあるが、泡沫浮選法を
用いる場合には固体スラグを微滴状の有用金属が珪酸塩
マトリックスから分離され得るようにきわめて微細に粉
砕せねばならない。例えば硫化鉄を、フエヤライト融体
の場合と同じ方法による有用金属含量の還元硫化に用い
る場合にも、フエヤライト スラグの場合と同様の現象
が観察され得る。
スラグ層間に供給された黄鉄鉱は急速に解離し、生成す
る元素態硫黄は硫化物の上方の珪酸塩相中に侵入して該
相中の有用金属酸化物をすばやく還元せしめる。それに
応じて溶融磁硫鉄鉱はスラグ融体中をゆつくり沈降し始
め、変換反応により有用金属酸化物の金属化及ひ硫化(
CuSO.5,Cu)を惹起する。固体スラグ相の最上
層(その上部には酸化物は添加せす)を調べたところ、
有用金属酸化物は下方から上昇してくるガス相の作用に
よりかなり高度なまでに還元されていたことが認められ
た。
該最上層には銅の硫化物は存在せす、銅及び銅酸化物が
別個の相として存在していた。初晶(苦土カンラン石)
範囲内で珪酸塩マトリックス中の銅の濃度はCUO.4
7〜0.66%の間て変化し、輝石範囲内における銅の
濃度は平均してCUl7%てあつた。硫化物範囲内ては
輝銅鉱が金属銅と共に存在していた。珪酸塩の銅溶解度
は酸化物範囲のそれに一致した。還元ガスの作用により
硫化物一スラグ境界において気孔管のきわめて密な網状
構造が形成されていた。また、形成されたマトリックス
全体が機械的にきわめて弱く、従つて容易に粉砕で、き
る程多数の細いガス導管が存在していた。スラグ試料の
写真は圧力により膨脹される上端部を有する大きい気孔
管の存在を示し、気孔管の表面にはきわめて多数のほぼ
球形の銅滴(大きいヌレ角により生ずる)が存在してい
た。 5第5表の熱収支によれば、苦土カ
ンラン石の凝離により系に導入された追加の熱量は還元
及び溶融反応ばかりでなく、熱損失の補充にも充分であ
る。熱量(013)からの計算により、スラグ融体の初
期値(1400℃)からの初晶の初期温度(〜4135
5゜C)への温度低下は黄鉄鉱の解離及び磁硫鉄鉱の溶
融に充分な熱を系にもたらさない(収支差:17.1M
ca1)ことが認められる。前記の考察に基づき、フエ
ヤライト スラグ用に開発された還元硫化法は鉄含量の
低い珪酸塩スラグにも適することが判る。例えばMgO
−CaO−AlOl。5−SiO2マトリックスを有す
るスラグ融体を用いる本方法の実施は、高融点及び複雑
な晶出機構のために、フエヤライト スラグを用いる場
合より明らかに困難である。
しかしながら、鉄硫化物の場合よりもスラグ マトリッ
クスに可溶な硫化物を用いる楊合の方法が良好な結果を
得ることができる。例えば、スラグ融体中の硫化カルシ
9ウムの溶解度は酸化マグネシウムの存在下で増加し、
同時に該融体の表面エネルギー及び密度は減少する。し
かしながら、黄鉄鉱を他の硫化物と共に添加することは
スラグの粉砕を容易にする気孔網状構造の形成に適当で
ある。7実施例 ■ 本発明に従うフエヤライト融体の結晶化の際における硫
化物相と珪酸塩相間の有用金属成分の分布本例は有用金
属CU,Nl,CO,Zn及びPbの共役融体間の分布
について説明するものである。
フエヤライト融体相の硫化を初晶範囲内て減少する温度
において層硫化処理により行なつた。スラグの流延及び
引続く冷却は冷し金中て行なつた。このプロセスに相当
する物質収支及び熱収支を後記の第6表に示す。流延時
に供給スラグの温度(第6表(24)参照)は約132
5゜Cであり、スラグの組成から計算した酸素圧(08
)はPO2=1.02×10−6気圧てあつた。
初晶は約1160゜Cで起り始めた。回折分析によれば
、この初晶のMgO含量は高く、組成:Fel◆18M
