JPS604570Y2 - 濾板集合フイルタ−の片押し油圧シリンダ−用押し戻し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は濾板集合フィルターにおける締付は用油圧シ
リンダーの押し戻しに関するものである。

ここにいう濾板集合フィルターとは、第１図第２図第４
図に示すように周縁部に突周枠１を形成するプレートよ
りなる濾板２を多数密に並列集合（又は平らな濾板を周
枠を介在して多数密に並列集合）し、各濾板間に形成さ
れる空間をケーキ室３とし、このケーキ室に原液を供給
しケーキ室を覆う濾布４を経て濾液として取出し、濾過
終了時又は濾過能力が低減した時に各濾板を開いて蓄積
したケーキを排出する形式であり通称フィルタープレス
という。

５は原液通路である。又各濾板は原液の加圧濾過時に周
枠部からの液漏れを生じないようにリヤーヘッド６に組
込まれた締付装置により強力に締付けられ、締付装置は
一般に油圧シリンダーが採用されている。

ところで濾板締付用油圧シリンダーは、フィルターの開
閉を自動とする形式では往復シリンダーとするが高価で
あり、従って手動開閉形式では低コストの片押し式を採
用しており、この片押し式油圧シリンダー７では前進さ
せたロッド８を後退さすのが手動となり、その手段はロ
ッドの軸心に螺入した、デスタンスピース９へのセンタ
ー合せねじ棒１０を利用し、ねじ棒の先端をデスタンス
ピースに受けさせてねじ棒を抜出し方向に回すことによ
ってロッドを押し戻しており、従って抜出したねじ棒を
再度ねじ込む必要があり、ねじ棒の出し入れ操作が著し
く煩雑であり、シリンダー径が大になると多大の労力を
要する欠点があった。

この考案は片押し式油圧シリンダーの上記従来の欠点を
解決したもので、その目的とするところはセンター合わ
せねじ棒によらず小型低コストの往復油圧シリンダーで
前記ロッドを押し戻すようにし、その構成はルーズヘッ
ドに主副２ケのデスタンスピースを設けて回動により何
れか一方がそれぞれ片押し型油圧シリンダーのロッドに
対向し得るようにし、副デスタンスピースは小型の往復
油圧シリンダーとしたものである。

以下この考案の実施例を添付図面に基いて説明すれば、
第１図第３図において１１は集合した濾板２群をファス
トヘッド１２に向は押圧するルーズヘッドであり、この
ルーズヘッドに取付けるべきデスタンスピース９は、長
さ方向中央部でピン１３により回動自在に支持された腕
１４の一端に固定してあり、腕１４の他端には副デスタ
ンスピース即ち小型往復油圧シリンダー１５が固定して
あって、腕１８０°回動でこれらのデスタンスピースか
りャーヘッド６における片押し油圧シリンダー７のロッ
ド８にねじ込まれたねじ棒１０の先端に対向可能としで
ある。

１６は往復油圧シリンダー１５のロッドである。

向上なるデスタンスピース９に往復油圧シリンダーを内
蔵することも考えられるが、主なるデスタンスピースは
りャーヘッドの油圧シリンダーの強力な押圧力を受ける
ものであり、主なるデスタンスピースに往復油圧シリン
ダーを内蔵したのでは内蔵シリンダーを破損するので適
当でない。

この考案は上記したような構造であり、ルーズヘッド１
１に２ケのデスタンスピースが設けてあり、集合フィル
ターを締付ける際は主なるデスタンスピース９をリヤー
ヘッドの片押し油圧シリンダー７に対向させ、ねじ棒１
０の先端でセンター合わせした後油圧ポンプ１７を運転
しシリンダーのロッド１０を前進させ、所定締付状態で
ロックハンドル１８をねじ込んでロッドをロックし濾過
用原液をフィルターに供給し、原液の供給を停止して各
濾板を開きケーキ室３に蓄積されたケーキを排出するに
は油圧ポンプを運転し所定締付圧力まで加圧し、ロック
ハンドル１８をロッド８の前端に移動した状態で油圧ポ
ンプの加圧を停止減圧すると、ねじ棒１０とデスタンス
ピース９の圧着に解除される。

