JPS6044268B2 - 高強度リン酸カルシウム焼結体 - Google Patents

高強度リン酸カルシウム焼結体

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JPS6044268B2
JPS6044268B2 JP53153035A JP15303578A JPS6044268B2 JP S6044268 B2 JPS6044268 B2 JP S6044268B2 JP 53153035 A JP53153035 A JP 53153035A JP 15303578 A JP15303578 A JP 15303578A JP S6044268 B2 JPS6044268 B2 JP S6044268B2
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calcium
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昭雄 高見
和夫 近藤
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は骨、歯に代わり得る生体材料(バイオセラミ
ックス)として、或いはICパッケージ基板等の高級密
質セラミック基材として有用な高強度かつ高密度リン酸
カルシウム系焼結体に関する。
リン酸カルシウムは生体と親和性を有し、その焼結体
は骨・歯に代わり得る生体材料として用いることが提案
されている。
その他、その高緻密特性を利用しICパッケージ基板と
して用いる外、高膨張性のセラミック材料としても有用
である。 従来このリン酸カルシウム焼結体の製造方法
としては、プレス後常圧で焼結する普通焼結法、ホット
プレス法等がある。リン酸カルシウム粉末を単味で常圧
下に焼結(普通焼結)させたとき、圧縮強度900に9
/CTi程度(セラミックス10〔7〕1975、47
4頁)で緻密度が低くまた、焼成後の冷却過程において
スポーリングを発生し易く、即ちスポーリング抵抗に弱
いという欠点がある。 他方、ホットプレス法では圧縮
強度1000〜2000に9/d(医用器材研報〔Re
portsoftheInstituteforMed
ical& DentalEngineering〕7
巻113〜118頁(1973))と強度はかなり高く
なるが、製法が複雑であり、装置コストが大であつて量
産も困難であるという欠点があつた。 本出願人はこれ
らの問題点を解決する焼結体としてすでに日本特許出願
(昭53−127851)においてリン酸カルシウムと
カルシウム/リン酸系フリットからなる焼結体の製造方
法を出願している。
本発明によればこの系の焼結体に対しては従来公知のリ
ン酸カルシウム焼結助剤たとえばA1。O。、ZrSi
O。、ZrO。、Si0。などではいずれもより以上の
強度改良効果を有しないことが明らかとなつた。そして
、さらにより高強度のリン酸カルシウム焼結体に対する
需要も強く存在するので、本発明はこの系の焼結体にお
いて、より強度の高い新規な焼結体を提供せんとするも
のである。 すなわち本発明はカルシウムのリン酸塩を
主体とする粉末及びカルシウム・リン酸系フリット焼結
体において強化剤としてY2O3を3〜23%含有する
ことを特徴とするリン酸カルシウム系焼結体である。
リン酸カルシウム粉末に焼結促進剤としてCaO−P2
O.系フリットを添加した焼結体は曲け強度が1400
k9/Cdと高い値が得られるが、本発明によりこの系
にさらに強化剤としてY2O3を混合し焼結すると強度
が一段と増加することが明らかとなつた。Y2O3の含
有量は一般に3〜23%が良く、特に望ましい範囲は5
〜20%である。これはY2O3添加の効果が3%程度
からあられれはじめること、および24%以上になると
焼結体の強度の低下がいちじるしくなることによる(試
料NO.6)、Y2O3としては純酸化物を用いる以外
にY2O3を主要成分とする物質例えば塩化イットリウ
ムYCl3−H2Oの如き加熱中に分解するイットリウ
ム化合物等を用いることができる。リン酸カルシウム焼
結体製造のため本発明において用いる出発原料としては
、カルシウム/リン原子比(Ca/P比)1。
4〜1.75のカルシウムのリン酸塩を主体とする粉末
を用いる。
この原料粉末としては、水酸アパタイト112(Ca(