g0◆82S104(AO:ニ4・809b0:10・
399C0:6。
06A)に一致した。
一般に、FeO−FeOl.5−FeS−SiO2系の
平衡温度が説明に用いられる。これらの値は系に属しな
い酸化物成分の量の関数としてある程度変ることは明ら
かてある。硫化物の添加及び初晶の分離後に1140℃
における融体相の酸素圧はPO2=1.05×10−3
の値である。
1140゜Cに過冷却されたスラグ相(24)における
酸素圧は10倍より高く、PO2=1.93×10−8
である(スラグは硫化物の添加により還元される)。
鉄と平衡状態にある共役融体(J−K)中に存在する有
用金属のネルンスト分布(EcOn.′GeOl。7l
,l976,lO49参照)は1150℃において次の
通りである:Dcu=50,DN,=150,Dc0=
7,Dzn=0.5.磁鉄鉱境界の共役溶体(1上)間
の有用金属分布は測定しかなつたが、この分布は第1表
の近似式(012)に基づいて推定できる。
1140℃において融体中の硫化鉄活動度について得ら
れた値(010)はAFelS=0.45であり、この
融体に相当する酸素圧(硫黄圧)はPO2=1.24X
10−9(PS2=3.46×10−2)である。
従つて、珪酸塩融体(27)の酸素圧は硫化物融体(3
1)のそれと一致する。11140゜C及び1095℃
における共役珪酸塩(29)に相当する酸素圧はそれぞ
れPO=3.09×10−8及び6.59X10−10
である。
酸素圧から計算したネルンスト分布(012)は融体相
(27)及び(29)に従つて1140−1095℃の
温度範囲内で次のように変化すJる:υZn−1●U
ρ◆O! L′丁υ 二ー▼ − −生成ス
ラグ相(32)は95%/−74μmの粒度に粉砕し、
泡沫浮選にかけた(PH−8.9−Ca,(0H)2−
,キサンテ−トーKAX−,DO′WfrOth25O
)。
それによつて廃スラグ中の銅濃度について得られた値は
CUO.36%であつた。融体(31)に相当する組成
をスラグ精鉱の硫化物相の組成と仮定しかつ廃スラグ(
33)をそれに相当する平衡珪酸塩として考えた場合、
相当する分析値から次のネルンストン分布が得られる:
銅及び亜鉛についての値は例外として、上記の分布値は
理輪値のわすか半分である。従つて、有用金属の分布に
関しては本発明の方法は従来法に比して実質的な改善を
もたらさない。第1表 本明細書中で用いた等式、計算値、寸法、記号等につい
て01〜013の表示法に従つて下記に要約して示す。
01カワ溶滴の沈降速度スラグ相中の金属及びカワ溶滴
の沈降速度はストークスの法則:V(C77!/S)=
54.5×♂×ΔγX77−1に従つて計算される。
ここでd=溶滴の直行(G)、Δγ=物質問の密度差(
y/al)、η=スラグ相の粘度(ポイズ、ダイン・s
/CIL)で夕3。2カワ及びスラグ相の密度 溶融状態の金属硫化物の密度は下記の式から得 νリ
り l !◆1ν ν!AA (T:絶対
温度) 取扱われる組成範囲内の硫化物混合物の近似密
伯よ上記密度値をモル容量の決定時に用いることによつ
て得られるが、その混合物は理論値からかなりずれるこ
とを考慮せねばならない。
溶融金属の密度は次式か?計算できる:Aゞ萬1UL
V本 FeO−FeOl.5−CaO−SiO2融体系では1
200−1400℃の温度範囲内の密度は次式から計算
てきる:CaO−MgO−AlOl.5−SjO2融体
系では1300一1500℃の温度範囲内の密度は次式
から計算できる: 上記式においてNは融体混合物中の
酸化物成分のモル割合である。
03カワ及びスラグ相の粘度 金属融体及び硫化物融体の粘度はきわめて低く、12
00℃において金属銅の粘度はη=0.03てある。