次に副デスタンスピース即ち小型の往復油圧シリンダー
１５を第３図に示すようにロッド８に対向させ、往復油
圧シリンダー１５のロッド１６を前進させてねじ棒１０
を押し、これに伴い片押し油圧シリンダーのロッド８を
後退させるので、従来の如き押し戻し用ねじ棒による片
押し油圧シリンダーの押し戻しの煩雑な操作を要せず、
往復油圧シリンダーは小型で足り低コストで済む等の効
果がある。

小型の往復油圧シリンダー１５の重量をデスタンスピー
ス９の重量と等しくしておくことによって、腕１４を回
動したときバランスが保たれてその一方を片押し油圧シ
リンダーに対向させるために回動してもその位置に安定
して停止するという効果がある。

小型の往復油圧シリンダー１５の駆動は片押し油圧シリ
ンダー用油圧ポンプを兼用することができ、油圧配管系
は第５図に示すように油圧ポンプ１７からのオイル供給
管１９を片押し油圧シリンダ−７用分岐管２０と小型の
往復油圧シリンダー１５用の分岐管２１に分岐しこれら
の分岐管に手動切換弁Ａ、 Ｂを介在し、往復油圧シリ
ンダー１５からの戻し配管２２を手動切換弁Ｂを経て油
圧ポンプ１７に、又片押し油圧シリンダー７側の手動切
換弁Ａと前記戻し配管２２間に戻し配管２３を接続して
、油圧ポンプ１７を駆動し切換弁Ａのハンドルを押して
ｐ−４−ｂに切換えることで片押し油圧シリンダー７の
ロッド８を押出し、同切換弁のハンドルを引いてｂａｔ
に切換えることで吐出圧はｐ ＋ ａに働くがａを盲に
しておくことで加圧が保留され、デスタンスピース９と
往復油圧シリンダー１５の位置を変更して同油圧シリン
ダーのロッド１６を片押し油圧シリンダー７（ねじ棒１
０）と対向させた状態で切換弁Ｂのハンドルを押してｐ
′→ｂ′に切換えることでロッド１６が押出されて片押
し油圧シリンダーのロッド１０を押し戻し、片押し油圧
シリンダー７内のオイルはｂ−ｔによりオイルタンクに
戻り、往復油圧シリンダー１５の復動オイルもａ′→ｔ
′によりオイルタンクに戻り、切換弁Ｂのハンドルを手
前に引いてｂ’−ｔ′、ｐ′−ａ′に切換えることで同
シリンダーのロッド１６は後退し、両切換弁のハンドル
を中立位に戻して操作を終了し、この構造とすることに
より油圧ポンプ１７による油圧を有効に利用できる。

尚第１図第２図中２４は濾板２のスライド用サイドパー
２５に乗る腕、２６はスライド用ハンドルを示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る片押し油圧シリンダー用押し戻し
装置をそなえる濾板集合フィルターの一例の一部切欠側
面図、第２図は同上の濾板単体の一部切欠斜視図、第３
図は片押し油圧シリンダー押し戻し工程終期の要部の一
部切欠側面図、第４図はケーキ排出工程の要部の一部切
欠側面図、第５図は油圧配管系の説明図である。 ７・・・片押し油圧シリンダー、訃・・・・・ロッド、
９・・・・・・デスタンスピース、１０・・・・・・ね
じ棒、１１−・・・・・ルーズベッド、１３・・・・・
・腕１４用支持ピン、１５・・・・・・往復油圧シリン
ダー、１６・曲・ロッド、１７・・・・・・油圧ポンプ
、 板。 Ａ。 Ｂ・・・・・・切換弁、 ２・・・・・・濾

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）濾板集合フィルターのルーズヘッドに付設される
   デスタンスピースを回動可能な腕の一端に付設し前記腕
   の他端に小型の往復油圧シリンダーを付設して腕の回動
   でこれらをリヤーヘッド側の片押し油圧シリンダー先端
   に対応可能としたことを特徴とする濾板集合フィルター
   の片押し油圧シリンダー用押し戻し装置。
2. （２）前記小型往復油圧シリンダーはデスタンスピース
   と同重量とした実用新案登録請求の範囲第１項記載の濾
   板集合フィルターの片押し油圧シリンダー用押し戻し装
   置。
3. （３） 前記小型往復油圧シリンダーのロッドの進退
   は前記片押し油圧シリンダーの駆動装置に切換弁を介在
   して接続した実用新案登録請求の範囲第１項記載の濾板
   集合フィルターの片押し油圧シリンダー用押し戻し装置
   。