0H)23Ca3(PO4)2)(Ca/p比5/3)
、第三リン酸カルシウム(Ca/P比3/2)又はこれ
らの混合物を主体とした粉末が属する。このような出発
原料粉末は、その他ピロリン酸カルシウム、第一リン酸
カルシウム等のリン酸カルシウム原料に、炭酸カルシウ
ム等のカルシウム塩を添加して水酸アパタイト又は第三
リン酸カルシウムに近似の組成になるよう調合し、70
0〜1400℃の熱処理(仮焼)により得ることができ
る。これに関しては、門間、.金沢、石膏石灰学会第5
4回学術講演会要旨10頁(1977年)及ひ門間、金
沢、第16回窯業基礎討論会7頂(197師)及び金沢
、梅垣、セラミックス10〔7〕P463(1975)
に報告されている。なおりルシウムのリン酸塩を主体と
する粉末として.は、上記の水酸アパタイト、第三リン
酸カルシウムの他に弗素(F)、塩素(C1)系のアパ
タイト即ち一般式?A5(0H,F,C1)(PO,)
3で表わされるアパタイトを用いることもでき、またこ
れらの混合物も用いることができる。この原料粉末に対
しCa/P原子比0.2〜0.75望ましくは0.3〜
0.6を有するカルシウム・リン酸系フリットを、焼成
後のリン酸カルシウム成分に対し0.5〜15重量%(
以下同様に重量%で示す)好ましくは2〜10%添加混
合する。
ここに用いるカルシウム・リン酸系フリットは焼結助剤
として添加されるものであり、該フリットとしてはCa
・P2O,系フリットを用いる。この一例としては、C
acO3及びH3PO4を所望Ca/p比となるように
配合し1300〜1400℃で溶融し、溶融物を急水冷
してさらに微粉砕して得られるものがある。この際、不
純物としてよくフリットに混入し易いものAl2O3,
slO2,Na2O,Fe2O3,MgO,B2O3等
をノ小量含有することは、本発明の目的とする効果にと
つて大きな障害とはならない。該フリット中の不純物量
は、最終焼結体中のこれらの合量が約0.5%以内にあ
れば、焼結体の強度に大きな影響は与えない。また前記
フリットのCa/p比は前述の如く0.2〜0.75s
好ましくは0.3〜0.6とするが、フリット組成のC
a過多又はP過多はいずれも焼結体の強度を減少させる
このようなりルシウム・リン酸系フリットの原・料粉末
に対する配合割合は、0.5〜15%とし残部を原料粉
末(水酸アパタイト、第三リン酸カルシウム又はこれら
の混合物)とする。
フリットの割合の好ましい範囲は2〜10%である。フ
リットの配合割合(内%)が15%をこえると、本発明
の目的とする高強度は達成し難く、20(内)%では逆
に、原料粉末単味よりも焼結体強度(曲け強さ)は低下
する。また、フリット添加の効果の下限は約0.5%で
ある。なお、本発明においては、前記フリットは焼結助
剤としての効果を有するものである。
それに反し、フリットと同様の組成比に配合したピロリ
ン酸カルシウム及び炭酸カルシウムの混合物をフリット
相当量、前記原料粉末に混合して成型焼結したものは、
焼結助剤としての効果が殆んど認められない。この焼結
体試料のX線回折によれば、ピロリン酸カルシウム及び
炭酸カルシウムの夫々の結晶ピークが認められたが、本
発明のフリットを用いた焼結体においては、そのような
ピークは認められなかつた。即ち、本発明は、叙上のカ
ルシウムのリン酸塩及びカルシウム・リン酸系フリット
粉末混合原料にさらに前記Y2O3を強化剤として含有
せしめることに基づくものである。
即ちY2O3の代りにFe2O3,MnO2,cr2O
3,La2O3などを配合して焼結体を作つても、補強
効果は全く認められず強度は低下する。また前述の如く
、公知のいわゆるリン酸カルシウム焼結助剤、例えばA
l。O3,ZrSlO4,ZrO2,SlO2等もより
以上の強度増大効果を示さない。なおY2O3の添加の
効果は、さらに最高強度を実現するための最適焼温度の
範囲が、Y2O3無添加のものに比して一段と広くなる
ことにも存する(第1図参照)。
この結果、実際の工業的製造において高強度のリン酸カ
ルシウム焼結体の製造が容易となるという利点を発揮す
る。本発明の強化剤■203がなぜこのようなすぐれた
効果を発揮するかについては未だ詳かではないがAl2
O3,ZrSjO4,Zr−02,Si02などではい
ずれもリン酸カルシウムもしくはフリット反応し低強度