硫化物融体の大体の粘度はその組成及ひ温度に依存する
が、ここで問題にする範囲ではその粘度はη=0.09
−0泪の範囲で変化する。鉄主体珪酸塩融体の粘度は次
の近似式から計算される:但し、
一 ^八XTJ\ /八nクNT±第2表のスラグ
相(1)に粘度は初晶範囲内(温度く1250℃)では
次式から得られる:FeO−CaO−MgO−Al2O
3−SiO2系では融体粘度値(FeO〜15−3鍾量
%)は次式から得られる:10gη=9644/T−5
.956+0.23′77,系の鉄含量が低下(FeO
〈10%)すると、上記式の定数項を−5.656−4
.225NFeに変えることによつて式の精度が向上さ
れる。
苦土カンラン石の凝離がみられる第5表のスラグ相(1
6)に相当する融体の粘度は次の近似式(0−20%M
gO,45−50%SlO2″,温度〈1345゜C)
から得られる:04表面エネルギー σ相境界エネルギーは次の平衡式から得られる:σLS
(エルグ/d)=σ,v−σLVeOsθここでL,S
及ぼ■はそれぞれ液相、固相及び気相を意味し、θはヌ
レ角(融体相に対して測定)を意味する。
付着エネルギーについての等式は W(エルグ/cイ)=σLv(1+COSθ)=C1+
C2T−C3′Y?!,(C1は定数)WA(エルグ)
=AXW(Aは表面積c盾)てある。
固体酸化物相の表面エネルギーは格子面により変るが、
スラグ酸化物の表面エネルギー(σ、″σ9″σ(1)
)(面Cのエネルギー,表面積約A,溶融状態(1))
は次式から得られる(ScienceOfCeramj
es2,AcademicPress,LOndOnl
965,36椿照)1200℃において、62−34F
′EO,2l−0Ca0,31一41Sj02,2−1
7Fe304の組成範囲内の融体の表面エネルギーにつ
いて得られた値はσ=420±20である。
この表面エネルギーは融体中のCaO及びFe3O4の
濃度にも密接に関係する。1410℃においてFeO−
SiO2系の表面エネルギーは次式:σ=5.5200
0−SiO2〕+33から得られる。
フエヤライト スラグにおける慣用のSiO2濃度(3
0%)の場合融体の表面エネルギー値はσ=419であ
る。1200℃のスラグ成分について上記等式から得ら
れるSlO2エネルギーはσ(110)=427,σ(
1)=423である。
従つて、フエヤライト マトリックスを有するスラグの
表面エネルギーはσ=420±20の値9に近い。Ca
O−MgO−Al2O3−SiO2系融体の表面エネル
ギーは等式σ=ΣINiOiから充分な精度で得られる
ここで用いられる部分モル量σ(1600℃において)
はσCaO二520,σMgO=530,σAl2。3
=7670及びσSiO2−400である。
表面エネルギーの温度依存性はδσ/δT=ー0.13
である。
硫化物融体の表面エネルギー(問題の範囲内では温度に
依存する)を定めるには、上記の式に次ノの部分エネル
ギー値を適用する:σCL)飽:3809σFeS:3
489σNi3S2:4509及びσ,、=190.溶
融金属について得られる表面エネルギー値はてある。
05黄鉄鉱の解離反応式:FeS2(s)−FeS(s
)+112S2(g)による黄鉄鉱の解離は自由エネル
ギーの変化に相当する(ΔG,cal1モル)ΔGO=
70740−69.04T 硫黄の蒸気圧を計算する場合、トロイライトと対比した
硫化鉄活動度を平衡式に入れるべきであり (Mln
eralChemistryOfMetalSlllf
ides,Cambrld?,C[JF),1978,
285−287参照)、即ち10gaF0s=85.8
3(1000/T−1)(1−N+IrlN)+39.
