JPS6048615B2

JPS6048615B2 - 酸化反応プロセス排ガスからの動力回収方法

Info

Publication number: JPS6048615B2
Application number: JP9440478A
Authority: JP
Inventors: 健一郎小川
Original assignee: IHI Corp
Current assignee: IHI Corp
Priority date: 1978-08-02
Filing date: 1978-08-02
Publication date: 1985-10-28
Also published as: JPS5523317A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は酸化反応プロセス排ガスからの動力回収方法、
詳しくは、主に化学分野に多数設置されている加圧下て
の酸化プロセスから排出される排ガスより動力を発生さ
せる方法に関するものである。

化学分野には、例えばテレクタル酸プラント、エチレン
オキサイド・エチレングリコールプラント、酢酸アセト
アルデヒドプラント、アジピン酸プラント、等のように
加圧下での酸化反応プロセスを有するものが多い。

この酸化反応プロセスからの排ガスは多くの場合圧力を
有し（２〜１００に９１ｄ）且つ低温（２０〜１０００
Ｃ程度）てあり、また原料、製品、溶剤等の有機可燃物
を含んでいる。

従来は、上記プロセス排ガスを水蒸気により、１５０゜
Ｃ程度迄加熱し、ガスエキスパンダーにて減圧し、動力
を発生させている。

しかしこの従来方法では次のような問題点がある。（イ
）水蒸気で加熱するため排ガス温度の昇温には限度があ
る。

（ロ）上記（イ）項ために、ガスエキスパンダー発生動
力が小さい。

従つて動力の使用方法が限られるし、発電機を駆動する
のは小容量であるために歓迎されない。ｌ■→ 排ガス
中の有機可燃物は排ガスの昇温後も存在し、動力発生設
備の機器、配管の材質が高級材となり、また減圧後の排
ガスは触媒燃焼等により処理する必要がある。

本発明は、従来減圧弁等により無為に放出されていたプ
ロセス排ガスの圧力エネルギーを回収すること、プロセ
ス排ガス中に含まれる有機可燃物の燃焼による公害対策
と燃焼に伴なつて発生する熱の利用を図ることを目的と
したもので、ガスエキスパンダー排出ガスの保有熱によ
り酸化反応プロセス排ガスを加熱した後、触媒燃焼器に
より上記プロセス排ガス中の有機可燃物の同じプロセス
・排ガス中の酸素で燃焼させ、次で上記プロセス排ガス
と高温燃焼ガスとを混合した後、該混合ガスをガスエキ
スパンダーに導くことを特徴とする酸化反応プロセス排
ガスからの動力回収方法に係るものである。

ゝ以下図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。

図面は本発明の方法を実施するための設備の一例を示す
フローシートである。１は排ガス発生源である酸化プロ
セス（酸化反応プロセス）、２は熱交換器であり、この
内部を上記酸化プロセス１からの排ガス管３が貫通して
いる。

４は上記熱交換器２と連通した触媒燃焼器、５は該触媒
燃焼器４と連通した加圧燃焼器兼ガス混合器であり、該
混合機５は混合器部分５ａと燃焼器部分５ｂとから成つ
ている。

６は導管７を介し上記燃焼器部分５ｂと連通した空気圧
縮器、８は導管９を介し上記混合器部分５ａと連通した
ガスエキスパンダーであり、該エキスパンダー８からの
ガス管１０は前記熱交換器２内を貫通している。

この設備において、酸化プロセス１より排出された圧力
を有する排ガス（プロセス排ガス）Ａは熱交換器２に入
り、ここで上記排ガスＡはガスエキスパンダー８からの
排ガスＢの保有熱により加熱（熱交換）された後、触媒
燃焼器４に入り、この触媒表面て加圧下のもとに上記排
ガスＡ中の有機可燃物は同じ排ガスＡ中の酸素により燃
焼さ冫れ、しかる後上記排ガスＡは加圧燃焼器兼ガス混
合器５の混合器部分５ａに入る。

この混合器部分５ａでは、上記排ガスＡと、空気圧縮機
６にて昇圧された空気Ｃ及び燃料Ｄにより燃焼器部分５
ｂで発生した高温ガスとが混合され、該混合ガス２は、
ガスエキスパンダー８に許容される温度（〜１０００℃
）迄ガス温度が低下してから、エキスパンダー８に入る
。該エキスパンダー８にて動力を発生させた後、上記混
合ガスは排ガスＢとして熱交換器２に入り、該熱交換器
２において、上記排ガ？スＢは、その保有熱を前記酸化
プロセス１からの排ガスＡに与えることにより低温（１
５０゜Ｃ前後）となり、しかる後低温の排ガスＢは大気
へ放出される。以上述べたように本発明の酸化反応プロ
セス排３ガスからの動力回収方法によれば次の優れた効
果を発揮する。

（ｉ）ガスタービンプラントにプロセス排ガスを利用さ
せることにより熱効率の高い動力発生プラントにするこ
とができる。即ち、プロセス排ガスが、熱交換器におけ
る熱交換により、通常のガスタービンにおける高温ガス
の冷却用空気の役割を果すことになるため、空気圧縮機
の容量が小さくなり（空気過剰率が小さくなる。本発明
による場合を１とすれば通常のガスタービンでは４〜５
）、従つて通常のガスタービンに比較した大幅な熱効率
向上（２倍程度）が可能となる。：Ｉｉ）従来一部で使
用されているガスエキスパンダー（水蒸気加熱形）に比
較して大きな発生動力（２〜５倍）が得られ、動力発生
源としての価値が大きい。

ＮＤプロセス排ガス中に含まれる有機可燃物が触媒燃焼
器により燃焼され、公害防止に役立つのみならず、少量
とは云え有機可燃物が燃料としての価値を有する。

Ｉｖ）プロセス排ガス中の有機可燃物を加圧下で触媒燃
焼させるので、そのための燃焼用酸素は、プロセス排ガ
ス中に残存する少量の酸素で十分となり、そのため加圧
燃焼器兼ガス混合器へ空気圧縮機より燃料燃焼用以外の
空気を供給する必要がなくなる。

ｖ）ガスエキスパンダーの材質についての不安が解消す
る（プロセス排ガス中の腐食性成分を事前に分解するこ
とにより）。

１ｉ）プロセス排ガスをガス混合器に導きこの中で上記
排ガス中の有機可燃物を燃焼させる方法が最近提案され
ているが、本発明にあつては、熱交換器にて加熱された
プロセス排ガスを触媒燃焼器て処理有機可燃物弐処理）
するので、上述の最近提案された方法に比し、有機可燃
物の燃焼が十分進むと考えられる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の方法を実施するための設備の一』を示す
フローシートである。１・・・酸化プロセス、２・・・熱交換器、４・・
・触媒燃乞器、８・・・ガスエキスパンダー、Ａ・・・
排ガス（プ１セス排ガス）、Ｂ・・・排ガス。

Claims

【特許請求の範囲】

１ガスエキスパンダー排出ガスの保有熱により酸化反
応プロセス排ガスを加熱した後、触媒燃焼器により上記
プロセス排ガス中の有機可燃物を同じプロセス排ガス中
の酸素で燃焼させ、次で上記プロセス排ガスと高燃焼ガ
スとを混合した後、該混合ガスをガスエキスパンダーに
導くことを特徴とする酸化反応プロセス排ガスからの動
力回収方法。