の結晶を生成してしまうため効果がなく、またFe2O
3,MnO2,Cr2O3,Lll2O3などではある
程度フリットに対し不溶性ではあるもののY2O3に比
べれば焼結体へのとけこみ量が大きいためやはり強化効
果が発揮されないものと推察される。
本発明の焼結体は、以上の如く高い強度を有するがその
他にも優れた性質を備えている。即ち、乳酸に対しての
溶解度が低く生体材料特に歯材に使用した場合極めて有
用である点があげられる。また、本発明の方法により得
られる高強度リン酸カルシウム焼結体は緻密質であり、
さらに熱膨脹係数α=120〜150×10−7゜C−
1とある種の金属に近似する程度に大きいので、金属と
の組合せ耐熱材料として用いることができる。またVT
Rlテープデッキ等の磁気ヘッド(フェライト製)の止
め具材料としても用いることができる。さらに上記の高
膨張性に基き、高膨張性封着材料又はホーロー用材料と
しても用いることができる。以下に本発明の実施例を記
述する。
実施例1(試料3〜6) Ca/P原子比0.3〜0.6となるようにH3PO4
とCacO3とを混合し、該混合物を1300〜140
0℃、白金ルツボ内で約2時間加熱して溶融し、急水冷
した後粉砕して、CaO−P2O5系粉末フリットを得
た。
次いで、水酸アパタイト、第三リン酸カルシウム、及び
これら両者の混合物を出発原料粉末として、上記フリッ
ト粉末及びY2O3を所定量添加湿式混合し、バインダ
ーとしてカンフアー3%を適量のエーテルと共に混合し
て加え、ブレス圧800k9/cイにて成型し、成型体
を昇温速度300゜C/時間焼成温度1000〜150
0℃の範囲内で各1時間保持して焼結体を得た。これら
の各焼結温度による焼結体のうち、強度の一番高いもの
を表1に掲げる。さらに上記1000〜1500もCの
各焼成温度における焼成品の強度について比較例(試料
2)と比較して測定しその結果を第1図に示す。
第1図から高強度焼成温度範囲の顕著な広がりが明らか
てある。なお、Y2O3添加をしたその他の実施例の試
料についても、本実施例同様、強度の強い温度範囲が広
い傾向があることが確められた。
Y2O3無添加の対照試料2に比べて添加した試料3〜
5は強度が向上している。
実施例2(試料7〜9) Y2O3を含むものと含まないものとの対比において、
その他実施例1と同様の方法でCa/p原子比0.3お
よび0.45のフリットを使用して焼成体を得た。
いずれの場合もY2O3添加の効果が顕著ノに認められ
る。実施例3(試料10〜11)リン酸カルシウム原料
として、水酸アパタイトの代りに第三リン酸カルシウム
を用いて、その他は実施例2と同様の方法て焼結体を得
た。
この系7でもY2O3の補強効果が認められた。対照例
1(試料1〜2) 一ーーーーーーーーーー
フリット、Y2O3を加えることなく、水酸アパタイト
単味、及び水酸アパタイトにフリットのみを加えて、そ
の他実施例1と同様にして焼結体を得た。
−薗面の簡単な説明 第1図は本発明の実施例(試料3)と対照例(試料2)
についてその焼成温度と焼結体の曲げ強さの関係を示す
グラフを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カルシウムのリン酸塩を主体とする粉末及びカルシ
    ウム・リン酸系フリットを焼結して成る焼結体において
    、前記カルシウムのリン酸塩はカルシウム/リン原子比
    1.4〜1.75のリン酸塩でありかつ水酸アパタイト
    ないし一般式CaO(OH、F、Cl)(PO_4)_
    3で表わされるアパタイト、第三リン酸カルシウムの一
    以上から成り、強化剤としてY_2O_3を3〜23重
    量%含有することを特徴とするリン酸カルシウム焼結体
    。 2 前記カルシウム・リン酸系フリットとしてカルシウ
    ム/リン原子比0.2〜0.75を有するフリットを0
    .5〜15重量%含有することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の焼結体。
JP53153035A 1978-10-19 1978-12-13 高強度リン酸カルシウム焼結体 Expired JPS6044268B2 (ja)

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