30〔1−0.9981N〕112−39.23tan
g−1〔1−0−9981N〕112−0.002とな
る。
ここでNはFe−S混合物中の硫化鉄(FeSl.O)
のモル割合である。黄鉄鉱の解離速度は一次解離として
次式により充分な精度で表わすことができる:t−11
nNFe,2=ー3.33×1010exp(−509
00/RT)(ここでtは解離時間秒である)。
06硫黄の蒸気圧 340−1040℃の温度範囲内の硫黄の蒸気圧は次式
から得られる(Trans.IMM;C93,l97l
,ll一17参照)この蒸気の臨界点は1040.C及
び204気圧である。
この臨界点では硫黄分子中の平均原子数は3.4〔S3
.4(g)〕であり、気化点では6.6である。08ス
ラグ相の酸素圧式 珪酸鉄スラグの酸素圧は飽和限界内の組成に基づき次式
から計算できる:9 スラグ相中の硫黄の溶解度 フエヤライト マトリックスを有するスラグ融体中の硫
黄の溶解度は次の近似式から得られる:(S,重量%)
=7.00aνJここでAFCSは硫化物融体のFeS
活動度である。
硫黄の溶解度はまた次式から計算することもできる:こ
こで鉄酸化物の活動度係数の比は次式から得られる:上
記の式は、例えばカワ活動度の値がない場合に使用そき
、次式のスラグ系と硫黄の部分平衡に基づくものである
:010硫化物カワの成分活動度 ここで取扱う範囲内では硫化銅カワはその酸諦溶解度に
拘らずほぼ理想的な挙動を示す。
従―て、成分の活動度は次式から得られる: 融体の磁
鉄鉱飽和時に系PSO2+PS2=1において硫化銅カ
ワと平衡状態のガス相は次式から得られる:次の三相平
衡に相当する酸素圧はIOgPO2=ー21325/T
+10.1641である。
スピネル型固溶体(Spss)、Cu゛−Fe3−XO
4の磁鉄鉱溶解度はこの場合N?.04=Exp〔33
1.5/T−0.3771U(NFC3O4〉0・8の
場合AFe3O4:NFC3O4)である。磁鉄鉱−ウ
スタイト平衡の範囲内で、銅と平衡9状態にある該固溶
体の酸素圧値は次式から充分な精度で得られる:10g
P02=〔11310/T−2.9128〕〔N塾/N
塾〕一 32635/T+13.0769こ
こでNφは固溶体中のCLlFe2O4モル割合であO
る。
012ネルンスト分布 有用金属のネルンスト分布(D=〔Me%]マット/〔
Me%〕スラグ)は組成及び温度の関数として次の近似
式から得られる:゛5D0u= 〔/Σn〕/(Σn)
〕XlOexp〔− 2064.1/TO.9l85
−0.2510gP02〕ここでΣnは10踵量%濃度
に相当するスラグ酸化物及び硫化物の元素態成分のモル
割合である。
田′7=4.4412X10−3P02−112!θ
D?7=3.5310×10−4P02−112Dpb
=8.128×10−5P02−112D2n=6.3
10×10−5P02−112013熱収支計算の基礎
熱収支のエンタルピー式の係数: △He+,(Mcal)=AxlO−3T+B+10−
6T+C×103T−1−Dを下記の表に集約して示す
【図面の簡単な説明】
第1図はFeO−Fe2O3−SlO2系の平衡図を示
すものであり、第2図はFeO−Fe2O3−SiO2
−FeS系の平衡図及び不変点の融体組成、温度及び圧
力を示すものであり、第3図は板状カンラン石結晶の前
記構造を示す写真であり、第4図は本発明の方法により
処理された固体スラグ相の気泡構造か・つ多孔質構造を
示す写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 乾式冶金法からのスラグの後続処理を容易にするた
    めに、溶融スラグに固体状の硫黄含有還元体を添加した
    後該スラグを冷却せしめることによつて該スラグの連続
    的硫化予備処理を行なう方法において、該硫黄含有還元
    体と溶融スラグとを交互の層として重ね、溶融スラグの
    温度を、該還元体の添加時に又は添加後すぐに結晶が形
    成される程度に低いが、スラグ層間の還元体を溶融させ
    るに充分高い温度とし、かくして処理したスラグを次後
    に泡沫浮選操作にかけることを特徴とする乾式冶金法ス
    ラグの連続的硫化予備処理方法。 2 微細黄鉄鉱と銅製錬プラント及び/又はその転炉か
    らのフエヤライトスラグとを交互の層として重ね、スラ
    グの温度を1150−1250℃とする特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 3 微細黄鉄鉱とアルカリ土金属珪酸塩及び酸化アルミ
    ニウムを含むスラグとを交互の層に重ね、スラグの温度
    を1350−1500℃とする特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 4 硫黄含有還元体をスラグ1トン当り35〜61kg
    の割合で添加する特許請求の範囲第1−3項のいずれか
    に記載の方法。 5 添加される硫黄含有還元体が黄鉄鉱、磁流鉄鉱、ア
    ルカリ土金属硫化物及び/又はコークスである特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
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